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長浜医院は、横浜市 あざみ野のアレルギー科・小児科・内科を持つ医院です。

カテゴリ: 育児を考える

第三十七回:急に下痢、嘔吐があった時の対応(その2)

(知らない間にかくれ脱水) 

 

受診する、治療するは診断だけではなく脱水症対策です

受診する、診断するそして食事療法、薬物療法です

 

1.受診する

(1)    時間的な経過観察をしっかり報告しましょう。

(2)    便をオムツごと持参しましょう。「血便が出ました」:血便でない事もあり、程度がわかります。感染がこわいときは便の状態を報告しましょう

(3)    最近は携帯、スマホに記録し、「こんなんです!」と医師に画面を見てもらう、報告される事がある。持参した便を直接目視した方がわかりやすいが、感染型特に冬の下痢ノロの時はちょっと不安。しかしながら即検査し、すぐ結果を出すこともできます

(4)    診断後に薬の治療、ケアの仕方、何に注意するかが指示される。自宅での保護者の役割は大きい。又は預かる施設の役割でもある

(5)   状態が悪い時は点滴、入院も考えられますが、その前にできる事をやりましょう。

2.薬物療法、対症療法

(1)    早急に吐き気止め、下痢止めは使用しない方よい、抗生物質は使わない方がよい等々の意見もある。全身状態、状況により医師に判断していただく。

(2)   

経口薬

坐薬

注射

補液・水分補給

(3)    嘔吐の場合:

〈1〉吐き気止めを使用しその後1時間~2時間後位に経口補液を与える

 2時間ぐらいは消化器に負担をかけないため、少量頻回から始めて、脱水の予防、

治療を開始する。

〈2〉少量とは1回、小さじ1杯5cc、中さじⅠ杯10cc位から

5分~10分~20分間隔で増量する。

増量とは同量で行くか、一回に2倍ずつ増量するか、2~3回毎に増量するかは

かかりつけ医に相談しましょう。

一気飲み、あせって増やし過ぎる時には再嘔吐することがあるので、注意しましょう

(個人差、全身状態によるが少量頻回が原則)

そして基礎疾患の治療です

(4)    下痢の場合:

ⅰ、整腸剤、止痢剤はすぐに使用せず、まず脱水症の対応をする。

ⅱ、整腸剤、止痢剤は全身状態、疾病により使用することがある

ⅲ、脱水の兆候があれば嘔吐の場合と同様2)③で対応する

ⅳ、そして基礎疾患によるのでかかりつけ医に相談しましょう

 

(5)   食べていいでしょうか?

普通食の補給は症状が軽減してから、元気さが出てからですので3~4時間ではありませんが、症状改善と共に水分補給、補液療法でならし、消化に良い物で慣らしそれ以後栄養補給、普通食を考えましょう。(当院ではその様にすすめておりますが、かかりつけ医に相談してみましょう)

 

3.食べる事の注意

(1)    離乳食は一段階前の内容に戻してください

(しかし離乳食のすすめ方が教科書的でないことが最近多いので、離乳食の内容をかかりつけ医に相談、指示してもらいましょう)

(2)    一般的に初期治療として

ⅰ、脂質の多い物は避けましょう

ⅱ、刺激の多い物は避けましょう

ⅲ、甘い物は避けましょう

ⅳ、発酵し易いもの、イモ類は避けましょう

ⅴ、かんきつ類の果物、野菜は減量しましょう

ⅵ、少量頻回ですすめれば牛乳はそのままでも可です

ⅵ、消化の良い炭水化物をすすめましょう(でんぷん類、オカユ、オモユはよい)

ⅶ、脂肪の少ない、軽い蛋白質を少しずつ与えましょう

ⅷ、母乳は継続、ミルクは薄くしなくてもよいです

ⅸ)何もなければ味噌汁(塩分含有)の上澄みでも可です

(3)  脱水状態の改善と共に食事の内容、量はすみやかに増やしていきましょう。

「とりあえず絶食しましょう」はやめましょう。

4.補液・水分補給は

(1)まず脱水しているかどうかですが、その程度を判断することが難しい

「普段と違うな」という感が必要です=おさらいします

脱水の可能性のある症状、状態があれば受診しましょう!!

