2014年02月
2014年02月28日
2014年02月27日
2014年02月25日
2014年02月23日
発熱(1日)のあと咳が1週間続くため受診、クラリシッドを投与(4日間)しましたがその後もしつこい咳が改善することなく2週間経過、検査を希望して再受診。胸部に異常呼吸音は聞かれません。レントゲン写真にて右下肺野に浸潤影をみとめ、CRP 0.2mg/dl WBC 7,800イムノカ-ドマイコ陰性の結果、クラミジアを想定してオゼックスを処方しました。経過は良好で咳は鎮静化、10日間の服薬で治癒しました。今回クラミジアIgM(インデックス1.29)は2.0を超えていませんでしたが、半年前の値がマイコならびにクラミジアIgMともに陰性だったことなど考慮してクラミシア肺炎と診断しました。肺炎像が進行していたわりには発熱がほとんどなく元気で咳のみ長引いて診断が遅れたことを反省しています。
2014年02月22日
前日より39~40゜Cの高熱があり受診した乳児、胸部に湿性ラ音を聴取CRP 10.3mg/dl WBC 24,300 胸部レントゲン写真にて右下肺野に浸潤影があり、肺炎と診断しました。インフルエンザ迅速検査陰性、肺炎球菌尿中抗原陰性、マイコプラズマ・クラミジア検査いずれも陰性でインフルエンザ菌もしくは肺炎球菌の可能性を考慮してロセフィンの点滴を開始、経過は良好で翌日より解熱、5日間の外来治療でCRP 2.5mg/dl WBC 6,500に改善、胸部写真も正常化していました。診療所の外来では細菌培養が難しいため起因菌の正確な確定ができないのが残念です。インフルエンザ菌についても迅速簡易検査が利用できるようになればと期待しています。
2014年02月21日
39~40゜発熱が7日間続き、その間医療機関を3回受診するも改善せずぐったりしてきたため当科を受診した10ヶ月の乳児です。発熱2日目に受診した医院にてRSウイルス迅速検査陽性のため病院を紹介され様子をみるよう指示されていたとのことです。胸部に明らかな異常呼吸音は聞かれず、レントゲン写真では両肺の透過性不良(RSに伴う気管支肺炎)と左下肺心陰影に隠れて楔状の均等陰影があり肺炎と診断、CRP 6.1mg/dl WBC15,100 尿中肺炎球菌抗原陽性、RSウイルス迅速検査陰性の結果、肺炎球菌性の肺炎合併と診断、同日よりロセフィンの点滴を開始しました。反応は良好で翌日より解熱、4日間の抗生物質の点滴静注により胸部写真も正常化、治癒しました。
2014年02月20日
2014年02月19日
2日前の夕食後、気持ちが悪い(顔色悪く冷や汗あり)といって早目に休んだとのこと。翌日はとくに変わった様子はありませんでしたが、当日昼食後再び気分が悪いといって受診した80代の患者さんです。顔色は赤みがありましたが、血圧100/58・脈拍60に低下していて心電図ではV2・V3・V4のSTが上昇同時にP-R時間が延長した所見があり、心筋梗塞の可能性を示唆する所見でした。ラピチェック・トロッポテストともに陽性のため心臓前壁の比較的小範囲の心筋梗塞と診断、救急車で専門病院に搬送、左冠動脈前下行枝(右写真#7△)の部位の閉塞でした。診療所には変化の比較的少ない軽症の心筋梗塞が来院する場合が多いので、見逃しをしないことが大切と考えています。
2014年02月18日
発熱が5日間続いて息苦しさも出てきたため受診した60代の患者さんです。胸部にラ音がきかれレントゲン写真にては上肺野に不規則な浸潤影と中肺野から下肺野に蜂窩肺様の輪状影、左肺下肺には透過性不良、すりガラス様の陰影をみとめ肺線維症に感染を合併した状態と診断しました。CRP 20.9mg/dl WBC 9,600 SPO2 96%のため入院適応があるため病院を紹介、返事はCT等の所見から器質化肺炎、ステロイドを使用して約1ヶ月で改善したとの報告を受けました。この患者さんは1年前にも1週間続く咳にて受診(CRP 3.2mg/dl WBC 8,00 KL-l552U/ml)していてこのときのレントゲンでも今回よりは軽度ながらも同様な所見を呈し、外来にてジェニナックの投与により症状は改善していました。特発性間質性肺炎の中では予後は良好と考えられ、ステロイドが効果的なことが報告されています。
2014年02月16日
2014年02月15日
2014年02月13日
前日よりの発熱・咳・鼻水を主訴に受診した1才児、体温38.3゜C 胸部に喘鳴が聞かれ、インフルエンザ迅速検査陰性、RSウイルス迅速検査陽性、胸部レントゲンにて左肺の透過性不良と斑点状陰影、右肺の透過性亢進の所見がみられRSウイルスによる細気管支炎+気管支肺炎と診断、キュバ-ルとホクナリンテ-プを処方しました。翌日元気がなく解熱しないため再受診、CRP 4.2mg/dl WBC 10,300 の結果、最近の二次感染を考慮してロセフィンの点滴静注とオゼックスを投与しました。2日後に解熱し呼吸状態も改善、5日後には胸部の呼吸音も正常化しました。キュバ-ルの吸入はRS感染症の喘鳴に有効と考えています。
