2026年04月14日

2026.4oldpnemoniacrp2.00000

高血圧にて降圧剤を服用している高齢(97歳)の患者さんです。 嗄れ声、咽頭痛、咳を主訴に自ら歩いて受診、食欲会話は良好です。血圧130/80 SPO2 92-94% 胸部に喘鳴みとめるため胸部レントゲン施行、X-Pにて右肺野に軽度肺炎影ありCRP2.6mg/dl WBC 7,110の結果から外来にてロセフィン2g+オーグメンチン3錠分3を開始しました。3日経過した時点でSPO2 88%CRP10.9mg/dl WBC 8,630 胸部に喘鳴・小水泡音をみとめ肺炎像は改善しておりません。高齢のため外来での治療には慎重な対応が求められ、発熱・食欲・活動性ならびにSPO2・CRPの推移に着目することが重要です。状況に応じて入院治療が必要になります。肺炎像の改善までは1ヶ月は要すると予想しています。

検査 採血検査  初診時 RBC530 ×104/mm3 WBC7,110/ mm3 PL 16.8×104/mm3 Ht42.9% Hb14.1g/dl BS 116mg/dl GOT28GPT30 l Cr0.6 BUN 30 mg/dl CRP 2.6mg/dl 治療開始3日後  WBC8,6300/ mm3 CRP 10.9mg/dl

【高齢者の肺炎重症度】
A-DROP : 肺炎の重症度スコア(CAP, NHCAP)
• A(Age):男性70歳以上、女性75歳以上
• D(Dehydration):BUN 21mg/dL以上または脱水あり
• R(Respiration):SpO2 90%以下(PaO2 60torr以下)
• O(Orientation):意識変容
• P(Blood Pressure):血圧(収縮期)90mmHg以下
軽症:上記5つの項目いずれも満たさないもの
中等症:上記項目の1つまたは2つを有するもの
重症:上記項目の3つを有するもの
超重症:上記項目4つ以上有するもの、または敗血症が疑われるもの

【参考】高齢者肺炎を疑う初期症状
・軽いかぜ症状
・何となくいつもと違うという感覚
・平熱より少し高い状態が続く
・呼吸が速い、息切れが強い
・食事量や水分摂取が減っている
・ぐったりして反応が鈍い
・痰の色が黄色や緑色に変化している
・胸の痛みや強い息苦しさがある





nagasawanorio60 at 11:10コメント(0)おとなの疾患肺炎 

2026年04月13日

2026.4.11hipjointimcomplete0000

 散歩の途中右股関節大腿部外側に軽い痛みを感じ、歩行速度についてゆけず中断、家で休んでいましたが、翌朝になると痛みで足がつけず歩行できなくなってしまいました。近くの整形外科を受診、骨には異常ないとのことで鎮痛剤の服薬と安静を指示されました。改善傾向はその後もみられず2週間後に再受診、さらに鎮痛剤(ロキソニン・ノイロトロピン)メチコバ-ルを投与されましたが、歩行できない状態が続いています。股関節レントゲン(1ヶ月後)では右大腿骨頸部に石灰化陰影(化骨形成)をみとめ左に比べて頸部が短縮したみえます。不完全骨折から頸部が圧迫され短くなった状態と考えます。専門病院に紹介したところ人工股関節の手術を予定するとのことでした。大腿頸部骨折では発症直後骨折線がわからないことが少なくありません。頸部骨折は骨粗鬆症が重要な原因になるためその対策が大切です。

