July 24, 2014

抗生物質(1)(細胞壁合成阻害薬)

 抗生物質は細菌の細胞壁合成阻害、蛋白合成阻害、DNA・RNA合成阻害、細胞膜障害などを目標として、それぞれの作用機序ごとに幾種類のものが開発され、細菌感染症の制御に大きな役割を果たしてきました。その反面、濫用・頻用されるにともなって抗生物質が効きにくい耐性をもった細菌が出現、治療するうえで問題になっています。外来中心の診療所では抗生物質の適応を考慮、安易に使用しないこと(抗微生物薬適正使用の手引き:厚労省)を肝に銘じなが処方することになります。ウイルスが原因の感染症(こどもの感染症の大部分:80~90%)では、構造上ウイルスは細胞壁等持たないため抗生物質の効果はありません。抗生物質はその作用の仕方により次のように分類されます。

1  細胞壁合成阻害薬    
 ①βラクタム系薬
  ペニシリン系(オ-グメンチン、ペントシリンet) 
  セフェム系(セフゾン、ロセフィンet)
  カルパペネム系(チェナムet)
   モノバクタム系(ファロムet)
  ②グリコペプチド系(バンコマイシン、タゴシッドet)
  ③ホスホマイシ
2     蛋白合成阻害薬    
 ④アミノグリコシド系(ゲンタシン、ストレプトマイシンet)
  ⑤マクロライド系(クラリシッドet)
  ⑥ケトライド系(ケテックet)
  ⑦テトラサイクリン系(ミノマイシンet)
       
3  DNA・RNA合成阻害薬 
 ⑧ニュ-キノロン系(オゼックス、タリビット、ジエニナックet)
  ⑨持続性サルファ剤・ST合剤(サラゾピリン、ペンタサet)
4   細胞膜障害薬
  ⑩ポリペプチド系(コリマイシンet)


img060

                                               ダイナミックメディシン:西村書店、2003より一部改変引用
                 

 βラクタム系薬

βラクタム環(□の分子構造)が細胞壁合成酵素のペニシリン結合蛋白に結合することにより細胞壁の合成を阻害して殺菌的に細菌の発育を抑制します。βラクタム環に隣接する構造の違いからペニシリン系(5角形構造)、セフェム系(六角形構造)に分類され、さらにβラクタム環に隣接の六角形を構成する分子SがCに代わるとカルバ、Oだとオキサという接頭語を付け、βラクタム環のみの構造をもつものをモノバクタムと いいます。βラクタム系はより広範囲の菌種に効果があるもの、よりシャ-プに作用するもの、耐性菌に有効なものなど次つぎに多くの種類の抗生物質が開発されてきています。重篤な副作用が比較的少ないことから、よく使われる薬剤になっています。***五角形構造(五員環)に二重構造をもつものをペネム、ないものをペナムという。

β-lactam[1]


img114

細胞壁構造



***基礎知識 1 グラム陽性、陰性:細菌を顕微鏡で観察する時、グラム染色をします。この染色に紫色に染まる菌をグラム陽性菌、染まらない菌を陰性菌と大きく分類します。陽性菌の代表はブドウ球菌・肺炎球菌など、陰性菌はインフルエンザ菌・大腸菌などです。
***基礎知識 2 広域性、狭域性:抗生物質が有効な菌種の範囲です。グラム陽性・陰性ともに広く有効なものを広域性、陽性菌の限られた菌種のみ効力を発揮する場合などを狭域性と分類します。それぞれの特徴を把握して選択処方しています。


PKPD




ペニシリン系





バイシリンG顆粒40万単位/g[特徴]グラム陽性菌に有用、ペニシリナ-ゼに不安定なため耐性菌ができやすい。狭域性 [適応菌種]レンサ球菌、肺炎球菌、梅毒トレポネ-ラ[適応疾患]①リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱、リウマチ熱の発症予防②梅毒[用量・用法]1回40万単位1日2~4回、小児2~6万単位(0.05~0.15g)/kg 分2~分4 [副作用]発疹、 発熱  、じんましん、肝障害、下痢、食欲不振、ショック、溶血性貧血、間質性腎炎、急性腎不全、偽膜性大腸炎[注]もっぱら溶連菌感染症に10日間使用している。
ワイドシリン細粒200 [特徴]成分はアモキシリン、グラム陽性菌に加え一部のグラム陰性菌に有効、広域性のペニシリン製剤として早くに開発されたが、ペニシリナ-ゼに不安定で耐性菌が出現しやすく効かないことが問題になる。[用量・用法]錠剤の場合、通常成人1回250mg(力価)を1日3~4回経口投与する。小児は1日20~40mg(力価)(0.1~0.2g)/kgを分3~4で投与。なお、年齢、症状により適宜増減する[適応菌種]本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、ヘリコバクター・ピロリ、梅毒トレポネーマ[適応疾患]表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱、胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症[副作用]下痢・軟便、味覚異常、食欲不振、発熱、悪心・嘔吐、口内炎、ショック、アナフィラキシ-様症状、皮膚粘膜症候群、急性汎発性発疹性膿疱症、肝障害、偽膜性大腸炎、急性腎不全など[禁忌]伝染性単核球症(発疹が出やすくなる)[注]溶連菌感染症におもに使っている。伝染性単核球症には要注意。
オ-グメンチン錠250mg[特徴]黄色ブドウ球菌・インフルエンザ菌はペニシリンを分解するβラクタマ-ゼを産生する株をがあり、これらを対象にβラクタマ-ゼ阻害薬クラブラン酸を配合している。成分はアモキシリン・クラブラン酸(アモキシリン2:クラブラン酸1)[用量・用法]1回250mg、1日3~4回[適応菌種] ブドウ球菌、大腸菌、クレブシェラ属、プロテウス属、インフルエンザ菌、バクテロイデス属、プレボテラ属 [適応疾患]表在性・深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、腎盂腎炎、中耳炎、急性気管支炎、膀胱炎、慢性呼吸器病変の二次感染、淋菌感染症、子宮内感染症、子宮付属臓器炎[禁]伝染性単核球症、本剤成分による黄疸又は肝障害既往歴[副作用] 下痢・軟便、味覚異常、食欲不振、発熱、悪心・嘔吐、口内炎、ショック、アナフィラキシ-様症状、皮膚粘膜症候群、急性汎発性発疹性膿疱症、肝障害、偽膜性大腸炎、急性腎不全など[注意]下痢をしやすい。 
クラバモックス小児用配合DS[特徴]成分は1.01g(1包)中アモキシリン600mgとクラブラン酸42.9mgとアモキシリンの割合が高く高容量のアモキシリン投与が可能[用量]1日96.4mg/dl/kg(0.15g/kg) ,分2食直前に服用  体重 6~10kg 1.01g/日 11~16kg 2.02g/日 17~23kg  3.03g/日 24~30kg 4.04g/日 31~36kg 5.05g/日 37~39kg 6.06g/日 [備考]ストロ-ベリ-味、溶かすことなく水もしくは牛乳で服用。
ぺントシリン注1g[特徴]広域のペニシリン注射薬、広く使われてきたが耐性の問題がありスルバクタムorタゾバクタムと配合した製品が使われるようになっている。成分はピペラシリンナトリウム、緑膿菌にも効果あり[適応菌種]   ピペラシリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、大腸菌、シトロバクター属、肺炎桿菌、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)  [適応疾患]敗血症、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂炎、胆のう炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、化膿性髄膜炎[用量・用法] 通常成人には、1日2~4g(力価)を2~4回に分けて静脈内に投与するが、筋肉内にも投与できる。通常小児には1日50~125mg(力価)/kgを2~4回に分けて静脈内に投与する。なお、難治性又は重症感染症には症状に応じて、成人では1日8g(力価)、小児では1日200mg(力価)/kgまで増量して静脈内に投与する[副作用]過敏症、血液障害、消化器障害、痙攣、菌交代症、ビタミンK・B不足症、ショック・アナフィラキシ-、皮膚粘膜症候群、急性腎不全、横紋筋融解症、間質性肺炎、偽膜性大腸炎、汎血球減少、溶血性貧血など[注意] 評価の高い抗生物質だが1日2回以上の投与回数が必要なので、外来では少し使いづらい。

セフェム系(セファロスポリン)

セフェム系には構造式の違いからセファロスポリン・セファマイシン・オキサセフェムの系統があり外来診療でも使用頻度が高く細菌感染に対して非常に有用です。。セフェムは開発の新旧、グラム陽性菌・陰性菌・緑膿菌等どこまでカバ-するかで第一世代から第四世代までに便宜的に分類されています。

構造式 (ロセフィン)

img116










セフゾンカプセル100mg
[特徴]黄色ブドウ球菌、レンサ球菌などに強い抗菌力、インフルエンザ菌にはやや弱い。成分はセフジニル、第三世代[適応菌種]本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス・ミラビリス、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、アクネ菌[適応疾患]表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、麦粒腫、瞼板腺炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎  [用量・用法]通常、セフジニルとして成人1回100mg(力価)を1日3回経口投与する。なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。[副作用]下痢、腹痛等の消化器症状(0.80%)、発疹、そう痒感等の皮膚症状(0.23%)等、ALT(GPT)上昇(0.92%)、AST(GOT)上昇(0.65%)、好酸球増多(0.30%)等、ショック・アナフィラキシ-様症状、皮膚粘膜症候群、汎血球減少症、溶血性貧血、偽膜性大腸炎、間質性肺炎、急性腎不全、劇症肝炎等[注]膿皮症・扁桃炎等に使用している。
セフゾン細粒10%[特徴]イチゴ味で飲みやすい[用量・用法]1日量9~18mg(力価)(0.09~0.18g)/kgを3回に分割して経口投与、年齢及び症状に応じて適宜増減[適応疾患]上記+猩紅熱、[注]下痢をしやすい、血便の場合即中止する。
トミロン細粒10%[特徴]成分はセフォテラムピボキシル(CFTM-PI)、プロドラッグなので生体内でCFTMとなって抗菌力を発揮する。第三世代[適応菌種]連鎖球菌、肺炎球菌、淋菌、シトロバクタ-属、クレブシエラ属、エンテロバクタ-属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニ-、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属[適応疾患]①咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、膀胱炎、腎盂腎炎、バルトリン腺炎、子宮付属炎②肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、顎炎、小児用細粒のみの適応:咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱[用量・用法]1日9-18mg(0.09~0.18g) 分3[副作用]過敏症、血液障害、消化器障害、菌交代症、ビタミンk・B欠乏症、ショック・アナフィラキシ-様症状、皮膚粘膜症候群、急性腎不全、偽膜性大腸炎、肝障害、無顆粒球症、黄疸等[注意]幼児の長期投与で低カルニチン血症に伴う低血糖の報告がある。
メイアクト細粒10%[特徴]体内でセフジトレンに代謝され抗菌力を発揮する。インフルエンザ菌・肺炎球菌に良好な活性、百日咳にも適応がある。第三世代[用量・用法]1日3mg(0.09)/kg  分3 投与期間は2週間以内として成人の1日量は超えないこと[適応菌種]ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、モラクセラ・カタラ-リス、大腸菌、シトロバクタ-属、クレブシエラ属、エンテロバクタ-属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニ-、プロビデンシア、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス、バクテロイデス属、プレボテラ属、アクネ菌、小児用細粒→百日咳菌[適応疾患]表在性・深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷および手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、顎炎、乳腺炎、胆嚢・胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、眼瞼膿瘍、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、歯冠周囲炎 小児用細粒→猩紅熱、百日咳[注]幼児の長期投与で低カルニチン血症に伴う低血糖の報告がある。中耳炎、溶連菌感染症によく使用している。
メイアクト錠100mg[用量・用法]1回100mg 1日3回、重症・効果不十分→1回200mg 1日3回。

セファメジン注1g[特徴]成分はセファゾリン、ブドウ球菌、レンサ球菌、大腸菌に特に有効、βラクタマ-ゼに不安定で効果が出にくい耐性菌あり。第一世代[適応菌種]セファゾリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、プロビデンシア属 [適応疾患]敗血症、感染性心内膜炎、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、関節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、眼内炎(全眼球炎を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎 [用量・用法]1日量成人には1g(力価)、小児には体重kg当り20~40mg(力価)を2回に分けて緩徐に静脈内注射・点滴静注、もしくは筋肉内へ注射することもできる。最大1日量成人1.5~3g(力価)を、小児には体重kg当り50mg(力価)を3回に分割投与する。症状が特に重篤な場合、1日量成人5g(力価)、小児には体重kg当り100mg(力価)までを分割投与可[副作用]発疹・蕁麻疹・紅斑(0.1~5%),掻痒・発熱・浮腫(0.1%↓),顆粒球減少、好酸球増多、BUN上昇、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、菌交代症、ビタミンK・B欠乏症、ショック・アナフィラキシ-様症状(0.1%↓),汎血球減少、肝障害、腎障害、偽膜性大腸炎、皮膚粘膜症候群、中毒性表皮壊死症、間質性肺炎、痙攣等[注]長く使用されている。当科では蜂窩織炎(深在性皮膚感染症)に使用している。
ロセフィン注500mg・1g[特徴]グラム陽性・陰性菌に有効、半減期が長く1日1回の投与可能、髄液への移行も良好で細菌性髄膜炎にも使用される。第三世代、成分はセフトリアキソン[適応菌種]ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)[適応疾患] 敗血症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、直腸炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、化膿性髄膜炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、顎骨周辺の蜂巣炎、顎炎 [用量・用法]○成人 1.通常、1 日1~2g (力価)を1 回又は2 回に分けて静脈内注射又は点滴静注する。.難治性又は重症感染症には1日4g(力価)まで増量し、2回に分けて静脈内注射又は点滴静注する。○小児  1日20~60mg(力価)/kg を1回又は2回に分けて静脈内注射又は点滴静注する。.難治性又は重症感染症には1日量を120mg(力価)/kg まで増量し、2回に分けて静脈内注射又は点滴静注する。[副作用]発疹・蕁麻疹、発熱(0.1%↑)、掻痒・紅斑(0.1%↓)、好酸球増多、顆粒球減少、嘔吐・腹痛、下痢、菌交代症(0.1%↑)、ビタミンK・B欠乏症、ショック(0.001%), アナフィラキシ-、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少、劇症肝炎・肝機能障害、急性腎不全、偽膜性大腸炎、皮膚粘膜症候群、中毒性表皮壊死症、間質性肺炎、胆石・胆嚢内沈殿物、腎尿路結石等[注]1日1回の投与で有効なので外来での肺炎等の治療に効果的、入院しなくても外来で治療可能に、 肺炎球菌に切れ味が良い印象。

ホスホマイシン系

ホスミシンDS40%[特徴]成分はホスホマイシン、細胞壁合成初期段階を阻害、広域抗菌スペクトルを有するが単独使用では活性が弱い[適応菌種]ブドウ球菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニ-、プロビデンシア、緑膿菌、カンピロバクタ-属[適応疾患]深在性皮膚感染症、膀胱炎、腎盂腎炎、感染性腸炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、中耳炎、副鼻腔炎 [用量・用法]1日量40~120mg(力価)(0.1~0.3g)/kgを3~4回に分け経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。[副作用] 消化管障害(下痢、腹痛、嘔気、嘔吐等)、皮膚・皮膚付属器障害(発疹、蕁麻疹等)、肝臓・胆管系障害(血清トランスアミナーゼ上昇、頭痛、耳鳴、口内炎、浮腫、偽膜性大腸炎など[慎重投与]肝障害のある患者[注意]構造式が簡単で分子量がすくないため、ショックの発生がなく使いやすいが効果は単独では少し弱い。特別な細菌性大腸炎を除いて当科ではほとんど使用していない。

(構造式) (ホスミシン、モノバクタム→右側の□構造がβラクタム環)


img684



nagasawanorio62 at 12:35|Permalink 抗菌薬 | 抗生物質

July 22, 2014

抗生物質(2)



ニュ-キノロン系

 細菌のDNA複製にかかわる酵素(DNAジャイレ-スとDNAトポイソメラ-ゼⅣ)を阻害することによって殺菌的に効果を発揮します。グラム陽性菌から陰性菌に幅広く有効で、その殺菌作用は濃度依存性、最高血中濃度を高くすれば1日1回の投与が可能です。最近では抗菌力のすぐれた薬剤が次々に開発され、経口で外来での肺炎治療(レスピラトリ-キノロン)もできるようになってきています。ただ腎機能低下時の使用、解熱鎮痛剤との併用での痙攣の可能性、コラ-ゲン合成阻害による軟骨障害など十分に配慮する必要があります。

構造式   

オゼックス(ニュ-キノロン) 
img118







    

***基礎知識3  ニュ-キノロンはキノロン骨格(六角構造が2つ接している)をもとに1980年代から開発されてきた薬剤です。クロロキン合成の副産物ナリジク酸(ウイントマイロン)が最初のキノロンになります。ニュ-キノロンではFやメチル基等を置換・つけ加えてグラム陰性菌から陽性菌への抗菌スペクトラムの拡大、抗菌力の増強、組織移行性の改善などがはかられています。 
   
オゼックス150mg[特徴]成分はトスフロキサシン、マクロライド・ペニシリン耐性菌を含む肺炎球菌・インフルエンザ菌の呼吸器病原菌に強い活性[適応菌種]ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌を含む)、腸球菌属、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、コレラ菌、インフルエンザ菌、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、アクネ菌、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス) [適応疾患] 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、痤瘡(化膿性炎症を伴うもの) 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、 骨髄炎、関節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎 胆嚢炎、胆管炎 感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、コレラ、 バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎 涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎 外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、 歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎 炭疽 [用量・用法]1日300~450mg(トスフロキサシンとして204~306mg)を分2~3回[副作用] 発疹66件(0.22%)、胃・腹部不快感57件(0.19%)、下痢・軟便43件(0.15%)等、Cr上昇、味覚異常、関節炎、肝障害、黄疸、ショック・アナフィラキシ-様症状、中毒性皮膚融解症候群、皮膚粘膜症候群、無顆粒球症、偽膜性大腸炎、間質性肺炎、横紋筋融解症、急性腎不全、痙攣、意識障害、低血糖等[禁]妊婦
オゼックス細粒小児用(15%) [用量・用法]1日12mg/kg(0.08g/kg)を分2、1回180mg(1.2g)1日360mg(2.4g)を超えないこと。[適応]肺炎、中耳炎、コレラ、炭そ病[適応菌種]肺炎球菌、モラクセラ・カタラ-リス、炭そ菌、インフルエンザ菌[注]マクロライド耐性のマイコプラズマに有効でマイコプラズマ肺炎に処方して効果あり。尿崩症を来した小児を経験。
クラビット錠500mg[特徴]オフロキサシンの光学活性体で、抗菌活性を約2倍に増強、成分はレボフロキサシン[適応菌種]ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、ペスト菌、コレラ菌、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、レジオネラ属、ブルセラ属、野兎病菌、カンピロバクター属、ペプトストレプトコッカス属、アクネ菌、Q熱リケッチア(コクシエラ・ブルネティ)、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)[ 適応疾患]表在性・深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、痤瘡(化膿性炎症を伴うもの)、外傷・熱傷及び手術創の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、野兎病、ペスト、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎、精巣上体炎、尿道炎、子宮頸管炎、胆嚢炎、胆管炎、感染性腸炎、コレラ、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、涙嚢炎、麦粒腫、眼板瞼炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎[適応外]非定型抗酸菌症[用量・用法]1日1回 500mg 、クラミジア尿道炎には14日間投与[菌]オフロキサシン過敏症、妊婦、小児[副作用]発疹、掻痒、不眠、頭痛、めまい、錐体外路障害、BUN・Cr・GOT・GPT上昇、悪心嘔吐、好酸球増多、下痢、脱力感、ショック・アナフィラキシ-様症状、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜症候群、汎血球減少症、痙攣、QT延長、心室頻拍、急性腎不全、間質性腎炎、劇症肝炎、無顆粒球症、溶血性貧血、間質性肺炎、偽膜性大腸炎、横紋筋融解症、低血糖、アキレス腱炎、腱断裂、重症筋無力症の悪化等[注意]フェニル酢酸系、プロピオン酸系との併用で痙攣の報告、アナフィラキシ-様の副作用、重症なじんましん・喉頭浮腫があり要注意。
ジェニナック200mg[特徴]成分はガレノキサシン、ペニシリン耐性肺炎球菌、多剤耐性肺炎球菌を含む肺炎球菌に強い抗菌活性、耐性菌の誘導が少ない[適応菌種]ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、ブランハメラ・カタラ-リス、大腸菌、クレブシェラ属、エンテロバクタ-、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニュ-モフィラ、肺炎クラミジア、肺炎マイコプラズマ[適応疾患]咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器疾患の二次感染、中耳炎、副鼻腔炎[禁]キノロン系抗菌薬過敏症、妊婦、小児[副作用]発疹、GOT・GPT上昇、下痢、軟便、血中アミラ-ゼ増加、ショック・アナフィラキシ-様症状、皮膚粘膜症候群、徐脈、洞停止、房室ブロック、劇症肝炎、低血糖、偽膜性大腸炎、無顆粒球症、横紋筋融解症、幻覚・譫妄、痙攣、間質性肺炎、重症筋無力症の悪化など[相互作用]フェニル酢酸系・プロピオン酸系解熱鎮痛剤で痙攣、ニトログリセリン・イソソルビドで血圧低下、テォフィリン血中濃度上昇[注]症例を選んで外来にて肺炎の治療に処方している。

[参考]

6b246b95[1]








テトラサイクリン系

耐性が多くなってきているが、βラクタム系薬が無効なマイコプラズマ、クラミジアなどに有効です。ミノマイシン・ビブラマイシンはまだ耐性が少なくよく使われていますが、ミノマイシン耐性MRSAは増加傾向にあり考慮が必要になります。気道・上顎洞や喀痰への移行が良好です。

(構造式)(ミノマイシン)
img119








ミノマイシン錠50mg[特徴]成分はミノサイクリン、グラム陽性・陰性菌、クラミジア属、リケッチア属、炭疽菌に強い抗菌力、胆汁・皮膚組織などへの移行が良好、耐性は少ない[適応菌種]ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、腸球菌、クレブシェラ属、エンテロバクタ-属、リケッチア属、クラミジア属、肺炎マイコプラズマ、シトロバクタ-属、淋菌、赤痢菌、梅毒トレポネーマ[適応疾患]表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎、淋菌感染症、梅毒、腹膜炎、感染性腸炎、外陰炎、細菌性腟炎、子宮内感染、涙のう炎、麦粒腫、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、上顎洞炎、顎炎、炭疽、つつが虫病、オウム病[用量・用法] 初回投与量をミノサイクリンとして、100~200mg(力価)とし、以後12時間ごとあるいは24時間ごとにミノサイクリンとして100mg(力価)を経口投与する。
[副作用] 腹痛(3.07%)、悪心(3.04%)、食欲不振(1.88%)、胃腸障害(1.13%)等の消化器症状、めまい感(2.85%) 、発疹、発熱、浮腫、菌交代症、ビタミンK・B欠乏症、ショック ・アナフィラキシ-様症状、SLE様症状の増悪、 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、薬剤性過敏症症候群 、血液障害(汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、貧血)、重篤な肝障害  、急性腎不全、間質性肺炎  、膵炎、痙攣・意識障害   、偽膜性大腸炎等  [注]にきび様の毛嚢炎等に有効、固定薬疹がでることあり。リッケチア・クラミジア感染症には第1選択。
ミノマイシン顆粒2%[用量・用法]小児には体重1kgあたり、本剤0.1~0.2g〔ミノサイクリン塩酸塩として2~4mg(力価)〕を1日量として、12あるいは24時間ごとに粉末のまま経口投与する。[注意]8歳未満の小児に投与した場合、歯牙の着色、エナメル質形成不全、一過性の骨発育不全を起こすことがあり禁忌になっている。/

サルファ剤

抗菌力が弱く耐性菌の増加がみられ、また皮膚粘膜症候群、血液障害等の重篤な副作用のため使用が限られています。抗菌力よりは免疫調節的な働きが作用機序として注目されています。T細胞やマクロファ-ジに作用してインタ-ロイキン1・2・6産生を抑制することからもっぱら潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患に処方されてます。

サラゾピリン錠500mg[特徴]成分はサラゾスルファピリジン[適応疾患]潰瘍性大腸炎、限局性腸炎、非特異性大腸炎[用量・用法]1日2~4g 分4、症状により初め1日8g 、3週間以後は次第に減量し1日1.5~2g [小児] 12歳1日1.5g、4~6回に分服[禁]サルファ剤・サリチル酸製剤過敏症、新生児・低出生体重児[副作用]白血球減少、尿路結石、脱毛、胃痛、嘔気・嘔吐、発疹、発熱、精子減少症、再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少、貧血、DIC、皮膚粘膜症候群、中毒性表皮壊死融解症、紅皮型薬疹、過敏症症候群、伝染性単核球症様症状、間質性肺炎、薬剤性肺炎、SLE様症状、ネフロ-ゼ症候群、急性腎不全、劇症肝炎、無菌性髄膜炎、消化性潰瘍、s字状結腸穿孔、脳症、心膜炎、胸膜炎等[注意]定期的に血液学的検査、肝機能、胃機能検査をすること。また皮膚・爪および尿、汗等の体液が黄色に着色することがある。[注]最近では副作用の出やすいスルファビリジンを含まないで、サラゾピリンの有効成分5-ASA(メサラジン)のみの製剤(ペンタサ)を使用することが多くなっている。
アサコ-ル錠400mg[特徴]成分はメサラジン(5-ASA)、下部消化管(PH7.0↑)に到達してから有効成分を放出[用量]1回800mg,1日3回食後 寛解期 1日1回2400mg,食後 活動期 1回1200mg 1日3回食後(8週間後を目安に有効性を評価)[適応]潰瘍性大腸炎[副作用]骨髄抑制、再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少症、血小板減少症、心筋炎、心膜炎、胸膜炎、間質性肺疾患、膵炎、間質性腎炎、ネフロ-ぜ症候群、腎不全、肝炎、肝障害、黄疸、発疹、好酸球増加、WBC減少、単球増加、腹痛、下痢、腹部膨満、悪心、血中アミラ-ゼ・Bil・GOTGPTγ-GTP・尿中NAG・CRP等増加


抗原虫薬

(構造式)
img120







フラジ-ル錠250mg[特徴]受動拡散で微生物細胞内に入り、ニトロ基が還元され反応性の高いフリ-ラジカルを産生し微生物のDNA合成を阻害して殺菌・殺虫効果を発揮する。[適応疾患]トリコモナス症、嫌気性感染症、感染性腸炎、細菌性膣症、アメ-バ赤痢、ピロリ-感染症[用法]原因微生物によって用量がことなる。トリコモナス:1回250mg1日2回10日間 [適応外使用]クロ-ン病、口臭除去、歯周組織炎[副作用]長期投与により末梢・中枢神経障害、無菌性髄膜炎、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜症候群、急性膵炎、好中球減少、発疹、舌苔、食欲不振、悪心、発熱等[注]ピロリ-の二次除菌に使用している。アセトアルデヒド脱水酵素を阻害するためアルコ-ル不耐症(アンタブ-ス様作用)を生じるので禁酒、またワルファリンの代謝を阻害することに注意。
外来ではピロリの二次除菌とトリコモナスによる尿道炎に使用している。

[参考]二次除菌用パック製剤「ラベファイン®パック」
主成分(1シート中、1日服用分) ×7日間
パリエット®錠10mg(一般名:ラベプラゾールナトリウム)2錠(1錠×2回分)
サワシリン®錠250(一般名:アモキシシリン水和物)6錠(3錠×2回分)
フラジール®内服錠250mg(一般名:メトロニダゾール)2錠(1錠×2回分)

「ボノピオン」
タケキャブ250mg2錠(1錠×2回分)・アモリン250mg6錠(3錠×2回分)・フラジ-ル250mg2錠(1錠×2回分)

bonopion






nagasawanorio62 at 13:23|Permalink 抗菌薬 | ニュ-キノロン系

July 21, 2014

抗生物質(3)

マクロライド系

静菌的な抗生物質で細菌に対する効力は決してつよくないが、マイコプラズマ・クラミジア・百日咳菌・カンピロバクタ-・ピロリ菌や慢性呼吸器疾患(びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症など)での少量長期投与の有効性が報告されて広く使用されています。マクロライド系の抗生物質は細菌のリボゾ-ムに結合してRNA依存性の蛋白合成を阻害することにより抗菌効果を発揮します。副作用として消化器症状が出やすいので注意してください。


構造式(クラリシッド) --14員環系 (炭素数14個の員環構造)               

                                   
img124










クラリシッド錠200mg[特徴]マイコプラズマ・レジオネラに強い抗菌力、胃酸に安定で組織移行性は良好、肺炎球菌には耐性が進行、成分はクラリスロマイシン[適応菌種]ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、モラクセラ・カタラ-リス、インフルエンザ菌、レジオネラ属、カンピロバクタ-属、クラミジア属、マイコプラズマ属、小児用のみ百日咳、200mg錠のみピロリ菌[適応疾患]①表在性・深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎 (小児のみ) 猩紅熱、百日咳 (200mg錠のみ)肛門周囲膿瘍、尿道炎、子宮頸管炎、歯周組織炎、顎炎②エイズに伴う播種性MAC症、MAC症を含む非結核性抗酸菌症③胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、血小板減少性紫斑病、早期胃がんに対する内視鏡的治療後胃におけるピロリ感染症[用量・用法]①1回200mg1日2回②1日800mg 2回分服③1回200mg 1日2回 7日間、1回400mg 1日2回まで可[副作用]発疹、嘔気、嘔吐、胃不快感、腹部膨満感、腹痛、下痢、好酸球増多、GOT・GPT上昇、シヨック・アナフィラキシ-様症状、劇症肝炎、肝障害、黄疸、肝不全、横紋筋融解症、無顆粒球症、皮膚粘膜症候群、中毒性表皮壊死融解症、間質性肺炎、偽膜性大腸炎、出血性大腸炎、心室頻拍・心室細動、痙攣、アレルギ-性紫斑病、急性腎不全など[併用禁忌]クリアミン、ジヒデルゴット[併用注意]ジゴキシン、SU剤(オイグルコン、スタ-シス等)、テォフィリン(テオド-ル等)、カルバマゼピン、アドルバスタチンet(リピト-ル)、ベンゾジアゼピン系、Ca拮抗剤(ワソラン、アダラ-トなど)等[注]外来でのマイコプラズマ肺炎に有効、よく処方しているが耐性菌が増加していて効果が無いことがある。またピロリ除菌に使用。
クラリシッドDS10%[特徴]イチゴ味[用量・用法]1日10~15mg(0.1~0.15)/kg 分2~3[小児のみの適応]百日咳、猩紅熱[注意]溶連菌感染症には効果が少し弱いため使用していない。もっぱらマイコプラズマ感染に処方しているが耐性により効果が無いことがある。
28911fda[1]













ヘリコバクター・ピロリ感染症

img067


<ピロリ除菌療法の適応>
 胃潰瘍・十二指腸潰瘍,胃MALTリンパ腫,特発性血小板減少性紫斑病,早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症

 通常,成人にはクラリスロマイシンとして1回200mg (力価),アモキシシリン水和物として1回750mg (力価) 及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する.なお,クラリスロマイシンは,必要に応じて適宜増量することができる.ただし,1回400mg (力価) 1日2回を上限とする.

img553当科での除菌の成功率は60~70%程度、これまで使用してきたランサップよりボノサップの除菌効果が高いため成績の改善が期待できる。


img687






















ボノサップ400[特徴]タケキャブ・クラリス・アモキシリンがシ-トに装填されていて使いやすい、ピロリの除菌に使用[用量・用法]1日1シ-ト1(タケキャブ1錠×2・クラリス1錠×2・アモリン3Cap×2),7日間[適応]胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃がんに対する内視鏡治療後胃におけるピロリ感染症・ピロリ感染胃炎[禁忌]①タケキャブ・アモリン・クラリスの成分に対する過敏症の既往歴のある患者、②アタザナビル(レイアタッツ),リルピビリン(エジュラント),ピモジド(オ-ラップ),エルゴタミン含有製剤、タダラフィル(シリアス・アドルシカ・ザルティア)、アスナブレビル(スンベプラ),バニフレブラ(バニヘップ),スボレキサント(ベルソムラ)を投与中の患者③肝臓または腎臓に障害のある患者で、コルヒチン投与中の患者④伝染性単核症のある患者⑤高度の腎障害のある患者[原則禁忌]ペニシリン系抗生物質に対する過敏症の既往歴のある患者[副作用]下痢(10%),味覚異常、口内炎、腹部膨満、過敏症(発疹)、GOT・GPTの上昇、浮腫、好酸球増多などに加えて抗生物質の副作用がでることかあるので注意する。
img693





[抗生物質軟膏]

菌による皮膚感染症に使用、できれば内服の抗生物質を併用した方がよい結果が得られる。以前によく使用されたゲンタシン軟膏は耐性が問題になってきて効果が期待できなくなっている。

フシジン軟膏10g[特徴]成分:フシジン酸ナトリウム、黄色ぶどう球菌に強い抗菌力をもつ。[用量・用法]1日数回患部に塗布[適応菌種]黄色ぶどう球菌[適応疾患]表在性・深在性皮膚感染症、外傷・熱傷および手術創等の二次感染、慢性膿皮症[副作用]発疹、疼痛、刺激感
ダラシンTロ-ション1%20ml[特徴]成分:クリンダマイシンリン酸エステル、黄色ぶどう球菌・アクネ菌に抗菌力。[用量・用法]1日2回洗顔後に塗布[適応疾患]痤瘡[禁忌]リンコマイシン系過敏症[副作用]刺激感、紅斑
ゲ-ベンクリ-ム1%50g[特徴]成分:スルファジアジン銀、含まれている銀が細胞膜・細胞壁に作用して抗菌作用を発現[用量・用法]1日1回[適応疾患]外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染[適応菌種]ブドウ球菌、レンサ球菌属、クレブシエラ属、エンテロバクタ-属、緑膿菌、カンジダ属[禁忌]新生児・低出生体重児、サルファ剤過敏症、軽症熱傷[副作用]汎血球減少、皮膚壊死、間質性腎炎‣発疹、白血球減少、疼痛、接触性皮膚炎など。