ⅰ)病気の診断だけではなく、嘔吐、下痢、発熱があった時は要注意

ⅱ)口唇、口腔がカラカラ、皮膚も渇いている時

ⅲ)涙もよだれも出ない時

ⅳ)尿が少ない、尿が出ない、おむつが濡れない時

ⅴ)ぐったりしている、元気がない、遊ばない、笑わない(普段は笑う)

手足に力が入らずダランとしている時

ⅵ)食欲がない、食べない、飲まない時

ⅶ)間欠的に意味なくギャーギャー泣く、元気なく泣く、お腹が痛い様な動作の時

ⅷ)軽度の脱水は体重の1~2%減であるが、乳幼児では気が付きにくい。3%以上になると上記のような症状が確かなものとなってきますので見逃さない様にしましょう。

 

(3)一般的には健康な時の水分補給は水でも可です。しかしがぶ飲みは水分過剰になりますので要注意。少量頻回、少し多めでトライしましょう

(4)    初期の水分補給はイオンサプライと称する飲料水でも可です

(5)    症状が伴う初期の水不足、軽度の下痢、嘔吐等の脱水の時には一般の成人用イオン水、スポーツドリンクは糖分が多いため、不向きです。乳児用イオン飲料はよい。糖分の高いジュース、お茶は避けましょう。そして経口補液療法を試みましょう

(6)経口補液療法(ORT)

ⅰ)軽度脱水と認めたら始めましょう

ⅱ)現在の処「OS1」(200cc、500cc)は少々値が張るが、何日も使用する物ではないので、軽度脱水症から使用しましょう。(電解質と糖分と水分のバランスがよい)

当院でも状況によりすすめております。

自分でつくるのであれば「湯ざまし1L+砂糖40g+食塩3g」+果汁を搾るも可。

ⅲ)少量、頻回、増量の方法は2)③に記載。してあります

(7)経口補水液は

*少量頻回同量投与の一例

武嗣 :外来小児科、2008:11(3):328~330) 大塚製薬パンフレットより

はじめの1時間に飲ませる目安

 

1回の分量

1時間の量

体重7㎏以下

3分毎にスプーン3杯ずつ

70~80ml

体重10Kg迄

5分ごとに10ml

120ml

体重15㎏迄

5分ごとに15ml

180ml

体重20㎏迄

5分ごとに20ml

240ml

 

*軽度~中等症の場合:継続して投与し3~4時間かけて50~100ml/㎏を飲ませる

*4時間以降は乳児30~50ml/㎏/1日。幼児300~600ml/日。学童~成人500~1000ml/日

上記1日当たり目安量を参考に脱水状態を合わせて適宜増減してお飲み下さい

(大塚製薬パンフレット、一部大塚製薬MMWR資料、参照)

 

いわゆる脱水状態を早く把握して、早く対応しましょう!!!

そして本格的なケア、キュアです

 


第三十六回:急に下痢、嘔吐があった時の対応(その1)

(知らない間にかくれ脱水) 

前置き

*昔は下痢、嘔吐の治療がしっかりできれば小児科医として半人前になったと言われた。

難しい領域である。

*下痢、嘔吐の療法は食材も、薬も、環境も、考え方も変わり、わかっている様ではっきりしないことがある。

*治療、ケアは様々だが、今回「横浜市あざみ野病児保育室」での昼食の対応を調査し、

消化器疾患特に下痢、嘔吐があった時の対応・食事で問題点がいくつかありました。

*長浜医院では次のようにお願いしております。現場では状況により多少の対応、考え方が異なる事がありますので、かかりつけ医とご相談ください。

 

下痢の時

1.便の性状の変化

(1)水様性便:受診しましょう

(2)粘液性の便:受診しましょう

(3)泥状便:何でも食事制限ではありません

(4)軟便: 何でも食事制限ではありません

(5)固い便:便秘かどうか、治療をするかどうかの判断が必要です

2)便の色の変化

(1)   白い便:受診しましょう

母子手帳(胆道閉鎖症の為の便の色の変化)の表を参照

(2)    血便:受診しましょう(何を食べたかの確認が必要です)

(3)    黒い便:一時的又は継続的かの観察が必要です

(4)    黄色: 同上

(5)    緑黄色:同上

(6)   普通便:いつもと同じですか?

3.回数

普通は毎日ですか、2~3日に1回の時もあります

1~2回は経過をみましょう。

3~4回、数回以上は受診しましょう

4.その他の症状

全身状態を観察そして悪化により受診しましょう

嘔吐の時

1.嘔吐物の性状、

(1)   内容:食事の残渣物で食事の内容がわかります

(2)   色:黄色、緑色の時は受診しましょう

(3)    ミルクが固まっていますか

(4)    ゲーゲーしても何も出てきません

2.嘔吐の仕方

(1)   たらたら口角から吐きます

(2)    口からドット吐きます

(3)   鼻からも吐きます

3.回数

(1)満腹後、食後に急に動いた時以外は普通では原則0回です

(2)1~2回は経過をみましょう

(3)3~4回、数回以上は受診しましょう

(4))その他の症状

全身状態を観察そして悪化により受診しましょう

 

全体の症状の変化を観察

1.「普段と違うな」!!!!