人工股関節

nagasawanorio60 at 11:28コメント(0)おとなの疾患整形外科疾患 

2026年04月11日

varicella

前日37゜C台の発熱今朝掻痒を伴う皮疹(丘疹・水疱)が出現したため受診した中学生です。ワクチン1回接種のみで接種から年数が経過しているためか初感染の水痘と同様、皮疹の数が多く水疱を伴った丘疹様のものもあり、皮疹の周囲の紅斑が少ない状態で、ワクチン未接種の水痘と同じような発症の仕方の皮膚所見です。



nagasawanorio60 at 11:35コメント(0)小児科疾患ウイルス感染 

2026年04月10日

edema
2026.4.7renalhearthailure0000

   家庭内血圧がここ12年 高くなっているため心配になって受診した患者さんです。受診時血圧178/98 体重59.8kg 両下腿に浮腫をみとめ諸検査を施行したところ心拡大CTR 0.51(写真) 貧血Hb10.g/dl BNP 251.7pg/mLCr 3.34 BUN 33.7mg/dL の結果から高度の腎機能の低下をみとめ慢性腎不全と診断しました。オルメサルタン・ラシックスを開始しましたが今後腎機能低下が進行して透析になる可能性もあり専門施設に紹介しました。

【採血検査】RBC328 ×104/mm3  WBC5,310/ mmPL 17.2×104/mmHt32.5%  Hb10.0g/dl  BS 101mg/dl  GOT 21 GPT 22 LDH 367 TG 83 HDL57mg/dl LDL 138mg/dl TP 7.0g/dl Cr3.44 BUN 33.7 mg/dl Na 143 K4.8 Cl 106mEq/L         BNP 251.7pg/mL e-GFR 15.7ml/min/1.73m2
尿検査 蛋白(-)  尿潜血(-)


【慢性腎臓病Stageと進行】webより引用

 
CKDstage e-GFR

慢性腎不全:簡単にいえば腎臓の機能が正常時の30%未満にまで低下した状態を指すことが多い。



nagasawanorio60 at 06:47コメント(0)おとなの疾患腎疾患 

2026年04月09日

2026.4.1hMPW00001週間発熱が続き喘鳴が出現してきたため受診した1歳児です。胸部に連続性(呼気時の笛様音)と非連続性ラ音(小水泡音)を聴取、胸部X-Pにてスリガラス様陰影(左肺優位)をみとめ、SpotFire多項目PCR検査を施行したところhMPW陽性の結果が得られ、同ウイルスによる肺炎と診断、アスベリン・ムコダイン・ホクナリンテープを対症的処方のみで症状は改善しました。hMPW感染では喘息様気管支炎(細気管支炎)・肺炎の合併は良く見られるので注意が必要です。
hMPW


nagasawanorio60 at 11:26コメント(0) 

2026年04月08日

2026.3.30parainfluenzae00006日間発熱が続き他医受診(新型コロナウイルス抗原検査陰性・インフルエンザ迅速検査陰性)していましたが、解熱せず咳鼻水も改善しないため受診した10ヶ月の乳児です。何らかのウイルス感染が考えられるためSpotFire多項目PCR検査を施行したところパラインフルエンザウイルス陽性、胸部X-Pでは両肺野に間質性パタ-ンの透過性不良(呼気注意)をみとめ、ウイルスによる肺炎と診断しました。アスベリン・ムコダイン・ホクナリンテープのみで2日後に解熱、咳痰も少なくなり1週間で治癒しました。


nagasawanorio60 at 08:49コメント(0)小児科疾患肺炎 

2026年04月06日

尺骨静脈


採血後5日目に採血した方の前腕が腫脹、紫斑を伴い疼痛が強いため受診した患者さんです。採血時とくに穿刺部の普段とは異なった穿刺痛はなかったとのことですが、当日の夜から腫れてきて硬くなり痛みが増強してきたとのことです。採血検査の際、穿刺した時に近接する動脈(この場合尺骨静脈の下の尺骨動脈)をを刺してしまったため広範囲に皮下出血したことが原因と考えられます。肘関節の内側の静脈を穿刺する場合はその下に尺骨動脈と尺骨神経が走っているため、誤ってつ刺してしまうことがあります。当院では採血後採血部位を5分間抑えてもらっていますが、動脈を穿刺した場合は10分以上、その後も圧迫包帯・サポ-ターなどが必要なことがあります。神経を穿刺してしまうとシビレ・運動麻痺が残ることがあります。正中静脈からの採血が穿刺時比較的安全ですが視認できないことが少なくありません。