抗菌外用薬適応























nagasawanorio62 at 07:50|Permalink 抗菌薬 | マクロライド系

July 19, 2014

抗真菌薬抗寄生虫薬

抗真菌薬・抗寄生虫薬


 真菌(いわゆるカビ)は深在性真菌症と表在性真菌症に分類されます。深在性真菌症は抗生物質の使用、抗がん剤、免疫抑制剤等を投与され正常細菌叢が攪乱されたり免疫力が低下している時に感染、また中心静脈栄養等のカテ-テルから侵入して肺炎、消化管感染、脳脊髄感染等重大な病態をもたらします。深在性真菌症の治療は経口薬もしくは注射薬ですが、ヒトの細胞も障害することから、常に副作用に対する配慮が必要になります。皮膚や爪等に感染したものを表在性真菌症といい、おもに軟膏治療で十分な効果があります。外来でみられるのはもっぱら表在性の白癬やカンジタ症ですので、これらに対応する軟膏等を採用、使用しています。
img041カンジタ゛


img125












フロリ-ドゲル経口用2%5g[特徴]成分はミコナゾ-ル[適応]①口腔カンジダ症②食道カンジダ症[用量・用法]ミコナゾ-ルとして1日200~400mgを毎食後就寝前分割使用、7日間で効果が無い場合は中止①口腔内に塗布し、病巣が広範囲の場合できるだけ長く含んだ後、嚥下②口腔内に含んだあと少量ずつ嚥下する[副作用]嘔気・嘔吐、食欲不振など[注]乳児では鵞口瘡に使用、指先にゲルをつけ口腔内に塗ってあげること。
ラミシ-ルクリ-ム1%10g[特徴]成分はテルブィナフィン、薬局でも市販されている[適応]白癬(足白癬、体部白癬、股部白癬、皮膚カンジダ症、癜風[用量・用法]1日1回患部に塗布、入浴後30分から寝る前がよい[副作用]接触性皮膚炎、紅斑、発赤、掻痒感、刺激感
ラミシ-ル外用液1%10g[注意]成分その他はクリ-ムと同じ、使用時の爽快感があるが、びらん・傷ある時は不適、乾いた皮膚面に使用している。爪白癬にも用いることががあるが、効果は少ない。
ルリコンクリ-ム1%10g[特徴]高い抗真菌活性と角質浸潤性・貯留性が良好、成分はルリコナソ゜-ル[適応]白癬(足白癬・体部白癬・股部白癬)、カンジダ症、癜風[副作用]掻痒、発赤、刺激感、接触皮膚炎、水疱、湿疹など[注]効果は良好。
エンペシドクリ-ム1%10g[特徴]成分はクロトリマゾ-ル、薬局でも市販されている[適応]カンジダ症、白癬、癜風[用量・用法]1日2~3回患部に塗布[副作用]発疹、局所の軽度刺激感[注]主に乳児の寄生菌紅斑に処方している。
クレナフィン爪外用液10%4ml[特徴]成分はエフィナコナゾ-ル、爪のケラチンを透過して爪甲・爪床の白癬菌を殺菌、爪白癬用に開発された初の外用液[適応]爪白癬[適応菌種]皮膚糸状菌(トリコフィトン)[用量・用法]1日1回罹患爪全体に塗布[副作用]皮膚炎、水疱、紅斑、腫脹、疼痛、爪甲脱落変色等[注]爪白癬の内服薬は副作用・他薬剤との併用等で使用しずらい点があったが、外用薬であればこれらが解消される。ただし爪から真菌を証明すること(保険請求がみとめられない)。

img264クレナフィン








fungsMIC








抗寄生虫薬抗原虫薬

paracytes









現在、一般外来でみられる寄生虫感染症は限られたものになっています。生鮮魚介類摂取後のアニサキス症、男性性愛者などや心身障碍者施設でみられるアメ-バ赤痢、ぺットなどの感染源による犬回虫症、学童等にみられる蟯虫症などがあげられます。当外来では蟯虫症の治療薬のみ使用していますが、処方は年間2~3例程度です。

コンバントリンDS100mg[特徴]成分はピランテルパモ酸塩、添加物:D- マンニトール、白糖、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、サッカリンナトリウム水和物、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、香料、黄色5号。 1回投与で優れた駆虫効果、食事に関係なく服用でき副作用は少ない[適応]回虫、鉤虫、蟯虫、東洋毛様線虫の駆除[用量・用法]1回10mg/kg、1回のみ、食事に関係なく投与できる(2歳未満は慎重投与)。蟯虫症の1回の駆虫率は90%程度と良好。
体重 10kg 20kg 30kg 40kg 50kg以上 
服用量 1包 2包 3包 4包 5包 
[禁忌]ピペラジン系駆虫薬投与中[副作用]頭痛、めまい、腹痛、悪心・嘔吐、AST上昇、発疹、冷汗、多汗など[注]ヨ-グルト様風味

フラジ-ル錠250mg[特徴]成分はメトロニダゾ-ル、受動拡散で微生物細胞内に入り、ニトロ基が還元され反応性の高いフリ-ラジカルを産生し微生物のDNA合成を阻害して殺菌・殺虫効果を発揮する。嫌気性菌にも有効[適応疾患]トリコモナス症、嫌気性感染症、感染性腸炎、細菌性膣症、アメ-バ赤痢、ピロリ-感染症[用法]原因微生物によって用量がことなる。トリコモナス:1回250mg1日2回10日間 [適応外使用]クロ-ン病、口臭除去、歯周組織炎[副作用]長期投与により末梢・中枢神経障害、無菌性髄膜炎、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜症候群、急性膵炎、好中球減少、発疹、舌苔、食欲不振、悪心、発熱等[注]ピロリ-の二次除菌に使用している。アセトアルデヒド脱水酵素を阻害するためアルコ-ル不耐症(アンタブ-ス様作用)を生じるので禁酒、またワルファリンの代謝を阻害することに注意。




nagasawanorio62 at 11:53|Permalink 抗菌薬 | 抗真菌薬

July 18, 2014

抗ウイルス薬

 インフルエンザ等ウイルス感染に対しては細菌に対する抗生物質のような劇的な効果を発揮する薬剤が開発されないでいましたが、ヘルペスウイルスに対する抗ウイルス薬を嚆矢として次つぎに開発され使用されています。抗ウイルス薬はウイルスに直接作用してウイルスに攻撃的に働くもの、抗ウイルス療法薬は生体の免疫機能を調節してウイルス排除機構を補助するものとに分けられています。抗ウイルス薬には水痘・帯状疱疹に使用されるアシクロビルなどがあり、抗ウイルス療法薬にはかつて肝炎治療の主力であったインタ-フェロン等がありますが現在は経口抗ウイルス薬にとってかわられています。AIDSやB型C型肝炎に対する抗ウイルス薬の開発がめざましく次々に新しい抗ウイルス薬が上梓され、抗HIV薬同様従来の治療法ではウイルスの排除が不可能であったウイルス性肝炎(B型・C型)にもガイドラインに沿った用法で治療成績が格段に向上、完治できるようになってきています。

抗ウイルス薬

下記の薬剤が使用されさらに新しく開発された薬剤が次々に発売されています。診療所では水痘・帯状疱疹、インフルエンザに使用する抗ウイルス薬を採用しています。ウイルス感染症は300以上に及びますが、抗ウイルス薬が適応される疾患はそのうちごく限られたものになります。

img128

img869


抗ヘルペスウイルス薬(バルトレックス、アラセナetc)

抗サイトメガロウイルス薬(ハリキサetc)

抗インフルエンザ薬
(タミフル、イナビルetc)

抗HIV薬(エピビル、ノ-ビア、カレトラ、マラビロクetc)

抗肝炎ウイルス薬(インタ-フェロンα・β、リバビリン、テノホビル、ジメンシ-、ハーボニ-、マヴィレットetc)

抗RSウイルス薬
(シナジス)

img126










アシクロビルはヘルペスウイルスのチミジンキナ-ゼによりリン酸化されアシクロビル3リン酸に変換されると、デオキシGTPと競合してウイルスDNAの合成を阻害することによって効果を発揮する
img127






バルトレックス錠500mg[特徴]アシクロビルのプロドラッグ、効果がよく正常細胞への毒性はきわめて低い[適応疾患]①単純疱疹②帯状疱疹③性器ヘルペスの再発抑制④水痘[適応外使用]特発性顔面神経麻痺、ヘルペスウイルス性虹彩炎、急性網膜壊死[用量・用法]①1回500mg 1日2回5日間(初回ヘルペスは10日間まで可) ‣小児(口唇ヘルペス) 1回2000mg 1日2回1日間 ②1回1000mg 1日3回 7日間まで③1回500mg 1日2回‣小児 思春期初発型 1回1000mg 1日2回10日間 再発型 1回500mg1日2回3日間 ④1回1000mg 1日3回 5日間‣小児 1回25mg(0.05)/kg 1日3回 5日間[副作用]白血球増加、腎障害、下痢、心窩部痛、胃痛、発疹、全身倦怠、関節痛、意識障害、アナフィラキシ-ショック、アナフィラキシ-様症状、汎血球・血小板減少、無顆粒球症、DIC、血小板減少性紫斑病、急性腎不全、精神神経症状、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、無呼吸、間質性肺炎、肝炎、急性膵炎など[注意]腎障害又は腎機能低下、高齢者では精神神経系副作用が出やすいので投与量・投与間隔を調整する。腎障害予防のため多めの水で服用すること。高価なのが欠点。
a
img554

バルトレックス細粒50%[用量・用法]1回25mg(0.05)/kg 1日3回 5日間、1回1000mgまで
アラセナ軟膏3%5g[特徴]成分はビダラビン、ウイルスのDNA依存ポリメラ-ゼを強力に阻害、アシクロビル耐性のウイルスにも有効[用量・用法]1日1~4回塗布またはガ-ゼなどにのばして貼付[適応疾患]帯状疱疹、単純疱疹[副作用]接触皮膚炎症状、刺激感、掻痒感など
タミフルカプセル75mg[特徴]成分はオセルタミビル、インフルエンザウイルスのノイラミニダ-ゼを選択的に阻害しウイルスの増殖を抑える。A・Bともに有効、プロドラッグ[適応疾患]①A型、B型インフルエンザウイルス感染症②感染予防[用量・用法]①1回75mg 1日2回、5日間 ②1日1回、7~10日間[副作用]腹痛、下痢、嘔気・嘔吐、腹部膨満、便異常、口内炎、頭痛、傾眠、不眠症、めまい、GOT・GPT・ALP上昇、好酸球増多、高血糖値、蛋白尿○ショック、アナフィラキシ-様症状、肺炎、劇症肝炎、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、急性腎不全、精神・神経症状、出血性大腸炎[警告]必要性を慎重に検討、予防投与はワクチン療法に置き換わるものではない。10歳以上の未成年患者ではハイリスクを除き原則使用を控える。小児・未成年者の事故防止のため、異常行動の発現の恐れ、自宅療養時は小児・未成年者が一人にならないよう配慮、インフルエンザ脳症等によっても同様の症状が現れることを患者・家族に説明すること[注意]症状発現から2日以内に使用、1歳未満への投与注意。
タミフルDS3%[用量・用法]1日4(0.133)mg/kg  分2 、 37.5kg 以上は成人と同量 [警告]10歳以上の未成年の患者においては、因果関係は不明であるものの、本剤の服用後に異常行動を発現し、転落等の事故に至った例が報告されている。このため、この年代の患者には、合併症、既往歴等からハイリスク患者と判断される場合を除いては、原則として本剤の使用を差し控えること。また、小児・未成年者については、万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、(1)異常行動の発現のおそれがあること、(2)自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行うこと。なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状が現れるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。

イナビル吸入粉末剤20mg[特徴]当日の吸入のみで治療が完結するため簡単で便利。成分はラニナビル、タミフル耐性ウイルス・鳥インフルエンザウイルスにも有効[適応疾患]A型・B型インフルエンザウイルス感染症[用量・用法]成人: 40mg(2つの容器に粉末が含まれている)を単回吸入投与。小児:10歳未満の場合、20mg(容器1ヶ)を単回吸入。10歳以上の場合、40mg(2ヶの容器)を単回吸入[副作用]下痢、胃腸炎、悪心、GOT上昇、ショック、アナフィラキシ-等[注意]症状発現後、可能な限り速やかに投与開始、診察室で投与できることから服用後の観察もでき安心感があるが5歳以下の正確な吸入はやや困難。[警告]必要性を慎重に検討、予防的投与の有効性は確率していない。
[抗インフルエンザ薬投与時の基本的な注意点]
1. 因果関係は不明であるものの、本剤を含む抗インフルエンザウイルス薬投薬後に異常行動等の精神神経症状を発現した例が報告されている。小児・未成年者については、異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、1)異常行動の発現のおそれがあること、2)自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行うこと。なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状があらわれるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。

2. インフルエンザウイルス感染症により気道過敏性が亢進することがあり、類薬において、吸入剤の投与後に気管支攣縮や呼吸機能の低下がみられた例が報告されている。気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患等の慢性呼吸器疾患の患者では、患者の状態を十分に観察しながら投与すること。

3. 高齢者、基礎疾患(糖尿病を含む慢性代謝性疾患、慢性腎機能障害、慢性心疾患)を有する患者、あるいは免疫低下状態の患者等では本剤の使用経験が少ない。これらの患者へ投与する場合には、患者の状態を十分に観察しながら投与すること。

4. 細菌感染症がインフルエンザウイルス感染症に合併したり、インフルエンザ様症状と混同されることがある。細菌感染症の場合には、抗菌剤を投与するなど適切な処置を行うこと(「効能又は効果に関連する使用上の注意」の項参照)。

5. 本剤投与後に失神やショック症状があらわれたとの報告がある。この失神やショック症状はインフルエンザウイルス感染症に伴う発熱、脱水等の全身状態の悪化に加え、本剤を強く吸入したこと又は長く息を止めたことが誘因となった可能性、及び本剤による可能性がある。患者には使用説明書に記載されている吸入法を十分に理解させ、くつろいだ状態(例えば座位等)で吸入するよう指導すること。また、このような症状があらわれた場合には、患者に仰臥位をとらせ安静に保つとともに、補液を行うなど適切な処置を行うこと。

img129
   
アラセナ-A軟膏3%2g[特徴]ウイルスのDNA依存DNAポリメラ-ゼを強力に阻害、成分はビダラビン[適応]帯状疱疹、単純疱疹[用法]1日1~4回患部に塗布[副作用]接触皮膚炎様症状、刺激感、掻痒感など。

[参考]インフルエンザの異常行動

img688































     



nagasawanorio62 at 08:05|Permalink 抗菌薬 | 抗ウイルス薬

July 15, 2014

血圧降下剤 Ca拮抗剤・降圧利尿剤


 高血圧の重大合併症は脳卒中・心筋梗塞・心不全です。高血圧を管理することによりそれぞれの発症率を脳卒中は35~40%、心筋梗塞は20~25%、心不全のそれは50%以上低下させることができます。降圧療法の意義はこれら合併症の発症を防止することにあります。現在第1選択の薬剤はCa拮抗剤・ARB/ACE阻害薬・利尿剤です。これらを単独で使用するか併用して血圧を目標値(140/90mmHg→2019ガイドラインでは130/80mmHgとより厳格化)以下にコントロ-ルすることになります。さらに降圧が困難な時あるいは特別な病態下ではβ遮断薬等を追加することになります。

img130

降圧薬治療の進め方

b63e5a48[1]
img771
img772


h


img131



Ca(カルシウム)拮抗剤

 平滑筋細胞へのCaの流入を阻害して血管の平滑筋を弛緩させ、末梢血管抵抗を減らして降圧作用を発揮する。最も良く使用されている降圧剤のグル-プ。

アムロジン(5mg)
  [特徴]血管の平滑筋に働いて血圧を効果させる。長時間作用型、心不全合併例にも使用可。成分はアムロジピン[用法]1日1回朝食後服用、10mgまで増量可[適応]高血圧症・狭心症[副作用劇症肝炎、無顆粒球症、房室ブロック、横紋筋融解、]頭痛・ほてり・動悸、下痢、軟便、肝障害等[禁忌]グレ-プフル-ツ摂取により過度の降圧を招くことがある。当診療所では最も良く使用している。
アテレック(5mg)      [特徴]頻脈を起こしにくい。抗蛋白尿作用あり、成分はシニルジピン[用法] 1日1回食後、20mgまで増量可[適応]高血圧症[副作用]頭痛・めまい、嘔気・腹痛、黄疸、血小板減少、コレステロ-ル上昇、全身倦怠感、浮腫等(下図:アテレックの作用機序とARB併用の効果)
img174
アダラ-トL(20mg)      [特徴]効果は強いが短時間作用、妊娠20週以降は使用可能、成分はニフェジピン[用法] 1日2回食後[適応]狭心症・本態性高血圧症・腎性高血圧症[副作用]頭痛・熱感、過敏症、胃腸障害、黄疸、血小板減少、歯肉肥厚等[禁忌]心原性ショック、妊娠20週未満
アダラ-トCR(20mg)      [特徴]長時間降圧が持続するようアダラ-トLを改良。[用法] 1日1回1回20mg食後、1日2回投与も可能、効果不十分例に1回40mg1日2回増量可[適応]狭心症・本態性高血圧症・腎性高血圧症[副作用]頭痛・熱感、過敏症、胃腸障害、黄疸、血小板減少[禁忌]心原性ショック、妊婦(20週未満)
アダラ-ト(10mg)      [特徴]短時間作用型。降圧・抗狭心症作用は強いが過度の血圧低下があり若干問題がある[用法] 1日3回食後[適応]狭心症・本態性高血圧症・腎性高血圧症[副作用]頭痛・熱感、過敏症、胃腸障害、黄疸、血小板減少、紅皮症[禁忌]心原性ショック、急性心筋梗塞、妊婦(20週未満)
コニ-ル(4mg)      [特徴]半減期が短く短時間作用型のため血圧の変動に注意、蛋白尿改善作用あり。成分はベニジピン[用法] 1日1回2~4mg食後、8mgまで増量可、狭心症では1日2回朝夕食後[適応]高血圧症・狭心症・腎性高血圧症[副作用]頭痛・ほてり、動悸、便秘、肝障害、黄疸[禁忌]心原性ショック、妊婦
カルブロック(8mg)      [特徴]緩徐で持続的。頻脈を起こしにくく抗蛋白尿作用がある。成分はアゼルニジピン[用法] 1日1回8~16mg食後、初回は8mgから開始[適応]高血圧症[副作用]発疹・掻痒、頭痛・ほてり・動悸、肝機能異常、BUN・尿酸・コレステロ-ル上昇、黄疸、徐脈・房室ブロック・洞停止[禁忌]妊婦
ペルジピンLA(40mg)      [特徴]脳血管に対する特異性が高い。成分はニカルジピン[用法] 1日2回1回20~40mg食後[適応]-本態性高血圧症[副作用]便秘・下痢、過敏症、肝障害、黄疸、血小板減少[禁忌]頭蓋内出血、急性心筋梗塞、妊婦など
ニバジ-ル(2mg)      [特徴]冠・脳血管拡張作用が強い。成分はニルバジピン[用法] 1日2回1回2~4mg食後[適応]本態性高血圧症[副作用]頭痛、動悸・頻脈、ほてり、肝障害[禁忌]頭蓋内出血、妊婦
ヘルベッサ-R(100mg)  [特徴]ベンゾジアゼピン系、成分はジルチアゼム降圧効果は弱いが除脈作用が強い[用量用法]1日1回100mg、200mgまで増量可[適応]狭心症・異型狭心症、本態性高血圧症(軽~中等症)[禁忌]うっ血性心不全、房室ブロック、洞不全症候群、洞房ブロック、妊婦[副作用]完全房室ブロック、高度徐脈、うっ血性心不全、皮膚粘膜症候群、中毒性表皮壊死融解症候群、急性汎発性発疹性膿疱症等

降圧利尿剤



フルイトラン(1mg)[特徴]1/2、1/4にわることができる。Ca拮抗剤、ARBとよく併用されている。成分はトリクロルメチアジド[用量・用法]1日2~8mg 1回、多くは少量で他の降圧剤と併用する。[適応]高血圧症、心性浮腫、腎性・肝性浮腫、月経前緊張症[副作用]電解質失調、高尿酸血症、高血糖症、光線過敏症[禁忌]無尿、腎不全、Na・K減少症
セララ(50mg)
[特徴]K保持性利尿薬、性ホルモン関連の副作用はない。[用量・用法]1日50mg [適応]高血圧症
[副作用]筋痙攣、頭痛、嘔気、高尿酸血症等、高K血症[禁忌]高K血症(5.0以上)、微量アルブミン尿・蛋白尿を伴う糖尿病患者、中等度以上の腎障害、重度肝障害、K保持性利尿薬[注]血清Kの定期的な観察、K6.0mEq/l以上は直ちに中止。
MR












降圧剤の種類と特徴

img030
















































nagasawanorio62 at 20:25|PermalinkComments(0) 循環器用剤 | 降圧剤

July 14, 2014

血圧降下剤 ARB・ACE阻害剤・β遮断剤

ARB阻害剤・配合剤

生体で血圧の調節(昇圧)に重要な役割を担っているのがレニン-アンギオテンシン系(RAS)です。肝臓で作られたアンギオテンシノ-ゲンは腎臓で産生されるレニンによりアンギオテンシノ-ゲンⅠ(Ang Ⅰ)に変換され、これはさらに肺や血管内皮を中心に分布するアンギオテンシン変換酵素(ACE)によってアンギオテンシンⅡ(AngⅡ)に変換されアンキ゜オテンシン受容体(ARB)に働いて血圧を上昇させます。さらにAngⅡは副腎皮質に作用してアルデステロン分泌を刺激、体循環液量を増すことによって血圧を上げる働きもしています。ARB阻害剤・ACE阻害剤はいずれもAngⅡの働きを抑えて血圧の上昇を抑制するよう設計された薬剤です。現在最も信頼のおける降圧剤のひとつになっています。

img133
**ARBの受容体は2つありAT1受容体が血圧の上昇に関与している。

ARBACE



RAAS




ニュ-ロタン(50mg)
  [特徴]成分はロサルタン降圧はやや弱いが尿酸排泄作用、糖尿病性腎症に適応あり。[用法]1日1回25~50mg、100mgまで増量可[適応]高血圧症、糖尿病性腎症、適応外だが慢性心不全にも使用[副作用]頭痛・めまい、嘔気・嘔吐、低血圧、勃起不全、ショック、肝炎、高K血症[禁忌]妊婦、重篤な肝障害、ラジレス投与中の糖尿病患者。
ミカルディス(20mg)  [特徴]成分はテルミサルタン胆汁排泄型。PPARγ活性化作用あり。[用法]1日1回10~20mg、40mgまで増量可1日20mgから開始[適応]高血圧症[副作用]頭痛・めまい、嘔気・嘔吐、低血圧、ショック、肝炎、高K血症、意識消失・失神、低血糖[禁忌]妊婦・胆汁分泌の悪いもしくは重篤な肝障害。
プレミネントLD  [特徴]ニュ-ロタン50mg+ヒドロクロロチアジド(降圧利尿剤)の配合錠、降圧降下と持続性に優れる。[用法]1日1回1錠[適応]高血圧症、原則としてニュ-ロタンで降下不十分な場合[副作用]頭痛・めまい、アナフィラキシ-、血管浮腫、腎不全、劇症肝炎、赤血球減少、尿酸上昇、間質性肺炎[禁忌]ニューロタン禁忌に加えてサイアザイド系過敏症、急性腎障害、Na・K減少
レザルタスLD  [特徴]成分はオルメサルタンメドキソミル(10mg)+アゼルニジピン(8mg)、オルメティック10mg+カルブロック8mgの配合錠。降圧効果が強い。[用法]1日1回1錠[適応]高血圧症[副作用]頭痛・めまい、悪心、動悸、血管浮腫、肝障害、黄疸、起立性低血圧、高K血症、BUN・肝機能検査・コレステロ-ル上昇


ACE阻害剤

ACE



オドリック(1mg)
  [特徴]成分はトランドラプリル、肝腎排泄型。組織ACEを持続的に抑制[用法]1日1回1~2mg、重症腎障害を伴う高血圧症では0.5mgから開始[適応]高血圧症[適応外]糖尿病性腎症[副作用]乾性の咳、頭痛・めまい、嘔気・嘔吐、下痢・便秘、CPK・肝機能上昇
インヒベ-ス(0.5mg)  [特徴]成分はシラザプリル持続性、プロドラッグ[用法]1日1回0.5mgより開始、2mgまで増量可[適応]高血圧症[適応外]糖尿病性腎症[副作用]咳、頭痛・めまい、低血糖、急性腎不全、高K血症血管浮腫、膵炎、急性腎不全
レニベ-ス(5mg)  [特徴]成分はエナラプリル持続性、プロドラッグ、腎排泄[用法]1日1回5mgより開始、慢性心不全にはジギタリス・利尿薬と併用[適応]本態性高血圧症、腎性、腎血管性高血圧症、慢性心不全[適応外]糖尿病性腎症[副作用]咳、頭痛・めまい、掻痒、Cr上昇、急性腎不全、SIADH、ネフロ-ゼ、間質性肺炎、肝不全、
中毒性表皮壊死融解症等

***ARBおよびACE阻害剤ともに妊婦・胎児への閉胸があり患者への十分な説明が必要。

img481



img134
[糖尿病の高血圧治療計画]

img704





β遮断剤

交感神経の緊張は血圧を上昇させるように働きます。交感神経末端の受容体にはα・βがありβ遮断剤はこの受容体をブロックすることにより、血圧を下げる働きをしますが、最近では脳血管障害・虚血性心疾患の発生を抑制する成果がみられないことが報告され、降圧剤の第1選択からははずれています。糖脂質代謝には悪影響があり徐脈・気管支喘息には禁忌。


img137

セレクト-ル100mg[特徴]成分はセリプロロ-ル、β2受容体遮断により血管を拡張、内因性交感神経刺激作用あり、脈拍の低下が少ない。[用量・用法]1日1回100~200mg 食後、最大400mgまで[適応]本態性高血圧症(軽症~中等症),腎実質性高血圧症、狭心症[副作用]発疹、動悸、めまい、倦怠感、頭痛、鼻閉感、心不全、房室ブロック等[禁忌]糖尿病性ケトアシド-シス、高度徐脈、洞不全、うっ血性心不全、肺高血圧症による右心不全、妊婦等
メインテ-ト5mg[特徴]成分はビソプロロ-ル、内因性交感神経刺激作用を持たず、心不全にも有効頻脈性心房細動にも適応がある。降圧効果はやや強い。[用量・用法]1日1回5mg 、心不全に使用する場合は0.625mgから段階的に使用すること  [適応]本態性高血圧症(軽症~中等症),狭心症、頻脈性心房細動、虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全[副作用]徐脈、頭痛、嘔気・嘔吐、涙液分泌減少、倦怠感、心不全、完全房室ブロック等[禁忌]高度徐脈、房室・洞房ブロック、非代償性心不全、糖尿病性ケトアシド-シス、重度末梢循環障害、妊婦等[注意]慢性心不全に適応する時は慢性心不全治療経験が十分ある医師のもと使用。

α・β遮断剤


ア-チスト10mg[
特徴]成分はカルベジロ-ル、α遮断:β遮断=1:8、血管拡張作用・抗酸化作用があり脂質代謝を悪化させず、少量使用(1.25mg)で心不全に適応がある[用量・用法]1日1回10~20mg、心不全には1.25mgから開始[適応]本態性高血圧(軽~中等症)、腎実質性高血圧、狭心症、虚血性心疾患に基ずく心不全[禁忌]気管支喘息、糖尿病性ケトアシド-シス、代謝性アシド-シス、高度除脈、房室ブロック、褐色細胞腫、妊婦[副作用]高度除脈、房室ブロック、心不全、腎不全、アナフィラキシ-、発疹、掻痒、めまい、眠気など


α遮断剤


カルデナリン2mg[特徴]成分はドキサゾシン、α1選択性で長時間作用[適応]高血圧症、褐色細胞腫による高血圧[用量・用法]1日1回0.5mg、効果不十分の時は1~2週おいて1日1回1~4mgに漸増[副作用]失神、意識喪失、不整脈、脳血管障害、狭心症、心筋梗塞、無顆粒球症、肝炎、肝障害、黄疸、めまい、頭痛、ふらつき、浮腫など

[参考]アンギオテンシンⅡの作用

img138






nagasawanorio62 at 18:17|Permalink 循環器用剤 | 降圧剤

利尿薬

 むくみは心臓・腎臓・内分泌・血漿蛋白等の異常で出現します。ここでは腎臓にはたらいて利尿を促す薬剤をとりあげます。その作用部位から5種類程度にわけられますが、副作用(電解質の異常など)を考慮しつつ原因に応じて使い分けることになります。

[利尿薬と作用部位]

利尿薬作用部位
img926

img148

利尿薬使い分け3[1]

zu05[1]



ル-プ利尿薬

最も強力な利尿薬、次にのべるサイアザイド系と異なって腎血流量を減少させないため腎障害時にも使用することができる。

ラシックス錠(20mg)[特徴]利尿作用は強く、もっともよく使われている。血圧を下げる効果もあるが弱く、持続時間も短い[適応]高血圧症、心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性・肝性浮腫、尿路結石排出促進[用量・用法]1日1回40~80mgを連日又は隔日服用[禁忌]無尿、肝性昏睡、Na・K減少、腎不全、循環血液量減少、血圧低下[副作用]貧血、低K血症、光線過敏症、発疹、ショック、無顆粒球症、水泡性天疱瘡、難聴等[注意]朝服用すること、夜だと排尿頻回となるため眠れない。

サイアザイド系利尿薬

遠位尿細管のNa-Cl  共輸送体に作用してNaの排泄を促進、血圧降下作用をもつので、利尿薬としてより降圧剤として使われる。腎血流低下作用があるため腎機能が低下している場合は使用しない。

フルイトラン(1mg)[特徴]1/2、1/4にわることができる。Ca拮抗剤、ARBとよく併用されている。[用量・用法]1日2~8mg 1回、多くは少量で他の降圧剤と併用する。[適応]高血圧症、心性浮腫、腎性・肝性浮腫、月経前緊張症
[副作用]電解質失調、高尿酸血症、高血糖症、光線過敏症[禁忌]無尿、腎不全、Na・K減少症

K(カリウム)保持性利尿薬

遠位尿細管に作用し弱い利尿効果しか期待できないが他の利尿薬の電解質異常を補正する効果があり、ラシックス等併用してよく使用される。
NRR


アルダクトンA50mg[特徴]成分名はスピロノラクトン、アルドステロンに拮抗して作用、カリウム排泄抑制作用がありサイアザイド系と良く併用される。[用量・用法]1日50mg~100mg、分割投与[適応]高血圧症、心性浮腫、腎性・肝性浮腫、腹水等[副作用]女性化乳房、性欲後退、閉経後出血、音声低音化、発疹、悪心・嘔吐、多毛、電解質異常、急性腎不全等
[禁忌]無尿、アジソン病、肝性昏睡等[注]単独で使用することはなくラシックス等併用している。
セララ50mg[特徴]成分はエプレレノン、スピロノラクトンと異なり女性化乳房などの副作用が少ない。[用量・用法]1日1回50mg、効果不十分では100mgまで増量可能[適応]高血圧症、適応外使用として心筋梗塞後の心不全[禁忌]高K血症、微量アルブミン尿・蛋白尿を伴う糖尿病患者、中等度以上の腎障害、重度肝障害、K製剤、K保持性利尿薬[副作用]高K血症、筋痙攣、頭痛、めまい、消化不良、ALT・AST・γ-GTP上昇、高尿酸血症

img310


img311

img731







nagasawanorio62 at 17:02|Permalink 循環器用剤 | 利尿薬

心不全治療薬

心不全治療薬・昇圧薬

心不全の治療薬としてジギタリスなどの強心薬・利尿薬が使用されてきたが、最近ではACE阻害薬・ARB(いずれも降圧剤として頻用)、さらには今まで心不全には禁忌とされていたβ遮断薬(これも高血圧治療薬)が中心になってきている。

img150




img146


img147



bnpkijun

img607


91dee990[1]

hfailure

NHA



強心薬

強心薬にはジギタリス製剤、カテコラミン、ホスホジエステラ-ゼ゜阻害薬などがある。カテコラミン、ホスホジエステラ-ゼ阻害薬は急性心不全の短期的治療に使用され当科では使用機会はほとんどないのが現実、外来では慢性心不に対応することが主で、もっぱらジギタリス製剤を処方している。ジギタリスは過量投与で重篤な副作用が出やすいので注意している。