と思ったらまず経過観察そして受診を考えましょう

(時間外、深夜までの経過観察は早めの対応が必要です)

=>そして悪化により受診しましょう

「普段と違うな」は個人差です。

(普段でもよく吐きます、よく下痢をしますは普段の生活ではないので、

それが正常の範囲かどうかは一度受診して確認しましょう)

2.一般的に、「普段と違うな」は何でしょう

(1)  「下痢ではありませんが、便が軟らかいです」は普段と違う時は下痢です。

(2)  3~4回以上の嘔吐、3~4回以上の下痢が続く時

(3)  短時間に2~3回以上の下痢又は嘔吐がある時

(4)    1日2~3回でも2~3日以上続く時(家で様子をみていたが改善せず)

(5)  尿が少ない、尿が出ない、おむつが濡れない時

(6)    涙もゆだれも出ない時

(7)    口唇、口がカラカラで渇いている時

(8)    ぐったりしている、元気がない、遊ばない、笑わない(普段は笑う)

    手足に力が入らずダランとしている時

(9)    食欲がない、食べない、飲まない時

      食べても、飲んでもその後に必ず下痢又は嘔吐が続く時

(10)    間欠的に意味なくギャーギャー泣く、元気なく泣く、お腹が痛い様な動作の時

3)「普段と違うな」は脱水症の把握、他の病気との区別が大切です

 

受診するかどうか:状態の再確認をしましょう

1. 普段と違うな」!!!!と思ったら

まず経過観察そして受診を考えましょう

=>そして悪化により受診しましょう

2. 生活療法で治まることもあります

(1)    家で時間の経過で観察することが大切です
(2)「様子をみましょう」は症状がどうなるかな?と様子をみる事で
「経過をみましょう」は時間の経過で観察することです

(受診するかどうかは時間経過ですので、何時に1回すこし吐いた、

何時に1回大量に夕食の内容を吐いた、何時に水様便が2回、ミルクを20cc飲みましたがすぐに1回少し吐いた等々症状、病勢の日々の変化を観察することです

(保護者も頑張りましょう)

3) 受診するかどうか

(1)   受診するかどうかの判断は全身状態、病勢によるので判断が難しい事があります

「普段と違うな」、時間で経過観察をしっかりし、対応すれば、緊急性は少なくなります。慌てないようにしましょう。

(2)    然しながら病勢が早く、急に悪化することもありますので、治療中でも経過観察中でも受診又は再受診が必要な事があります。

(3)    どうしようかなと迷ったら、受診しましょう。

4) 受診前に食事制限するかどうか:

(1)    食事をさせない、ミルクを飲ませないで様子をみました。食べないので便が出なくなりました、又は便秘なので水分を多めに飲ませています等々がよく言われるが、効果があるかどうか疑問です。

(2)   長時間の絶食、食事制限は自己流でしない様にしましょう。脱水になっていなければ栄養補給も考えましょう。

(3)   一般的には外来受診時はすでに症状発症から時間が過ぎ、2~3時間経過観察後の行動ですので、まずは脱水改善を図りながら、基礎疾患があればその治療もしましょう。