nagasawanorio60 at 14:46コメント(0)おとなの疾患 

2026年04月05日

lymphoma

前日よりの発熱のため受診、血液検査にてCRP 1.3mg/dl WBC 12,870 Hb 8.7g/dlの結果、細菌感染初期を考慮してセフゾン1.5分3日間投与しましたが解熱せず、咳鼻水も出現してきたため1週間後再受診。。発熱期間が長いためSpotFire(多項目PCR検査)と胸部レントゲンを施行、パラインフルエンザウイルス感染による間質性パタ-ンの肺炎と考え、アスベリン・ザイザル等を処方しました。同時に右耳後部のリンパ節腫脹(3カ月前より気づきここ1カ月増大したとのこと)と胸部写真上、縦隔の腫瘤様陰影(上縦隔右縁)・気管支の変位をみとめることから、こどもによくみられるウイルス感染に合併するリンパ節腫脹2026.4.3.lynphomanodule0000以外の可能性(悪性リンパ腫等)を否定する必要があるため、専門施設に紹介しました。レントゲ写真で右下葉の結節様の陰影はエアブロンコグラムを伴っており、要注意の所見です。

【検査結果】初診時 WBC 12,800 /μl RBC 372×104/μl Hb 8.7g/dl Pl 27.9 ×104/μl CRP 1.3mg/dl
 1週間後 SpotFire (他項目PCR検査)パラインフルエンザウイルス陽性(妹10日前陽性)

【参考】

 代表的な悪性リンパ腫    ((立がんセンタ-がん情報サービスより引用)



nagasawanorio60 at 16:00コメント(0)小児科疾患血液疾患 

2026年04月02日

1

1週間前に転倒、膝に擦過傷を負いオロナイン軟膏を塗布していましたが、悪化して膿栓、痂皮、剝離皮膚を伴っ発赤腫脹病変をみとめ、周囲にとんで新たな病変(膿栓・発赤腫脹)が形成されています。外傷後、皮膚のブドウ球菌に感染して発症した膿痂疹(とびひ)です。抗生物質が必要な状態で、セフゾン5日間とフシジン軟膏を処方しました。

nagasawanorio60 at 11:47コメント(0)小児科疾患感染症 

2026年03月29日

水痘4ヶ月
生後4ヶ月の乳児です。同居している祖母が2週間前に帯状疱疹に罹患しています。前日より腹部に3~4ヶ発赤を伴った丘疹をみとめ水痘を疑って受診しました。抗体をもったヒトの水痘疹です。母親からの移行抗体の働きによりこれ以上皮疹が増えることなく治癒に向かうと考えられ、とくに投薬することなく経過観察のみで治癒しました。

nagasawanorio60 at 11:33コメント(0)小児科疾患ウイルス感染 

2026年03月27日


2026.3.23parainfcovidadeno0000
3ウイルス感染

咳鼻水が1週間続き前日より39~40゜Cの高熱が出現したため受診した2歳児です。SpotFireによるPCR検査を施行したところ、新型コロナウイルス・アデノウイルス・パラインフルエンザウイルスに加えてライノウイルスが陽性の結果でした。PCR検査では感度が良好のため過去の感染でも残存しているウイルスで陽性のことがあります。このケースでは確認のためのCOV-2(新型コロナウイルス迅速抗原検査)は陰性の結果でした。ライノウイルスは幼児では良く罹患して風邪症状を繰り返します(今回ライノウイルス感染が先行していたと考えられる)。アデノウイルスは高熱の持続、結膜炎、扁桃腺炎などの変化がみとめられます。これらを考慮するとパラインフルエンザが現症状にもっとも関連していると考えるのですが、PCR検査が複数陽性にでた場合の解釈は難しいところがあります。患者さんの経過は良好で2~3日後に対症療法のみで改善しました。10日後に姉がパラインフルエンザ陽性の肺炎に罹患したため、このケースでもパラインフルエンザが原因のウイルス性肺炎だったと診断しています。



nagasawanorio60 at 08:26コメント(0)小児科疾患ウイルス感染 

2026年03月24日

  