ジゴキシン0.25mg[特徴]心筋の収縮性低下による心不全症状を改善、心房細動を合併した慢性心不全の治療に有効。[用量・用法]急速飽和療法→初回0.5~1mg 、以後0.5mgを6~8時間毎 維持療法→1日0.25mg~0.5mg ***副作用等考慮すると最初から維持療法で使用することが多い。[適応疾患]うっ血性心不全、心房細動・粗動による頻脈[禁忌]房室ブロック、洞房ブロック、閉塞性心筋疾患、ジギタリス中毒、ジギタリス過敏症[副作用]発疹、じんましん、紫斑、浮腫、女性化乳房、悪心・嘔吐、めまい、頭痛、錯乱、ジギタリス中毒[注意]低K血症はジギタリス中毒を起こしやすくなる。ジゴキシンの血中濃度測定が重要。
ノイキノン10mg[特徴]成分はユビデカレノン、心筋代謝改善作用[用量・用法]1回10mg1日3回 [適応疾患]基礎治療中の軽度・中等度のうっ血性心不全[副作用]胃不快感、食欲減退、嘔気、発疹等

ボスミン注[特徴]薬品名はアドレナリン、気管支ぜんそく、アナフィラキシ-ショックに有効、強心・血圧上昇・気管支拡張作用。[用量・用法]1回0.2mg~1mg 皮下注・筋注、蘇生など緊急時→1回0.25mg以下ゆっくりと静注 [適応疾患]ショック時、急性低血圧、心停止の補助治療[副作用]心悸亢進、不整脈、頭痛、発疹、嘔気・嘔吐、肺水腫、呼吸困難、心停止など

anaTx[1]

**筋注部位:大腿部中央前外側











nagasawanorio62 at 10:47|Permalink 循環器用剤 | 心不全治療薬

July 13, 2014

狭心症治療薬

狭心症治療薬

循環器専門ではありませんが、狭心症・心筋梗塞の初回発作の患者さんが少なからず受診されます。見逃すと重大な不利益をもたらすため疑いが濃厚な検査結果が得れた場合、高度治療のため専門病院に紹介しております。退院後等の投薬、発作時等の処置薬として使用している薬剤を解説いたします。

 

‣  狭心症の分類

発作発現機序

・労作性狭心症

・安静時狭心症

・労作性兼安静時狭心症

発作様式

・安定狭心症

・不安定狭心症

 

img143

ang



ntr


狭心症発作のメカニズム



狭心症=酸素需要(心容積×血圧×心拍数×心収縮性)>酸素供給

硝酸薬


ニトロペン[特徴]成分はニトログリセリン、速効性。ニトログリセリンは揮発性が強いため不安定、その揮発性を抑えて安定にした製剤。[適応]狭心症、心筋梗塞、心臓喘息、アカラジアの一時的寛解[用量・用法]1回1錠もしくは2錠、舌下 数分で効果の現われない場合1~2錠追加[禁忌]重篤な低血圧、心原性ショック、緑内障、頭部外傷、高度な貧血[副作用]脳貧血、血圧低下、頭痛、悪心・嘔吐、動悸、熱感[注意]内服では効果がない。開封後3ヶ月で効果が低下、狭心症の患者さんはいつも携行すること。
ニトロダ-ムTTS[特徴]成分はニトログリセリン、皮膚から吸収する製剤で放出制御膜の工夫で放出量が一定している。[適応]狭心症[用量・用法]1日1回1枚、胸部・腰部・上腕部のいずれかに貼る。[禁忌]ニトロペンに同じ[注意]長時間作用するテ-プは効果が悪くなる(耐性を生じる)ため休薬期間(8~12時間、たとえば就寝中等は剥がす)をおくこと。
ニトロ-ルR20mgカプセル[特徴]硝酸イソソルビドの徐放剤、効果の持続性がある。[適応]狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患[用量・用法]1回20mg、1日2回[副作用]脳貧血、血圧低下、めまい、虚脱、メトヘモグロビン血症、チアノ-ゼ、溶血性貧血など

ニコランジル

冠動脈拡張作用と虚血心筋の保護作用がある。

シグマ-ト5mg[特徴]成分はニコランジル、ATP感受性Kチャンネル開口作用と亜硝酸薬の両方の作用を有し、難治性の冠攣縮性狭心症や虚血時の心筋保護薬として使用[用量・用法]1回1錠、1日3回[適応]狭心症[禁忌]重篤な肝・腎・脳機能障害、重篤な低血圧、心原性ショック、肺高血圧症、脱水症状、緑内障等[副作用]頭痛、動悸、めまい、胃腸障害、GOT・GPT・AL-P上昇、口内潰瘍、消化管潰瘍等

Ca拮抗薬

アムロジン・アダラ-トCR・ヘルベッサ-(以上前記参照)・ワソラン等が使用される。

ワソラン40mg [特徴]成分はベラパミル、心房粗・細動の脈拍のコントロ-ルとして、または上室性頻拍・心室頻拍(左室起源)を停止させる時に使用するが、狭心症・心筋梗塞(急性期のぞく)にも有効。

β-遮断薬・ARB/ACE阻害剤・スタチン(メバロチン、リピト-ル等)は該当の解説を参照のこと。



















nagasawanorio62 at 08:03|Permalink 循環器用剤 | 狭心症治療薬

July 12, 2014

抗不整脈薬

 不整脈には治療の必要性が少ないものから、即死に至るような重篤な病態のものまで、幅の広い疾患が含まれます。当院での対応は比較的軽症なものに限定されます。複雑で深刻な不整脈については専門機関に依頼しています。最近では高周波カテ-テルアブレ-ションなどの非薬物療法の有効性が評価されてきて、薬物療法は自覚症状の軽減や非薬物療法を補うための使用に変わってきています。抗不整脈薬はその作用の仕方から4つ(Ⅰ~Ⅳ)の系統に分類されている。

抗不整脈治療抗不整脈剤の作用機序

img144

                                         ICD:植え込み型電気的除細動器

img714


img486

      ***Kチャンネル阻害薬の使用は特別な不整脈が出現することがあり、専門家に委ねること。

活動電位







メキシチ-ルカプセル100mg[特徴]成分はメキシレチン、Naチャンネル遮断薬、心筋抑制作用は少ない。糖尿病の神経障害にも有効。[適応]頻脈性不整脈(心室性)、糖尿病性神経障害[用量・用法]1回100mg~150mg 1日3回[副作用]胃腸障害、しびれ、めまい、皮膚粘膜眼症候群、幻覚、房室ブロック、間質性肺炎、心室頻拍等
ワソラン40mg[特徴]成分はベラパミル、Ca拮抗薬、不整脈薬の分類ではクラスⅣ、心房粗・細動の脈拍のコントロ-ル、発作性上室性頻拍、左室起源特発性心室頻拍の停止などに用いる。[用量・用法]1回40~80mg 1日3回[適応疾患]頻脈性不整脈(心房粗動・細動)、発作性上室頻拍、狭心症、その他の虚血性心疾患[適応外処方]片頭痛の予防、高血圧症、肥大型心筋症[禁忌]うっ血性心不全、洞房ブロック、妊婦[副作用]徐脈、めまい、心不全、洞停止、房室ブロック、意識消失、過敏症など
ワソラン注5mg[用量・用法]1回5mg生食・ブドウ糖に希釈して徐々に静注[注意]心電図、脈拍等モニタ-しながら使用する。[副作用]重篤な低血圧、心原性ショック、高度の除脈、同房ブロック、房室ブロック、うっ血性心不全、心筋梗塞、心筋症など
キシロカイン2%静注用[特徴]成分はリドカイン、Naチャンネル遮断薬、クラスⅠb、心筋抑制作用は少ない。急性心筋梗塞の不整脈には使われなくなっている。[適応疾患]期外収縮(心房性・心室性)、発作性頻拍、急性心筋梗塞に伴う心室性不整脈の予防[適応外使用]神経障害性疼痛、難治性癌性疼痛の鎮痛[用量・用法]100mg(1-2mg/kg)を1~2分間で緩徐に静注、点滴用 1~2mg/分[禁忌]重篤な刺激伝導障害 [副作用]せん妄、めまい、ねむけ、不安、しびれ感、嘔吐、じんましん、ショック、意識障害、振戦・けいれん、悪性高熱等

心房細動の考え方と治療法

AFイラスト

cond


img206




img154


img156



img155

img156

抗不整脈剤の選択の目安

img485

ベプリコール作用機序[1]



心不全治療薬・昇圧薬

心不全の治療薬としてジギタリスなどの強心薬・利尿薬が使用されてきたが、最近ではACE阻害薬・ARB(いずれも降圧剤として頻用)、さらには今まで心不全には禁忌とされていたβ遮断薬(これも高血圧治療薬)が中心になってきている。

img150




img146


img147



bnpkijun

img607


91dee990[1]


強心薬

強心薬にはジギタリス製剤、カテコラミン、ホスホジエステラ-ゼ゜阻害薬などがある。カテコラミン、ホスホジエステラ-ゼ阻害薬は急性心不全の短期的治療に使用され当科では使用機会はほとんどないのが現実、外来では慢性心不に対応することが主で、もっぱらジギタリス製剤ACE阻害剤等を処方している。ジギタリスは過量投与で重篤な副作用が出やすいので注意している。

ジゴキシン0.25mg[特徴]心筋の収縮性低下による心不全症状を改善、心房細動を合併した慢性心不全の治療に有効。[用量・用法]急速飽和療法→初回0.5~1mg 、以後0.5mgを6~8時間毎 維持療法→1日0.25mg~0.5mg ***副作用等考慮すると最初から維持療法で使用することが多い。[適応疾患]うっ血性心不全、心房細動・粗動による頻脈[禁忌]房室ブロック、洞房ブロック、閉塞性心筋疾患、ジギタリス中毒、ジギタリス過敏症[副作用]発疹、じんましん、紫斑、浮腫、女性化乳房、悪心・嘔吐、めまい、頭痛、錯乱、ジギタリス中毒[注意]低K血症はジギタリス中毒を起こしやすくなる。ジゴキシンの血中濃度測定が重要。
ノイキノン10mg[特徴]成分はユビデカレノン、心筋代謝改善作用[用量・用法]1回10mg1日3回 [適応疾患]基礎治療中の軽度・中等度のうっ血性心不全[副作用]胃不快感、食欲減退、嘔気、発疹等

ボスミン注[特徴]薬品名はアドレナリン、気管支ぜんそく、アナフィラキシ-ショックに有効、強心・血圧上昇・気管支拡張作用。1A:1mg/1ml [用量・用法]1回0.2mg~1mg 皮下注・筋注、1回0.25mg以下ゆっくり静注必要時5~15分毎に繰り返す[適応疾患]ショック時、急性低血圧、心停止の補助治療[副作用]心悸亢進、不整脈、頭痛、発疹、嘔気・嘔吐、肺水腫、呼吸困難、心停止など
[小児適応外] アナフィラキシ-時の気管支痙攣や喉頭浮腫 注射:1回0.005~0.01mg/dl/kg 皮下注 最大0.3mg  液: 生食2mlに0.1~0.3ml 吸入

anaTx[1]

            **筋注部位:大腿部中央の前外側
                           
           












nagasawanorio62 at 07:53|Permalink 循環器用剤 | 抗不整脈剤

July 10, 2014

副腎皮質ステロイド(1)(内服・注射薬)

副腎皮質からはグルココルチコイド・ミネラルコルチコイド・男性ホルモン(前駆体)などが産生され、ストレスへの対応・糖新生・電解質の調節・性の分化発達に重要な役割を果たしています。なかでも副腎皮質ステロイド(グルココルチコイド)は炎症・アレルギ-・免疫に関与して免疫抑制作用、抗炎症作用を持つことからこれまで広く臨床の場で使われてきています。他方、副作用についても多くの問題があるためステロイドに関する知識を正確に理解しておくことが大切です。なくてはならない重要な働きをする薬剤のひとつです。副作用に十分配慮しながらステロイドが必要な疾患の適応を十分検討して慎重に使用することが求められます。

ステロイドの作用機序

img177





















steroid1steroid2









 ステロイドはコレステロ-ルから合成されます。ステロイドが細胞内に入るとステロイド-受容体複合体が核内に移行、炎症性蛋白などの転写合成を制御して作用を発揮します。

[ステロイドの構造]
 
steroid3 steroid2

gc






















ステロイドの副作用

     限りない副作用が列挙されますが、ポイントは概ね下記に整理できます。
     ①投与により感染しやすくなったり、感染が悪化する。
     ②脂肪がつきやすくなり、肥満、満月様、皮膚線状がでやすい。
     ③骨がもろくなり、骨折や骨壊死、小児では発育抑制がみられる。
     ④本来の副腎の働きが低下する。
     ⑤皮膚の委縮、多毛、ざ瘡等がでやすくなる。
        . ⑥短期間の使用ではこれらの副作用はほとんど問題にならない。
     ⑦外用薬(軟膏等)では全身の副作用のでることは極めて少ない。 

steroidse 
















img160











 疾患構成や副作用を考慮すると外来で使用するステロイド剤はもっぱら軟膏等の外用薬に限定されます。経口薬は必要最小限度を採用し、亜急性甲状腺炎や顔面神経麻痺、治療が確定しているネフロ-ゼ等の疾患に使用しております。

プレドニン錠5mg[特徴]成分はプレドニゾロン、ヒドロコルチゾンの4倍の抗炎症作用・抗リウマチ作用をもち電解質への影響が少ない。頻用されている[適応疾患]慢性副腎皮質機能不全症、副腎性器障害、甲状腺障害、関節リウマチ、エリテマト-デス、ネフロ-ゼ、気管支喘息、中毒疹、紫斑病、湿疹・皮膚炎群など[用量・用法]1日5~60mg、1~4回に分服 小児‣1日1~2mg/kg、1~4回に分服 [注意]上記表参照、短期間の使用ではおおきな副作用はないが、胃症状に注意。外来では亜急性甲状腺炎、ネフロ-ゼ症候群の維持療法等で投与している[副作用]上記ステロイドの副作用参照: 月経異常、膵炎、下痢、悪心・嘔吐、除脈、血圧上昇、多幸症、不眠、めまい、肝機能異常、白血球増多、創傷治癒障害、紫斑、ざ瘡、色素沈着、皮膚線条、発汗異常、発疹、紅斑、発熱、疲労感、体重増加
[禁忌]本剤過敏症の既往[原則禁忌]以下、場合によっては使用することも可能
1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症,全身の真菌症の患者

2. 消化性潰瘍の患者
3. 精神病の患者[症状が増悪することがある。]

4. 結核性疾患の患者[免疫機能抑制作用により,症状が増悪することがある。]

5. 単純疱疹性角膜炎の患者[免疫機能抑制作用により,症状が増悪することがある。]

6. 後嚢白内障の患者[症状が増悪することがある。]

7. 緑内障の患者[眼圧の亢進により,緑内障が増悪することがある。]

8. 高血圧症の患者[電解質代謝作用により,高血圧症が増悪することがある。]

9. 電解質異常のある患者[電解質代謝作用により,電解質異常が増悪することがある。]

10. 血栓症の患者[血液凝固促進作用により,症状が増悪することがある。]

11. 最近行った内臓の手術創のある患者[創傷治癒が障害されることがある。]

12. 急性心筋梗塞を起こした患者[心破裂を起こしたとの報告がある。]

[慎重投与]
1. 感染症の患者[免疫機能抑制作用により,感染症が増悪するおそれがある。]
2. 糖尿病の患者[糖新生作用等により血糖が上昇し,糖尿病が増悪するおそれがある。]
3. 骨粗鬆症の患者[蛋白異化作用等により,骨粗鬆症が増悪するおそれがある。]
4. 腎不全の患者[薬物の排泄が遅延するため,体内蓄積による副作用があらわれるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]
5. 甲状腺機能低下のある患者[血中半減期が延長するとの報告があり,副作用があらわれるおそれがある。]
6. 肝硬変の患者[代謝酵素活性の低下等により,副作用があらわれやすい。(「薬物動態」の項参照)]
7. 脂肪肝の患者[脂肪分解・再分布作用により,肝臓への脂肪沈着が増大し,脂肪肝が増悪するおそれがある。]
8. 脂肪塞栓症の患者[大量投与により脂肪塞栓症が起こるとの報告があり,症状が増悪するおそれがある。]
9. 重症筋無力症の患者[使用当初,一時症状が増悪するおそれがある。]
10. 高齢者[「高齢者への投与」及び「薬物動態」の項参照]

重要な基本的注意

1. 本剤の投与により,感染症誘発,続発性副腎皮質機能不全,消化管潰瘍,糖尿病,精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので,本剤の投与にあたっては次の注意が必要である。
 (1)投与中、水痘麻疹に罹患すると致命的な経過をとることがある。
 (2)連用後、投与を急に中止するとショック等の離脱症状があらわれることがある。 
 (3)投与中、生ワクチンは投与しないこと、ワクチン由来の感染症を増強・持続させることがある。

プレドネマ注腸20mg/60ml[特徴]プレドニゾロンを主成分とする注腸液、全身性の副作用が少ない。成分はプレドニゾロンリン酸エステルナトリウム[適応]潰瘍性大腸炎、限局性腸炎[用量用法]1回量20mgを注腸投与する。[注]当科では左側型の潰瘍性大腸炎の主に増悪時に使用。

セレスタミン配合錠[特徴]ステロイド(ベタメタゾン0.25mg)剤と抗ヒスタミン(d-クロルフェニラミンマレイン酸塩2mg)薬との合剤[適応]蕁麻疹(慢性を除く),湿疹・皮膚炎群の急性期・急性増悪期、薬疹、アレルギ-性鼻炎[用量・用法]1回1~2錠、1日1~4回[禁忌]本剤に対して過敏症の既往、緑内障、前立腺肥大等下部尿路閉塞性疾患[原則禁忌]有効な抗生剤のない感染症、全身の真菌症、結核性疾患、消化性潰瘍、精神病、単純性疱疹性角膜炎、後嚢白内障、高血圧症、電解質異常、最近の内臓の手術創、急性心筋梗塞[注]じんましん、アレルギ-性鼻炎等短期間で頻用している。長期間投与でないかぎり、副作用の心配は必要ない。
[副作用]
1. **誘発感染症、感染症の増悪(0.1~5%未満)
誘発感染症、感染症の増悪があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
2. 続発性副腎皮質機能不全、糖尿病(頻度不明)、急性副腎不全(0.1~5%未満) 続発性副腎皮質機能不全、糖尿病、また、急性副腎不全があらわれることがあるので、検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は休薬等適切な処置を行うこと。
3. 消化性潰瘍(0.1~5%未満)、膵炎(頻度不明) 膵炎、また、胃潰瘍等の消化性潰瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は休薬等適切な処置を行うこと。
4. 精神変調(0.1~5%未満)、うつ状態、痙攣、錯乱(頻度不明) うつ状態、痙攣、錯乱、また、精神変調があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常があらわれた場合には、減量又は休薬等適切な処置を行うこと。
5. 骨粗鬆症、ミオパシー(0.1~5%未満)、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死(頻度不明) 大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死、また、骨粗鬆症、ミオパシーがあらわれることがあるので、検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は休薬等適切な処置を行うこと。
6. 緑内障、後嚢白内障(頻度不明)連用により眼圧亢進、緑内障、後白内障を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。
7. 血栓症(0.1%未満) 血栓症があらわれることがあるので、検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は休薬等適切な処置を行うこと。
8. 再生不良性貧血、無顆粒球症(0.1%未満)クロルフェニラミン製剤では再生不良性貧血、無顆粒球症があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止すること。
9. 幼児・小児の発育抑制(頻度不明)
[その他の副作用]発疹、頭痛、めまい、神経過敏、多幸、複視、感覚異常、不眠、口渇、胸焼け、腹部膨満感,食欲不振、便秘、腹痛、悪心・嘔吐、食欲亢進、下痢、頻尿、排尿困難、頻脈、低血圧、心悸亢進、鼻閉、喘鳴、白血球増多、溶血性貧血、肝機能障害、糖尿、月経異常、満月様顔貌、浮腫、多毛、ざ瘡、色素沈着、顔面紅斑、体重増加等[禁忌]本剤に過敏症の既往のあるもの、緑内障、前立腺肥大・排尿障害

リンデロン坐薬1mg [特徴]プレドニゾロンの抗炎症作用増強を目的として開発された9α-fluoro-16β-methyl-prednisolonで、デキサメタゾンのc-16位の異性体、有効成分はベタメタゾン、添加物としてゼラチン被膜・ゴマ油・ヒマシ油を含む[適応]潰瘍性大腸炎(直腸炎型) [用量・用法]初期1日0.5~2mg、1~2回に分けて直腸内に挿入、以後症状をみながら適宜増減[禁忌]本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者[原則禁忌]①有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者②消化性潰瘍の患者③精神病の患者④結核性疾患⑤単純疱疹性角膜炎⑥後嚢白内障⑦緑内障の患者⑧高血圧・電解質異常・血栓症・最近の手術創のある患者・急性心筋梗塞を起こした患者など[注意]投与を急に中止するとショック等の離脱症状があらわれることがあるので、中止する場合には徐々に減量する。[副作用]感染症の増悪(B型肝炎ウイルスの増殖)、続発性副腎機能不全、消化管潰瘍・穿孔、膵炎、精神変調・うつ病、骨粗鬆症、緑内障・白内障、血栓症など[注]当院では直腸型の潰瘍性大腸炎増悪時に使用している。

ソルコ-テフ注100mg[特徴] 成分はヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム、グルココルチコイド作用とミネラルコルチコイド作用をもつ、コルチゾ-ル(ヒドロコルチゾン)をステロイド剤の強さの基準としている[適応疾患]①(100mg,300mg)急性副腎機能不全、エリテマト-デス、中毒疹、びまん性間質性肺炎など②(250mg,500mg,1000mg) 急性循環不全、及びショック様状態における救急[用量・用法]①1回50~100mg,1日1~4回静注・点滴静注②1回250~1000mg 緩徐に静注・点滴静注[禁忌]1. 次の患者又は部位には投与しないこと (1) 本成分に対し過敏症の既往歴のある患者(2)感染症のある関節腔内又は腱周囲(3)動揺関節の関節腔内[関節の不安定化が起こり、症状を悪化させるおそれがある。] 2. 次の薬剤を投与しないこと生ワクチン又は弱毒生ワクチン[注意]ショックを起こすことがある。呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシー様症状を伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 ショック治療薬なのにショックをおこすことがあるので注意が必要。
[重大な副作用]
1. ショック(頻度不明)
 ショックを起こすことがある。

デカドロン注0.5ml(1.65mg)[特徴] 成分はデキサメタゾンリン酸エステル、ヒドロコルチゾンの25倍強力、半減期が長く、受容体親和性が強い。Na貯留性は少ない[適応]内分泌疾患:慢性・急性副腎皮質機能不全、副腎性器症候群、亜急性甲状腺炎、甲状腺中毒症、特発性低血糖 リウマチ性疾患: 関節リウマチ、リウマチ熱、リウマチ性多発筋痛、強直性脊椎炎、腱鞘炎 、変形性関節症 膠原病:エリテマト-デス、全身性血管炎、多発性禁煙、強皮症 腎疾患:ネフロ-ゼ症候群 心疾患:うっ血性心不全 アレルギ-性疾患:気管支喘息、喘息性気管支炎、喘息発作重積状態、薬剤等アレルギ-、アナフィラキシ-ショック 血液疾患:紫斑病、溶血性貧血、白血病、再生不良性貧血、凝固障害による出血性素因、顆粒球減少症 消化器疾患:潰瘍性大腸炎、限局性腸炎、劇症肝炎、肝硬変 肺疾患:びまん性間質性肺炎 感染症:重症感染症、結核性髄膜炎、脳脊髄炎、末梢神経炎等 悪性腫瘍:悪性リンパ腫、好酸球肉芽腫、多発性骨髄炎、脳浮腫等
皮膚科疾患:湿疹・皮膚炎群 (急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部あるいは肛門湿疹、耳介及び外耳道の湿疹・皮膚炎、鼻前庭及び鼻翼周辺の湿疹・皮膚炎など) (但し、重症例以外は極力投与しないこと。局注は浸潤、苔癬化の著しい場合のみとする)痒疹群 (小児ストロフルス、蕁麻疹様苔癬、固定蕁麻疹を含む) (但し、重症例に限る。また、固定蕁麻疹は局注が望ましい) 蕁麻疹 (慢性例を除く) (重症例に限る) 乾癬及び類症〔尋常性乾癬 (重症例)、関節症性乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、稽留性肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候群〕掌蹠膿疱症 (重症例に限る) 扁平苔癬 (重症例に限る)成年性浮腫性硬化症 紅皮症 (多形滲出性紅斑、結節性紅斑) (但し、多形滲出性紅斑の場合は重症例に限る) 粘膜皮膚眼症候群〔開口部びらん性外皮症、スチブンス・ジョンソン病、皮膚口内炎、フックス症候群、ベーチェット病 (眼症状のない場合)、リップシュッツ急性陰門潰瘍〕円形脱毛症 (悪性型に限る) [局所皮内] 天疱瘡群 (尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、Senear-Usher症候群、増殖性天疱瘡) [点滴静脈内、筋肉内]デューリング疱疹状皮膚炎 (類天疱瘡、妊娠性疱疹を含む)  帯状疱疹 (重症例に限る) 紅皮症 (ヘブラ紅色粃糠疹を含む) 早期ケロイド及びケロイド防止 眼科疾患:内眼・視神経・眼窩・眼筋の炎症性疾患の対症療法 (ブドウ膜炎、網脈絡膜炎、網膜血管炎、視神経炎、眼窩炎性偽腫瘍、眼窩漏斗尖端部症候群、眼筋麻痺)  外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法で点眼が不適当又は不十分な場合 (眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、虹彩毛様体炎) 耳鼻科疾患:急性・慢性中耳炎 、 滲出性中耳炎・耳管狭窄症 、 メニエル病及びメニエル症候群 、 急性感音性難聴 、 血管運動(神経)性鼻炎 、 アレルギー性鼻炎 、 花粉症 (枯草熱)  副鼻腔炎・鼻茸 、 進行性壊疽性鼻炎 、 喉頭炎・喉頭浮腫 、喉頭ポリープ・結節 、 食道の炎症 (腐蝕性食道炎、直達鏡使用後) 及び食道拡張術後 
[用量・用法] 
静脈内注射 1回1.65~6.6mg、3~6時間毎 0.5~2mL 
点滴静脈内注射 1回1.65~8.3mg、1日1~2回 0.5~2.5mL 
筋肉内注射 1回1.65~6.6mg、3~6時間毎 0.5~2mL 
関節腔内注射 1回0.66~4.1mg
(原則として投与間隔を2週間以上とすること) 
0.2~1.25mL 
軟組織内注射 1回1.65~5.0mg
(原則として投与間隔を2週間以上とすること) 
0.5~1.5mL 

ネブライザー 1回0.08~1.65mg、1日1~3回 生理食塩液で10倍に希釈して0.25~5mLを用いる。

[重大な副作用]

1. ショック、アナフィラキシー様反応(いずれも頻度不明)
失神、意識喪失、呼吸困難、顔面蒼白、血圧低下等の症状があらわれることがある。
2. **誘発感染症、感染症の増悪(いずれも頻度不明)
誘発感染症、感染症の増悪があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの増殖がある。
3. 続発性副腎皮質機能不全、糖尿病(いずれも頻度不明)
4. 消化性潰瘍、消化管穿孔、膵炎(いずれも頻度不明)
5. 精神変調、うつ状態、痙攣(いずれも頻度不明)
6. 骨粗鬆症、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死、ミオパシー、脊椎圧迫骨折、長骨の病的骨折
7. 緑内障、後嚢白内障(いずれも頻度不明)
連用により眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。
8. 血栓塞栓症(頻度不明)
9. 喘息発作(頻度不明)
気管支喘息患者で副腎皮質ホルモン剤の投与により喘息発作を増悪させたとの報告がある。

[喘息発作におけるステロイドの用量]

img637









[注意]

本来、ショックや喘息発作等に使用するステロイド剤でアナフィラキシ-や喘息発作が誘発される場合がある。コハク酸エステル製剤で発生することがあるので使用に際してはこのことに十分配慮すること。

img158
****AIA: aspiri-induced asthma(アスピリン喘息)






nagasawanorio62 at 16:02|Permalink ステロイド剤 | 抗炎症・免疫作用薬剤

July 08, 2014

副腎皮質ステロイド(2)(外用剤)


主なステロイド剤の強さの比較と特徴

img161










ステロイド軟膏強弱による分類


steroide4



















副作用発現の目安
side













剤形とその特徴

基剤

特徴

軟膏

・ワセリンがよく用いられる

・保湿性がよい

・鱗屑・痂皮を軟化させ取り除く

・刺激性が少なく、紅斑、丘疹、痂皮、びらんなどに 用いられる

クリ-ム

・べとつかず、塗り心地がよい。

・皮膚への浸透が良好

・ときに刺激感があり、びらん、潰瘍などの浸潤面には使用しない

ロ-ション

・べたつきが少なく、被髪頭部の発疹に用いる

・刺激感があり創部には使用しない

テ-プ

・配合剤の吸収が促進

・簡易ODT(密閉療法)として用いる

・時に刺激感がある

 

ロコイド軟膏5g[特徴]成分はヒドロコルチゾン酪酸エステル、強さは中等度に分類されるが弱い方に入る[適応]湿疹・皮膚炎群、痒疹群、乾癬、掌蹠膿疱症[用量・用法]1日1~数回塗布[禁忌]皮膚局所感染、潰瘍、第2度深在性以上の熱傷・凍傷、鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎、[基本的な注意]大量または長期にわたる広範囲の使用では全身的な影響がでることがある[副作用]皮膚真菌症、細菌感染症、酒さ様皮膚炎、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張等)、過敏症(発赤、掻痒、刺激感)[注]当科では顔の病変等に使用している。
強力レスタミンコ-チゾンコ-ワ軟膏10g[特徴]成分はジフェンヒドラミン、フラジオマイシン、ヒドロコルチゾン酢酸エステルの合剤(抗ヒスタミン剤+抗生物質+ステロイド剤)、止痒効果が速い。ステロイド剤の作用は実際は極めて弱い[適応疾患]深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、湿潤・びらん・痂疲を伴うか又は二次感染を併発している湿疹、皮膚炎群、皮膚掻痒症、湿疹群、掌蹠膿疱症[用量・用法]1日1~数回塗布[禁忌]フラジオマイシン耐性菌又は非感受性菌による皮膚感染、皮膚結核、単純疱疹、水痘、種痘疹、真菌症、鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳炎、アミノ糖系抗生物質又はバシトラシン過敏症、潰瘍[副作用]皮膚感染症、過敏症、長期連用によるステロイド痤瘡、ステロイド皮膚、魚鱗癬様変化、色素脱失、腎障害、難聴、下垂体・副腎皮質系機能抑制、眼圧亢進、緑内障など
リンデロンv軟膏10g[特徴]成分はベタメタゾン吉草酸エステル、ステロイド剤としてはやや強、頻用されている[適応疾患]湿疹、皮膚炎、皮膚掻痒症、痒疹、虫さされ、乾癬、掌蹠膿疱症、扁平苔癬、毛孔性紅色・ジヘルバラ粃糠疹、紅斑症、紅皮症、慢性円板状エリテマト-デス、薬疹、中毒疹、円形脱毛症、熱傷、凍瘡、天疱瘡群、ジュ-リング疱疹状皮膚炎、痔核等[用量・用法]1日1~数回塗布[副作用]眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障、過敏症、皮膚感染症[禁忌]皮膚局所感染、鼓膜に穿孔のある湿疹外耳道炎、潰瘍、第2度深在性以上の熱傷、凍傷
リンデロンVロ-ション10ml[特徴]成分は軟膏と同じ[適応疾患]湿疹、乾癬、皮膚掻痒症、進行性壊疽性鼻炎
デルモベ-ト軟膏5g[特徴]成分はクロベタゾ-ルプロピオン酸エステル、強力な抗炎症作用軟膏では最強、長期大量使用で全身作用がある[適応疾患]湿疹、皮膚炎、痒疹、虫さされ、乾癬、掌蹠膿疱症、薬疹・中毒疹、ジベルバラ粃糠疹、慢性円板状エリテマト-デス、扁平紅色苔癬、紅皮症、肥厚性瘢痕・ケロイド、肉芽腫症、アミロイド苔癬、天疱瘡群、類天疱瘡、悪性リンパ腫、円形脱毛症[用量・用法]1日1~数回[副作用]眼圧亢進、白内障、緑内障、皮膚感染症、痤瘡様発疹、口囲皮膚炎、ステロイド皮膚、皮膚刺激感、発疹、大量使用で下垂体・副腎皮質系抑制[禁忌]細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬・けじらみ等)[感染を悪化させるおそれがある] 、本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者 、鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒が遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある]、潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れるおそれがある]
デルモベ-トスカルプロ-ション10g[特徴]成分はクロベタゾールプロピオン酸エステル 0.5mg 添加物としてカルボキシビニルポリマー、イソプロパノール、水酸化ナトリウムがふくまれ、爽快感がある[適応疾患]主として頭部の皮膚疾患(湿疹・皮膚炎群、乾癬)[注意]傷がある部位に使用するとしみて痛い。リンデロンV軟膏と混和して使用することあり。
エキザルベ軟膏5g[成分]1g中混合死菌浮遊液0.166ml、ヒドロコルルチゾン2.5mg[特徴]局所感染防御作用、創傷治癒促進作用[適応]湿疹・皮膚炎・熱傷、術創・湿疹様変化を伴う膿皮症[副作用]皮膚刺激症状、皮膚の感染症、長期連用によるステロイドざ瘡など[禁]皮膚結核、単純疱疹、水痘・帯状疱疹、心筋症、凍傷、潰瘍、熱傷(Ⅱ度以上)