5) 受診前に嘔吐、下痢、過度の発汗があれば乳幼児用イオン飲料等の電解質、糖分のバランス経口補水液を飲ませましょう

=>改善されれば食事療法に早期に移行します

6) ケアも大切

(1)    手洗いはがっちりしましょう。手が荒れたら困りますという位でお願いします。

(2)    吐物、下痢からの接触、空気感染などがありますのでしっかり汚物処理、環境整備が必要です

(3)   下痢と嘔吐では病気は同じでも対応が多少異なります

(4)   うがいは必ずしましょう。嘔吐の後大きい子はうがいをしましょう

(5)   病状が強くなければお風呂、シャワーで汚れを落とす程度は可です。

衣類は早く着替えましょう。しっかりとシャワーする、ゆっくりお風呂はないです。感染型であればマスク、手袋、手洗い、消毒等が必要です

医)健生会 長浜医院 横浜市あざみ野病児保育室山岡友紀、増田留美、落合由希子、福谷園美、
須藤奈通子、井川百合子、大島早苗、長浜隆史
1)主旨当院の病児保育室で「食」がどのような位置づけにあるか検討した
2)前提
ⅰ)あざみ野病児保育室からの給食、おやつの提供はない多くの病児保育室は預かること、
症状変化の管理が優先され、給食室が完備され ていない事が多い。
ⅱ)昼食、おやつは保護者が持参する事として運営されている疾病管理として食べることが大切であるが、1日であれ利用時間中の昼食、おやつは保護者並びにかかりつけ医にゆだねられている。
3)方法
ⅰ)対象:病児保育室を利用した乳幼児
ⅱ)日時:平成25年 1月~25年 3月
ⅲ)方法:持参した食事、おやつなど118件をカメラに収め管理栄養士により疾病並びに年齢相応の 食事又はおやつかを優良可不可に分類
 ①年令別に分類
 ②病気別に分類
 ③分類に基づき優良可不可に分類なお保護者には目的をお知らせし、ご協力をお願いする
 4)結果病児保育室での食育について多少の疑問を感じながら、事業を継続している。今回保護者にお願いし、当院の病児保育室における食事について考えてみた。
ⅰ)今回病児保育室利用でのお弁当、おやつで64~66%が優、良であったが、可、不可が34~36%であった。 特に感染性胃腸炎における消化器系の食事については例数が少ないが優良29%、可不可71%と管理の面の難しさを感じた。
 5)今後の課題病児保育室利用での食は年に何回かであるが、今回の調査で現状での工夫を考える。
①家族には
ⅰ)特別な疾病以外のいわゆる利用者が多い急性上気道炎の食事は普通食で準備する
ⅱ)特に消化器疾患の時の食事(補液も含む)には一工夫が必要である
ⅲ)年齢等々によるバランスのとれた食事の工夫が必要である
②病児保育室では
ⅰ)持参した食事ではあるが、食欲がない、食べない時の工夫、そして好き嫌いの克服に対応する。
ⅱ)給食室がなくても最低限の食材を用意する ⅲ)特に消化器疾患の時の食事(補液も含む)の すすめ方には工夫を要する
 ③一般的には
ⅰ)外来医療で特別な疾病以外でも、食の指導をしっかり行う必要がある
ⅱ)食育とは特別なことではないが、重要である事の認識が必要である
ⅲ)食育を保護者の理解を得て啓発する
 青葉区医師会学術集談会(平成26年3月8日)に発表する。

離乳食を考える

第52回 旬の素材を生かした離乳食H14.3.4(月)

第52回 第54回 第58回 第59回 第61回 
少しずつ日も伸びてきて、北風の冷たさがゆるんできたような気がしますね。
もうすぐ、木々も芽を出し、草花が咲き乱れる日がやってきますね。

ただ、杉の花粉がたくさん飛びますので花粉症の方は要注意。
家に入る前には髪の毛や衣服をよく振り払って花粉を落としましょう。

さつまいもだんご
(人参あんかけ)


さつまいも 1/2本
砂糖     少々
人参    1/4本
片栗粉    少々
水       少々


さつまいもはよく洗い、輪切りにして皮をむき ラップにくるんで電子レンジで4~5分チンする。
熱いうちにつぶして、赤ちゃん用の一口大にまるめる。
人参は皮をむきやわらかめにゆでる。
ゆでた人参を、おろし金でおろし、水を加え、一煮立ちさせる。
その後、水溶き片栗粉を加え人参のあんを作る。

ふきのオレンジ煮

ふき     1/2本
オレンジ  1/2個
砂糖     少々

ふきはさっと洗い、なべに入る長さに切っておく。
なべにふきを入れ、ゆっくりと煮ていく。
ふきがやわらかくなったら火を止め冷めるまでそのままおいておく。
さめたら筋をとり、一口大に切る。なべに一口大に切ったふきを入れ、水を加えてやわらかく煮る。ひと煮立ちしたら、砂糖を加え、オレンジをしぼりなべに加え火をとめる。

サワラのポタージュ煮

サワラ    1/2切
ベビーフード  1本
(ポタージュスープ)

サワラはさっと水洗いし皿にのせてラップをふんわりとかけ、1~2分チンしてください。
いったんレンジから取り出して、皮や骨を取り除き身をほぐしておきます。
ベビーフードのポタージュを湯で溶き、サワラの上にかけもう一度ラップをして、再び1~2分チンする。
ラップを取り、よくかきまぜてできあがり。
※じゃがいもや人参、玉ねぎのゆでた物を加えればボリュームアップ!