2014年02月12日
2014年02月11日
3日前より発熱が続き鼻汁が膿性になってきたため受診した学童、インフルエンザ迅速検査は陰性のためクラリシッドを投与しましたが、解熱傾向をみとめず2日後再受診、体温38.2゜C 胸部にわずかに喘鳴が聞かれ、CRP 0.1mg/dl WBC 12,200 イムノカ-ドマイコ陰性、インフルエンザ迅速検査A型陽性、胸部レントゲン写真にて左下肺野に透過性不良をみとめインフルエンザAによる気管支肺炎と診断しました。テオロング・ホクナリン・ムコダインを処方、2日後に平熱となり喘鳴も軽減しました。後日判明したクラミジアはIgM インデックス2.81と陽性でした。インフルエンザAにクラミジアが混合感染している病態と考えています。
2014年02月10日
前日より40゜Cの高熱があり受診した幼児です。胸部に喘鳴と湿性ラ音が聞かれ、CRP 1.7mg/dl WBC 13,900 RSウイルスならびにインフルエンザウイルスの迅速検査はともに陰性、 尿中肺炎球菌抗原は陽性でした。胸部レントゲン写真では右中肺野(第3肋骨前方上)に小さな斑状陰影をみとめ肺炎球菌性肺炎の初期と診断、ロセフィンを開始しました。経過は良好で翌日には38゜C台と解熱傾向がみられ WBCは 8,700になりました。3日目には平熱となり元気もよく斑状陰影も消失していました。抗生物質の点滴静注は3日間で終了しましたが、喘鳴は残った状態になっていて改善まて゛ホクナリンテ-プを処方、10日間を要しました。
2014年02月09日
2014年02月08日
4日前より38~39゜C台の発熱がみられ医療機関受診するも改善しないため来院した学童、咳嗽もほとんどなく胸部に異常呼吸音は聞かれません。検査にてCRP 4.0mg/dl WBC 4,000 イムノカ-ドマイコ陽性(約2年前にも陽性) リボテスト陰性、胸部レントゲン写真にて左上中肺野外側にすりガラス様の陰影をみとめ肺炎と診断しました。原因は当初マイコプラズマあるいはクラミジアの感染を想定してオゼックスにて治療を開始しました。解熱傾向を示すものの切れ味は悪く咳も目立つようになり5日目(WBC 2,600 CRP 0.5mg)にようやく平熱となり10日間の服薬にて治癒しました。クラミジアIgMの抗体価はインデックス2.64と陽性、オゼックスに対する反応が悪かったこと、リボテスト陰性だったことから、マイコプラズマ再感染の可能性は少ないと考えています。
2014年02月06日
2014年02月05日
咳が10日間続き改善せずその間に診療所にて鎮咳剤が2回処方されていましたが、2日前より発熱咳がひどくなって睡眠がとれないほどに悪化したため受診した幼児です。胸部に湿性ラ音を聴取、レントゲンにて右下肺肋骨横隔膜の部位にすりガラス様の透過性不良をみとめ、CRP 1.8mg/dl WBC 12,400 イムノカ-ドマイコ陽性の結果から当初マイコプラズマ肺炎と診断、オゼックスを処方しました。体温は翌日より平熱になりましたが咳が軽減せずオゼックス10日服用後も右肺に湿性ラ音が残るためクラミジアの混合感染を想定してクラリシットに変更しました。後から判明したクラミジアIgMはインデックス2.20で陽性、マイコプラズマIgMも(+)でした。オゼックスを服用するも咳が改善しないのはオゼックスがクラミジアに対してやや効果が悪いためと考えています。なおこの例では6ヶ月前にマイコプラズマ感染症の既往があります。
2014年02月04日
高血圧で受診している患者さんです。定期の受診で3日前より何となく胸がつかえるような感じがありその違和感がなかなかなくならないと訴えました。逆流性食道炎の可能性を考えますが、心筋梗塞を否定しなければならないため心電図をチェック、Ⅱ・Ⅲ・ aVFに深いQ波がみとめられ心臓の前壁部分に心筋の壊死(心筋梗塞)を思わせる所見でした。トロッポテスト陰性、ラピチェック陽性でしたがCPK・GOT・GPTは正常の結果でした。ごく小範囲の心筋梗塞の可能性を考慮、専門施設に紹介としました。病院での精査では心筋梗塞は無いとの返事でした。ラピチェックは偽陽性が出やすいので評価に注意が必要です。6日後当科で確認した心電図(右下)は正常にもどっていて、一過性の冠動脈の攣縮と考えています。
2014年02月03日
咳と微熱が10日間にわたって継続、改善しないため受診した30代の患者さんです。異常呼吸音はみとめず、胸部写真にて左肋骨横隔膜角の部位にわずかにすりガラス様の陰影をみとめ、CRP 4.2mg/dl WBC 11,700 イムノカ-ドマイコ陰性の結果から細菌性肺炎(インフルエンザ菌等)もしくはクラミジア肺炎と診断、オゼックスを処方しました。咳は軽減してきましたが微熱がとれず2日後にジェニナックに変更しました。その後順調に解熱、咳もほとんどみられなくなり10日間の服薬でジェニナックを終了しました。クラミジアIgM はインデックス1.48と陽性、経過とレントゲン像からクラミジアが原因としてもっとも可能性があると判断しています。