点眼薬

サンテゾ-ン0.02%5ml[特徴]水溶性デキサメタゾン製剤(デキサメタゾンメタスルホ安息香酸エステル)、抗炎症作用が強い[適応疾患]外眼部・前眼部の炎症性疾患の対症療法[用量・用法]1回1~2滴、1日3~4回[副作用]緑内障、角膜ヘルペス、角膜真菌症、緑膿菌感染症、穿孔、後嚢下白内障、過敏症、創傷治癒の遅延など[注]細菌・ウイルスの関与しないアレルギ-性結膜炎等がよい適応になる。乳幼児の点眼は熟睡時がひとつの方法になる。長期使用時副作用に注意。

点鼻薬

ナイスピ-[特徴]成分はベクロメタゾンプロピオン酸エステル、全身性の副作用はほとんどない[適応疾患]アレルギ-性鼻炎、血管運動性鼻炎[用量・用法]1回各鼻腔に1噴霧、1日4回 小児‣1日2回噴霧[副作用]緑内障、眼圧亢進、発疹、鼻症状、くしゃみ発作、鼻出血、咽喉頭症状[禁忌]有効な抗菌薬の存在しない感染症、全身真菌症
アラミスト[特徴]成分はフルチカゾンフランカルボン酸エステル、強い局所の抗炎症作用。全身への影響は少ない、1日1回噴霧[適応]アレルギ-性鼻炎[用量・用法]1回各鼻腔に2噴霧、1日1回[副作用]アナフィラキシ-反応、血管浮腫、鼻出血、鼻潰瘍、血中コルチゾ-ル減少、白血球数増加など[禁忌]有効な抗菌薬の存在しない感染症、深在性真菌症[注意]横押し型の噴霧薬、初回のみ6回空噴霧し、完全に霧状になることを確認、また使用前に上下によく浸透すること。ナイスピ-より効果的だが薬価が高い。

ナゾネックス点鼻薬56噴霧[特]成分はモメタゾンフランカルボン酸エステル、1日1回の噴霧で良く全身への影響が少ない[適応]アレルギ-性鼻炎[用量・用法]各鼻腔に1日1回 12歳以上は2噴霧、12歳以下は1噴霧[副作用]アナフィラキシ-、鼻症状、咽喉頭症状、肝障害、WBC・RBC減少、コルチゾ-ル減少など[注意]使用前容器を上下に良く振る。
コ-ルタイジン点鼻薬[特]成分は塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン配合、0.1%15ml(プレドニゾロン0.2%含有、末梢血管収斂作用がある[適応]諸疾患による鼻充血・うっ血[用法]3~5時間ごとに2~3回鼻腔内に噴霧または2~4滴を鼻腔内点鼻[禁忌]2歳未満、MAO阻害薬 [注意]小児では過量投与により全身症状が発現しやすいので使用しないことが望ましい。[副作用]苦味、鼻やのどの刺激感、口渇、熱感など








nagasawanorio62 at 20:21|Permalink ステロイド剤 | ステロイド軟膏類

July 05, 2014

皮膚用軟膏類(皮膚潰瘍治療剤)

皮膚潰瘍治療剤


ユ-パスタコ-ワ軟膏(100g)[成分]精製白糖70gポピドンヨ-ド3gが主成分、添加剤としてマクロコ-ル、グリセリン、エチレンポリオキシプロピレングリコ-ル、ヨウ化K、ペクチン、水添大豆リン脂質、クエン酸、水酸化Naを含む[特徴]白糖の総称治癒促進作用とポピドンヨ-ドによる殺菌作用[適応]褥瘡。皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、下腿潰瘍)[用量・用法]潰瘍面を清拭後、1日1~2回ガ-ゼにのばして貼付するか、又は患部に直接塗布しその上をガ-ゼで保護する。[副作用]疼痛、発赤、刺激感、皮膚炎、掻痒等、甲状腺ホルモン値の上昇あるいは低下などの甲状腺機能異常[注意]他剤等と混合して使用しない。吸湿性が強いため開封後はすみやかに使用すること。
アクトシン軟膏3%[成分]ブクテラジンナトリウム30mg添加物としてマクロゴ-ル4000、マクロゴ-ル400、マクロゴ-ル300、無水リン酸二水素ナトリウム、乾燥水酸化アルミニウムケ゜ル、香料[特徴]cAMPとして肉芽形成促進作用[適応]褥瘡。皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、下腿潰瘍)[用量用法]潰瘍面を清拭後、1日1~2回ガ-ゼなどにのばして貼付するか、又は患部に直接塗布する。[副作用]疼痛、接触性皮膚炎、浸出液増加[注意]6週間以上使用しても症状の改善が見られないときは、外科的治療等考慮する。



nagasawanorio62 at 15:44|Permalink 皮膚科軟膏類 

May 30, 2014

口腔用剤

 口腔用剤


azkinds










図表は日本新薬パンフレットより引用


アズノ-ルうがい液4%      [特徴]成分はアズレンスルホン酸ナトリウム水和物、消炎・創傷治癒・ヒスタミン遊離・白血球遊走阻止・抗潰瘍作用を有する
[適応]咽頭炎、扁桃炎、口内炎、急性歯肉炎、舌炎、口腔創傷[用量・用法]1回4~6mg、1日数回含嗽(下図参照)[副作用]口腔咽頭の刺激感、口中のあれなど

azuse
az
































SPトローチ      [特徴]成分はデカリニウム塩化物、グラム陽性菌真菌などに抗菌作用を有する[適応]咽頭炎、扁桃炎、口内炎、抜歯を含む口腔創傷の感染予防[用量・用法]1回1錠、1日6回口中で徐々に溶解させる[副作用]過敏症

デスパ[特徴]成分はクロルヘキシジン塩酸塩等、ジフェンヒドラミン、ヒドロコルチゾン酢酸エステル、ベンザルコニウム塩化物配合[適応]アフタ性口内炎、孤立性アフタ、褥瘡性潰瘍、辺縁性歯周炎[用量・用法]1日3~4回炎症部位に塗布[副作用]ショック、アナフィラキシ-、口腔の感染症、過敏症


コトフ [特徴]口内炎の痛みに有効、成分はキシロカインビスカス0.5ml、グリセリン 10ml(1本10.5mlあたり)、あおば薬局(太田)にて調整調合[用量用法]1回数滴1日3~4回口内に含ませる[副作用]キシロカインのアレルギ-反応、過敏症に注意



 

nagasawanorio62 at 11:03|Permalink 口腔用剤 

August 23, 2012

片頭痛薬

 片頭痛に悩む患者さんは少なくなく、有病率は男性で3.6%、女性で13%と20代から40歳代に多いのが特徴です。トリプタン系の薬剤が使用されるようになって、厄介な片頭痛もコントロ-ルが以前にくらべて容易になってきています。主な治療薬はトリプタン系・エルゴタミン製剤・非ステロイド性抗炎症薬に整理されます。

 

     一般名(商品名)

         特 徴

 

トリプタン系

セロトニン作動薬。片頭痛発作期に使用、前兆期に使用しても無効の可能性がある。

スマトリプタン(イミグラン)

ゾルミトリプタン(ゾ-ミック゛)

リザトリプタン(マクサルト)

ナラトリブタン(アマ-ジ)

 

エルゴタミン製剤

過剰な血管拡張を抑制して鎮痛作用を現す。痛みが中~重症になると効果が少ない。早期服用での効果は抗炎症薬と同等かやや劣る印象。妊婦・授乳中は禁忌。副作用として嘔吐があるため使用は限られる。

エルゴタミン・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリンの合剤(クリアミンS・A)

 

非ステロイド性抗炎症薬

プロスタグランジンの産制抑制、カテコラミンやセロトニン代謝に作用して効果を発揮。片頭痛の痛み、随伴症状を有意に改善。

アスピリン

アセトアミノフェン(カロナ-ル等)

イブプロフェン(ブルフェン)

メフェナム酸(ポンタ-ル)

ナプロキセン(ナイキサン)

 mig






















ゾ-ミック゛錠2.5mg[成分]ゾルミトリプタン[特徴]脂溶性で中枢移行が良い、効果は良好だが全身倦怠感、アロディニア(異痛症)が出やすい[適応]片頭痛[用量・用法]1回2.5mg舌下もしくは服用、効果不十分の場合は次回より5.0mg投与可。投与間隔2時間以上、1日10mgまで[禁忌]心筋梗塞、異形狭心症、虚血性心疾患、脳血管障害、一過性脳虚血発作、末梢血管障害、コントロ-ル不良の高血圧、重篤な肝障害[注意]予防的使用不可。授乳は避ける。家族性片麻痺片頭痛・孤立性片麻痺片頭痛・脳底型片頭痛・眼筋麻痺型片頭痛の患者には投与不可[副作用]蕁麻疹、血管浮腫、過敏症状、悪心、口内乾燥、傾眠、めまい、知覚減退、無力症、絞扼感等‣アナフィラキシ-ショック、虚血性心疾患様症状、てんかん様発作[備考]作用時間が比較的短く同日に片頭痛の発作が再発することあり。脂溶性のため中枢に移行してときに悪心・眠気・めまいがたえられないときあり注意。

se



triptan

                                    (濃赤---strong   中間---standard  ピンク---mild)

クリアミンS0.5[成分]エルゴタミン酒石酸塩0.1mg,]配合剤:無水カフェイン25mg,イソプロピルアンチピリ150mg[特徴]鎮痛薬(ピリン系)とエルゴタミンの配合剤、クリアミンAはSの倍量配合[適応]血管性頭痛、片頭痛、緊張性頭痛[用量・用法]1回2錠1日2~3回。頭痛発作前兆には2~4錠屯用、1週間に20錠まで[副作用]ショク、皮膚粘膜症候群、中毒性表皮壊死症、血管攣縮、動脈内膜炎、チアノ-ゼ、壊疽、長期連用でエルゴタミン誘発頭痛、頭痛主訴の禁断症状、心筋虚血、心筋梗塞、胸膜・後腹膜・心臓弁線維症---食欲不振、嘔吐、胸部不快感、眠気、心悸亢進、徐脈、血圧上昇、不安、四肢脱力感、胃腸障害など
ジヒデルゴット錠1mg[成分]ジヒドロエルゴタミンメシル酸[特徴]血管平滑筋を収縮させ血管の緊張を高める[適応]片頭痛、起立性低血圧[用量・用法]1回1mg1日3回 小児:1日量 7.5歳 1.5mg、12歳 2mg3回分服[禁]麦角アルカロイド過敏症、末梢血管障害、閉塞性血管障害、狭心症、冠動脈硬化症、コントロ-ル不良な高血圧、ショック、側頭動脈炎、重篤な肝障害、敗血症、妊婦・授乳婦、心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限ならびに狭窄等の心臓弁膜病変HIVプロテア-ゼ阻害薬、マクロライド系薬、5-HT作動薬等投与中[注]家族性片麻痺片頭痛、脳底型片頭痛、眼筋麻痺性片頭痛等の患者投与不可[副作用]胸膜・後腹膜・心臓弁膜線維症---発疹、掻痒、悪心嘔吐、胸焼け、食欲不振、眠気、口渇、末梢虚血、手指冷感、筋攣縮、動悸など[参考]小児の起立性調節障害に使用することあり。現在製造していない

片頭痛予防薬
img586


img530



[片頭痛の経過と服薬のタイミング]

zu1[1]










nagasawanorio62 at 13:04|Permalink 神経系薬剤 | 片頭痛薬

June 20, 2012

鎮痛・解熱薬

ここではステロイド剤(抗炎症作用が強い)以外の抗炎症薬について解説します。炎症を抑える薬剤には同時に鎮痛解熱作用があり、この用途で使用されることの方がよく知られています。5~7系統に分類されて数多くの薬剤が使われていますが、副作用としておとなでは胃潰瘍等の消化管出血こどもでは脳炎・脳症等の問題があり処方する際には、十分な注意が必要と考えています。



NSAID


Nsaids




サリチル酸系

サリチル酸はもっとも古典的な抗炎症・解熱・鎮痛剤、副作用がつよいため現在ではアセチル化したアスピリンが経口で使用されているだけです。その役割も抗炎症・解熱・鎮痛での処方は限られ、もっぱら抗血栓薬として心筋梗塞・脳梗塞予防に有用性がみとめられています。

バイアスピリ錠100mg[特]成分はアスビリン、トロンボキサンA2の合成を阻害して血小板凝集(血栓形成)を抑制する。[用量・用法]1日1回100mg 1回300mgまで、川崎病 有熱期間 30~50mg/kg  分3 回復期~慢性期 3~5mg/kg 1日1回 [適応疾患]①狭心症、心筋梗塞、虚血性脳血管障害における血栓・塞栓形成抑制 ②川崎病[適応外]心房細動・粗動の塞栓予防[禁忌]サリチル酸過敏症、消化性潰瘍、出血傾向、アスピリン喘息、出産予定2週以内の妊婦、低出生体重児、新生児、乳児[副作用]過敏症、じんましん、発疹、ショックアナフィラキシ-様症状、出血、皮膚粘膜症候群、再生不良性貧血、肝障害、消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍等[注]アスビリンは1899年ドイツで合成された歴史的な解熱・鎮痛剤、ひろくつかわれてきたが、こどもでは水痘・インフルエンザなどに投与すると脳症発症の報告があり原則投与しない。
     

プロピオン酸系

もっとも頻用されている抗炎症・解熱・鎮痛剤です。

[非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)の作用機序]
NSAIDsにはピプロピオン酸系、アニ-ル酢酸系、アントラニ-ル酢酸系、サリチル酸系等が含まれます。

NSAIDS作用


NSAIDsの注意すべき主な副作用

 

 胃腸障害(以下の5つのうち1つでも当てはまる場合は予防策が必要です。)(3~15%)
 ①消化性潰瘍/上部消化管出血の既往
 ②年齢60歳以上
 ③通常より2倍以上多いNSAIDs使用
 ④ステロイド併用
 ⑤抗凝固療法併用

 腎障害(eGFRが低い患者には注意が必要)(浮腫・高血圧など)
 eGFRが50ml/分以下・・・減量は必要ないが、腎障害をきたすため慎重投与
 eGFRが30ml/分以下・・・NSAIDsの使用は避ける

 皮膚障害(軽度の発疹からStevens-Johnson、TENまでさまざま)
 肝障害
 出血傾向
● アスピリン喘息
 ショック  急速な解熱からショック・虚脱を起こすことがある。

 

b


ブルフェン錠100mg[特徴]成分はイブプロフェン、もっとも標準的な非ステロイド抗炎症薬。[用量・用法]1回200mg1日3回、小児 5~7歳 1日200~300mg、8~10歳 300~400mg、11~15歳 400~600mg  1日3回分服[適応疾患]①関節リウマチ、関節痛及び関節炎、神経痛及び神経炎、背腰痛、頚腕症候群、子宮付属器炎、月経困難症、紅斑の消炎・鎮痛②急性上気道炎の解熱・鎮痛③手術外傷後の消炎・鎮痛[禁忌]消化性潰瘍、重篤な血液・肝・腎障害・心機能不全・高血圧症、アスピリン喘息[副作用]食欲不振、腹痛、発疹、下痢、ショック・アナフィラキシ-、再生不良性貧血、消化性潰瘍、胃・腸管出血、潰瘍性大腸炎、皮膚粘膜症候群、急性じん不全、間質性腎炎、ネフロ-ゼ症候群、無菌性髄膜炎、喘息発作等[注]副作用は多数挙げられているが比較的安全に使用できるためよく処方される。わが国では小児科領域の解熱薬としては承認されていない。また水痘や脱水症には推奨されない(今日の治療薬2019)。
ロキソニン錠60mg[特徴]成分はロキソプロフェン、プロドラッグのため胃の副作用を軽減、鎮痛作用は良好。[用量・用法]1回60mg 1日3回[適応疾患]①関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛・手術後・外傷後・抜歯後の消炎・鎮痛②急性上気道炎[適応外]頻尿、尿失禁、認知症の進行予防[禁忌]消化性潰瘍、重篤な血液・肝・腎・障害、心機能不全、アスピリン喘息、妊娠末期[副作用]過敏症、腹痛、胃不快感、眠気、浮腫、血尿・蛋白尿、ショック・アナフィラキシ-、再生不良性貧血、消化性潰瘍、胃・腸管出血、潰瘍性大腸炎、皮膚粘膜症候群、うっ血性心不全、急性腎不全、間質性腎炎、ネフロ-ゼ症候群、無菌性髄膜炎、喘息発作等[注]尿量減少、むくみは比較的よくみられる副作用。
ナイキサン100mg[特徴]プロピオン酸系の抗炎症・鎮痛薬、成分はナプロキサン。腫瘍熱にも有効とされている。[用量・用法]1日300mg~600mg  2~3回に分服、痛風発作時 : 初回 400~600mg[適応疾患]関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、痛風発作、腱鞘炎、月経困難症、帯状疱疹、外傷後[適応外]顎関節症の関節痛[禁忌]消化性潰瘍、重篤な血液・肝・腎障害、重篤な心不全、高血圧、アスピリン喘息[副]発疹、掻痒、胃痛・胃部不快感、便秘、下痢、口内炎、浮腫、胃出血・胃腸穿孔、ショック、皮膚粘膜症候群、間質性肺炎、ネフロ-ゼ症候群、腎不全、多形紅斑、無菌性髄膜炎、聴力障害等[注]おもに痛風発作に使用している。
***プロドラッグ   吸収前は活性がなく、吸収されてから肝臓などで活性型に代謝されて効果を発揮する薬剤。胃腸障害が少ない。 
              

アリ-ル酢酸系

これまでよく使われて来た非ステロイド抗炎症薬、さらに5系統に分類されるが、当科では代表的なボルタレンのみを使用している。

ボルタレンSRカプセル37.5mg[特徴]成分はジクロフェナックナトリウム、ロキソニンとともによく使用されてきた。
[用量・用法]1回1カプセル 1日2回[適応疾患]関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群の消炎・鎮痛[禁]消化性潰瘍、重篤な血液異常・肝・腎障害・高血圧症・心機能不全、アスピリン喘息、インフルエンザ臨床経過中の脳炎・脳症[副作用]食欲不振、嘔吐、下痢、口内炎、発疹、浮腫、ショック、アナフィラキシ-、穿孔を伴う消化管出血、再生不良性・溶血性貧血、皮膚粘膜症候群、紅皮症、急性腎不全、ネフロ-ゼ症候群、急性喘息発作、間質性肺炎、心筋梗塞、無菌性髄膜炎、重篤な肝障害、横紋筋融解症、急性脳症等[注意]効果も強く有用な薬剤だが、副作用も多いのが難点。SRは徐放性ということ。
ボルタレン坐薬25mg[用量・用法]1回25~50mg 1日1~2回[適応疾患]関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、後陣痛、手術後の消炎・鎮痛、他の解熱薬では効果が期待できないか投与不可能な場合の急性上気道炎の解熱[警告]幼小児・高齢者又は消耗性疾患の患者は過度な体温下降、血圧低下によるショック症状がでることがある。[禁忌]前記ボルタレンSRの副作用に加えて、直腸炎、直腸出血、痔疾患[注意]こどもには使用していない。

アントラニル酸系

ポンタ-ルカプセル250mg[特徴]成分はメフェナム酸、ひところは頻繁に使用されたが、脳症との関連でこどもには使いにくくなっている。[適応疾患]①手術後・外傷後の炎症及び腫脹の寛解、変形性関節症、腰痛症、症候性神経痛、頭痛(他剤無効例) 副鼻腔炎、月経痛、分娩後疼痛、歯痛の消炎・鎮痛・解熱 ②急性上気道炎の解熱・鎮痛[用量・用法]j①初回に500mg、6時間ごとに250mg ②1回500mg屯用、必要に応じて1日2回[禁忌]消化性潰瘍、重篤な血液・肝・腎障害・心機能不全・アスピリン喘息、高血圧、下痢、妊娠末期[副作用]発疹、固定薬疹、下痢、軟便、肝機能上昇、眠気、けいれん、浮腫、ショック、アナフィラキシ-様症状、溶血性貧血、無顆粒球症、骨髄形成不全、皮膚粘膜症候群、急性腎不全、ネフロ-ゼ症候群、間質性腎炎、消化性潰瘍、大腸炎、劇症肝炎等[注意]小児のインフルエンザに伴う発熱には原則使用不可、脳症増悪の可能性がある。

ピラゾロン系(ピリン系)

SG顆粒1g[特徴]成分はイソプロピルアンチピリン・アセトアミノフェン・アリルイソプロピルアセチル尿素・無水カフェインが配合されている。[適応疾患]感冒の解熱、耳痛、咽喉痛、月経痛、頭痛、歯痛、症候性神経痛、外傷痛[用量・用法]1回1g 1日3~4回、 屯用 1回1~2g、追加は少なくとも4時間あける。[警告]アセトアミノフェンにより重篤な肝障害のおそれ、他のアセトアミノフェン含有薬との併用は避ける。[禁忌]ピラゾロン系薬・アミノフェノ-ル薬過敏症、アスピリン喘息、重篤な肝障害[副作用]発疹、紅斑、肝障害、胃腸障害、ショック、皮膚粘膜症候群、急性腎不全、再生不良性貧血等[注]ピリン系が禁止でないヒトの頑固な頭痛に使用している。有効なことがある。

アニリン系(非ピリン系)

アニリン誘導体でフェナセチン代謝産物がアセトアミノフェンです。脳炎・脳症の報告がなく安全性の高い薬として小児の解熱・鎮痛に広く使用されていますが、大量使用で肝障害の副作用、また最近では急性汎発性発疹性膿疱症の発現が報告されており、必ずしも安全と言う訳ではありません。アセトアミノフェンはPL顆粒・幼児用PL顆粒・SG顆粒にも含まれています。

カロナ-ル錠200mg[特徴]投与量が過量の場合、重篤な肝障害のおそれがあるが、通常量では安全に使用でき、小児でもっぱら処方されている。成分はアセトアミノフェン。[適応疾患]①頭痛、耳痛、症候性神経痛、腰痛症、筋肉痛、打撲痛、捻挫痛、月経痛、分娩後痛、癌による疼痛、歯痛、変形性関節症②急性上気道炎の解熱・鎮痛③小児科領域の解熱・鎮痛[用量・用法]①1回300~1000mg 1日3回②1回200~500mg 屯用、1日2回③1回10~15mg/kg 投与間隔は4~6時間以上、1日60mg/kg まで[副作用]悪心・嘔吐、食欲不振、過敏症、チアノ-ゼ、ショック・アナフィラキシ-様症状、肝障害、皮膚粘膜症候群、喘息発作の誘発、顆粒球減少症等
[注意]肝障害のある場合は1日1.5g以下とする。解毒薬はアセチルシステイン。
カロナ-ル細粒20%[用量・用法]1回0.05g/kg 投与間隔は4~6時間あけて1日2~3回、最大1日0.3g/kgまで
カロナ-ルシロップ2%[用量・用法]1回0.5ml/kg  4~6時間あけて最大 1日3ml/kgまで
アンヒバ坐薬100mg[用量・用法]1回10~15mg/kg 直腸内挿入、投与間隔は4~6時間以上、1日60mg/kgまで
アンヒバ坐薬200mg[用量・用法]1回10~15mg/kg 直腸内挿入、投与間隔は4~6時間以上、1日60mg/kgまで[注]おもに20kg以上の幼児に使用。インフルエンザ脳症・アスピリン喘息・生後3ヶ月未満の乳児には使用しないこと(今日の治療薬2019)。


ASP


いわゆる感冒薬

いわゆる感冒薬は解熱鎮痛剤・抗ヒスタミン剤・鎮静剤などが配合された薬剤のことをさしています。当診療所ではピリン系、非ピリン系それぞれ1つずつ採用して処方しています。サリチル酸系を含むものもあり使用には注意が必要ですが、症状の緩和に捨てがたい効果があります。

アニリン系感冒薬配合剤(非ピリン系)

PL顆粒1g[特徴]サリチルアミド・アセトアミノフェン・無水カフェイン・プロメタジンメチレンジサリチル酸の配合剤t[適応疾患]鼻汁、鼻閉、咽頭痛、関節痛、筋肉痛、頭痛、発熱 [用量・用法]1回1g 1日4回[警告]アセトアミノフェンによる重篤な肝障害の恐れ、他のアセトアミノフェン含有薬との併用は避ける。[禁忌]サリチル酸系薬・フェノチアジン系過敏症、消化性潰瘍、アスピリン喘息、昏睡状態、中枢神経抑制薬の強い影響下にある患者、緑内障、下部尿路閉塞疾患、2才未満の乳幼児、重篤な肝障害 [注意]15才未満の水痘、インフルエンザ患者には脳炎・脳症との関係で原則投与できない。[副作用] 眠気、口渇、悪心・嘔吐、浮腫、結膜炎、ショック・アナフィラキシ-、肝障害、皮膚粘膜症候群、喘息発作の誘発、乳児突然死症候群、再生不良性貧血、間質性肺炎等
幼児用PL顆粒[特徴]サリチルアミド・アセトアミノフェン・無水カフェイン・プロメタジンメチレンジサリチル酸の配合剤だがそれぞれの成分はPL顆粒の1/6の量になる。[用量・用法] 1回 2~4才 1g  5~8才 2g  9~11才 3g1日4回

ピラゾロン系解熱鎮痛薬(ピリン系) 


SG顆粒1g[特徴]成分はイソプロピルアンチピリン・アセトアミノフェン・アリルイソプロピルアセチル尿素・無水カフェインが配合されている。[適応疾患]感冒の解熱、耳痛、咽喉痛、月経痛、頭痛、歯痛、症候性神経痛、外傷痛[用量・用法]1回1g 1日3~4回、 屯用 1回1~2g、追加は少なくとも4時間あける。[警告]アセトアミノフェンにより重篤な肝障害のおそれ、他のアセトアミノフェン含有薬との併用は避ける。[禁忌]ピラゾロン系薬・アミノフェノ-ル薬過敏症、アスピリン喘息、重篤な肝障害[副作用]発疹、紅斑、肝障害、胃腸障害、ショック、皮膚粘膜症候群、急性腎不全、再生不良性貧血等[注]ピリン系が禁止でないヒトの頑固な頭痛に使用している。有効なことがある。


img816



[参考]
                       構造式(サリチル酸系)   
ASA
                                                   
                       


                                      
疼痛の分類










経皮鎮痛消炎剤

モ-ラステ-プ20mg[成分]膏体1g中にケトプロフェン20mg、添加物としてメント-ル・ジブチルヒドロキシトルエン・グリセリンエステル・スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体・ブチルメトキシベンゾイルメタン・ポリイソブチル・流動パラフィンetcを含有[適応]腰痛症、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘周囲炎、上腕骨上顆炎、筋肉痛、外傷後の腫脹疼痛、関節リウマチにおける関節局所の鎮痛[用量用法]1日1回患部に貼付する。1袋7枚入[副作用]発疹・発赤・掻痒感などの接触性皮膚炎(4~5%)、重大な副作用としてショック、喘息発作の誘発、重篤な光線過敏症など[注意]紫外線暴露を避けること。

img081




ロキソニンテ-プ100mg[成分]ロキソプロフェンナトリウム水和物、10x14cm 1袋7枚[適応]次の疾患の消炎鎮痛:変形性関節症、筋肉痛、外傷後の腫脹疼痛[用量用法]1日1回患部に貼付[副作用]掻痒、紅斑、接触皮膚炎、皮疹、ALT・AST・γ-GTP上昇など[禁]アスピリン喘息またはその既往
MS温シップ40g[成分]サリチル酸メチル、dl-カンフル、トウガラシエキス、添加物など。14×20cm 1袋5枚[適応]捻挫、打撲、筋肉痛、関節痛、骨折痛[用法用量]1日1~2回患部に貼付[副作用]発赤・発疹・腫脹等[注意]損傷皮膚・粘膜・湿疹・眼の周囲にははらないこと。


[参考]心疾患(不安定狭心症、心筋梗塞、脳血管障害がある場合は選択的COX2阻害薬の投与は避けるべきと考えられている。

不均衡説












NSAIDS潰瘍危険因子















リリカ75mg[特徴]神経障害性疼痛に極めて有効、成分はプレガバリン[適応疾患]神経障害性疼痛、線維筋痛症[用量用法]1回75mg、1日2回(初期量).その後1週間以上かけて1日300mgまで漸増する。[副作用]めまい、傾眠、意識消失、心不全、肺水腫、横紋筋融解症、腎不全、血管浮腫、間質性肺炎、ショック、アナフィラキシ-、皮膚粘膜症候群、多型紅斑、不眠症、浮動感、回転性めまい、頭痛、運動失調、霧視、複視、視力低下、嘔吐、下痢、腹痛、口内炎、発疹、浮腫、口渇、歩行障害、転倒・転落、体重増加など[注]帯状疱疹後の疼痛に使用している。

img732













[参考]デュロキセチン
疼痛経路





















img264


































疼痛の治療方針

侵害性疼痛

pain1
















神経障害性疼痛

pain2























nagasawanorio62 at 07:54|Permalink 抗炎症薬(非ステロイド) | 鎮痛・解熱薬

June 19, 2012

抗リウマチ薬

リウマチ治療薬

 慢性関節リウマチは免疫学的な異常により、関節の破壊が進行する疾患です。診断基準が改定されより早期発見・早期治療の重要性が認識されると同時に、免疫異常のしくみの解明に基づいて新薬(ヒュミラ、シンボニ-、シムジアetc)が次々に開発され、臨床応用されています。極めて専門性の高い知識と治療経験が必要とされています。当科ではごく軽症で、限定された状況下すなわち専門医紹介の後その指示に従ってリマチル等を処方しています。


img950


27ac5afb[1]

                         


****診断が決まれば現在ではメトトレキセ-ト、レミケ-ド等の生物学製剤が積極的に使用されている。

リマチル錠100mg[特徴]成分はブシラミン、ある程度の効果は期待できる[適応疾患]関節リウマチ[用量・用法]1回100mg 1日3回[禁忌]血液障害、骨髄機能低下、腎障害[副作用]皮疹、掻痒感、光線過敏症、蛋白尿、口内炎、腎機能異常、乳房肥大、女性化乳房‣再生不良性貧血、赤芽球癆、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、過敏性血管炎、間質性肺炎、好酸球性肺炎、肺線維症、胸膜炎、急性腎不全、ネフロ-ゼ症候群、肝障害、黄疸、皮膚粘膜症候群、中毒性表皮壊死融解症、天疱瘡様症状、紅皮症型薬疹、重症筋無力症、筋力低下、多発性筋炎、アナフィラキシ-様症状[注]6ヶ月間継続して効果が現れない場合は投与中止。月1回臨床検査をすること。[注意]安全性から1日200mg以下の投与推奨。



img951


DNRD







nagasawanorio62 at 15:17|Permalink 抗炎症・免疫作用薬剤 | リウマチ治療薬

June 05, 2012

造血薬

造血薬



外来で治療可能な貧血はおもに鉄欠乏性貧血です。貧血治療のポイントは次のようになります。
  • 立ちくらみ即貧血ではない。
  • 貧血は原因の検索が重要。
  • 鉄欠乏性貧血の治療は食餌療法だけでは不十分なことが多く鉄剤の服薬が必要。
  • 鉄剤は便が黒くなったり、時に嘔気等の消化器症状がでる。
  • 鉄剤はお茶で飲んでもよい。
  • 鉄剤で血色素が改善しても3~4ヶ月は続ける。
  • 気持ち悪くて飲めないときは注射薬になる。

  鉄の所要量 男性10mg/日(吸収量 1日約1mg)女性15mg/日(吸収量1日1.5~2.5mg) 

                                 

貧血の診断

anemiaDx

           
TIBC=UIBC+血清鉄  

総鉄量(3~4g)=ヘモグロビン鉄+フェリチン(貯蔵鉄)+血清中トランスフェリン(鉄と結合1/3+free2/3)

UIBC=freeトランスフェリン鉄結合

 

貧血の種類

治療法

①鉄欠乏性貧血

②巨赤芽球性貧血

③鉄芽球性貧血

④溶血性貧血

⑤再生不良性貧血

⑥腎性貧血

鉄剤

ビタミンB12,葉酸

ビタミンB6

ステロイド、免疫抑制剤、葉酸

免疫抑制剤、ステロイド、サイトカイン

エリスロポエチン

 フェロミア錠50mg[特徴]成分はクエン酸第一鉄、胃内pHに影響されず血清鉄を上昇、胃腸障害が少ない[適応]鉄欠乏性貧血[用量・用法]1日100~200mg(2~4錠)、分1~2[副]悪心・嘔吐、食欲不振、胃・腹痛、上部不快感、過敏症、肝機能上昇[注]便が黒くなる。制酸剤は鉄吸収を抑制するのでできれば避ける、緑茶等禁止する必要はない。気持ちが悪くて飲めない人があり、注射薬を使用することになる。 
インクレミンシロップ5%[特徴]成分はピロリン酸第二鉄、唯一のシロップ剤で乳幼児に使用できる[用量・用法]1日量 1歳未満‣2~4ml 1~5歳10ml 6~15歳‣10~15ml  分3~4[副作用]悪心・嘔吐、光線過敏症、じんましん、掻痒感
フェジン注40mg/2ml[特徴]成分は含糖酸化鉄、静注用[適応]鉄欠乏性貧血[禁忌]重篤な肝障害、鉄欠乏状態にない患者[用量・用法]1日40~120mg(2~6ml)、2分以上かけて徐々に静注 小児‣1歳 10mg、3歳 13mg、12歳27mg[副作用]悪心、頭痛、悪寒、発熱、発疹、低P血症‣ショック、骨軟化症[注]黒い注射薬、経口鉄剤が服用できない場合に使用している。
メチコバ-ル注  500μg/1ml[特徴]成分はメコバラミン、生体内補酵素型B12[適応]末消神経障害、ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血[用量・用法]1日1回1A週3回、約2ヵ月投与したのち維持療法として1~3ヵ月に1回1Aを投与する。筋肉内または静脈内に注射、筋注の場合同一部位への反復・神経走行を避けること歳 13mg[副作用]アナフィラキシ-様反応、発疹、頭痛、発熱感、発汗、筋肉注射部位の疼痛・硬結、胃部不快感、食欲不振など
フォリアミン錠5mg[特徴]成分は葉酸、水様性ビタミン剤のひとつで赤血球の正常な形成に関与[用量・用法]1日5~20mg,2~3回に分服 [適応]葉酸欠乏症の予防及び治療、悪性貧血の補助療法[副作用]悪心・嘔吐、過敏症、浮腫、体重減少など[注]当院では巨赤芽球性貧血の補助療法として使用している。





nagasawanorio62 at 09:32|Permalink 血液に作用する薬剤 

June 04, 2012

抗血栓薬

 血栓の生成を抑制もしくは溶解することは脳梗塞、脳塞栓、心筋梗塞等の治療に極めて重要です。急性心筋梗塞や脳血栓症に対するt-PA(組織プラスミノ-ゲンアクチベ-タ)の早期使用は、血栓や塞栓を溶解して血流を速やかに回復することが可能で、後遺症をほとんど残すことなく原疾患を改善するため、専門施設において大きな成果をもたらしています。また、ワ-ファリン、プラザキサ等は心房細動や心筋梗塞後の血栓形成予防・再発防止のため用いられていますが、管理に難しさがあり病院等の専門外来でもっぱら処方されています。当外来では血栓形成の予防・脳梗塞再発防止を目的として、抗血小板薬や経口抗凝固薬を病院からの継続として使用することが多くなっていますが、この系統の薬剤は消化管出血等の副作用が発生する頻度も少なくなく、重篤な肝障害や血小板減少などの副作用もあり、血液検査で繰り返し確認しながら投与することが必要になります。