キャベツのごまみそ和え

キャベツ    1枚
ごま      小1
みそ      小1/2
砂糖      少々
水       少々

キャベツは葉の部分を使うとやわらかいです。芯の方はママたちが食べてね。
小さめのザク切りにして熱湯の中でやわらかくなるまで煮る。
ごまはフライパンでかるくいってすり鉢ですると香りがでておいしいです。
少し多めにまとめてすって、ビンに入れて冷蔵庫で保存しておけば便利。
水・みそ・砂糖・すったゴマを入れ、よくまぜ、レンジで20~30秒チンして、ゆでたキャベツと和えればできあがりです。

離乳食を考える

第54回 春の離乳食H15.3.3(月)

第52回 第54回 第58回 第59回 第61回 
少し風が冷たく感じることはあるますが、少しずつ春を感じる今日この頃です。
暖かい時間をみはからって、お散歩に出かけましょう。
春の日ざしを感じさせてあげましょう。

外から帰ってきたら花粉をよくはらってあげましょう。
そして、意外にのどが乾いていたりするので水分を補給してあげましょう。

春野菜のクリーム煮

ブロッコリー  1房
人参       5g
じゃがいも   10g
玉ねぎ     10g
粉ミルク    少々
塩       少々

ブロッコリーは小房に分けてよくゆでておく。
人参も小さめのさいの目に切り、ゆでておく。
なべに人参、じゃがいも、玉ねぎを入れよく煮込み、やわらかくなったら、粉ミルクをといて入れる。
少しだけ塩を入れる。
最後にブロッコリーを加え、あたたまったらでき上がり。

手作りイチゴジャム

いちご  1パック
砂糖     少々

いちごはヘタを取り、よく洗ってザルにあげておきます。
なげにイチゴを入れ、中火でコトコト煮ていきます。
いちごに火が通ってくるとやわらかくなってきて水分がでてくる。
火を少し弱めて焦げつかないようにゆっくりと煮詰めていく。
少しずつ砂糖を加える。
水分がとんで2/3~1/3位に濃縮されたらでき上がり。
※パンにぬったりミルクにまぜたり、もちろんママが食べてもおいしいよ!

春キャベツのおかか煮

キャベツ   1/3枚
水          
かつお節    少々

キャベツを小さめに切ります。
(決してみじん切りにはしない。)
なべにキャベツを入れ、たっぷりの水でコトコト煮ていく。
指でつまんでやわらかくつぶれるまで煮る。
もし、水が少なくなってきたら加えて、ゆっくりと煮ましょう。
キャベツがやわらかくなったら、おかかを加えて一煮立ちさせでき上がり。
少しさましてから与えましょう。

にんじんのバナナヨーグルト和え

にんじん     10g
バナナ      1/4
水        少々
ヨーグルト(無糖)  

人参は少し大きめに切ってゆっくりとゆでる。
ゆでたら、おろし金ですりおろしておくとよい。
バナナをつぶし、人参、ヨーグルトと混ぜ合わせればでき上がり。-Point-
ヨーグルトは加糖やフルーツ入りは避け、なるべく無糖のプレーンタイプを選んでね!

離乳食を考える

第58回 秋の離乳食H15.9.1(月)

第52回 第54回 第58回 第59回 第61回 
今年の夏は、意外と涼しかったようですね。
だだそのせいか9月に入っても暑さが身にしみますね。冷たいもののとりすぎは、体をだるくしますし、胃液が流れてしまうので、お腹痛の原因に。
冷たい物は少量をゆっくり取るよう、心がけて下さい。
また湿度が高くなりがちなので,食中毒に注意しましょう。

かぼちゃとさつまいものグラタン

かぼちゃ    1切
さつまいも   1切
りんご    1/8切
粉ミルク  500cc分
片くり粉    大1
粉チーズ   少々

さつまいも、かぼちゃはよく洗って一口大に切り、やわらかくゆでておく。
※月齢の小さな子はつぶしてもOK。
りんごは皮をむき、やわらかくゆでておく。
幼児ならば皮はむかずにそのまま。色もきれいです。
粉ミルク50cc分をとき片くり粉をまぜ、弱火にかけてとろみをつけていく。
さつまいも・かぼちゃ・りんごを器に入れ、ミルクソースをかけ粉チーズを少々ふりオーブンで1~2分焼く。こげ目がつけばOK。

フルーツライス

かき     1/16
りんご    1/16
なし      1/16
デラウェア  2~3粒
ごはん or おかゆ

かき、りんご、なしはよーくあらって、小さく切っておく。
デラウェアは皮を取り除く。
なべに切ったフルーツを入れ水をたして5~6分煮る。
※幼児は煮なくて生のままでOK。
やわらかくなったフルーツを冷まして、ごはん又はおかゆと混ぜればできあがり。。※季節のフルーツを使ってトライしてみましょう。
大きな子や大人にはきゅうりやハムをたして、塩・コショウで味付けをするととってもおいしい。