定期検査でこれまで肝機能等異常がみられなかった70代の降圧剤を服用している患者さんです。血中のアミラ-ゼ 292IU/mL(リパ-ゼ正常範囲)にはじめて上昇しており超音波検査を施行したところ点状の高エコーが散在してみとめられ、膵管壁も壁に沿って同様の工エコ-所見をみとめました。pancresこれまで腹痛・食欲低下等の目立った症状はみとめず、無症候性の早期慢性膵炎に該当すると判断しました。同時に検索したCA19-9は正常範囲、CEAが7.2と上昇しており消化管を含めて精密検査が必要と考え専門病院に紹介しました。




【参考】
早期慢性膵炎
                 c. 分葉状に描出される所見、大きさは5mm以上
          d .主膵管高エコー、膵体尾部で観察される主膵管の半分以上の範囲
            でみとめた場合陽性とする。
【早期慢性膵炎の予後】2年間観察した83例

      慢性膵炎に移行  4例 4.8%
      不変      48例 57.8%
             改善      31例 37.3%             佐田論文より引用       消化器内科 Vol35,No 11,2020. 


nagasawanorio60 at 14:19コメント(0)おとなの疾患消化器 

2026年03月23日

parainf (2)

前日より発熱をみとめ3月16日受診、インフルエンザ迅速検査で陰性の結果カロナ-ルシロップのみ投与して様子をみた3歳児です。3月21日 解熱することなく発熱が続いているため再度来所、胸部レントゲンにて間質性の軽度の変化をみとめ簡易PCR検査を実施したところ、インフルエンザBウイルスとパラインフルエンザが陽性でした。混合感染と診断、対症療法(アスベリンetc)のみで軽快しました。

parainf (1)


nagasawanorio60 at 14:20コメント(0)小児科疾患ウイルス感染 

2026年03月21日

 前日より皮疹が5~6ヶ出現したため受診した5歳児です。水痘のワクチンは2回接種済です。皮疹の特徴は赤い紅斑を伴って中央にびらん痂皮様の丘疹があり写真のように皮疹の密集はありません。予防接種済の水痘の発疹です。水痘予防接種済の水痘疹の特徴は①皮疹の数が少なく数えられるほど(10~50ヶ以下)②水疱をもったものは少なく③紅斑を伴うものが多い③痂皮形成も早く2~3日で治癒④発熱はほとんどみられない ことなどがあげられます。このケースでも3日後には紅暈も消え治癒しました。



nagasawanorio60 at 13:45コメント(0)小児科疾患感染症 

2026年03月20日

2026.3.19hMPVinfection00002日前より倦怠感咽頭痛鼻水が出現、迅速検査(インフルエンザ・新型コロナウイルス)を希望して受診した50代の患者さんです。息子さんは元気です。COV-2(新型コロナウイルス)・クイックチェイサ-(インフルエンザ)ともに陰性の結果、ロキソニン・ゼスランを処方しましたが同日夜より38゜C台の発熱をみとめ翌日来所、インフルエンザ迅速検査を施行したところ、再び陰性の結果でした。3日目38゜C台の発熱がいて喀痰が膿性となり再度受診しました。hMPV血液検査ではCRP 0.9mg/dl WBC 5,460 胸部レントゲン検査で左肺にごく軽度のスリガラス様の透過性不良をみとめたため、前2者以外のウイルス感染を想定してSpotFire(PCR)検査を施行したところヒトメタニュ-モウイルス(hMPV)陽性の結果が得られhMPVによる気管支炎もしくは肺炎と診断しました。治療は二次感染を考えてオーグメンチンを処方しました。