抗血小板薬

img192


img194


パナルジン錠100mg[特徴]成分はチクロピジン、血小板内cAMP産生を高め血小板凝集能・放出能を抑制する。作用消失まで8~10日間[適応疾患]①血管手術及び体外循環に伴う血栓・塞栓の治療ならびに血流障害の改善②慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍・疼痛及び冷感などの阻血性諸症状の改善③虚血性脳血管障害に伴う血栓・塞栓の治療④くも膜下出血後の脳血管攣縮に伴う血流障害の改善[適応外]冠動脈ステント留置後の血栓予防[用量・用法]1日200~300mg(2~3錠) 分2~3 [警告]血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、無顆粒球症、重篤な肝機能障害のため2週に1回血球算定、肝機能検査施行、患者説明・指導。投与開始2ヶ月間は原則として1回2週間分を処方[注]手術10~14日前に投与中止、肝機能障害には原則禁忌、高血圧持続患者へは慎重投与[禁忌]出血、重篤な肝障害、白血球減少症、チクロピジンによる白血球減少症[副作用]出血傾向、発疹、掻痒感、蕁麻疹、発熱、AST・ALT上昇、悪心、食欲不振、下痢、頭痛、易疲労感、心悸亢進、腎障害、味覚障害‣無顆粒球症、再生不良性貧血、汎血球減少症、血小板減少症、出血、黄疸、TTP、重篤な肝障害、赤芽球癆、紅皮症、多形滲出性紅斑、消化性潰瘍、急性腎不全、間質性肺炎、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜症候群、SLE様症状
プレタ-ルOD錠100mg[特徴]成分はシロスタゾ-ル、抗血小板作用とともに血流増加作用、内皮機能改善・保護作用、血管平滑筋細胞増殖抑制作用をもつ[適応疾患]①慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感などの虚血性諸症状の改善②脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症、うっ血性心不全患者、妊婦[注意]高血圧持続患者へは慎重投与、冠動脈狭窄を合併する患者で角の脈拍数増加が現れた場合は適切な処置を行う[副作用]発疹、動悸、頻脈、頭痛、めまい、悪心・嘔吐‣うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍、出血、胃・十二指腸潰瘍、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、間質性肺炎、肝障害、黄疸、急性腎不全[注]脳梗塞発症後の再発抑制で使用している。
エパデ-ルカプセル300mg[特徴]高純度のEPA製剤、血小板凝集抑制、血清脂質低下、動脈の進展性保持作用をもつ[適応疾患]①閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善②高脂血症[用量・用法]①②1回600mg(2カプセル)1日3回食直後、トリグリセリド異常では1回900mg1日3回まで可能[副作用]発疹、掻痒感、貧血、悪心、腹部不快感、下痢、腹痛、胸焼け、肝障害、CK上昇、出血、咳嗽、浮腫、動悸、呼吸困難など[注]
重大な副作用はないが、1回服用量が多い。
1

バイアスピリン錠100mg[特徴]成分はアスピリン、TXA2の合成を阻害して血小板凝集の抑制作用をもつ[適応疾患]①狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、心筋梗塞、虚血性脳血管障害(TIA、脳梗塞)における血栓・塞栓形成抑制②川崎病[適応外]心房細動・粗動の血栓症防止[用量・用法]①1日1回100mg(1錠)、1回300mgまで②急性有熱期間:30~50mg/dl/kg/日、分3 解熱後の回復期~慢性期:3~5mg/kg、分1[禁忌]サリチル酸系過敏症、消化性潰瘍、出血傾向の患者、アスピリン喘息、予定日12週以内の妊婦、低出生体重児、新生児、乳児[副作用]過敏症、結膜炎、じんましん、頭痛、過呼吸、倦怠感‣ショック、アナフィラキシ-様症状、出血、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、剥奪性皮膚炎、再生不良性貧血、血小板・白血球減少、喘息発作誘発、肝障害、黄疸、消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍[注]胃潰瘍(吐血)、喘息誘発には十分配慮して使用。
プラビックス錠75mg[特徴]成分はクロピドグレル、パナルジンと同程度の血栓抑制効果があるがより安全に使用が可能[適応疾患]①虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制②経皮的冠動脈形成術が適応される急性冠症候群[用量・用法]①1日1回50~75mg [禁忌]出血[副作用]皮下出血、紫斑、鼻出血、血色素・白血球減少、AST上昇、消化器不快感、腹痛、下痢、眼充血、発熱‣出血(頭蓋内出血・胃腸出血)、肝障害、黄疸、血栓性血小板減少性紫斑病、間質性肺炎、血小板減少、無顆粒球症、再生不良性貧血を含む汎血球減少症、皮膚粘膜眼症候群、多形滲出性紅斑、中毒性表皮壊死融解症、横紋筋融解症[注]手術14日以上前に投与中止。高血圧患者へは慎重投与。

抗凝固薬

img193

anticoag



プラザキサ錠75mg[特徴]成分はダビガトロン、直接トロンビン阻害剤[適応疾患]非弁膜性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制[用量・用法]①1日1回150mg 1日2回[慎重投与]①中等度の腎障害②p-蛋白阻害剤を併用している患者③高齢者④消化管出血の既往を有する患者及び上部消化管の潰瘍の既往のある者⑤出血の危険性が高い患者
[禁忌](次の患者には投与しないこと)

1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 透析患者を含む高度の腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者
[本剤は主に腎臓を介して排泄されるため、血中濃度が上昇し出血の危険性が増大するおそれがある。]
3. 出血症状のある患者、出血性素因のある患者及び止血障害のある患者
[出血を助長するおそれがある。]
4.臨床的に問題となる出血リスクのある器質的病変(6ヶ月以内の出血性脳卒中を含む)の患者
5. 脊椎・硬膜外カテーテルを留置している患者及び抜去後1時間以内の患者
[外傷性や頻回の穿刺や術後の硬膜外カテーテルの留置によって脊髄血腫や硬膜外血腫の危険性が増大する。]
6. イトラコナゾール(経口剤)を投与中の患者
[副作用]出血(消化管出血・頭蓋内出血)、間質性肺炎、アナフィラキシ-、浮動性めまい、結膜出血、動悸、胃腸障害、胃肉出血、便秘等[注]消化管出血等で死亡例があり出血や貧血徴候に十分注意する。
**プラザキサの効果はAPTTと相関、過度の抗凝固作用やコンプライアンスの指標になる。
**イグザレルトはPTが指標になる。リクシアナはどちらも指標にならない。
イグザレルト錠10、15mg[特徴]成分はリバ-ロキサバン、凝固因子Xaの選択的直接的阻害剤[適応疾患]非弁膜性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制[禁]出血凝固障害を伴う肝疾患、中等度以上の肝障害、腎不全(Ccr 15ml 以下)、妊婦、HIVプロテア-ゼ・アソ-ル系薬投与中[用量・用法]1日1回15mg、Ccr中等度低下:1日10mg[副作用]出血、肝障害、黄疸、頭痛、不眠、結膜歯肉出血、血腫、鼻出血、血尿、性器出血、脱毛、発疹等[注意]1日1回の服用のため血中濃度がばらついて効果が不確実なことあり、正確に同じ時間に服用すること。


img195




イグザレルト使用時のフロ-チャ-ト

img197


抗凝固剤服用中の患者さんは出血(消化管・頭蓋内等)の副作用が問題になる。次のような出血の徴候が現れたときはすぐ主治医に相談すること。

img198


服用中の必要な検査等

img199

出血時の対応

img200


参考 クレアチニンクリアランス

Ccr


img400



img401


手術等術前の抗血栓薬中止目安

img503



endscop






新規経口抗凝固薬の比較


img756

CHDAS2 スコア

CHADS2


chads




nagasawanorio62 at 11:42|Permalink 血液に作用する薬剤 

June 01, 2012

鎮咳・去痰薬

咳の分類・考え方

 

急性咳嗽(3週間以内)

胸部レントゲン写真に異常をみとめる

・肺炎、胸膜炎、肺結核・うっ血性心不全、肺血栓塞栓症・間質性肺炎・気胸・肺腫瘍

胸部レントゲン写真に異常をみとめない

・感冒、上気道炎、喉頭炎、急性気管支炎、感染症、慢性気道疾患増悪、副鼻腔炎・アレルギ-性疾患・胃食道逆流症・降圧薬(ACE阻害剤)・誤嚥、気道内異物・ウイルス感染症(インフルエンザ、RS等)

遷延性咳嗽(3週間以上)・慢性咳嗽(8週間以上)

湿性咳嗽(痰がからむ咳)

・副鼻腔気管支症候群、亜急性細菌性副鼻腔炎、後鼻漏症候群、慢性気管支炎、気管
支拡張症、
気管気管支腫瘍、気管支結核、気管内異物

乾性咳嗽(痰のからまない乾いた咳)

・咳喘息、アトピ-咳嗽、ACE阻害剤、胃食道逆流症、ウイルス感染後咳嗽、百日咳マイコプラズマクラミジア、非喘息性好酸球性気管支炎、咽頭アレルギ-、慢性気管支炎、間質性肺炎、肺線維症、心因性・習慣性咳嗽、気管・気管支結核、気管・気管支腫瘍、気管内異物等

成人遷延性咳の考え方と対応

成人遷延性咳




鎮咳薬


cough





アスベリン 錠20mg[特徴,]成分はチペピジンヒベンズ酸、線毛上皮運動を亢進して去痰作用ももつ、痰を伴う咳に使用[適応疾患]感冒、上気道炎、急性気管支炎、慢性気管支炎、肺炎、結核、気管支拡張症[用量・用法]1日60mg~120mg(3~6錠) 分3、小児‣1歳未満 5~20mg、1~2歳 10~25mg、3~5歳 15~40mg 分3[副作用]眠気、めまい、便秘、食欲不振、下痢、過敏症‣咳嗽、腹痛、嘔吐、発疹、アナフィラキシ-様症状[注]長く使用されている。
アスベリン散10%[特徴]おもに小児に使用白っぽい散在[用量・用法]"こどものくすり"参照。
アスベリンシロップ0.5%[特徴]おもに乳幼児に使用、白ぽい液体[用量・用法]"こどものくすり"参照。
メジコン錠15mg[特徴]成分はデキストロメトルファン、咳嗽反射を抑制する[適応疾患]感冒、急性・慢性気管支炎、気管支拡張症、肺炎、肺結核、上気道炎に伴う咳嗽[用量・用法]1回15~30mg(1~2錠) 1日1~4回[副作用]眠気、めまい、頭痛、不眠、便秘、食欲不振などの胃腸障害、過敏症‣呼吸抑制、ショック、アナフィラキシ-様症状[注]鎮咳効果はまずまずの印象、剤形が小さい。
メジコン散10%
メジコンシロップ2.5mg/ml
フスコデ錠[特徴]配合剤(ジヒドロコデインリン酸塩、メチルエフェドリン、クロルフェニラミンマレイン酸塩)、作用発現が速く咳抑制効果も強い[適応疾患]急性・慢性気管支炎、感冒・上気道炎、肺炎、肺結核に伴う咳嗽[用量・用法]1日9錠分3、12~14歳 2/3 (小児‣2歳未満 1/10(成人量)、 2~4歳1/5、 5~7歳 1/3、8~11歳 1/2→現在2019から12歳未満には使用しないことになっている)[副作用]依存性、呼吸抑制、心悸亢進、血圧変動、めまい、発汗、頭痛、神経過敏、熱感、眠気、悪心・嘔吐、食欲不振、口渇、顔面紅潮、発疹、掻痒感、多尿、排尿困難‣無顆粒球症、再生不良性貧血[禁]重篤な呼吸抑制、アヘンアルカロイド過敏症、緑内障、下部尿路閉塞疾患、カテコラミン投与中[注意]液体の製剤は効果が速いが、便秘しやすいのが欠点。
フスコデシロップ[特徴]吸収よく短時間で作用[用量・用法]1日10ml 3回に分服[注]頑固で止まらない乾いた咳に使用、鎮咳効果は服用中良好だが、原疾患を治癒させるものではなくあくまで対症療法。ただし12歳未満は禁忌。
レスプレン錠5、20mg[特徴]成分はエプラジノン塩酸塩、ムコ多糖溶解作用があり痰のきれが悪いときに使用[用量用法]1日60~90mg3回分服、3歳以上6歳未満 20~30mg,6歳以上10歳未満 30~45mg 3回分服[適応]感冒、急性・慢性気管支炎、肺結核、気管支喘息、肺炎、気管支拡張症、上気道炎[副作用]過敏症、食欲不振、悪心、嘔気・嘔吐、胃不快感、下痢、頭痛など


去痰薬

去痰剤には①粘液溶解(痰の粘稠度を下げる)②粘液修復③気道分泌細胞正常化④気道潤滑化の4種類があげられ目的に応じて使い分けします。


sputam




ムコダイン錠500mg[特徴]成分はカルボシステイン、気道粘液調整作用、粘膜正常化作用[適応疾患]上気道炎
急性・慢性気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症、肺結核の去痰、慢性副鼻腔炎の排膿[用量・用法]1回500mg ,1日3回[副作用]食欲不振、腹痛、下痢、発疹、浮腫、発熱、呼吸困難‣皮膚粘膜症候群、中毒性表皮壊死融解症、肝障害、黄疸
ムコダイン細粒50%[用量・用法]1回10mg /kg(0.02g/kg) 1日3回 
ムコダインシロップ5%[用量・用法]1回0.2ml/kg 1日3回[適応]シロップ細粒は上記に加え、滲出性中耳炎の廃液
ビソルボン錠4mg[特徴]成分はブロムヘキシン、気道分泌液増加・痰の線維網細断化作用、アンチオキシダント作用をもつ[適応疾患]急性・慢性気管支炎、肺結核、塵肺症、手術後の去痰[用量・用法]1回4mg(1錠) 1日3、小児‣1日1歳3mg, 3歳 4mg,12歳10mg[副作用]悪心・嘔吐、頭痛、発疹‣ショック、アナフィラキシ-様症状
ムコソルバンLカプセル45mg.[特徴]ブロムヘキシンの活性代謝物、アンブロキサ-ル塩酸の徐放剤。肺サ-ファクタント分泌作用、気道液の分泌促進作用、線毛運動亢進作用、アンチオキシダント作用をもち、徐放剤は朝の痰喀出困難を改善する[適応疾患]急性気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症、肺結核、塵肺症、手術後の喀痰喀出困難[用量・用法]1日1回45mg(1カプセル)[副作用]胃不快感、嘔気、めまい‣ショック、アナフィラキシ-様症状、皮膚粘膜症候群[注]ムコダインとの併用は相加的作用がある。

[参考]
img689







img691












img692












nagasawanorio62 at 07:24|Permalink 呼吸器系作用薬剤 | 鎮咳去痰薬

May 28, 2012

気管支拡張薬、気管支喘息薬

気管支拡張薬

 気管支拡張薬は気管支喘息などで気道狭窄がみられる場合、その拡張を目的として用いられています。気管支拡張作用をもつ薬剤としてはβ刺激薬、テオフィリン薬、抗コリン薬の3種類がありそれぞれの作用機序を考慮しながら気管支喘息・肺気腫・慢性閉塞性肺疾患(COPD)・慢性気管支炎・気管支拡張症などの疾患に使用されます。過量の場合動悸頻脈、嘔気、興奮、手のふるえ、けいれんなどの副作用が出現しやすく十分配慮して処方することが必要になります。

ホクナリン錠1mg[特徴]成分はツロブテロ-ル、作用時間が長く持続して気道閉塞や夜間発作を予防[適応疾患]気管支喘息、慢性気管支炎、喘息性気管支炎、肺気腫、珪肺症、塵肺症[適応外]上気道炎[用量・用法]1回1mg1日2回[副作用]心悸亢進、顔面紅潮、振戦、頭痛、悪心・嘔吐、掻痒症、蕁麻疹‣低K血症、アナフィラキシ-様症状[注意]動悸、手のふるえた感じ・手の震えがでやすい。
ホクナリンDS[用量・用法]1日0.04mg(0.04g)/kg 分2
ホクナリンテ-プ0.5mg,1.0mg,2mg[用量・用法]1日1回‣ 6ヶ月~3歳 0.5mg, 3~9歳 1.0mg, 9歳以上 2.0mg を胸部・背部・上腕部のいずれかに添付[注意]使いやすく頻用しているが、かぶれることあり。どうきや手のふるえ等の副作用がある場合は1/2等に小さくして使用を続けるか剥がして貼付をやめること。
メプチンシロップ5μg/ml[特徴]成分はプロカテロ-ル、作用時間は長く持続性[適応疾患]気管支喘息、慢性気管支炎、急性気管支炎、喘息性気管支炎、肺気腫[用量・用法]1日 0.5μg(0.5ml)分2[副作用]動悸、頻脈、上室性期外収縮、振戦、頭痛、嘔気・嘔吐、発疹、心房細動‣ショック、アナフィラキシ-様症状、重篤な低K血症
メプチン吸入液ユニット0.01%,0.3ml[用量・用法]小児 1回10~30μg(0.1~0.3ml)生食で希釈して吸入、1日2~3回まで。
メプチンエア-10μg吸入[用量・用法]成人‣1回20μg1日最大4回まで 小児‣1回10μg 原則1日4回まで[注]1回に過剰に吸入すると動悸、手のふるえ等出やすい。また吸入に依存すると思わぬ重症発作が出現することあり。
テオロング錠100mg,200mg[特徴]成分はテォフィリン、フォスホジエステラ-ゼを阻害してcAMPを上昇させ気管支を拡張させる。徐放性[用量・用法]1回200mg1日2回 小児‣1回100~200mg1日2回(朝、就寝前)[副作用]過敏症、不眠、興奮、不安、動悸、頻脈、悪心・嘔吐、蛋白尿、尿酸・CPK上昇、肝機能異常、むくみ、神経過敏、不随運動、胸焼け、しゃっくり、頻尿、倦怠感、関節痛、低K血症、筋緊張低下、鼻出血、好酸球増加、しびれ‣痙攣、意識障害、急性脳症、横紋筋融解、消化管出血、アナフィラキシ-ショック、肝障害、黄疸、頻呼吸、高血糖症[注意]けいれんの問題がとりあげられ、小児では使われなくなっている。血中濃度に留意する。薬剤に対して過敏な患者がいるので要注意。
テレバンス細粒20%[用量・用法]1回4~8mg/kg1日2回。
ユニフィルLA錠100mg,200mg[特徴]成分はテオフィリン、徐放剤で1日1回の投与[適応疾患]気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫[用量・用法]1日1回400mg,夕食後[副作用]テオロングに同じ[注]1回投与ですむ。
ネオフィリン注10ml[特徴]成分はアミノフィリン、強心利尿薬同時に心筋刺激作用、気管支拡張作用、冠拡張作用がある[適応疾患]気管支喘息、喘息性気管支炎、閉塞性肺疾患における呼吸困難、うっ血性心不全、心臓喘息、肺水腫、狭心症[用量・用法]1回250mg1回に5~10分かけてゆっくり静注、点滴静注 小児‣1回3~4mg/kg静注、投与間隔8時間以上あけて1日12mg/kgまで 実際には痙攣等副作用の問題があるので血中濃度を測定しながら下記のように点滴で使用する、6ヶ月未満では使用は禁。

喘息発作時のアミノフィリン投与量の目安

経口投与

       年齢

初期投与量(mg/kg)

維持量(mg/kg/hr)

 

なし

2歳~15歳未満

4~5

0.8

 

15歳以上

4~5

0.6

 

あり

2歳~15歳未満

3~4

0.8

 

15歳以上

3~4

0.6

 

乳児喘息時のアミノフィリン注射初期投与量・点滴維持量の目安

 

年齢

初期投与量(mg/kg)

維持量(mg/kg/hr)

 

 

6ヶ月~2歳

3~4mg/kg  30分かけて点滴

0.4

 

1~2歳

0.8

 


img637







b
テオけいれん治療




 キュバ-ル100エアゾ-ル[成分]ベクロメタゾンプロピオン酸エステル[特徴]代替フロンを使用、粒子径が小さく肺内送達率が高い[適応疾患]気管支喘息[適応外]COPD[用量・用法]1回100μg、1日2回(最大1日800μg) 小児‣1回50μg 、1日2回(最大1日200μg)[副作用]コルチゾ-ル減少、鼻出血、咳、咽喉頭症状、口渇、嗄声、気管支喘息の憎悪、口内炎、悪心、GOT・GPT・γ-GTP・ALP上昇、気分不良、頭痛、尿糖、WBC増加、リンパ球減少、尿潜血[禁忌]有効な抗菌薬の存在しない感染症、全身真菌症[注]喘息の長期の管理に使用している。乳幼児では吸入の補助具(チャンバ-orバッグ等)が必要になる。
アドエア[特徴]成分はサルメテロ-ルとフルチカゾン、長時間作用型の気管支拡張剤とステロイドが配合されステロイド単独の吸入剤より効果が期待できる[適応疾患]気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の寛解[用量・用法]1回100μg1日2回吸入症状に応じて1回む250μgまたは500μg1日2回  小児:1回50μgまたは100μg]1日2回[禁忌]有効な抗菌薬の存在しない感染症、全身真菌症[副作用]発疹、口腔・呼吸器カンジダ症、嗄声、口腔・咽喉刺激感、味覚異常、振戦、感染症、筋痙攣‣シヨック、アナフィラキシ-様症状、血清K低下、肺炎[注]喘息の管理に非常に有効、口腔内にカンジダ感染することあり吸入後は含嗽すること。

img627



img776
喘息死亡

img742


asthma





スピリ-バ吸入用カプセル(18μg)
[特徴]成分はチオトロピウム、気道のムスカリン受容体(M3)に対するアセチルコリンの結合を阻害して気管支収縮を抑制[適応疾患]慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の気道閉塞障害に基づく諸症状の寛解[用量・用法]1回1カプセル(18μg)1日1回吸入、専用の吸入用器具(ハンディヘラ-)を用いて吸入する。[禁忌]①閉塞隅角緑内障の患者②前立腺肥大等による排尿障害のある患者(さらに尿を出にくくすることがある)③アトロピン及び類縁物質あるいは本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者[副作用]重大な副作用:心不全・心房細動・期外収縮 その他の副作用:口渇、嗄声、発疹・掻痒、めまい、動悸、口腔・咽喉刺激感、血尿、排尿障害、夜間頻尿、尿閉、クレアチニン上昇、味覚倒錯、口内炎・舌炎、脱毛、じんましん、便秘、咳嗽、喘鳴、呼吸困難など[注]高齢者では腎機能が低下しており、血中濃度が上昇するおそれがあるので副作用の発現に注意すること。
                                                                                                                                                      ( 今日の治療薬2019)

ACO
                    

img592
                              






img626













アセチルコリンとM3受容体の働き。
img593







スピリ-バはアセチルコリンとM3受容体の結合を阻害する。
[参考]β受容体刺激効果
b



m3






















LABA:long-acting  β2 agonist
SABA:short-acting β2 agonist
LAMA:long-acting muscarinic agonist
SAMA:short-acting musccarini agonist
DPI:dry powder inhalor
pMDI:pressurized metered-dose inhalor



nagasawanorio62 at 16:11|Permalink 呼吸器系作用薬剤 | 気管支拡張薬

May 24, 2012

甲状腺疾患治療薬

 甲状腺疾患は一般外来でよくみられます。甲状腺が腫れている場合は、甲状腺腫・甲状腺がん等を鑑別するためエコ-検査を行います。甲状腺ホルモンが過剰の場合は抗甲状腺薬を使用しますが、顆粒球減少という重大な副作用があるため服用開始から2ヶ月は要注意になります。甲状腺機能低下は甲状腺ホルモンの分泌が無いか低下した状態で、倦怠感・筋肉痛・下腿や顔面の浮腫等で気づかれます。甲状腺機能低下症では多くの場合、終生甲状腺ホルモン剤を補充する必要があります。

甲状腺機能亢進症

メルカゾ-ル錠5mg[特徴]甲状腺ホルモンの合成を抑制、血中のT4濃度を低下させる。甲状腺内濃度が維持されるので1日1回の投与で有効[適応疾患]甲状腺機能亢進症[用量・用法]初回1日30mg 分3、重症時 1日40~60mg 、維持 1日5~10mg 分1 小児‣14~10歳 1日20~30mg、9~5歳 10~20mg 妊婦‣1日15~30mg 分3[胎児への影響]甲状腺機能抑制、甲状腺腫‣新生児:頭皮欠損症、臍帯ヘルニア、食道閉鎖症、後鼻孔閉鎖症。 2週間毎に妊婦の定期的な甲状腺機能検査が必要[警告]投与開始から2ヶ月以内に重篤な無顆粒球症が発現、死亡報告あり。異常の場合直ちに投与中止、適切な処置。投与再開時も注意。無顆粒球症等の発現の可能性、検査の必要性を患者に説明、無顆粒球症の症状発現時には速やかに主治医に連絡することや定期的な血液検査のため通院するよう指導のこと。検査開始2ヶ月間は原則2週に1回、以後も定期的な血液検査。[注意]fT4 5ng/dl 以下では15mgから開始する。治療効果は分服でも単回服用でも差はない。[副作用]脱毛、皮膚色素沈着、掻痒感、悪心、頭痛、過敏症、倦怠感、味覚異常、リンパ節腫脹‣汎血球減少、白血球減少、血小板減少、再生不良性貧血、無顆粒球症、低プロトロンビン血症、肝障害、黄疸、多発性関節炎、SLE様症状、インスリン自己免疫症候群、間質性肺炎、血管炎症候群、横紋筋融解症[注意]咽頭痛・発熱がある場合は必ず受診、血液検査が必須。発疹もよくみられるので注意。[注]当院では1日1回投与を原則としている。

img448

img556


            

416a6cf5[1]




治療の目安

                    発症

                                        

甲状腺機能亢進症の症状をおさえる

           6~12週

メルカゾ-ル3錠or6錠(重症)

                                        

機能正常を維持TSHレセプタ-抗体の消失を待つ

           1~2年

メルカゾ-ル2→1錠

                                          ↓↓

再発しないことを確認する

           3~6ヶ月

メルカゾ-ル1錠/2日

                                       ↓↓

                      寛解

 

fT4(ng/ml)

MMI初回投与量

1ヶ月後正常化率(%)

5以下

15mg

60

5~7

15mgor30mg

17or53

7以上 30mg 38

 

甲状腺機能低下症

チラ-ジンS錠50μg[特徴]合成の甲状腺ホルモンT4製剤、酸素消費を促し、基礎代謝を亢進する[適応疾患]甲状腺機能低下症、粘液水腫、クレチン症、甲状腺腫[用量・用法]1日1回25~100μgから開始、維持量‣1日100~400μg(ただし250μg以上は稀)  ●乳幼児 1日10μg/kg ●未熟児 1日1回5μg/kgから[副作用]心悸亢進、頭痛、発汗、振戦、不眠、めまい、神経過敏、興奮、食欲不振‣狭心症、肝障害、黄疸、副腎クリ-ゼ[注]甲状腺機能低下症には必須の薬、当科でも継続的によく使用している。

甲状腺ホルモンT3・T4と下垂体ホルモンTSHの関係

 thyroid脳下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)の作用により、甲状腺から代謝の亢進をもたらす甲状腺ホルモン(T3・T4)が産生分泌されます。このT3・T4が過剰な時はネガティブフィ-ドバックが働いてTSHは低くなり、まったく分泌されない状態のこともあります。逆にT3・T4が低くなるとTSHは正常より多く分泌され甲状腺ホルモンを産生するように働きます。甲状腺機能亢進症ではTSH 低値(↓↓)、T3・T4高値(↑↑)になります。甲状腺機能低下症ではこの反対(TSH ↑↑、T3・T4↓↓)になります。いずれの疾患でもTSH,T3ならびにT4の値を副作用をみることなく正常化、維持することがポイントになります。 



thyroid





img900


T3






nagasawanorio62 at 11:09|Permalink 内分泌系薬剤 | 甲状腺疾患治療薬

May 23, 2012

抗うつ薬(夜尿症治療薬)

 抗うつ薬には①三環系抗うつ薬②四環系抗うつ薬③選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)④セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)⑤ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)など数多くの薬剤が次々に市販され使用されています。当科では直接うつ病の投薬をすることはありませんが、三環系抗うつ剤の中に夜尿症に適用して効果が期待できるものがあり、それらの薬剤についておもに解説いたします。

enu




トリプタノ-ル(25mg)[特徴]鎮静作用が強く不安、焦燥に用いられる。夜尿症にも適応。成分はアミトリプチン塩酸塩[適応]①うつ病・うつ状態②夜尿症③末梢性神経障害性疼痛[用量用法]①1日30~75mg、1日150mgまで漸増、分服②1日10~30mg就寝前③1日10mg、1日最大150mg[副作用]悪性症候群、セロトニン症候群、心筋梗塞、幻覚、譫妄、精神錯乱、痙攣、舌部の浮腫、無顆粒球症、骨髄抑制、麻痺性イレウス、SIDH、口渇、眠気、肝障害など[禁忌]緑内障、心筋梗塞回復期、三環系抗うつ剤過敏症、MAO阻害剤との併用

トフラニール(25mg)[特徴]成分はイミプラミン塩酸塩[適応]①うつ病・うつ状態②遺尿症[用量用法]①1日25~75mgより開始200mgまで漸増、分割投与。小児:1日1.5mg/kg3回分服より開始し,3~4日毎に1日1~1.5mg/kg増量、1日最大5mg/kg②幼児1日1回25mg、学童1日1回25~50mg、1~2回に分服[禁忌]トリプタノ-ル参照+QT延長症候群[副作用]悪性症候群、セロトニン症候群、無顆粒球症、てんかん発作、麻痺性イレウス、間質性肺炎、好酸球性肺炎、心不全、QT延長、心室頻拍、SIADH、肝障害、黄疸、パ-キンソン症状等錐体外路障害、眠気、口渇、排尿困難、便秘、嘔吐、ふらつき、発汗など[注意]投与開始早期・投与量変更時の自殺念慮・企図に注意
アナフラニ-ル(25mg)[特徴]セロトニン再取り込み阻害作用が強い。成分はクロミプラミン[適応]①うつ病・うつ状態②遺尿症③ナルコレプシ-に伴う情動脱力発作[適応外]慢性疼痛、強迫性障害、パニック障害[用量用法]①1日50~100mg、1~3回分服、最大1日225mg②6歳未満:1日10~25mg 6歳以上 1日20~25mg1日1~2回[副作用]トフラニ-ル参照+横紋筋融解症、汎血球減少、心室細動など

SNRI

  • 夜尿症に使用可能な経口抗利尿ホルモン剤

    ミニリンメルトOD錠(60μg)[特徴]成分はデスモプレシン、腎臓のバゾプレシン受容体に作用して水分の再吸収を促進(抗利尿作用)、尿崩症や夜尿症に有効[適応]①中枢性尿崩症②尿浸透圧あるいは尿比重低下に伴う夜尿症[用量用法]①1回60~120μg1日1~3回、1回240μgまで②1日1回120μg就寝前、効果不十分な時240μgまで[警告]水中毒→水分摂取管理を十分説明[禁]低Na血症、習慣性心因性多飲症、心不全既往歴かつ要利尿薬治療、SIDH、中等度以上(Ccr<50)の腎障害[副作用]脳浮腫、昏睡、痙攣などを伴う水中毒、浮腫、低Na血症、頭痛、めまい、過敏症、嘔気、腹痛、熱感、全身倦怠感、顔面蒼白等