なすとトリヒキ肉のみそ炒め

なす     1/2枚
とりひき     大2
玉ねぎ     大1
みそ      少々
さとう     少々
水       少々

なすはアクが強いので、切ったらみずにさらしましょう。
皮をむき、小さく切り、水にさらす。
玉ねぎはみじん切りにする。
なすをザルにあげ、ゆでておく。
みそとさとうと水を少し加えペースト状にしておく。
フライパンにトリヒキを入れ、炒める。
次に玉ねぎ、なすと入れ、いためていく。くっつきそうならば少々水を加える。
野菜とトリヒキが炒まったならば、みそとさとうを加え、さっと炒めてできあがり。
ごはんにかけても、パンにのせてもGood!

※大人ならレタスにのせてもGoodです。

シャケのスープ

生シャケ    1/4切
トーフ      1/10
キャベツ    1/4枚
玉ねぎ     少々
野菜スープ   1本
(ベビーフード)    
片くり粉     少々

シャケは生を選び、1/4切を皿にのせ、ラップをしてレンジにかける。約1分。
冷ましてから、小さめに分け(皮と骨は取り除いておく)片くり粉をまぶしておく。
キャベツ、玉ねぎは小さく切り、なべに入れ、水を加え、やわらかくなるまで煮て、トーフとシャケを加え、ひと煮たちさせ、ベビーフードの野菜スープをとかし入れたらでき上がり。

長濱医院 小児科 栄養士 佐藤

離乳食を考える

第59回 冬の離乳食H15.12.8(月)

第52回 第54回 第58回 第59回 第61回 
日に日に風が冷たく感じるようになりましたね。寒いからといって、厚着をさせすぎていませんか?
厚着をしすぎると、汗をかきすぎてしまい、それが乾いて体が冷え風邪をひいてしまいます。
建物の中に入ったら、1枚ぬがせるつもりで脱いだり着せたりしやすい前あきの服がよいですね

大根とトリ肉の煮物

大根      1/2本
トリ肉     5~6本
干しいたけ  5~6枚
こぶ      1枚
塩・さとう・しょうゆ・酢
片くり粉
かぶ      1個

大きめの鍋に水をはり、干しいたけ、こぶを入れ、20分位たったらトリ肉を水でよく洗ってなべに入れ、火にかける。大根は2cm位の厚めに切り、半月の形にする。
なべが沸騰する頃こぶを取り出す。
酢・しょうゆ・塩・さとうを加えグツグツなりすぎないようにゆっくり煮る。
かぶはおろし金でおろし、水に浸した片くり粉とまぜ、弱火で火にかけ、あんを作る。
ゆっくりと煮たトリ肉と大根にかぶあんをかけたらでき上がり。
じっくり煮るととり肉もとってもやわらかいョ。

カンタンりんごパイ

ワンタンの皮
りんご1個
さとう
バター大1

りんごは皮と芯を取り、小さめにザク切にしておきます。なべ(なるべくステンレスorホーロー)に切ったりんごと水を少し入れ、りんごがやわらかくなるまで煮つめていく。
やわらかくなってきたら、さとうを加え、さらに煮つめる。やわらかくなったら、火を止めさます。
(水分が少なくなったら水をたしましょう。)
バターは小鉢に入れて、レンジで20秒チンしてとかしておきます。
ワンタンの皮にりんごの煮た物をのせ三角におり、まわりに水をつけて中の空気をぬく。
表面に溶かしたバターをぬり、オーブンでこんがり焼けばできあがり。(揚げてもOK。)

赤ちゃん用のおぞう煮

おふ     2~3個
人参        5g
白菜       10g
玉ねぎ      10g
ブロッコリー   10g
ベビーフード 和風だし

おふは水でもどしておく。人参・白菜・ブロッコリーは小さめのうす切りにして、ゆでておく。
固さや大きさは月齢に合わせましょう。
なべにブロッコリー以外の野菜を入れ、水をたっぷり入れ、ゆっくり煮込む。
ベビーフードのだし、おふを加え、さらに煮込む。
全体がなじんだら、ブロッコリーを加え、火を止める。

黒豆のヨーグルト

お正月用の黒豆 3~4粒
プレーンヨーグルト

市販品の黒豆でOK。
なかったら、うずら煮豆や花豆などでもOK。
味付けが濃いので、熱湯に少しひたします。
ラップにくるんで手のひらで押しつぶす。

ヨーグルトにつぶした豆をまぜればOK。
(ママはそのままつぶさずヨーグルトに入れて食べてみて。とってもおいしいです。)