【参考】おとなでも3%程度に感染がみられるありあれた感染症(これまでは検査が簡単にできなかったので知られていなかった)。
主に軽い風邪症状だが、時に下気道症状が目立つことがある。
発熱
咳・痰
鼻汁・鼻閉
咽頭痛
呼吸苦(高齢者・基礎疾患で増悪しやすい)


nagasawanorio60 at 11:56コメント(0)おとなの疾患感染症 

2026年03月19日

大人

前日より39゜C台の発熱と激しい咽頭痛で受診した30代の患者さんです。頸部顎下リンパ節の痛みも強軟口蓋に粘膜疹、発赤と膿栓を伴った扁桃腺肥大がみとめられストレプトAの迅速検査でA-β溶連菌陽性の結果からおとなの溶連菌感染症と診断、オーグメンチン・サワシリン(オグサワ療法)を10日間+ロキソニンを対症的に処方、治癒をはかりました。

nagasawanorio60 at 14:54コメント(0)おとなの疾患感染症 

2026年03月17日

長年(約20年)にわたって経口糖尿病薬(アマリ-ル2錠ジャヌビア2錠分・スーグラ1錠など)を服用、HbA1Cを5.8~6.4~7.0)は良好にコントロ-ルされていた患者さんです。最近1年HbA1C7.9~ 8.1%に悪化(C-pep 2.37 CPI 1.5)してきており糖尿病薬の再検討を考慮していましたが、1ヶ月後に肺の手術が予定され、血糖の厳格な管理が急がれる状況した。多くの手術の場合HbA1C7.0~7.5%未満が必須な条件のためインスリンを導入して対応することにしました。リブレ2(連続経皮血糖測定)を装着し朝1回のライゾデグ(持効性7対超即効性3)14単位を開始しましたが、昼食後の血糖値が300mg/dlに達するため4日目より超即効性インスリン(ラピッド300)を昼4単位追加しました。反応は良好で血糖レベルは180以下
~となり低血糖症状もなく目標範囲内(血糖70~180mg/dl)で推移しています。リブレ2の値は血漿の血糖値より20mg/dl前後低い値(組織液の血糖値のため)となりますが、インスリン導入時にリアルタイムに血糖の動きが把握でき、外来でのインスリン量の決定に安心感(低血糖高血糖時を認識させてくれる)をもつことができます。


リブレ2
リブレ 001
※肝心な朝食後から昼食までの血糖値にblankがあるのはリーダ-の操作になれない結果、リーダ-をセンサ-にあてていなかったことによります。


nagasawanorio60 at 10:15コメント(0)代謝疾患 

2026年03月13日

2026.3.13adenopnemonia0000咳鼻水痰が2週間続き他医受診するも改善しないため受診した幼児です。初めに発熱が2日間程度先行、その後より咳嗽がひと゛くなり、嘔吐をともなうようになってきたとのことです。RSウイルスもしくはマイコプラズマ、インフルエンザ感染後の気管支炎肺炎等が想定されるためSpotFire(自動PCR検査)にて15項目のウイルス・マイコ等をチェックしたところアデノウイルス陽性(同時にライノウイルスも検出)の結果が得られました。胸部レントゲン写真では右肺に軽度浸潤影、左肺にすりガラス様の間質性陰影をみとめ同ウイルスによる肺炎と診断しました。治療は対症的にアスベリン・ムコダイン、ホクナリンテープを処方し改善をはかりました。