    夜尿症の治療


    ① 生活指導

    ② 行動療法

    ③ アラーム療法


    ④ 薬物療法
  • デスモプレシン
  • クロミプラミン>イミプラミン>アミトリプチン それぞれとも初回投与量 10mg→
    1week after20mg(25kg未満or25mg~30mg(25kg以上)
    3ヶ月ごとに2週間休薬(耐性リスク防止)
    3ヶ月で効果がなければ漸減中止
  • 抗コリン剤(プロピベリン、トルテロジン、オキシブチニン)













nagasawanorio62 at 16:12|Permalink 抗うつ薬 | 神経系薬剤

May 09, 2012

抗不安薬、睡眠薬

抗不安薬   
 

抗不安薬の作用時間と強さ

薬剤名

作用時間

作用強度

グランダキシン

  短

  弱

デパス

  短

  中

ワイパックス

  中

  強

セルシン

  中

  中

メイラックス

  長

  中

 
デバス錠0.5mg[特徴]成分はエチゾラム、ベンゾジアゼピン系。抗不安作用に加え、催眠作用・筋弛緩効果がある[適応疾患]①神経症の不安・緊張・抑うつ・神経衰弱症状・睡眠障害②うつ病の不安・緊張・睡眠障害③心身症の身体症候・不安・緊張・抑うつ・睡眠障害④統合失調症の睡眠障害⑤頸椎症、腰椎症、筋収縮性頭痛の不安・緊張・抑うつ及び筋緊張[用量・用法]①②1日3mg、分3③⑤1日1.5mg、分3④1日1回1~3mg、就寝前[副作用]眠気、ふらつき、めまい、肝機能異常、呼吸困難、動悸、口渇、過敏症、健忘、眼瞼痙攣‣依存性、呼吸抑制、CO2ナルコ-シス、悪性症候群、横紋筋融解症、間質性肺炎、肝障害、黄疸[注意]高齢者には1日1.5mgまで、運動失調・健忘症がでやすい。[禁忌]1急性狭隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により,症状を悪化させるおそれがある.〕2.重症筋無力症の患者〔筋弛緩作用により,症状を悪化させるおそれがある.〕
メイラックス錠1mg[特徴]成分はロフラゼプ酸エチル、抗不安作用が強く依存性は比較的少ない。1日1回投与が可能[適応疾患]心身症・神経症の不安・緊張・抑うつ・睡眠障害[用量・用法]1日2mg、1~2回分服[副作用]眠気、ふらつき、めまい、口渇、肝障害、発疹、倦怠感‣薬物依存、離脱症状、刺激興奮、錯乱、幻覚、呼吸抑制[禁忌]急性緑内障、重症筋無力症
セルシン錠2mg[特徴]鎮静・筋弛緩・抗痙攣作用が強い、成分はジアゼパン[適応疾患]①神経症における不安・緊張・抑うつ ②うつ病における不安・緊張 ③心身症(消化器疾患、循環器疾患、自律神経失調症、更年期障害、腰痛症、頸肩腕症候群)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ ④下記疾患における筋緊張の軽減: 脳脊髄疾患に伴う筋痙攣・疼痛 ⑤麻酔前投薬[用量・用法]①1回2~5mg、1日2~4回②1回2~10mg、1日3~4回③1回5~10mg、就寝前又は術前[禁忌]急性緑内障、重症筋無力症[副]精神神経系:眠気、ふらつき、眩暈、歩行失調、頭痛、失禁、言語障害、振戦、  霧視、複視、多幸症、黄疸、白血球減少、頻脈、血圧低下、悪心・嘔吐、食欲不振、便秘、倦怠感、脱力感‣重大な副作用 ベンゾジアゼピンに共通にみられる。

(1) 大量連用により、薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量を超えないよう慎重に投与すること。また、大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には徐々に減量するなど慎重に行うこと。
(2) 統合失調症等の精神障害者に投与すると逆に刺激興奮、錯乱等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(3) 慢性気管支炎等の呼吸器疾患に用いた場合、呼吸抑制があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
[禁忌]急性緑内障、重症筋無力症、リトナビル服用患者(呼吸抑制)




自律神経調節薬

グランダキシン錠50mg[特徴]成分はトフィソパム、自律神経系の緊張不均衡改善作用がある[適応疾患]自律神経失調症、更年期障害、卵巣欠落症状、頭部・頸部損傷における自律神経症状[用量・用法]1回50mg 1日3回[副作用]依存性、眠気、ふらつき、悪心・嘔吐、口渇、食欲不振、便秘、腹痛、倦怠感、脱力感[注意]眠気・注意力低下が起きることがあるので、運転等しないこと。

睡眠薬

 不眠には①入眠障害--寝付くまでに30分以上かかる ②熟眠障害--熟睡がむずかしく夜間2回以上覚醒する③早期覚醒--午前5時前に目が覚めてその後眠れない 等の病型があります。原因は多岐にわたっていて、環境因子(交代勤務、時差等)・精神的因子(ストレス・神経症等)・身体疾患(高血圧・糖尿病等)・薬物(アルコ-ル等)・中途半端な睡眠(手術後・せん妄等)・無呼吸などがあげられます。対策は原因を解決することが重要で睡眠剤はそののち、不眠の型に適合したもの、日常生活に支障がでないものを選んで処方することになります。

 

不眠のタイプ

推奨される薬剤

入眠困難

超短時間作用型(マイスリ-・アモバン・ハルシオン)

短時間作用型(レンドルミン)

中途覚醒、早期覚醒

中時間作用型(ユ-ロジン、サイレ-ス)

長時間作用型(ドラ-ル)

 img578








img996








[睡眠薬の選択]


d






sleep















ハルシオン錠0.25mg
[特徴]成分はトリアゾラム、ベンゾジアゼピン系、超短時間型で睡眠導入が早い[適応疾患]①不眠症②麻酔前投薬[用量・用法]1回0.25~0.5mg 就寝前、高齢者:1回0.125~0.25mg[警告]本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。[禁忌]急性緑内障、重症筋無力症イトラコナゾ-ル・フルコナゾ-ル・ミコナゾ-ル・HIVプロテア-ゼ阻害剤投与中[副作用]薬物依存、離脱症状、精神症状、呼吸抑制、一過性前向性健忘症、もうろう状態、肝炎、肝機能障害、黄疸、眠気、ふらつき、めまい、頭痛、頭重感、口渇、倦怠感
[基本的注意事項]連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。
マイスリ-錠5mg[特徴]成分はゾルビデム酒石酸塩、非ベゾジアゼピン系、脱力転倒などの副作用が少なく翌朝への持越しが少ない[適応疾患]①不眠症(統合失調症・躁うつ病の不眠症を除く[用量・用法]①1回5~10mg就寝前、高齢者には1回5mg、1日10mgまで[禁忌]重症筋無力症、急性狭隅角緑内障、重篤な肝障害[副作用]眠気、ふらつき、頭痛、残眠感、悪心、倦怠感、肝機能障害‣依存性、離脱症状、精神障害、意識障害、一過性前向性記憶障害、呼吸抑制、黄疸[警告]もうろう状態、夢遊症状の発現と中途覚醒時の健忘。
ユ-ロジン錠1mg[特徴]成分はエスタゾラム、ベゾジアゼピン系、作用時間が12時間程度の中間型[適応疾患]①不眠症②麻酔前投薬[用量・用法]①1回1~4mg[禁忌]重症筋無力症、HIVプロテア-ゼ阻害剤投与中[副作用]眠気、ふらつき、頭痛、肝機能障害、BUN上昇、貧血、発疹、白血球減少、発疹、掻痒感、‣薬物依存傾向、呼吸抑制、刺激興奮、錯乱、無顆粒球症

img993

img995

AFイラスト

[抗不安薬の選択]

20190904114322_00001

drug



nagasawanorio62 at 13:26|Permalink 神経系薬剤 | 抗不安・睡眠薬

May 06, 2012

鎮暈薬(めまい)

抗眩暈薬

めまいには回転性・浮動感・意識喪失感があり回転性めまいにはメニエ-ル病・前庭神経炎・良性発作性頭位症などの末梢性のめまいがあります。原因を診断することが最優先になります。

img658

セファド-ル錠(25mg)[特徴]成分はジフニド-ル塩酸塩、椎骨動脈循環改善作用・前庭神経路調整作用・眼振抑制作用がある。[適応疾患]内耳障害に基づくめまい[用法用量]1回1~2錠、1日3回[禁]重篤な腎障害[副作用]口渇、浮動感・不安感、頭重感、発疹、胸やけ等
トラベルミン[特徴]成分はジフェンヒドラミンサリチル酸塩・ジプロフィリン配合錠、迷路反応調整・嘔吐中枢興奮抑制作用がある。[適応]動揺病、メニエ-ル病に伴うめまい・嘔吐・悪心[用量用法]1回1錠1日3~4回[禁]緑内障、下部尿路閉塞疾患[副作用]眠気、倦怠感、頭重感、めまい、動悸、口渇、過敏症など[注]授乳は避けること、かみ砕くと苦味・舌のしびれがあり噛まずに服用すること。乗り物酔い急性期のめまいに有効。

[吐き気のメカニズムと制吐剤]
v1
vom






nagasawanorio62 at 15:31|Permalink 鎮暈薬 

April 27, 2012

肝・胆嚢・膵臓疾患治療薬

ウイルス性肝炎(C型、B型)の治療薬はインタ-フェロン製剤の開発競争からはじまって抗ウイルス薬の商品化が次つぎに進み、C型肝炎ではインタ-フェロンの併用が不要な直接作用型抗ウイルス薬(DAAs)が登場、難治のC型肝炎も完全治癒が可能な状況になっています。開業の外来では慢性肝炎(C・B型)の治療は難しく、当院では専門病院に紹介しております。

DAAs


B型肝炎治療方針


HBV

img896

HBC
HCV



肝疾患治療薬

強力ネオミノファ-ゲンC[特徴]グリチルリチン製剤、L-システイン、グリシン含有、抗炎症・免疫調整・肝細胞増殖作用、ウイルス増殖抑制・不活化作用がありGOT・GPTの改善が得られる[適応疾患]①小児ストロフルス、湿疹、皮膚炎、皮膚掻痒症、じんましん、中毒疹、口内炎②慢性肝疾患における肝機能の改善[用量・用法]①1日1回5~20ml静注②1日1回40~60ml、静注・点滴静注、最大1日100ml[副作用]血清K低下、浮腫、血圧上昇‣ショック・アナフィラキシ-様症状、偽アルドステロン症[禁忌]アルドステロン症、ミオバシ-、低K血症[併用注意]ル-プ利尿剤[注]慢性肝炎の肝機能改善に使用されている。

胆道疾患治療薬

胆汁分泌を促進する催胆薬、胆汁排泄を促す排胆薬があります。

ウルソ錠50mg[特徴]成分はウルソデオキシコ-ル酸、利胆作用、肝血流増加作用、脂肪吸収調節作用、胆石溶解作用がある[適応疾患]①胆道系疾患・胆汁うっ滞を伴う肝疾患、小腸切除後遺症、炎症性小腸疾患の消化不良、慢性肝疾患における肝機能改善②外殻石灰化をみとめないコレステロ-ル系胆石溶解③原発性胆汁性肝硬変の肝機能改善④C型慢性肝炎の肝機能改善(インタ-フェロン無効例)[用量・用法]①1回50mg1日3回②③④1回200mg1日3回[副作用]下痢、嘔吐、食欲不振、便秘、胸やけ、嘔吐、胃部不快感、掻痒、発疹、肝障害‣間質性肺炎[禁忌]劇症肝炎、完全胆道閉鎖[注]早期慢性膵炎が疑われる症例で使用。
コスパノンカプセル40mg[特徴]成分はフロプロピオン、COMT阻害による鎮痙作用とOddi括約筋弛緩作用があり排胆薬として使用[適応]胆道ジスキネジア、胆石症、胆嚢炎、胆管炎、胆嚢摘出後遺症、膵炎、尿路結石の鎮痙[用量用法]1回40~80mg1日3回、尿路結石には1回80mg1日3回[副作用]悪心嘔吐、胸焼け、腹部膨満、発疹など

cystitis


膵臓疾患治療薬

膵炎は自身の消化酵素(トリプシン)により膵臓自体が自己融解する疾患で進行すると、他の臓器にも波及、多臓器不全をもたらす重症な病気のひとつです。急性膵炎ならびに慢性膵炎の増悪期は入院適応が望ましく、外来の治療は慢性膵炎の代償期等限られた範囲になります。
img693


















panc1




















panc2





























フォイパン錠100mg[特徴]成分はカモスタットメシル酸塩、蛋白分解酵素阻害・トリプシン阻害作用がある[適応疾患]①慢性膵炎における急性症状の寛解②術後逆流性食道炎[用量・用法]①1回200mg、1日3回改善がみとめられたら藩領に減量して継続②1回100mg1日3回 小児‣1日 7.5歳 300mg 12 歳 400mg 分3[副作用]発疹、掻痒、嘔気、腹部不快感、腹部膨満、下痢、GOT・GPT上昇、胸焼、口渇、便秘、浮腫、BUN・Cr上昇、低血糖など‣ショック、アナフィラキシ-様症状、血小板減少、肝障害、黄疸、高K血症[注]食事制限を必要とする慢性膵炎患者、胃液逆流による逆流性食道炎には投与不可

mesilate

ベリチ-ム配合顆粒0.4g[特徴]リパ-ゼ・セルラ-ゼ・ビオヂアスタ-ゼ・パンクレアチンを配合した消化酵素剤、安全性が高く副作用がほとんどない[適応]消化異常症の改善[用量用法]1回0.4~1g1日3回食後[副作用]過敏症消化器症状など[注]飲み込む時砕いたり噛んだりしないこ。[注]慢性膵炎の膵外分泌機能を補充ならびに膵分泌のnegative feedback調節を介して膵機能の安静化を図るため投与が必要。

berizym


[参考]
apan (1)

apan (2)

重症化機序  ①腹腔内臓器虚血 ②自己消化  ③SIRS/sepsis   (systemic inflamatory respose sy.)

chrpanc

chrpan1

chrpan2





nagasawanorio62 at 14:57|Permalink 消化器薬 | 肝・胆・膵疾患

April 26, 2012

便秘薬(下剤)

下剤には腸の蠕動を亢進させる刺激性下剤と腸内容物の容量を増加させ柔らかくして排泄を容易にする機械的下剤(塩類・膨張性・糖類下剤)があります。便秘の種類に応じて使い分けることになります。診療ガイドラインでは「本来対外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」を便秘と定義しています。

便秘の種類
[機能性便秘]
1. 常習性便秘
   ・特に原因がなく生活習慣等にもとずくもの
2. 弛緩性便秘
   ・結腸の運動機能と緊張が低下、糞便の腸内通過時間が延長するもの
3. 直腸性便秘
   ・直腸に糞便が到達しても便意を誘発しないため、排便運動が起こらないもの、常習便秘に多い
4. 痙攣性便秘
   ・結腸のけいれん、蠕動の亢進を伴い糞便輸送の障害の結果生じるもの、便秘と下痢が交代することあり
[器質性便秘]
   大腸がんなどによる腸管内狭窄や変形が原因で、糞便の通過が不可能な場合、薬剤は無益
[症候性便秘]
   基礎疾患(糖尿病、甲状腺機能低下症、脳血管障害など)に伴う腸管運動障害による便秘
[薬剤性便秘]
   薬剤による副作用で便秘を生じるもの。抗コリン作用薬、向精神薬、麻薬系などが原因になるこど知られている
       が、実際には多くの薬剤があげられる。

img893


const


 
   (便秘薬の種類)

img601

慢性便秘症の内服薬療法とその推奨度

img944




塩類下剤
   
腸管内容を軟化して、腸管を刺激する。

酸化マグネシウム[特徴]制酸剤、緩下剤。各種薬剤の配合剤としても使用している[適応疾患]①胃十二指腸潰瘍、胃炎、上部消化管機能異常②便秘症③尿路シュウ酸カルシウム結石の発生予防[用量・用法]①1日0.5~1g、数回分服②1日2g, 3回分服又は就寝前1回  小児‣1日1回 1歳0.5g、3歳 0.65g、12歳 1.3g ③1日0.2~0.6g、多量の水とともに服用[注]省略してカマと呼ばれる。長期投与では定期的に血清Mg値の計測が必要[副作用]下痢など●高Mg血症
マグミット錠200mg[用量・用法]1回200~400mg, 1日2~3回

大腸刺激性下剤

プルゼニド錠12mg[特徴]腸内細菌の作用でレインアンスロンを生成し大腸の蠕動運動を亢進、成分はセンノシド、よく使用されている[適応疾患]便秘[用量・用法]1日1回12~24mg, 就寝前。1回4錠むまで増量可[禁忌]急性腹症、痙攣性便秘、重症の硬結便、電解質失調(低K血症)には大量投与は避ける[副作用]発疹、腹痛、低K血症、悪心・嘔吐、腹鳴など[注意]尿が黄褐色又は赤色になる。効果は8~10時間後、服用量が多いと腹痛が出やすい。
ラキソベロン10ml[特徴]成分はピコスルファラ-トナトリウム、腸内細菌叢由来のアリルスルファタ-ゼにより発生するジフェニ-ル体の大腸粘膜刺激によって下剤作用、液剤は内服量調節に便利、習慣性はなくよく使用されている[適応疾患]各種便秘症、術後排便補助、造影剤投与後排便促進、大腸検査前の腸内用排除、術前の腸内用物排除[用量・用法]1日1回 10~15滴 小児‣6ヶ月以下 2滴 7~12ヶ月 3滴 1~3歳 6滴 4~6歳 7滴 7~15歳 10滴 [禁忌]急性腹症の疑い、腸管閉塞[副作用]腹痛、悪心・嘔吐、腹鳴、腹部膨満、過敏症、肝機能異常●腸閉塞、腸管穿孔、虚血性大腸炎[注意]腹痛等の異常発現時は、腹部の診察や画像検査を行う。
新レシカルボン坐薬[特徴]腸内で炭酸ガスを発生、蠕動運動を亢進することにより排便を促進する。よく使用される。成分は炭酸水素ナトリウム、無水二水素ナトリウム[適応]便秘症[用量・用法]1回1~2個、小児‣1回 3歳1/3 7.5歳 1/2 12歳 1個[副作用]軽度の刺激感・下腹部痛、不快感、下痢、残便感●ショック
浣腸剤その他
グリセリン浣腸30ml,60ml,120ml[特徴]容器に入っていて使用しやすい[適応疾患]便秘、腸疾患時の排便[用量・用法]使用量の目安:1回 1~2ml/kg 新生児 5~10ml  乳幼児 10~20ml  学童以上 30~60ml 成人60~120ml[副作用]発疹、腹痛、腹鳴、腹部膨満感、直腸不快感、肛門部違和感・熱感、残便感、血圧変動等[禁]1.消化管内出血、腹腔内炎症のある患者、腸管に穿孔又はそのおそれのある患者[腸管外漏出による腹膜炎の誘発、蠕動運動亢進作用による症状の増悪、グリセリンの吸収による溶血、腎不全を起こすおそれがある。 2.全身衰弱の強い患者[強制排便により衰弱状態を悪化させ、ショックを起こすおそれがある。] 3. 下部消化管術直後の患者[蠕動運動亢進作用により腸管縫合部の離解をまねくおそれがある。] 4. 吐気、嘔吐又は激しい腹痛等、急性腹症が疑われる患者[症状を悪化させるおそれがある。][慎重投与]1.腸管・肛門に炎症創傷がある2.腸管麻痺がある3.重症の硬結便がある4.重篤な心疾患がある5.乳児、高齢者、妊婦[注意]長期連用を避ける。

ニフレック[特徴]経口腸管洗浄薬、大腸内視鏡検査の前処置としてよく使われている。成分は塩化ナトリウム

1袋(137.155g)中:2.93g 塩化カリウム 1.485g 炭酸水素ナトリウム 3.37g 無水硫酸ナトリウム 11.37g 添加物としてマクロゴール4000(ポリエチレングリコール4000:等張化剤)、サッカリンナトリウム水和物、香料を含有する。[適応] 大腸内視鏡検査、バリウム注腸X線造影検査及び大腸手術時の前処置における腸管内容物の排除 [用量・用法]本品1袋を水に溶解して約2Lとし、溶解液とする。通常、成人には、1回溶解液2~4Lを1時間あたり約1Lの速度で経口投与する。ただし、排泄液が透明になった時点で投与を終了し、4Lを超えての投与は行わない。

constdrug


大腸内視鏡検査前処置

1) 検査当日に投与する場合: 当日の朝食は絶食(水分摂取のみ可)とし、検査開始予定時間の約4時間前から投与を開始する。
2) 検査前日に投与する場合: 前日の夕食後は絶食(水分摂取のみ可)とし、夕食後約1時間以上経過した後、投与を開始する。ただし、前日の朝食、昼食は残の少ないもの、夕食は固形物の入っていない液状食とする。
約1Lを投与しても排便がない場合には、腹痛、嘔気、嘔吐のないことを必ず確認したうえで投与を継続し、排便が認められるまで十分観察すること。2Lを投与しても排便がない場合は投与を中断し、腹痛、嘔吐等がないことを確認するとともに、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、投与継続の可否について、慎重に検討すること。

[警告]腸管内圧上昇による腸管穿孔を起こす。排便、腹痛時の状況を確認し慎重投与。ショック・アナフィラキシ-様症状等の恐れがあるため、自宅での服用に際し、副作用発現時の対応を患者に説明すること[禁忌]胃腸管閉塞症および腸閉塞の疑い。腸管穿孔、中毒性巨大結腸症[副作用]ふらつき感、冷感、腹部膨満、嘔気・嘔吐、腹鳴、倦怠感、不眠、尿ケトン陽性、肝障害、尿酸値上昇、尿潜血・尿蛋白陽性、白血球増減‣ショック・アナフィラキシ-様症状、腸管穿孔、腸閉塞、鼠径ヘルニア陥頓、低Na血症、虚血性大腸炎、マロリ-・ワイス症候群[注]高齢者はコップ1杯(180ml)15分以上かけて服用すること。





nagasawanorio62 at 09:50|Permalink 消化器薬 | 便秘薬

痔疾患治療薬

  • 痔の治療にはその病態に応じて次のような方法があります。

    1. 保存的治療
      ①生活習慣の改善
       ●食生活・排便習慣の是正
       ●食物繊維の摂取
       ●アルコ-ルと香辛料の取りすぎを控える
       ●肛門を清潔に保つ
      ②薬物療法
       ●坐薬・軟膏
       ●内服薬
       ●硬化療法(パオスクレ-:静脈を閉塞, ジオン:肉芽形成線維化)
    2. 外科的治療

    当科では対症的に軟膏・坐薬を処方のみ、重症もしくは複雑なものは専門医に紹介しています。常時痔核が脱出しているものもしくは還納するのに用手的に苦労する場合は外科的治療が必要になります。

    ネリプロクト坐薬[特徴]成分はジフルコルトロン吉草酸エステル・リドカイン、抗炎症作用と鎮痛作用がある[適応疾患]痔核に伴う症状(出血、疼痛、腫脹)の寛解[用量・用法]1回1個、1日2回[禁忌]局所に結核性・化膿性・梅毒性感染症、ウイルス性疾患、局所に真菌症、本剤成分に過敏症[副作用]掻痒感、鼓腸放屁、皮膚感染症
    ネリプロクト軟膏[特徴]肛門内注入用だが、脱出している痔核等に塗布可能[用量・用法]1日2回、肛門内に注入[注]一部を脱出した痔核に塗り、残を肛門に注入してもらうよう指示することあり。
                   [痔の病型]
hemotype







  1. ・痔核は肛門内外の粘膜下や皮下の静脈叢が瘤状に拡張したもの。
    ・裂肛は肛門上皮の裂創
    ・肛門周囲膿瘍は肛門陰窩から肛門腺に細菌感染をして膿瘍を形成したもの



nagasawanorio62 at 07:36|Permalink 消化器薬 | 痔治療薬

April 23, 2012

腸疾患治療薬

腸の蠕動を抑える腸運動抑制薬、下痢や便秘の際に働く収斂薬、吸着薬、殺菌薬、整腸剤(乳酸菌製剤)、過敏性腸症候群治療薬、潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患治療薬などがあります。

腸管運動抑制薬

オピオイド受容体に作用して腸管の運動と分泌を抑制します。小児・高齢者ではイレウス様の鼓腸・腹満が出やすく、注意が必要です。

ロペミンカプセル1mg[特徴]消化管蠕動抑制作用、消化管輸送抑制作用、止瀉作用がつよい[適応疾患]下痢症[用量・用法]1日1~2mg  分1~分2[禁忌]抗生物質に伴う偽膜性大腸炎、未熟児・新生児・6ヶ月未満の乳児、出血性大腸炎[副作用]発疹、肝機能異常、腹部膨満、悪心・嘔吐、口渇、眠気、めまい、発汗●イレウス、巨大結腸、ショック、アナフィラキシ-様症状、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症
ロペミン細粒0.1%[用量・用法]1日0.02~0.04mg(0.02~0.04g) /kg    分2~分3

原則禁忌
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
1. *感染性下痢患者[治療期間の延長を来すおそれがある。]
2. 潰瘍性大腸炎の患者[中毒性巨大結腸を起こすおそれがある。]
3. 6カ月以上2歳未満の乳幼児[「小児等への投与」の項参照]
併用注意 タンナルビン
本剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をあけるなど注意、これらの薬剤により、本剤が吸着されることが考えられため。

img895


収斂剤

腸粘膜蛋白に結合し腸粘膜を被って分泌と刺激を抑え、炎症・腸運動を抑制して止瀉効果を発揮します。腸粘膜にびらんや潰瘍がある例に適しています。

タンナルビン末[特徴]成分はタンニン酸アルブミン、消化管に被膜を形成、緩和な収斂作用[適応疾患]下痢症[用量・用法]1日3~4g 分3~分4、小児 6ヶ月 0.6g   1歳0.75g  3歳 1g  12歳 2g  分3~分4[副作用]肝障害(長期大量使用)、便秘、食欲不振●シヨック・アナフィラキシ-様症[注]アルブミンを含んでいるためアレルギ-症状の可能性あり、とくにゼラチンアレルギ-には投与しないこと。

吸着剤

細菌性毒素などを吸着し、腸管を保護する作用があります。腐敗性の下痢や発酵性の下痢に向いています。

アドソルビン末[特徴]胃腸管内の異常有害物質、過剰の水分・粘液などを吸着、除去する[適応]下痢症[用量・用法]1日3~10g 分3~分4、小児 6ヶ月 0.6g   1歳0.75g  3歳 1g  12歳 2g  分3~分[副作用]嘔吐、腹部膨満[禁忌]腸閉塞、透析患者、出血性大腸炎[注]副作用がなくよく使用するが、味がにがくのみずらい。乳酸菌製剤やタンナルビンなどと混ぜて処方している。

乳酸菌製剤

乳酸菌の腸内活動により生じる乳酸が腸内を酸性にし、病原性大腸菌などを阻止するほか、腐敗発酵物であるアンモニアの産生や吸収を抑制する働きがあります。抗生物質使用時の腸内異常発酵の治療や菌交代現象の予防には多種の抗菌薬に耐性をもつ製剤が使用されます。

ラックビ-微粒1%[特徴]ビフィズス生菌[適応疾患]腸内細菌叢の異常による諸症状[用量・用法]1回1~2g 1日3回、 小児‣6ヶ月 0.6g  1歳 0.75g 3歳 1g 12歳 2g  分3 [副作用]腹部膨満、発疹
レベニン散[特徴]抗生物質存在下でも増殖する多剤耐性乳酸菌整腸剤[適応疾患]ペニシリン系・セファロスポリン系などの抗菌剤投与の腸内細菌叢異常による諸症状 [用量・用法]1回1g 1日3回、小児6ヶ月 0.6g  1歳 0.75g 3歳 1g 12歳 2g  分3 [副作用]発疹、蕁麻疹、潮紅、掻痒、咳、喘鳴、嘔吐●ショック、アナフィラキシ-様症状

乳糖分解酵素

乳糖分解酵素が欠損しているヒトに消化酵素として使用します。

ミルラクト細粒(50%)[特徴]成分はチラクタ-ゼ、乳糖分解により消化吸収作用をする[適応]①乳児の一次性・二次性乳糖不耐症による消化不良:単一症候性下痢症、急性消化不良症、感冒性下痢症、白色便性下痢症、慢性下痢症、未熟児・新生児の下痢②経管栄養、経口流動食などの乳糖不耐による下痢[用量・用法]1回0.25~0.5g 、少量の水またはお湯(50゜C以下)で溶解し、哺乳時に投与②摂取乳糖量10gにつき0.5gを食事とともに投与(適宜増減)[副作用]発疹、便秘、腹部膨満、嘔吐[慎重投与]本人または両親・兄弟に蕁麻疹、気管支ぜんそく、他の薬剤に対して過敏症、食物アレルギ-等のみられる患者[注意]乳糖不耐と考えられる患者に対して使用:乳児の場合は便のPHおよび糖を測定、原則として①PH 5.5以下②PH 5.5~6.5かつ糖(+)以上③糖(++)以上で使用する。効果を考慮すると煩雑で使用しづらい。

img894


 

炎症性腸疾患治療薬


非特異性炎症性腸疾患とは細菌による感染性の腸炎をさすのではなく、ある種の免疫異常が原因となっている潰瘍性大腸炎・クロ-ン病などのことです。難治性で治療が難しいことが普通で、治療期間も長くなることが少なくありません。サラゾピリン・ペンタサなどが主力で無効の場合ブレドニン・イムランなどの免疫抑制剤が使用されます。新しい治療としては免疫のメカニズムを考慮したモノクロナ-ル抗体(インフリキシマフ゛)が導入されています。
IBD


サラゾピリン錠500mg[特徴]成分はサラゾスルファピリジン[適応疾患]潰瘍性大腸炎、限局性腸炎、非特異性大腸炎[用量・用法]1日2~4g 分4、症状により初め1日8g 、3週間以後は次第に減量し1日1.5~2g [小児] 12歳1日1.5g、4~6回に分服[禁]サルファ剤・サリチル酸製剤過敏症、新生児・低出生体重児[副作用]白血球減少、尿路結石、脱毛、胃痛、嘔気・嘔吐、発疹、発熱、精子減少症、再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少、貧血、DIC、皮膚粘膜症候群、中毒性表皮壊死融解症、紅皮型薬疹、過敏症症候群、伝染性単核球症様症状、間質性肺炎、薬剤性肺炎、SLE様症状、ネフロ-ゼ症候群、急性腎不全、劇症肝炎、無菌性髄膜炎、消化性潰瘍、s字状結腸穿孔、脳症、心膜炎、胸膜炎等[注意]定期的に血液学的検査、肝機能、胃機能検査をすること。また皮膚・爪および尿、汗等の体液が黄色に着色することがある。[注]最近では副作用の出やすいスルファビリジンを含まないで、サラゾピリンの有効成分5-ASA(メサラジン)のみの製剤(ペンタサ)を使用することが多くなっている。1日3gまでのメサラジンの服用は妊娠時でも安全に使用できるが葉酸欠乏をきたすことがあるので妊娠前から妊娠3ヵ月まで1日4~5mgの葉酸補給が推奨される。

サラゾピリン

5ASA用量


ペンタサ500mg[特徴]成分はメサラジン(5-ASA)、小腸・大腸で放出されるようエチルセルロ-スで5-ASAをコ-ティング、スルファピリジンは含まれていない。炎症細胞から出る活性酸素を消去、炎症進展と組織障害を抑制する[適応疾患]①潰瘍性大腸炎(重症を除く)②クロ-ン病[用量・用法]①1回500mg 1日3回食後(上限 1回225mg)  活動期は1回2000mg 1日2回投与可 小児‣1日30~60mg/kg、分3 最大1日2250mg ‣寛解期 1日30~40mg/kg, 分2~4②1回500~1000mg、1日3回[禁忌]重篤な腎・肝障害、サリチル酸類過敏症[副作用]発疹、掻痒、丘疹、蕁麻疹、紅斑、下痢、腹痛、嘔吐、肝機能異常●過敏性肺障害、心筋炎、心膜炎、胸膜炎、間質性腎炎、ネフロ-ゼ症候群、腎機能低下、急性腎不全、再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症、肝炎、肝障害、黄疸、膵炎
ペンタサ坐剤1、000mg[特徴]成分はメサラジン、マクロゴ-ル・ポピト゜ン・タルク・ステアリン酸マグネシウムを添加物として含む[適応疾患]潰瘍性大腸炎[用量用法]通常、成人に1日1個を直腸内に挿入[禁忌]重篤な腎障害、重篤な肝障害、サリチル酸エステル類又はサリチル酸塩類に対する過敏症の既往歴のある者[注]本剤は直腸内に原曲されるためS字結腸より口側の炎症には効果が期待できない。
アサコ-ル400mg[特徴]成分はメサラジン(5-ASA)、下部消化管に到達してから有効成分を放出、直腸S字結腸の潰瘍性大腸炎に適している。[適応]潰瘍性大腸炎(重症を除く)[用量・用法]1回800mg1日3回、活動期1回800mg1日3回食後[禁忌]重篤な腎・肝障害、サリチル酸類過敏症[副作用]抗酸球増加、白血球減少、単球増加、腹痛、下痢、腹部膨満、悪心、血中アミラ-ゼ上昇、ビリルビン、肝機能(GOT・GPT・γ-GTP・ALP)尿中NAG、BUN、CRP増加●骨髄抑制、再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症、白血球減少症、好中球減少症、血小板減少症、心筋炎、心膜炎、間質性肺疾患、膵炎、間質性腎炎、ネフロ-ゼ症候群、腎不全、肝炎、肝障害、黄疸[注]直腸型に使用している。
img766
プレドネマ注腸液20mg/60ml[特徴]成分はプレドニゾロンリン酸エステルナトリウム、ディスポ-ザブルのステロイド注腸剤[用量・用法]1回20mg、直腸内注入[適応]潰瘍性大腸炎、限局性腸炎[副作用]●ショック、消化管出血、中心性網脈絡膜症、多発性後極部網膜色素上皮症、心筋梗塞、脳梗塞、動脈瘤その他ステロイドホルモン剤にみられる副作用[注]吸収効率を上げるため注入後体位変換、安静が必要になる。