離乳食を考える

第61回 梅雨の離乳食H16.6.9(月)

第52回 第54回 第58回 第59回 第61回 
もうすぐ今年も梅雨。この時期は、湿度があがり、とてもジメジメします。
そんな時、バイ菌さんはたくさん発生します。
冷蔵庫に入れることはもちろんですが入れておいたから安心しないで下さい。
なるべく、離乳食の食材は使い切り!!を心がけましょう。
保存する場合には、小分けにすることです。
冷凍も同様ですヨ。
バイ菌さんに好かれないように注意してネ。

ふわふわスープ

玉ふ  4~5コ
ベビーフードポタージュ
1袋

おふは水につけて少しもどします。
もどしたら、水気を切って、よく絞ります
もどしたおふをなべに入れ、水を入れ、ひと煮立ちさせる
火を止めて、スープを入れたらでき上がり!
※おふはいろんな形があるので、いろいろ選んでみてね。

トリヒキ ミートローフ

トリヒキ肉  50g
人参     10g
玉ねぎ    20g
パン粉      
粉ミルク   小1
ケチャップ  少々

人参・玉ねぎはすりおろし、パン粉、トリヒキ、ミルクを混ぜ合わせる。耐熱容器に入れるか、ホイルに流し入れ、20分位オーブンで焼く。ケチャップを10倍位にお湯でのばしてうすめる。
やけたミートローフを切り、ケチャップソースをかける。

トーフのすり流し

もめんドーフ  1/8丁
ごま     小1/3
さとう      少々
青のり      少々
だし汁(ベビーフード)

トーフはゆでます。すり鉢にごまを入れすります。
そこへ、さとう、だし汁、トーフを入れ、さらにすります。
青のりをちらしてでき上がり!
ごはんの上にのせてもおいしいヨ!

コーンフレーク入りパンケーキ

コーンフレーク  大2
バナナ     1/10
ミルク       小1
小麦粉      大1
水        少々

材料はすべてボールに入れ、まぜ合わせる。
(バナナはつぶす)
オーブントースターを使って焼きます。
(約10分位)

ジャムをぬってもOK!


長濱医院 小児科 栄養士 佐藤

(Ⅸ))課題

1)    就労支援・保護者の支援と病児の支援の位置づけ

①病児保育室が就労支援なのか、保護者の支援なのかどのような立ち位置で必要か今後の課題である

②病児保育室が病児支援として発熱、痙攣があっても、嘔吐しても安心して預けられる。緊急時の病状変化に対して会社に電話してお迎えをお願いすること、病院に転院したことは1年間では経験しなかった。大きな病状の変化で連絡書に記載されていない状況に対しては保護者への連絡が何回かなされた。当院で治療した経験は幸いなことに現在までないが、判断の迅速性は医療併設型の大きな利点であろう。

2)    病児保育室の観察室利用が病児の病名重視か、感染力重視か、病状の安静度重視か不確か

                          

①第Ⅱ種、第Ⅲ種感染症、その他の疾病の感染力と入院治療が必要ない病状の安静度による観察室(隔離)の利用等で書式の記載が必要であろう。しかしながら平均利用日数が2日であり、きめ細かい対応、厳格な対応が病児保育室でどの程度必要か今後の課題であろう。

②登園に関して「健康状態がしっかり回復する」ということがどの感染症でも

必要であるが、保護者が判断することでもなく、判断できることでもない。第Ⅱ種、第Ⅲ種だけではなくその他の感染症も然りである。中々難しい。ガイドラインに沿った内容を現場に照らして更なる検討が必要であろう。

③病児保育室はかかりつけ医の連絡書による預かりであり、医師による登園許可書、保護者による登園届もかかりつけ医による判断が主体である。病児保育室は「健康状態がしっかり回復しているかどうかを判断する施設ではなく、個人差で解決されることでもない」ので更なる慎重な管理が必要と感じた。また今回の結果からかかりつけ医がかならずしも園医ではなく、また小児科専門医でない事も多く、保育所、幼稚園情報そして感染症情報については地域で関心がはらわれる必要があると思われた。
 
今後保育所での対応型の拡充、民活での病児保育室、病後児保育室の設置等々が病名、病状、感染力等の仕分け、対応策が不確かのままであれば不安定な病児保育、病後児保育となるであろう。