アデノウイルス



nagasawanorio60 at 10:17コメント(0)小児科疾患ウイルス感染 

2026年03月11日

a
手
口
4日前より38~39゜Cの高熱がつづき前夜より全身に発疹が出現してきたため受診した学童です。両手両足、腹部背部に皮膚の紅潮と赤い点錠様発疹をみとめ、舌は中央部が黄白色の舌苔に覆われ先端周辺部が発赤して苺舌様、軟口蓋に粘膜疹をみとめ、典型的な猩紅熱です。迅速検査にてストレプトA(迅速溶連菌抗原検査)陽性の結果、セフゾン5日間を投与しました。
溶連菌
A銀β溶連菌感染症(GAS)
                          ・咽頭炎、扁桃炎 ・猩紅熱(上記+発疹) ・膿皮症 ・丹毒
B群溶連菌感染症(GBS)
                         ・早発型(日齢0-6)  ・遅発型(日齢7~89)  ・超遅発型(90~1歳)
劇症型溶連菌感染症(Streptococcal Toxic Syndrome)
                         GAS,GBS, C群、G群
       ・壊死性筋膜炎 ・菌血症 ・産褥敗血症など
          水痘時発熱4日以上の発熱は要注意
GAS


       
     


nagasawanorio60 at 15:57コメント(0)小児科疾患感染症 

2026年03月10日


2026.340yohMPV0000
娘さんがhMPVに感染しているとのことでした。3日前より咳、前日より発熱したため受診した40代のお父さんです。咳痰左胸部痛を訴え診察時は37.5゜C SPO2 97%でした。hMPV迅速抗原検査陽性、胸部レントゲンにて左肺野に軽度浸潤影をみとめヒトメタニュ-モウイルス感染による肺炎と診断しました。メジコン・ムコダイン・カロナ-ルを処方、回復を待ちました。

hmpv

[参考] clinical manifestations of hMPV  in children (Nelson 22 edition)
          Common(>50%)

  • Fever    >38.0゜C ・・・発熱
  • Cough・・・咳嗽
  • Rrhinitis, Coriza・・・鼻炎、鼻水
  • Wheexing・・・喘鳴
  • Tachypnea Retractio・・・頻呼吸、陥没呼吸
  • Hypoxia(SPO2<94%)・・・低酸素症
  • Chest radiograph demonstration of infiltration  or hyperinfiltration・・・ 浸潤影
※両親への感染はRSVよりhMPVの方が多いようです。

nagasawanorio60 at 09:24コメント(0)おとなの疾患肺炎 

2026年03月07日

2026.3.20000
IMGA0112
IMGA0137
デ-タ
temp


2月21日より発熱、その後ずっと解熱しないため3月2日に受診した患者さんです。眼瞼が浮腫様(写真はラシックス服用5日後、改善するもやや浮腫残る)胸部レントゲンでは左下肺野横隔膜にシルエットサイン陽性の間質性の陰影をみとめCRP 1.1mg/dl WBC 9,650 Hb 9.3g/dl Cr0.8 GOT130 GPT113 エルナスマイコ(IgM)陽性の結果からマイコプラズマ肺炎(家人3週間後にPAP:左写真)2026.3.19oneumothorax0000に伴う肝障害と診断、オゼックスとラシックスを処方しました。その後も解熱傾向(この後平熱にもどったとのこと)がみられるものの38~40゜Cの発熱が続き4日後再検査したところ肝機能(表参照)がさらに悪化しており。マイコ感染に伴うEBVの再活性化(リンパ球62%異型リンパ球42%上2番目写真)の可能性が高く、関連する項目(EBV各種抗体価)を外部検査センタ-に委託しました。発熱してから2週間以上が経過するため、病院に紹介としました。高熱が遷延したのは異型リンパ球の出現、肝障害、EBウイルス抗体価(下記)の変動からこれまで潜伏していたEBウイルスが再活性化したことが原因と考えています。重症度が高くない場合、経過観察のみで回復が期待できます。
[EBウイルス抗体価検査]
 EBVVCA IgM(EIA)   4.8(正常0.5未満)    陽性
 EBVVCA IgG(EIA)    6.3(正常0.5未満)   陽性
 EBV EAIgG(EIA)  0.8(正常0.5未満)  +/- ⇒陽性と判定
 EBNA       0.6(正常0.5未満) +/- ⇒陽性と判定 
紹介先の抗体検査(足利日赤提供)
 CMV  IgM           1.60(正常0.85未満)
    CMV  IgG             0.6↓(陰性)
  以上からサイトメガロウイルスも再活性化の可能性大。
【参考】
【サイトメガロウイルス(CMV)感染の宿主による違い】
CMV