UCTX




過敏性腸症候群治療薬

特別な器質的疾患がないのに、腹痛・腹部膨満を伴う便通異常(下痢・便秘)を特徴とする慢性・再発性の疾患です。腸管運動の亢進などがあり自律神経や中枢神経系の異常との関連が示唆されています。腸管7運動の抑制薬や便の固さを調節する薬剤等が使用されます。

img892



img891




イリボ-錠(5μg)[特徴]5-HT3受容体拮抗薬[適応疾患]男性における下痢型過敏性腸症候群[用量・用法]1日1回 5μg 最高1日10μg [副作用]便秘、硬便●ショック、アナフィラキシ-様症状、虚血性大腸炎、重篤な便秘[注意]女性には使用しない。

[参考]
FD

Ach




nagasawanorio62 at 07:57|Permalink 消化器薬 

April 10, 2012

胃腸機能調節薬

 胃機能調節薬は消化管の運動が低下した際に使用する薬剤で、胃内容の排出異常を改善し、胃のもたれや腹満感・胃部不快感などの軽減を目的に処方されます。副交感神経刺激薬、抗ドパミン薬、オピアト作動薬、選択的5-HT作動薬などがあります。

健胃薬

いわゆる胃ぐすり。消化酵素・制酸剤・生薬などの配合剤になっており、胃の不定愁訴を改善し食欲を増進させる働きがあります。

SM散[特徴]タカヂアスタ-ゼ、メタケイ酸アルミン酸Mg, 炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム、丁字、桂皮、甘草等[適応疾患]食欲不振、胃不快感、胃もたれ、嘔気・嘔吐[用量・用法]1回1.3g1日3回[禁忌]透析患者、Na摂取制限、高Ca血症、副甲状腺機能低下症、副甲状腺機能亢進症[副作用]高Mg血症(長期服用)、腎結石・尿路結石(長期大量投与)、発疹など

ドパミン受容体拮抗薬

ドパミンが受容体に結合するとアセチルコリンの遊離が抑制されます。この受容体結合に拮抗的に作用することによりアセチルコリンの遊離が妨げられず、消化管の運動と分泌が促進され、嘔気・嘔吐などの症状の改善が可能になります。

プリンペランシロップ[特徴]成分はメトクロプラミド、消化管運動調節に働き、中枢性・末梢性嘔吐のいずれにも鎮吐効果を発揮。[適応疾患]次の場合の消化管機能異常: 胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胆嚢・胆道疾患、腎炎、尿毒症、乳幼児嘔吐、薬剤投与時、X線検査時バリウムの通過促進[適応外]しゃっくり、めまい[用量・用法]1日0.5~0.7ml/kg 食前2~3回分服[禁忌]褐色細胞腫、消化管出血、穿孔[副作用]下痢、腹痛、めまい、眠気、錐体外路症状、無月経、乳汁分泌、血圧降下、ショック・アナフィラキシ-、意識障害、痙攣、遅発性ジスキネジア等[注意]長期連用で錐体外路症状(振戦、ふらつき、歩行障害等)が出現のことあり。
ナウゼリン錠5mg・10mg[特徴]成分はドンペリドン、上部消化管ならびん嘔吐中枢に働いて、抗ドパミン作用を発揮、胃腸運動の促進作用も持つ。[適応疾患]次の場合の消化器症状:慢性胃炎、胃下垂症、胃切除後症候群、抗悪性腫瘍薬・レボドパ製剤投与時[用量・用法]1回5~10mg 1日3回[適応外]過敏性腸症候群[禁忌]妊婦、消化管出血、機械的イレウス、消化管穿孔、プロラクチン分泌性の下垂体腫瘍[副作用]下痢、腹痛、めまい、眠気、錐体外路症状、無月経、乳汁分泌、血圧降下、ショック・アナフィラキシ-、意識障害、肝障害、黄疸
ナウゼリン細粒1%[用量・用法]1日1~2mg/kg(細粒として0.1~0.2g) 分3食前[適応]周期性嘔吐症、乳幼児下痢症(3歳以下は7日以上の連用を避ける)、上気道感染症、抗悪性腫瘍薬投与時
ナウゼリン坐薬10mg[用量・用法]3歳未満1回10mg 1日2~3回、3歳以上 1回30mg 1日2~3回[副作用]上記に加えて肛門部不快感、悪心

vom

v1


オピアト作動薬

オピオイド受容体に作用し、消化管運動調律作用を示します。消化管の運動亢進時には抑制的に、運動低下時には促進的に働き、機能性胃腸症や過敏性腸症候群など各種の消化器症状の改善に使用されます。

セレキノン錠100mg[特徴]成分はトリメプチンマレイン酸塩、胃腸両方に作用し、胃・腸管運動調律を改善する。末梢性鎮吐作用も有しいる。[適応疾患]①慢性胃炎における消化器症状②過敏性腸症候群[用量・用法]①1回100mg 1日3回②1回100~200mg1日3回[副作用]便秘、下痢、口渇、悪心・嘔吐、心悸亢進、眠気、めまい、倦怠感、じんましん、掻痒感、排尿障害、肝障害、黄疸等[注]もっばら過敏性腸症候群に使用している。
IBS



抗眩暈薬

めまいには回転性・浮動感・意識喪失感があり回転性めまいにはメニエ-ル病・前庭神経炎・良性発作性頭位症などの末梢性のめまいがあります。原因を診断することが最優先になります。

めまいの原因となる疾患

● 耳疾患(耳性めまい)
● 視力異常(眼性めまい)
● 頚部筋緊張異常(頚性めまい)
● 過度の血圧下降(降圧)
● うつ状態
● 小脳・脳幹疾患
● 大脳疾患


img658

vert


セファド-ル錠(25mg)[特徴]成分はジフニド-ル塩酸塩、椎骨動脈循環改善作用・前庭神経路調整作用・眼振抑制作用がある。[適応疾患]内耳障害に基づくめまい[用法用量]1回1~2錠、1日3回[禁]重篤な腎障害[副作用]口渇、浮動感・不安感、頭重感、発疹、胸やけ等
トラベルミン[特徴]成分はジフェンヒドラミンサリチル酸塩・ジプロフィリン配合錠、迷路反応調整・嘔吐中枢興奮抑制作用がある。[適応]動揺病、メニエ-ル病に伴うめまい・嘔吐・悪心[用量用法]1回1錠1日3~4回[禁]緑内障、下部尿路閉塞疾患[副作用]眠気、倦怠感、頭重感、めまい、動悸、口渇、過敏症など[注]授乳は避けること、かみ砕くと苦味・舌のしびれがあり噛まずに服用すること。





nagasawanorio62 at 12:17|Permalink 消化器薬 | 胃機能調節薬

April 05, 2012

消化性潰瘍治療薬

 消化性潰瘍(胃・十二指腸潰瘍)は胃・十二指腸粘膜の攻撃因子(胃酸・ピロリ菌等、非ステロイド抗炎症薬・アルコ-ル等)と防御因子(粘膜血流・粘膜分泌・内因性のプロスタグラチンなど)とのバランスがくずれ攻撃因子が優位にかたむいて発病すると考えられています。そのため潰瘍薬には胃酸を抑制的に制御もしくは粘膜の防御作用を増強させる薬剤が症状に応じて単独もしくは併用で処方されます。
壁細胞と潰瘍薬


















ul2












プロトンポンプ阻害薬(PPI)

胃粘膜の壁細胞からH+が分泌されることによって胃酸のPHは1~2に維持され食物の消化が円滑に進んでゆきます。この酸分泌(H+)の最終段階がフロトンポンプと呼ばれ、H+を効率的に細胞外に分泌して塩酸(HCl)を生成します。このプロトンポンプを阻害する薬剤が最も強力な制酸効果を発揮、胃潰瘍・逆流性食道炎の治療に極めて有用です。そのため何種類も開発され上梓されていますが、当科で採用している薬剤について解説します。

オメプラ-ル10mg[特徴]強い酸分泌作用を持つ、日中・夜間を問わず確実に酸分泌を抑制する。PPIとして最初に開発された。[適応疾患]①胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、ゾ-リンジャ-・エリソン症候群②胃潰瘍、十二腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少病、ピロリ菌除菌補助③非びらん性胃食道逆症[用量・用法]①1日1回20mg 胃潰瘍、逆流性食道炎 8週間まで、 十二指腸潰瘍 6週間まで、再燃・再発を繰り返す食道炎の維持療法: 1日1回10~20mg ②(アモキシリン750mg,クラリスロマイシン200~400mg/日 併用時) 1回20mg 1日2回 7日間 ③1回10mg1日1回[副作用]発疹、じんましん、下痢・軟便、鼓腸・放屁、肝機能異常、味覚異常、低Mg血症、ショック・アナフィラキシ-、汎血球減少症、溶血性貧血、劇症肝炎、皮膚粘膜症候群、間質性腎炎、腎不全、低Na血症、間質性肺炎、錯乱など
タケプロン30mg[特徴]腸溶製剤、持続的に効果を発揮。[適応疾患]]①胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、ゾ-リンジャ-・エリソン症候群②胃潰瘍、十二腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少病、ピロリ菌除菌補助③非びらん性胃食道逆症(15mgのみ)、低用量アスピリン・非ステロイド抗炎症薬投与時の潰瘍又は十二支腸潰瘍の再発抑制。[適応外]反復性副鼻腔炎[用量・用法]①1日1回30mg胃潰瘍、逆流性食道炎 8週間まで、 十二指腸潰瘍 6週間まで、再燃・再発を繰り返す食道炎の維持療法: 1日1回15mg~30mgまで ②(アモキシリン750mg,クラリスロマイシン200~400mg/日 併用時) 1回30mg 1日2回 7日間 不成功時は(アモキシリン750mg メトロニダゾ-ル250mg併用 )1回30mg1日2回 7日間 ③1回15mg1日1回 非びらん性胃食道逆流症は4週間まで[副作用]発疹、痒疹、便秘、下痢、口渇、頭痛、眠気、女性化乳房、発熱、コレステロ-ル・尿酸の上昇、アナフィラキシ-反応、ショック、汎血球減少、溶血性貧血、肝障害、皮膚粘膜症候群、間質性肺炎、間質性腎炎等
タケプロンOD錠15mg[特徴]口腔内崩壊錠、口の中で溶かしたり、かみ砕いて服用。

タケキャブ20mg[特徴]成分はボノプラザンフマル酸塩、胃壁細胞に長時間残留カリウムイオンに競合的な様式で゛プロトンポンプを阻害し、酸分泌を抑制効果の出現が速やかで強力[適応疾患]①胃潰瘍、十二指腸潰瘍、②逆流性食道炎③低用量アスピリン・非ステロイド抗炎症薬投与時の潰瘍又は十二支腸潰瘍の再発抑制④胃潰瘍、十二腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少病、早期胃癌に対する内視鏡治療後胃、ピロリ菌除菌の補助[用量・用法]①1日1回20mg、胃潰瘍では8週間、十二指腸潰瘍では6週間まで②1日1回20mg、4週間まで、効果不十分では8週間まで 再発再燃を繰り返す場合の維持:1日1回10mg 効果不十分の場合1日1回20mg③1日1回10mg④ピロリ除菌の抗生物質の項目参照(アモキシリン750mg,クラリスロマイシン200~400mg/日 併用時) 1回20mg 1日2回 7日間 不成功時は(アモキシリン750mg メトロニダゾ-ル250mg併用 )1回20mg1日2回 7日間[副作用]偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎、便秘、下痢、発疹、腹部膨満、AST・ALT上昇など[併用禁忌]リルビリン、アタザビル

PPI





img603



H2受容体拮抗薬

胃粘膜壁細胞のヒスタミン受容体にヒスタミンが働くと、代謝経路が賦活化されH+が分泌されることになります。H2ブロッカ-はこのH2ヒスタミン受容体に拮抗的に作用して、胃酸の分泌を抑制します。PPIが開発されたあとも潰瘍治療薬として有用で頻用されています。プロテカジン以外のH2受容体拮抗薬は腎排泄の薬剤のため高齢者や腎機能低下では投与量に注意が必要です。

タガメット錠200mg[特徴]成分はシメチジン、胃酸ならびにペプシン分泌抑制作用がある。[適応疾患]①胃・十二指腸潰瘍②吻合部潰瘍、ゾリンジャ-・エリソン症候群③逆流性食道炎、上部消化管出血④急性胃炎・慢性胃炎の急性増悪期[用量・用法]①②③1回200mg1日4回または1回400mg1日2回(朝食後、就寝前) ④1回200mg 1日2回(朝食後、就寝前)又は1回400mg 1日1回[副作用]発疹、女性化乳房、腎障害、頭痛、錯乱、頻脈、便秘腹部膨満、下痢、ショック・アナフィラキシ-、再生不良性貧血、汎血球減少、間質性肺炎、皮膚粘膜症候群、肝障害、房室ブロック、意識障害、痙攣等[注意]高齢者は錯乱を含む中枢神経症状に注意
ガスタ-錠20mg[特徴]成分はファモチジン、H2ブロカッカ-としてもっとも良く使用されている。[適応疾患]①胃・十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、上部消化管出血、逆流性食道炎、ゾリンジャ-・エリソン症候群②急性胃炎・慢性胃炎急性増悪期の胃粘膜病変改善[適応外]小児の胃食道逆流現象[用量・用法]①1回20mg 1日2回(朝・夕食後または就寝前)  又は1日1回40mg 就寝前②1回10mg 1日2回、又は1日1回20mg 就寝前 [副作用]便秘、肝障害、過敏症、下痢、腹部膨満、白血球減少、徐脈、錯乱状態、意識障害、女性化乳房、顔面浮腫、ショック・アナフィラキシ-、汎血球減少、再生不良性貧血、溶血性貧血、皮膚粘膜症候群、横紋筋融解症、QT延長、間質性腎炎、急性腎不全、間質性肺炎など

H2RAのH2受容体拮抗作用の比較

 タガメット 1 ガスタ- 10~148倍 アシノン 10倍 プロテカジン 85.5倍

抗コリン薬

迷走神経刺激により神経末端より分泌されるアセチルコリンの受容体M1M2を遮断することによって胃酸の分泌を抑制、おもに腹痛などに使用されます。

ブスコパン錠10mg[特徴]成分はブチルスコポラミン、鎮痙・消化管運動抑制・胃酸分泌抑制・膀胱内圧上昇抑制作用がある。[適応疾患]胃十二指胃腸潰瘍、食道・幽門痙攣、胃炎、腸炎、胆嚢・胆管炎、尿路結石症、月経困難症、膀胱炎、腸疝痛、痙攣性便秘、機能性下痢、胆石症、胆道ジスキネジア、胆嚢切除後後遺症[禁忌]出血性大腸炎、緑内障、前立腺肥大による排尿障害、重篤な心疾患、麻痺性イレウス[用量・用法]1回10~20mg、1日3~5回、 小児1日 7.5歳20mg, 12歳30mg  分3~5[副作用]口渇、眼調節障害、散瞳、排尿障害、頭痛、心悸亢進、発疹、じんましん、ショック、アナフィラキシ-様症状
ブスコパン注20mg,1ml[用量・用法]1回10~20mg、皮下・筋・静注[副作用]注射で使うときはショックが少なからず報告されているため、どうしても必要な場合は当院では点滴内に混注してショック等に注意しながら使用、終了後も要観察。

img048


防御因子増強剤

防御因子増強とは粘膜血流増加作用、粘液分泌の増加、細胞増殖作用、内因性プロスタグランジン増加作用などをさします。これらの働きによって粘膜にびら潰瘍ができにくくなり、同時にびらん潰瘍の修復をはやめることができます。単剤での効果は強くないため、酸分泌抑制薬と併用されることでより効果をあげることができます。
ul



イサロン錠100mg[特徴]成分はアルジオキサ、組織修復作用、粘膜被覆作用、制酸作用、抗ペプシン作用を持つ。[適応疾患]胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎[禁忌]透析患者[用量・用法]1日300~400mg 3~4回に分服[副作用]便秘
セルベックス細粒10%[特徴]成分はテプレノン、胃粘膜保護作用、胃粘膜プロスタグランジン増加作用がある。[適応疾患]胃潰瘍、急性胃炎・慢性胃炎の急性増悪期における胃粘膜病変の改善[用量・用法]1回50mg 1日3回 、小児 1回 7.5歳 25mg  12歳 35mg 1 日3回[副作用]便秘、下痢、嘔気、嘔吐、口渇、腹痛、腹部膨満、肝機能異常、頭痛、発疹、痒疹、コレステロ-ル上昇、血小板減少、肝障害、黄疸[注]甘味があって服用しやすくよく使用している。
アルサルミン細粒[特徴]成分はスクラルファ-ト、胃粘膜保護・抗ペプシン・制酸作用。胃痛・胸焼けなどの頓服薬として有用。[適応疾患]胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性・慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変[適応外]逆流性食道炎、口内炎[用量・用法]1回1.2g1日3回、小児 1日 3歳 1g 7.5歳 1.5g 12歳 2g 分3 [副作用]便秘、発疹、じんましん、アルミニウム脳症など[禁忌]透析患者[注意]経管栄養中の患者に胃石・食道結石
アズノ-ル錠2mg[特徴]成分はアズレン、消炎・治癒促進作用がある。[適応疾患]①胃潰瘍、胃炎②咽頭炎・扁桃炎、口内炎、急性歯肉炎、舌炎、口腔創傷[用量・用法]①1回2mg 1日3回食前 ②1回4~6mg 1日数回含漱[副作用]悪心・嘔吐、膨満感、下痢、便秘など[注]含漱には含漱用の液体の製品を使用することの方が多い。

protect




nagasawanorio62 at 07:51|Permalink 消化器薬 | 胃・十二指腸潰瘍薬

March 25, 2012

脂質異常症(高脂血症)治療薬(1)(2)

高脂血症とは血清のコレステロ-ル・中性脂肪(TG)が増加、そのため動脈硬化等血管の変性が進行する病態で、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの危険因子になります。またHDL-コレステロ-ル(善玉コレステロ-ル)が低い場合も動脈硬化性疾患のリスクを高めるため、これらを併せて脂質異常症と定義しています。脂質異常症の治療薬は血清コレステロ-ルやTGを低下、HDL-コレステロ-ルを上昇させて動脈硬化性疾患の予防または治療することを目的に開発されてきました。種類はたくさんありますがその中から代表的なものを最小限採用して処方しています。

hyperlidiag
**高TG血症:血清TGが高くなるとsmall dense LDLやレムナントの増加、血液凝固線溶系の異常、HDL-Cの低下をもたらし動脈硬化を進展させる変化が起きる。
hyperlitr
















hyperlirisk





血清脂質と薬剤・食事等について

 

病型

増加するリポ蛋白

   血清脂質

コレステロ-ル

中性脂肪

治療法 

 

カイロミクロン

  →

 ↑↑↑

脂肪制限

 

Ⅱa

LDL

 ↑↑

  →

低コレステロ-ル食、スタチン、陰イオン交換樹脂、エゼチミブ、ニコチン酸系、プロブコ-ル

 

Ⅱb

LDL,VLDL

 ↑↑

  ↑

低コレステロ-ル食、アルコ-ル、糖質制限、フィブラ-ト系、スタチン、エゼチミブ、プロブコ-ル、ニコチン酸系、EPA製剤

 

レムナント(IDL)

  ↑

  ↑

Ⅱb型の食事療法、フィブラ-ト系、スタチン

 

VLDL

  →

 ↑↑

カロリ-・アルコ-ル・糖質制限、フィブラ-ト系、ニコチン酸系、EPA、デキストラン硫酸

 

カイロミクロン・VLDL

 ↑↑

 ↑↑↑

カロリ-・アルコ-ル・糖質・脂肪制限、フィブラ-ト系、ニコチン酸系、EPA製剤

 

 

スタチン

コレステロ-ル合成の律速酵素を阻害して、肝細胞内のコレステロ-ルを減少させると同時に血中からのLDLコレステロ-ル(悪玉コレステロ-ル)の取り込みを促進して、強力なコレステロ-ル低下作用を持ちます。


スタチンの種類
スタチン比較

*リピトール、リポバス、クレストールの3つをストロングスタチンと呼びコレステロール低下作用は他のスタチンより強力。


メバロチン5mg[特徴]成分はプラバスタチン、わが国で開発された国産初のスタチン製剤、水溶性で肝細胞選択性が高い。[用量・用法]10mg、1回または2回に分服、1日20mgまで増量可[適応疾患]高脂血症、家族性高コレステロ-ル血症[禁忌]妊婦・授乳婦[副作用]発疹、下痢、横紋筋融解、肝障害、ミオパシ-、末梢神経障害、間質性肺炎など[注意]1日1回の場合は通常夕食後
リピト-ル10mg[特徴]成分はアルバスタチン、血中半減期が長く、強力なコレステロ-ル低下作用、脂溶性[用量・用法]1日1回10mg 、1日20mgまで 家族性は1日40mgまで増量可[適応疾患]高コレステロ-ル血症、家族性高コレステロ-ル血症[禁忌]肝機能低下、妊婦、授乳婦[副作用]GOT・GPT・GTP上昇、掻痒感、発疹、アミラ-ゼ上昇、嘔吐、下痢、胸やけ、便秘、胃部不快感、横紋筋融解症、ミオパシ-、劇症肝炎・肝炎、汎血球減少、血小板減少、皮膚粘膜症候群、多形紅斑、高血糖、間質性肺炎
クレスト-ル2.5mg[特徴]成分はロスバスタチンカルシウム、LDL-C の低下作用HDL-Cの増加作用が強い[用量・用法]1日1回2.5mgで開始、早期にLDL-Cを低下目的では5mg.4週以降効果不十分には10mgまで、家族性高脂血症には20mgまで増量可[適応]高コレステロ-ル血症、家族性高コレステロ-ル血症[禁忌]肝機能低下(急性・慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝がん、黄疸)、妊婦、授乳婦[副作用]横紋筋融解症、ミオパチ-、肝炎、肝障害、黄疸、血小板減少、過敏症、間質性肺炎、末梢神経障害、多形紅斑‣筋肉痛、掻痒感、発疹、じんましん、腹痛、便秘、下痢、嘔気、無力症、CPK上昇、頭痛、浮動性めまい、腎機能障害、蛋白尿、膵炎など

img968


フイブラ-ト系薬剤

細胞核内の受容体PPARαを活性化、リポ蛋白リパ-ゼ・肝性トリグリセライドリパ-ゼ活性を高め、各種リポ蛋白の異化を促進して、肝臓における脂肪酸の合成を抑制します。同時にアポ蛋白の合成を促進、HDL-C(善玉コレステロ-ル)を上昇させる働きがあります。

ベザト-ルSR200mg[特徴]成分はベザフィブラ-ト、高脂血症のなかで中性脂肪が上昇コレステロ-ルが正常か経度上昇しているⅢ・Ⅳ型に第一選択薬、腎臓から排泄される徐放製剤、腎機能に考慮[用量・用法]1回200mg1日2回食後腎機能低下者・高齢者は減量[適応]高脂血症[禁忌]肝障害、腎障害(Cr2.0mg/dl以上)、胆嚢疾患、妊婦・授乳婦[副作用]筋痙攣、筋肉痛、腹痛、嘔気、下痢、発疹、腎障害、胆石、味覚異常、勃起不全、口内炎、横紋筋融解症、アナフィラキシ-、肝障害・黄疸、皮膚粘膜症候群等
リピディルカプセル100mg[特徴]成分はフェノフィブラ-ト、核内受容体PPARαを活性化して血中中性脂肪を低下、善玉コレステロ-ルを増加させる。[用量・用法]1回100mg 1日1回食後、空腹時は吸収が悪い[適応]高脂血症[禁忌]肝障害、中等度以上の腎障害(Cr2.5mg/dl以上)、胆嚢疾患、妊婦・授乳婦[副作用]肝機能異常、CK上昇、胆石症、抗核抗体陽性、倦怠感、浮腫、多形紅斑、嘔気嘔吐、胸やけ、勃起障害、横紋筋融解症、膵炎等[注]尿酸排泄作用もあり高尿酸血症を伴う高脂血症に有効。
パルモデイア錠0.1mg[特徴]成分はペマフィブラ-ト、核内受容体PPARα活性化作用が最強、強力なTG低下作用[適応]高脂血症[禁忌]重篤な肝障害、胆道閉塞、中等度以上の腎障害(Cr2.5mg/dl以上)、胆石、妊婦[用量・用法]1回0.1mg 1日2回、最大1回0.2mg1日2回まで[副作用]横紋筋融解、胆石症、AST・ALT・CK上昇、糖尿病、尿酸増加[注]定期的な肝機能検査


ニコチン酸系薬

脂肪細胞から脂肪酸遊離を抑制し肝でのVLDL合成抑制とリポ蛋白リパ-ゼ活性を高めてVLDL-TGの加水分解を促進して中性脂肪を低下させ、コレステロ-ルの排泄促進や善玉コレステロ-ルを増加させるはたらきを有しています。

ユペラN100mgカプセル[特徴]成分はトコフェロ-ルニコチン酸エステル、微小循環系賦活作用や脂質代謝改善作用がある。[用量・用法]1回100~200mg1日3回[適応疾患]高血圧に伴う随伴症状、高脂血症、閉塞性動脈硬化症に伴う末梢循環不全[副作用]肝障害、食欲不振、発疹、下痢、便秘、温感、潮紅、顔面浮腫等[注]もっぱら末梢循環改善に使用している。

イコサベンタ酸エステル(EPA)

 肝でのVLDL(リポ蛋白のひとつ)合成を抑制、中性脂肪(TG)を低下させる働きがあります。高純度の魚油から作られた日本独自の薬剤で、冠動脈疾患に対する予報効果がみとめられています。

エバデ-ル300mgカブセル[特徴]高純度のEPA製剤、血小板凝集抑制、高脂質低下、動脈の伸展性保持作用を持つ。[適応疾患] ①閉塞性動脈硬化症による潰瘍・疼痛・冷感の改善②高脂血症 [用量・用法] 1回600mg 1日3回毎食後 、高脂血症の場合1回900mg 1日2回[副作用]発疹、掻痒感、悪心、下痢、腹痛、胸やけ、肝障害、出血、咳、呼吸困難など[注]大きな副作用がなく処方しやすいが、1回量が多いのがやや難。


コレステロ-ルトランスポ-タ-阻害薬

コレステロ-ルは肝臓で合成されるものが80%、食事摂取により小腸から吸収されるものが20%とされています。スタチンはコレステロ-ル合成を阻害してコレステロ-ルの低下を図りますが、小腸からコレステロ-ルの吸収を阻害する働きをもつ薬剤が開発され、使用されるようになってきています。スタチンで十分な効果が得られない高脂血症に併用することによって有効に働きます。

ゼチ-ア10mg[特徴]成分はエゼチミブ、小腸でのコレステロ-ル吸収を阻害[用量・用法]1回10mg1日1回[適応]高コレステロ-ル血症、家族性高コレステロ-ル血症、ホモ接合体シストロ-ル血症[副作用]過敏症、横紋筋融解症、肝障害‣便秘、下痢、腹痛、腹部膨満、悪心嘔吐、ALT・γ-GTP上昇、発疹など[注]スタチンに併用することが多い。

7de2d2ea[1]


ロトリガ粒状カプセル2g/包

[特徴]オメガ-3脂肪酸エチル、2g中EPA930mg,DHA750mg含有[適応疾患] 高脂血症 [用量・用法] 1回2g 1日1回、食直後 TG高値:1回2g1日2回まで増量可 [副作用]肝障害、黄疸、発疹、薬疹、高血糖、めまい、頭痛、鼻出血、下痢、嘔吐等[禁]出血
パルモディア錠0.1mg[特徴]核内受容体PPARγ活性化作用が最強、強力にTGを低下させる[成分]ペマフィブラ-ト[適応疾患]高脂血症(家族性を含む)[用量・用法]1回0.1mgを1日2回投与、1回0.2mg1日2回まで可[副作用]横紋筋融解症(筋肉痛・脱力感・CPK上昇・ミオグロビン上昇)、胆石症、GOT・GPT・CK上昇、糖尿病、尿酸増加など[禁忌]重篤な肝障害、胆石、妊婦[注意]TGを30~42%sLDLを15%低下させる。 


parmodia
                      (パンフレットより)


脂質管理目標

img608
















高脂血症薬の効果の比較

高脂血症薬比較


スタチン使用時の注意点

   ① スタチン開始前にCPKと肝酵素を測定する。
   ② 筋肉痛・筋力低下等の筋症状を確認する。
   ③ スタチンのLDL-Cに対する効果は数週間で現れるので開始後や投与量薬剤変更後6週間程度
     で効果判定のための脂質検査を行う。


特別な配慮が必要な患者層  

img587
















img609


























































































nagasawanorio62 at 18:03|Permalink 高脂血症・痛風 | 高脂血症(2)

March 24, 2012

抗アレルギ-薬

ここではアレルギ-性鼻炎・アレルギ-結膜炎等のアレルギ-性疾患に使用する薬剤について解説します。おとなでは多くの製品が開発され使用できます。抗アレルギ-薬は作用等の違いから次のように分類されています。早くから開発されたものには眠気等の副作用が目立ちますが、新しく上梓された薬剤では中枢神経の副作用はほとんどみとめられなくなっています。当科ではそれそぞれから1~2種類の薬剤を選択して使用しています。
                     1 メディエ-タ-遊離抑制薬(ゼペリン点眼薬)
                                       2  H1受容体拮抗薬(ザジテン、セルテクト、アレロック等)
                                       3  ロイコトルエン受容体拮抗薬(シングレア)
                                       4  Th2サイトカイン阻害薬(アイピ-ディ)
                                       5  トロンボキサンA2阻害薬(バイナス)

ザジテンカブセル1mg特徴]ケミカルメディエ-タ-遊離抑制、好酸球活性化抑制、気道鼻粘膜等組織過敏性の減弱、抗ヒスタミン・抗PAF作用がある。[適応疾患]気管支喘息、アレルギ-性鼻炎、湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、皮膚掻痒症[用量・用法]1回1mg 1日2回 [副作用]眠気、倦怠感、発疹、口渇、頻尿等の膀胱炎様症状、痙攣、興奮等[注]おとなでは自動車の運転等は行わない。[禁忌]てんかんならびにその既往
アゼプチン1mg[特徴]成分はアゼラスチン、ロイコトリエン産生とヒスタミンの遊離抑制作用[用量・用法]1回1mg
1日2回[適応]気管支喘息、アレルギ-性鼻炎、じんましん、湿疹、皮膚炎、アトピ-性皮膚炎、皮膚掻痒症、痒疹[適応外]ベ-チェット病[副作用]眠気、倦怠感、口渇、腹部痛、顔のほてり、味覚異常等[注]老人性皮膚掻痒症によく使用している。
ゼスラン3mg[特徴]催眠作用が少ない。[用量・用法]1回3mg 1日2回、喘息に使用するときは1回6mg1日2回[適応疾患]気管支喘息、アレルギ-性鼻炎、じんましん、皮膚疾患に伴う掻痒[副]発疹、光線過敏症、肝機能障害、眠気、倦怠感、胃不快感、心悸亢進、咽頭痛、浮腫、排尿困難、アナフィラキシ-、血小板減少等[禁忌]緑内障、前立腺肥大等下部尿路閉塞
クラリチン10mg[特徴]選択的H1受容体拮抗作用、ロイコトルエン(LT4)遊離抑制作用、好酸球浸潤抑制作用、効果発現が早く眠気が少ない。[適応疾患]アレルギ-性鼻炎、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚掻痒症に伴う痒疹[用量・用法]1日1回、1.0g[副作用]眠気倦怠感、腹痛、発疹、GOT・GPT上昇等[注]夕刻、効果がきれることあり。
ザイザル5mg[特徴]セチリジンの光学異性体でヒスタミンH1受容体に強力に結合、強い抗ヒスタミン作用を発揮する。[適応]アレルギ-性鼻炎、蕁麻疹、痒疹、皮膚掻痒症(小児のみ)皮膚疾患に伴う痒疹[用量・用法]1日1回10mg、就寝前 最大20mgまで 小児 1日2回 2~7歳 1回2.5mg、1日2回 7~15歳 1回5mg 1日2回[注]就寝前の服用だけでよいので使いやすい。劇的に有効な場合あり。
セルテクト錠30mg[特徴]ヒスタミン、ロイコトルエンなどの遊離抑制、抗PAF作用[用量・用法]1回1錠1日2回[適応疾患]気管支喘息、アトピ-性皮膚炎アレルギ-性鼻炎、蕁麻疹、痒疹[副作用]過敏症、錐体外路症状、眠気、嘔気・嘔吐、女性化乳房、肝障害、アナフィラキシ-等
エバスステル5mg[特徴]体内で活性代謝物に変化、強力なH1受容体拮抗作用。眠気などが少ない。[用量・用法]1日1回5~10mg、体重40kg未満・11歳以下 5mg、12歳以上 10mg[副作用]眠気、倦怠感、頭痛、めまい、口渇、浮腫、じんましん、動悸、血圧上昇、嘔気・嘔吐・腹痛、下痢、舌炎、肝機能障害、ショック、アナフィラキシ-等[注]剤形が小さくこどもでも服用しやすい。
アレロック5mg[特徴]選択的な抗ヒスタミン作用、ケミカルメディエ-タ-などの産生・遊離抑制作用、神経伝達物質タキキニン遊離抑制作用[用量・用法]1回5mg 1日2回(朝・就寝前)[適応疾患]アレルギ-性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴う痒疹、皮膚掻痒症、多形滲出性紅斑、尋常性乾癬[副作用]眠気、倦怠感、腹痛、肝機能異常、白血球増多、腎障害、高コレステロ-ル血症、ショック、アナフィラキシ-等[注]おとなに頻用している。こどもでは半錠にして処方することあり。
シングレア錠10mg[特徴]システィニルロイコトリエンタイプ1受容体に選択的に結合して、炎症惹起メディエ-タ-を強力に抑制[用量・用法]1日1回10mg就寝前[適応疾患]気管支喘息[注]適応外でアトピ-性皮膚炎に使用することあり。[副作用]皮疹、痒疹、頭痛、傾眠、痙攣、幻覚、下痢・腹痛、肝機能異常、口渇、血尿、尿糖、尿蛋白、浮腫、便秘等、アナフィラキシ-様症状等[注意]開封後15分以内に服用、鼻づまりに効果がある。
アイピ-ディカプセル100mg[特]Th2細胞から分泌されるサイトカインIL-4,IL-5産生を抑制してアレルギ-反応に関与するIgE,好酸球を減少させる。[適応疾患]気管支喘息、アトピ-性皮膚炎、アレルギ-性鼻炎[用量・用法]1回1カプセル1日3回食後[副作用]嘔気・嘔吐、胃不快感、発疹、掻痒感、尿蛋白、耳鳴、倦怠感、浮腫、肝障害、ネフロ-ゼ症候群等
バイナス錠75mg[特徴]トロンボキサンA2による血管透過性亢進ならびに炎症細胞浸潤を抑制する。[用量・用法]1回1錠、1日2回(朝、夜食後or就寝前)[適応疾患]アレルギ-性鼻炎[副作用]発疹、痒疹、嘔吐・下痢、頭痛味覚異常、肝炎、肝障害など[注]鼻閉に対して主に使用している。効果がでるのに少し時間がかかる。