3)治療としての投薬は必要

①与薬に関して、横浜市と保育園医部会での保育園医の手引きでは「与薬の代行は原則として行っていませんが、時間与薬の必要な薬剤、食事関連性の強い薬剤、熱性けいれんの予防薬、食物アレルギーの症状発現時の頓用薬など医師が必要と認めたものに限って与薬をすることとしています」として主治医意見書を書くこととなっている。

②今回認可保育所の方の利用が多く、横浜保育室の利用が少なかった。病気の発症率が同じとすると与薬制度が徹底されず、かみ合わずに動いていることも考えられる。登園停止が感染症・感染力、病状、治療による事は事実として

                            第Ⅱ種感染症、第Ⅲ種感染症、その他の感染症そしてその他の病気等々さまざまであり、登園停止、必要性のある投薬等のどこに重点を置くか、体制整備に再考の余地があると思われた。

 

4)保護者に対する様々な啓発活動が必要

①感染症対策としての医師による意見書、保護者による登園届の提出で病状が回復し、集団生活に支障がない状態と判断されるまでの病児保育室の一時預かり利用であるが、子育て支援の施策がそれぞれの地域で、それぞれの思いで数多く行われている。

②その基盤として何が子育てか、病気に対する考え方、集団生活のための予防接種勧奨、身体の鍛え方、食生活、生活習慣改善等々の啓発活動が必要と思われた。

③各地域で有効な情報交換、調整がなされて各種施策、行事がなされているか疑問であるが、今回の経験で小児科医、かかりつけ医、そして保育所、幼稚園は地域での活動、支援に更なるかかわりを持つ必要があると思われた。集団生活では保護者も感染症サーベイランスに関心を持ち、さらに有効に利用できる連携が必要であろう。病児保育室も地域の子育て支援の位置づけにあると感ずる

5)病児保育室での受け入れ体制で苦慮する

①病気の種類、病状の程度、児童の手のかかり方により原則利用者4名に対してスタッフ2名では対応困難のことがあった。また観察室対応は個室対応である為マンツーマンが望ましく対応困難となることもあり、時に収容人数を予定より制限されたこともあった。

                            
②初診の発熱でかぜとして治療、保育室利用、翌日インフルエンザの診断で來所、観察室利用となる。保護者の了承、理解は得ているが第Ⅱ種感染症、第Ⅲ種感染症の対応に苦慮することがある。

6)    経営状態は不安定

 

①豪華な施設、充実した施設、利便性のある立地条件、スタッフの充実等々

が望ましいが、投下資本と固定費により経営状態が左右される。利用者人数は

最大一定であり、その日その日の不安定な利用者人数では行政の支援なくして

成り立たない事業であると思われた。行政が対象者を選択、紹介してくれる事

業ではなく、そして利用者がないと経営上不安定な事業であるが、宣伝で集め

る体制でもない

研修費、事務費、スタッフ人件費、家賃、設備費、消費税等々の費用もあり、利用

者が少ない、キャンセルが多いと運営が不安定となる。利用者同志も利用の確実性

の確保のためにも利用の仕方に今後工夫が必要であろう。

7)病児保育室の必要性は大

①登録者数、利用者数から現在の処当施設は認知され、評価されていると考えたい。より一層スキルアップし、地域の子育て支援活動、並びに小児保健の啓発に努めたい。

②今後の少子社会では対象者の必要性の増大と、対象者の数の減少とのバラ

ンスの中で特に0才から3才の病児保育の施設の拡充施策が必要と思われた。病児保育室の施設基準がある限り利用定員は決まっており、対象児童数に対して何か所の施設、何名の収容人数が必要か、また現状の病児保育室の位置づけが今後検討される必要があろう

③幼・保一体化による「総合施設・子ども園」に移行する施策がすすめられている。今回利用者の多くは認定保育所、横浜保育室であり、就労支援

の位置づけでもある。就労拡大更には対象者拡大であれば病児保育室の必要性

は増加するであろうが、質の確保が求められるであろう。病児管理の面では看

護師はともかく保育士と幼稚園教論の位置づけの不透明さ、並びに教育、研修

のあり方もあろう。

  病児保育室、病後児保育室の位置づけさらには与薬制度が今後の展開で

各組織の競争原理の中で、一時預かり的な概念での拡充は数の論理の為、質の管理が不充分となる可能性がある。施設での病児管理で今後様々な検討が必要であろう。

中間報告は青葉区医師会学術集談会(平成23年2月26日)で発表した。開設にあたりご指導いただいた横浜市こども青少年局子育て支援部保育運営課担当者、大口東総合病院「おおぐち病児保育室」関係各位に感謝いたします 

 

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