【参考】 血清学的マーカー(抗体)の推移

EBV再活性化では、初感染とは異なる抗体パターンを示します。

 再活性化で特徴的なのは EA-IgG の上昇
  • EA-IgG(特にEA-D)が上昇
  • EBV VCAIgG の高値
  • VCA-IgMは通常陰性
  • 抗体だけで確定はできない。(PCRと組み合わせる)
再活性化


【症状】

  • 発熱、肝機能障害、リンパ節腫脹
  • 血球減少
  • 肝脾腫
  • 臓器特異的病変(肺、肝、腸管など)
【初感染時の抗体価推移】


EB




nagasawanorio60 at 08:31コメント(0)おとなの疾患ウイルス感染 

2026年03月06日

tumor (2)
12ヶ月前より頸部の腫瘤が大きくなってきたため、令和8310日受診しました。腫瘤はやや硬く可動性でウズラ卵大、エコー検査にて内部不均一石灰化様高陰影をみとめ充実性、血流豊富な1.11.5cmの甲状腺腫瘍をみとめました。悪性の可能性が高く専門施設に紹介しました。(FNAC施行→経過観察)

【採血検査】
 TSH 1.26μIU/mL      fT3 3.40 pg/mL      fT4 0.91 ng/dL     サイログロブリン 10.3ng/mL

  


img924


甲状腺結節の方針



【経過観察】

  
①5mm以下②6~10mm 悪性所見なし③10~20mm 嚢胞

【細胞診】

  
①6~10mm 悪性所見②11~20mmd 充実性③21mm以上







nagasawanorio60 at 11:53コメント(0)おとなの疾患循環器疾患 

2026年03月03日

IMGA0106
2026.3.2PAP0000

20260307082731_00001

2月24日 前夜39゜Cの高熱が出現しため受診した学童です。軟口蓋に粘膜疹をみとめ扁桃腺も発赤肥大していたため、ストレプトA迅速検査を施行したところ陽性の結果から溶連菌感染症と診断、セフゾンを5日間投与しました。その後も解熱せず3月2日再受診、咽頭の粘膜疹は消失(写真上)していましたが、咳が頻回になり右背部に異常な肺呼吸音(小水泡音)を聴取、胸部レントゲンにて右中肺野にすりガラス様陰影、採血検査にてCRP0.3mg/dl WBC 6,840 エルナスマイコ(IgM):陽性の所見が得られマイコプラズマ肺炎の混合感染と考え、オゼックスを処方しました。経過は良好で翌日より解熱1週間後に症状は改善しました。

【参考】浸潤影:consolidation⇒肺胞内細胞診潤、肺胞性陰影
    すりガラス様陰影:ground- glass otacity⇒間質に細胞診潤、間質性陰影
              成人のすりガラス様結節は要注意(肺癌の可能性があるため)    

肺陰影


nagasawanorio60 at 08:35コメント(0)小児科疾患感染症 

2026年03月02日

2026.3.2lymphoma0000
50代の女性です。咳が強く1週間続いて入眠できないため受診しました。右心横隔膜の浸潤影をみとめ肺炎と診断しましたが、同時に左上肺野、大動脈弓とシルエットサイン陰性、エアブロンコグラム陽性の径約6cmの大きな腫瘤をみとめました。エアブロンコグラム(+)のため後縦隔腫瘍の可能性は無く、原発性肺がん(肺腺癌)、肺リンパ腫などが想定されますが、すでに病院受診治療を検討中(患者さんは肺リンパ腫と説明を受けている)とのことでした。3ヶ月前より急激に拡大している様ですので何らかの介入(免疫化学療法・放射線治療・摘出手術等)が必要と考えています。経過レントゲン所見からは肺MALTリンパ腫の可能性が高いと考えています。


nagasawanorio60 at 08:42コメント(0)おとなの疾患腫瘍 
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