7[1]

img941

img428

img427




点眼薬

ゼペリン点眼薬[特徴]炎症を誘発するヒスタミン・ロイコトリエン・PAFの遊離を抑制する。点眼時爽やか感がある。[用量・用法]1回1~2滴、1日4回[適応疾患]アレルギ-性結膜炎[副作用]眼刺激、眼痛、眼瞼浮腫、流涙増加、接触性皮膚炎など[注]点眼後、少し刺激感があり痒みがとれた感じがする。
サンテゾ-ン点眼薬0.02%[特徴]成分は水溶性デキサメタゾン(ステロイド)、抗炎症作用が強い。[用量・用法]1回1~2滴、1日3~4回[適応疾患]外眼部・前眼部の炎症性疾患の対症療法[副作用]緑内障、角膜ヘルペス、角膜真菌症、穿孔、白内障、過敏症、創傷治癒の遷延など[注]アレルギ-性結膜炎でとくにひどいとき、短期で使用している。
パタノ-ル点眼薬[特徴]成分はオロパタジン、アレロックに同じ。抗ヒスタミン作用と抗アレルギ-作用を持つ。[用量・用法]1回1~2滴 1日4回[適応]アレルギ-性結膜炎[副作用]眼痛、角膜炎、掻痒症など[注]刺激が少なくもの足りなく感じる患者さんあり。
ナゾネックス点鼻薬56噴霧[特]成分はモメタゾンフランカルボン酸エステル、1日1回の噴霧で良く全身への影響が少ない[適応]アレルギ-性鼻炎[用量・用法]各鼻腔に1日1回 12歳以上は2噴霧、12歳以下は1噴霧[副作用]アナフィラキシ-、鼻症状、咽喉頭症状、肝障害、WBC・RBC減少、コルチゾ-ル減少など[注意]使用前容器を上下に良く振る。


点鼻薬

リボスチン点鼻薬[特]成分はレボカバスチン、強力かつ持続的ヒスタミンH1受容体拮抗作用、抗アレルギ-作用を有する。[適応疾患]アレルギ-性鼻炎[用量・用法]1回2噴霧1日4回、3歳以上 1日2回、7~12歳 1日2~3回噴霧[副作用]鼻内刺激感、眠気、頭痛、鼻症状誘発、咽頭部不快感、嘔気、鼻出血など
ナイスピ-点鼻薬[特]成分はベクロメタゾン(ステロイド)、全身性副作用はほとんどない。[適応疾患]アレルギ-性鼻炎、血管運動性鼻炎[用量・用法]1回1噴霧1日4回 小児 : 1回1噴霧1日2回[副作用]発疹、鼻症状、くしゃみ発作、鼻出血など[禁]全身真菌症、有効な抗菌薬のない感染症[注]点鼻回数が多いのが難。
アラミスト点鼻薬[特]効果が良好で1日1回の点鼻でコントロ-ル可能、成分はフルチカゾン[用法・用量]1回各鼻腔に2噴霧、1日1回[適応]アレルギ-性鼻炎[副作用]血管浮腫、鼻出血、鼻潰瘍、アナフィラキシ-反応等[禁忌]深在性真菌症
ナゾネックス点鼻薬56噴霧[特]成分はモメタゾンフランカルボン酸エステル、1日1回の噴霧で良く全身への影響が少ない[適応]アレルギ-性鼻炎[用量・用法]各鼻腔に1日1回 12歳以上は2噴霧、12歳以下は1噴霧[副作用]アナフィラキシ-、鼻症状、咽喉頭症状、肝障害、WBC・RBC減少、コルチゾ-ル減少など[注意]使用前容器を上下に良く振る。
ト-ク点鼻薬[特]成分はトラマゾリン、血管を収縮して鼻粘膜の充血、腫張をとる。[適応疾患]諸種疾患による鼻充血・うっ血[用量・用法]1回2~3滴、1日数回点鼻又は噴霧[副作用]鼻刺激感、乾燥感、悪心、心悸亢進など[注]速攻性がある。小児には過量投与により発汗、徐脈、昏睡等が発現しやすいので使用しないことが望ましい。当院ではこどもの処方は控えている。
コ-ルタイジン点鼻薬[特]成分は1ml中塩酸テトラヒドロゾリン1.0mg、プレドニゾロン0.2mg[適応疾患]諸種疾患による鼻充血・うっ血[用量・用法]成人:3~5時間毎に2~3回鼻腔内に噴霧もしくは2~4滴点鼻する。年齢・症状により増減[慎重投与]1)冠動脈疾患のある患者2)高血圧の患者3)甲状腺機能亢進症の患者[禁忌]MAO阻害剤服用・本剤に対する過敏症・2歳未満の乳児・幼小児(6歳以上が望ましい)[副]過敏症・傾眠・頭痛・めまい・振戦・血圧上昇・心悸亢進・不整脈、熱感・反応性充血、鼻局所の膿性感染症誘発など


[参考]
img647
img648

[Th1 ・Th2細胞の役割]
th2





nagasawanorio62 at 17:34|Permalink 抗アレルギ-薬 | アレルギ-性鼻炎・結膜炎

痛風治療薬

血液中の尿酸は細胞の核酸を構成するプリン塩基(アデニン・グアニン)が分解されてできる最終産物です。尿酸が高くなる時は①尿酸の産生過剰②尿酸の排泄低下③内因性のプリン産生増加もしくはプリン塩基の分解亢進などの原因があげられます。高尿酸血症下では尿酸が関節や腎臓等に析出して炎症をもたらし、痛風発作や尿管結石さらには動脈硬化性疾患の危険因子になります。そのため尿酸値を管理することは重要で食事・アルコ-ル等の生活指導に加えて薬による治療が必要になります。痛風発作時の鎮痛剤・尿酸の生成を抑制する薬剤・尿酸の排泄を促進する薬剤・尿のPHをコントロ-ルする薬剤等があり、病態に応じて使い分けています。
img514










img178














              高尿酸血症(尿酸値7.0mg/dl以上)薬物治療の目安
           ①尿酸値 7.0mg/dl 以上で痛風発作等症状みとめる。
     ②尿酸値 8.0mg/dl以上で発作はないが合併症(高血圧・糖尿病・メタボ等)あり。 
     ③尿酸値 9.0mg/dl以上
gout




gout


















goutartgoutart2








img173










img174























病型分類(簡便法:山中)

                 尿中尿酸値/尿中クレアチニン値    

                      尿酸産生過剰型  > 0.5        尿酸排泄低下型< 0.5


*** 薬物治療によって尿酸値を6.0mb/dl以下にすることが望ましい。


尿酸排泄促進薬


尿管から尿酸再吸収を抑制、尿中への尿酸排泄を増加させ尿酸値を下げます。尿酸を下げる作用はユノームが最強、尿酸の排泄増加にともなって生じる尿管結石等を予防する必要があります。。


uaex



ユリノ-ム25mg[特徴]成分はベンズブロマロン、尿細管での尿酸の再吸収を特異的に抑制[用量・用法]1日1回25~50mg 維持療法 : 1回50mg 1日1~3回[敵応疾患] 痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症における高尿酸血症の改善[副作用]重篤な肝障害、発疹、胃腸障害、下痢[禁忌]腎結石、高度の腎障害、妊婦、肝障害
[警告]食欲不振、悪心嘔吐、全身倦怠感、腹痛、下痢、発熱、尿濃染、眼球結膜黄染などが現れたら中止して受診のこと。投与開始後6か月は定期的に肝機能検査実施する。[注]服用後まれに劇症肝炎の発症・死亡報告があるため上記厳守が必要。

img557

尿酸生成抑制薬

キサンチンオキシダ-ゼを阻害して、尿酸生成を抑制します。キサンチンオキシダ-ゼはアデニン・グアニンからヒポキサンチン→キサンチン→尿酸の経路のうち、ヒポキサンチンからキサンチンを促進する酵素です。

img176



アロプリノ-ル50mg[特徴]古くから使用、軽度もしくは中程度の腎障害・肝障害でも使用可。[用量・用法]1日200mg~300mg、2~3回に分服[適応疾患]痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症における高尿酸血症の是正[副作用]痒疹、関節痛、貧血、腎機能異常、全身倦怠感、胃腸障害、皮膚粘膜症候群、再生不良性貧血、無顆粒球症、腎不全、間質性肺炎、ショック、アナフィラキシ-など[注意]腎不全ではアロプリノ-ルの代謝産物、オキシプリノ-ルが増加して副作用が重篤化することあり。
alo



フェブリック10mg[特徴]成分はフェブキソスタット、1日1回の投与により持続的にキサンチンオキシダ-ゼを阻害、尿酸生成を抑制[用量・用法]1日1回10mgから開始、必要に応じて徐々に増量、維持は1日1回40mg 最大1日60mg[適応疾患]痛風、高尿酸血症[副作用]手足のしびれ、下痢、GOT・GPT・CK・CRP上昇、発疹、関節痛、肝障害、過敏症等[注]中等度の腎障害まで投与量の調節は不要。


痛風発作時の鎮痛薬

痛風発作にはコルヒチン・非ステロイド系抗炎症剤・経口ステロイド剤等が使用されていますが、当科ではもっぱら非ステロイド系の鎮痛剤を使用しています。発作中に血中尿酸値が変動すると発作を増悪もしくは遷延させるので、発作中に尿酸降下薬を開始もしくは服薬していたものを中止するべきではないとされています。

ナイキサン100mg[特徴]プロピオン酸系の抗炎症・鎮痛薬、成分はナプロキサン。腫瘍熱にも有効とされている。[用量・用法]1日300mg~600mg  2~3回に分服、痛風発作時 : 初回 400~600mg[適応疾患]関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、痛風発作、腱鞘炎、月経困難症、帯状疱疹、外傷後[適応外]顎関節症の関節痛[禁忌]消化性潰瘍、重篤な血液・肝・腎障害、重篤な心不全、高血圧、アスピリン喘息[副]発疹、掻痒、胃痛・胃部不快感、便秘、下痢、口内炎、浮腫、胃出血・胃腸穿孔、ショック、皮膚粘膜症候群、間質性肺炎、ネフロ-ゼ症候群、腎不全、多形紅斑、無菌性髄膜炎、聴力障害等[注]痛風発作に使用している。

酸性尿改善薬

尿酸排泄促進薬(ユリノ-ム)を使用する場合、尿が酸性になっていると結石ができやすい状況になるため、尿の酸性度(pH)を6.0~7.0に維持して尿路結石を予防する必要があります。また持続的に尿pHが6.0未満で尿路結石を持っているか既往のある場合は尿酸生成抑制薬(アロシト-ル等)使用でも尿をアルカリ化する必要があります。

ウラリット配合剤[特徴]成分はクエン酸カリウムとクエン酸ナトリウム、尿をアルカリ化して結石の再発を抑制する。[用量・用法]1回2錠 1日3回(尿 pH 6.2~6.8 に調整)[適応疾患]痛風ならびに高尿酸血症における酸性尿の改善、アシド-シスの改善[適応外]尿路結石再発予防[副作用]高K血症、肝障害、腎障害、悪心嘔吐、発疹、頻脈等[注]3回の服用なのでやや継続しずらい。






nagasawanorio62 at 07:39|Permalink 代謝系薬剤 | 高脂血症・痛風

March 21, 2012

脂質異常症(高脂血症)治療薬

高脂血症とは血清のコレステロ-ル・中性脂肪(TG)が増加、そのため動脈硬化等血管の変性が進行する病態で、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの危険因子になります。またHDL-コレステロ-ル(善玉コレステロ-ル)が低い場合も動脈硬化性疾患のリスクを高めるため、これらを併せて脂質異常症と定義しています。脂質異常症の治療薬は血清コレステロ-ルやTGを低下、HDL-コレステロ-ルを上昇させて動脈硬化性疾患の予防または治療することを目的に開発されてきました。種類はたくさんありますがその中から代表的なものを最小限採用して処方しています。

hyperlidiag
**高TG血症:血清TGが高くなるとsmall dense LDLやレムナントの増加、血液凝固線溶系の異常、HDL-Cの低下をもたらし動脈硬化を進展させる変化が起きる。
hyperlitr
















hyperlirisk





血清脂質と薬剤・食事等について

 

病型

増加するリポ蛋白

   血清脂質

コレステロ-ル

中性脂肪

治療法 

 

カイロミクロン

  →

 ↑↑↑

脂肪制限

 

Ⅱa

LDL

 ↑↑

  →

低コレステロ-ル食、スタチン、陰イオン交換樹脂、エゼチミブ、ニコチン酸系、プロブコ-ル

 

Ⅱb

LDL,VLDL

 ↑↑

  ↑

低コレステロ-ル食、アルコ-ル、糖質制限、フィブラ-ト系、スタチン、エゼチミブ、プロブコ-ル、ニコチン酸系、EPA製剤

 

レムナント(IDL)

  ↑

  ↑

Ⅱb型の食事療法、フィブラ-ト系、スタチン

 

VLDL

  →

 ↑↑

カロリ-・アルコ-ル・糖質制限、フィブラ-ト系、ニコチン酸系、EPA、デキストラン硫酸

 

カイロミクロン・VLDL

 ↑↑

 ↑↑↑

カロリ-・アルコ-ル・糖質・脂肪制限、フィブラ-ト系、ニコチン酸系、EPA製剤

 

 

スタチン

コレステロ-ル合成の律速酵素を阻害して、肝細胞内のコレステロ-ルを減少させると同時に血中からのLDLコレステロ-ル(悪玉コレステロ-ル)の取り込みを促進して、強力なコレステロ-ル低下作用を持ちます。

スタチンの種類
スタチン比較
*リピトール、リポバス、クレストールの3つをストロングスタチンと呼びコレステロール低下作用は他のスタチンより強力。


メバロチン5mg[特徴]成分はプラバスタチン、わが国で開発された国産初のスタチン製剤、水溶性で肝細胞選択性が高い。[用量・用法]10mg、1回または2回に分服、1日20mgまで増量可[適応疾患]高脂血症、家族性高コレステロ-ル血症[禁忌]妊婦・授乳婦[副作用]発疹、下痢、横紋筋融解、肝障害、ミオパシ-、末梢神経障害、間質性肺炎など[注意]1日1回の場合は通常夕食後
リピト-ル10mg[特徴]成分はアルバスタチン、血中半減期が長く、強力なコレステロ-ル低下作用、脂溶性[用量・用法]1日1回10mg 、1日20mgまで 家族性は1日40mgまで増量可[適応疾患]高コレステロ-ル血症、家族性高コレステロ-ル血症[禁忌]肝機能低下、妊婦、授乳婦[副作用]GOT・GPT・GTP上昇、掻痒感、発疹、アミラ-ゼ上昇、嘔吐、下痢、胸やけ、便秘、胃部不快感、横紋筋融解症、ミオパシ-、劇症肝炎・肝炎、汎血球減少、血小板減少、皮膚粘膜症候群、多形紅斑、高血糖、間質性肺炎
クレスト-ル2.5mg[特徴]成分はロスバスタチンカルシウム、LDL-C の低下作用HDL-Cの増加作用が強い[用量・用法]1日1回2.5mgで開始、早期にLDL-Cを低下目的では5mg.4週以降効果不十分には10mgまで、家族性高脂血症には20mgまで増量可[適応]高コレステロ-ル血症、家族性高コレステロ-ル血症[禁忌]肝機能低下(急性・慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝がん、黄疸)、妊婦、授乳婦[副作用]横紋筋融解症、ミオパチ-、肝炎、肝障害、黄疸、血小板減少、過敏症、間質性肺炎、末梢神経障害、多形紅斑‣筋肉痛、掻痒感、発疹、じんましん、腹痛、便秘、下痢、嘔気、無力症、CPK上昇、頭痛、浮動性めまい、腎機能障害、蛋白尿、膵炎など
img968

フイブラ-ト系薬剤

細胞核内の受容体PPARαを活性化、リポ蛋白リパ-ゼ・肝性トリグリセライドリパ-ゼ活性を高め、各種リポ蛋白の異化を促進して、肝臓における脂肪酸の合成を抑制します。同時にアポ蛋白の合成を促進、HDL-C(善玉コレステロ-ル)を上昇させる働きがあります。

ベザト-ルSR200mg[特徴]成分はベザフィブラ-ト、高脂血症のなかで中性脂肪が上昇コレステロ-ルが正常か経度上昇しているⅢ・Ⅳ型に第一選択薬、腎臓から排泄される徐放製剤、腎機能に考慮[用量・用法]1回200mg1日2回食後腎機能低下者・高齢者は減量[適応]高脂血症[禁忌]肝障害、腎障害(Cr2.0mg/dl以上)、胆嚢疾患、妊婦・授乳婦[副作用]筋痙攣、筋肉痛、腹痛、嘔気、下痢、発疹、腎障害、胆石、味覚異常、勃起不全、口内炎、横紋筋融解症、アナフィラキシ-、肝障害・黄疸、皮膚粘膜症候群等
リピディルカプセル100mg[特徴]成分はフェノフィブラ-ト、核内受容体PPARαを活性化して血中中性脂肪を低下、善玉コレステロ-ルを増加させる。[用量・用法]1回100mg 1日1回食後、空腹時は吸収が悪い[適応]高脂血症[禁忌]肝障害、中等度以上の腎障害(Cr2.5mg/dl以上)、胆嚢疾患、妊婦・授乳婦[副作用]肝機能異常、CK上昇、胆石症、抗核抗体陽性、倦怠感、浮腫、多形紅斑、嘔気嘔吐、胸やけ、勃起障害、横紋筋融解症、膵炎等[注]尿酸排泄作用もあり高尿酸血症を伴う高脂血症に有効。
パルモデイア錠0.1mg[特徴]成分はペマフィブラ-ト、核内受容体PPARα活性化作用が最強、強力なTG低下作用[適応]高脂血症[禁忌]重篤な肝障害、胆道閉塞、中等度以上の腎障害(Cr2.5mg/dl以上)、胆石、妊婦[用量・用法]1回0.1mg 1日2回、最大1回0.2mg1日2回まで[副作用]横紋筋融解、胆石症、AST・ALT・CK上昇、糖尿病、尿酸増加[注]定期的な肝機能検査


ニコチン酸系薬

脂肪細胞から脂肪酸遊離を抑制し肝でのVLDL合成抑制とリポ蛋白リパ-ゼ活性を高めてVLDL-TGの加水分解を促進して中性脂肪を低下させ、コレステロ-ルの排泄促進や善玉コレステロ-ルを増加させるはたらきを有しています。

ユペラN100mgカプセル[特徴]成分はトコフェロ-ルニコチン酸エステル、微小循環系賦活作用や脂質代謝改善作用がある。[用量・用法]1回100~200mg1日3回[適応疾患]高血圧に伴う随伴症状、高脂血症、閉塞性動脈硬化症に伴う末梢循環不全[副作用]肝障害、食欲不振、発疹、下痢、便秘、温感、潮紅、顔面浮腫等[注]もっぱら末梢循環改善に使用している。

イコサベンタ酸エステル(EPA)

 肝でのVLDL(リポ蛋白のひとつ)合成を抑制、中性脂肪(TG)を低下させる働きがあります。高純度の魚油から作られた日本独自の薬剤で、冠動脈疾患に対する予報効果がみとめられています。

エバデ-ル300mgカブセル[特徴]高純度のEPA製剤、血小板凝集抑制、高脂質低下、動脈の伸展性保持作用を持つ。[適応疾患] ①閉塞性動脈硬化症による潰瘍・疼痛・冷感の改善②高脂血症 [用量・用法] 1回600mg 1日3回毎食後 、高脂血症の場合1回900mg 1日2回[副作用]発疹、掻痒感、悪心、下痢、腹痛、胸やけ、肝障害、出血、咳、呼吸困難など[注]大きな副作用がなく処方しやすいが、1回量が多いのがやや難。

コレステロ-ルトランスポ-タ-阻害薬

コレステロ-ルは肝臓で合成されるものが80%、食事摂取により小腸から吸収されるものが20%とされています。スタチンはコレステロ-ル合成を阻害してコレステロ-ルの低下を図りますが、小腸からコレステロ-ルの吸収を阻害する働きをもつ薬剤が開発され、使用されるようになってきています。スタチンで十分な効果が得られない高脂血症に併用することによって有効に働きます。

ゼチ-ア10mg[特徴]成分はエゼチミブ、小腸でのコレステロ-ル吸収を阻害[用量・用法]1回10mg1日1回[適応]高コレステロ-ル血症、家族性高コレステロ-ル血症、ホモ接合体シストロ-ル血症[副作用]過敏症、横紋筋融解症、肝障害‣便秘、下痢、腹痛、腹部膨満、悪心嘔吐、ALT・γ-GTP上昇、発疹など[注]スタチンに併用することが多い。

7de2d2ea[1]

































































































nagasawanorio62 at 07:37|Permalink 代謝系薬剤 | 高脂血症・痛風

March 20, 2012

糖尿病治療薬・インスリン製剤

 インスリン製剤にはインスリンアナログ製剤(インスリンのある部位のアミノ酸を他のアミノ酸と置換、最近はもっぱらこのタイプが使用されている)とヒトインスリン製剤に分類されます。またその作用発現時間と作用持続時間のパタ-ンから超速効型・速効型・中間型・混合型/二相性・持効型に分類されています。血糖はインスリンによってコントロ-ルされています。病態に応じてこれらのインスリン製剤を使い分けることになります。またインスリン治療が絶対的に必要な場合は以下に要約されます。

インスリン治療が絶対的に必要(絶対的適応)
            ①1型糖尿病(インスリン依存状態、インスリンの分泌がない)
          ②2型糖尿病で次のような病態
         1)糖尿病性昏睡
         2)外傷、中等度以上の外科手術・重症感染症の併発
         3)糖尿病合併妊娠
         4)高度の肝・腎機能障害
         5)高カロリ-輸液療法時
インスリン治療が望ましい状態(相対的適応)
      ①インスリン非依存状態の糖尿病で著明な高血糖やケト-シスをみとめる
      ②経口血糖降下薬では良好な血糖コントロ-ルが得られないとき
              (  空腹時血糖250mg/dl 以上or 随時血糖350mg/dl以上or尿ケトン陽性)
 短期間のインスリン療法
 最近ではインスリン製剤が使いやすくなったことから次のような状況では積極的に使用され、コントロ-ルが良好になれば経口糖尿病薬にもどすことも可能になっています。
            ①HbA1C 8.0 %以上
            ②空腹時血糖値160mg/dl以上
            ③食後2時間血糖 220mg/dl以上 
インスリン療法の方法として次の3つがあります
        ①強化インスリン療法(各食事前、超速効もしくは速効型就寝前持続型計4回
              ②従来インスリン療法(中間型or混合型を1日1回朝食前もしくは1日2回) 
            ③BOT療法(経口糖尿病薬に加えて1日1回持続型を朝食前or就寝前)
                       ***BOT :Basal suported Oral Therapy
 当院では上記①②③いずれかの方法で、導入初期等は血糖値を厳格に測定(血糖自己測定:SMBG)しながら、それぞれのインスリンの投与量を決定しています。



ノボラビッド(注フレックスペン3ml/キット)[特徴]超即効型のインスリンアパルト製剤、インスリンの会合による6量体の形成を抑制、皮下注後速やかに血液中に吸収される。効果発現時間10~20分、作用時間1~3時間、効果持続は3~5時間[適応]インスリン療法適応の糖尿病[用量・用法]1回2~20単位、毎食直前皮下注、持続性インスリンと併用 維持療法 : 持続型インスリン投与量を含め1日4~100単位[副作用]低血糖、アナフィラキシ-、血管神経性浮腫、多汗、振戦、発疹、局所反応(腫脹・硬結・疼痛)[禁忌]低血糖症状[注]超速効型インスリン、フレックスペンなので使いやすく、食事する直前に注射でき、作用時間が短いため低血糖の心配が少ない。
ノボラビッド30ミックス(注フレックスペン3ml/キット)[特徴]二相性プロタミン結晶性インスリンアナログ製剤、超速効型インスリンと中間型インスリンが3:7で混合されている。効果発現は10~20分、最大効果は1~4時間、持続効果は24時間[適応]インスリン療法適応の糖尿病[用量・用法]1回4~20単位、1日2回朝食前・夕食前30分以内に皮下注、1日1回投与は朝食前 維持:1日4~80単位[注意]従来のインスリン療法のインスリン製剤としてよく使用している。

ins



ランタス(注カ-ト3ml/カートリッジ)[特徴]インスリングラルギン、持効型のインスリンアナログ製剤、生理的酸性度では溶解性が低くなり、体内では不溶化して作用時間が延長する。24時間にわたりほぼ一定の濃度を保つ。基礎インスリン分泌を目的としている。[適応]インスリン療法適応の糖尿病[副作用]低血糖、アナフィラキシ-、ショック、多汗、振戦、発疹、局所反応(腫脹・硬結・疼痛)[注意]経口糖尿病薬服用の患者さんに基礎インスリン投与として、又は強化インスリン療法の基礎インスリンとして使用している。
トレシ-バ(注フレックスタッチ3ml/キット)[特徴]インスリンデグルデグ、持効型のインスリンアナログ製剤、皮下投与後マルチヘキソマ-を形成、モノマ-が徐々に乖離するため持続的に循環血中に移行する。[適応]インスリン療法適応の糖尿病[副作用]低血糖、アナフィラキシ-、ショック、じんましん、掻痒感、注射部位皮下脂肪の委縮[注意]毎日一定の時刻に投与すること。
ライゾテグ(配合注フレックスタッチ3ml/キット)[特徴]持効性のインスリンデグルデグと速攻型のインスリンアナログ製剤の合剤[適応]インスリン療法適応の糖尿病[用量・用法]初期1回4~20単位を1日1~2回投与する。主たる食事の直前に投与し毎日一定とする。維持料は通常4~80単位[副作用]低血糖、アナフィラキシ-、ショック、じんましん、掻痒感、注射部位皮下脂肪の委縮、めまい頭痛など[注意]2種類のインスリンを1回の接種ですますことが可能


img658

img701




ヒュ-マリンR10mlバイアル[特徴]ヒトインスリン、速効型、効果発現は30分~1時間、最大作用時間は1~3時間、持続時間は5~7時間[適応]インスリン療法適応の糖尿病[用量・用法]1回4~20単位毎食前、維持 1日4~100単位、糖尿病性昏睡 必要に応じて皮下・静注・持続静注[注意]院内で糖尿病性ケトアシド-シス、著しい高血糖の時に持続静注で使用している。自己注射での処方はしていない。


img585


img778

img499


img780


 [ インスリン注射部位]
             

img323

インスリンの吸収

針の深さ、運動、温度、血流によって影響をうける。
腹壁>上腕>臀部>大腿部

注射後の保持時間
(注射後から針を抜くまでの時間):正確に実施していないと液漏れにつながる。
      ノボラピッド  6秒以上  ランタス 10秒以上 

[低血糖症状とその応急処置]

img324



        



nagasawanorio62 at 08:34|Permalink 糖尿病薬 

March 16, 2012

糖尿病治療薬

糖尿病の治療薬は長足の進歩がみられ、使用可能な薬剤も豊富になっています。血糖値の厳格な管理が糖尿病の合併症(網膜症、腎障害、神経障害、壊疽、心筋梗塞等血管障害)の阻止に有効ですので、食事療法・運動の励行(とくに食後)・生活習慣の改善を基本にしながら、経口糖尿病薬さらにはインシュリンを適切に処方してHbA1C(グリコヘモグロビン)を6.5%(JDS)(NGSP:7.0未満)以下にするべく計画的に治療しております。


[糖尿病の合併症] 

img614















[糖尿病薬] 

                   1.インスリン非分泌薬

ビグアナイド(BG)類

グリコラン・メトグルコet.

・糖放出抑制、インスリン抵抗性改善

チアゾリジン誘導体

アクトスet.

・インスリン抵抗性改善

αグルコシダ-ゼ

ベイスンet.

・糖質の吸収遅延

SGLT2阻害剤

ス-グラet.

・腎臓におけるブドウ糖再吸収抑制

                2.血糖依存性インスリン分泌増幅薬

DPP-4阻害薬(経口)

ジャヌビアet.

・胃排出時間の遅延、グルカゴン分泌抑制、食欲抑制、体重増加を来さない

GLP-1アナログ(注射薬)

ピクト-ザet. 

・同上

               3.血糖非依存性インスリン分泌促進薬

速攻型インスリン分泌促進薬

スタ-シスet.

・食後血糖を改善

スルフホニル尿素(SU)類

オイグルコンet.

・食後および空腹時血糖を改善

                4.インスリン及びインスリンアナログ

ヒトインスリン

ヒュ-マリンet.

・速効型、中間型、混合型

インスリンアナログ

ランタス・ノボラピッドet.

・超速攻型、中間型、混合型、待効型

 

経口薬の特徴
dm経口薬特徴


糖尿初期選択

d


経口糖尿病薬


DMpo
not



スルホニル尿素剤

膵臓β細胞からインスリンの分泌を促進する働きを持ちます。したがって対象はまだインスリン分泌能が残っている非肥満型糖尿病で、食事・運動療法を十分行ってもコントロ-ルが得られない患者さんになります。インスリン分泌能がほとんど残っていない患者さんに使用しても効果は期待できません。

DMSUDPP4



アマリ-ル1mg[特徴]成分はグリメピリド、インスリン分泌促進作用は弱いが、抵抗性改善作用があり、血糖低下作用は良好[適応]2型糖尿病[用量・用法]1回0.5mg~1mg  1日1~2回、朝又は朝・夕、食前又は食後[副作用]貧血、白血球減少、肝機能障害、嘔気・嘔吐、腹満、発疹、頭痛、日光過敏症、倦怠感、脱毛、低血糖等[禁忌]重症ケト-シス、糖尿病性昏睡、インスリン依存型糖尿病、重症感染症等[注意]他の糖尿病薬との併用では低血糖に注意。
スタ-シス90mg[特徴]成分はナテグリニド、効果発現までの時間が短く、食後高血糖を改善[用量・用法]1回90mg 1日3回、毎食直前[適応]2型糖尿病の食後血糖推移の改善[副作用]乳酸・ピルビン酸上昇、血清K上昇、腹部膨満、下痢、発疹、頭痛、体重増加、浮腫、心筋梗塞、突然死、低血糖、肝障害等[注]程度の軽い糖尿病、高齢者等に使用している。
オイグルコン1.25mg[特徴]成分はグリベンクラミド、インシュリン分泌作用がもっとも強力で持続時間も長く、古くから使われている。[用量・用法]1日1.25~2.5mg、1日10mgまで。1回投与は朝食前又は後、2回投与は朝・夕食前又は食後[適応疾患]2型糖尿病[副作用]低血糖、溶血性貧血、無顆粒球症、肝障害、視力低下、浮腫、胃腸障害、発疹、倦怠感など[注意]体重が増加しやすいのが欠点。もっぱら痩せているヒトに使用することが多い。

DPP-4阻害剤

 小腸のL・K細胞からそれそ゜れ分泌されるインクレチン(GLP-1・GIP)はインスリン分泌促進・グルカゴン分泌抑制・胃内容排出遅延・腹満感の促進と食事摂取量抑制ならびにインスリンを分泌する膵臓β細胞の細胞量維持もしくは増加させる作用があります。ただしこのインクレチンはDPP-4にただちに分解されるため、このDDP-4の働きを阻害して活性型インクレチンを増加させ、インシュリンの作用増幅をねらって開発された薬剤がDDp-4阻害剤です。単独使用では低血糖がなく効果も良好なので糖尿病の第Ⅰ選択薬になってきています。

dpp-4



ジャヌビア50mg[特徴]血糖依存性にインスリン分泌を増幅する。単独使用では低血糖がない。[用量・用法]1日1回50mg、 100mgまで増量可[適応疾患]2型糖尿病(食事・運動療法のみでは効果が得られないとき、加えてSU剤・チアゾリジン系薬・ビグアナイド剤・αGI・インスリン製剤で十分な効果が得られない場合のみ)[副作用]アナフィラキシ-・皮膚粘膜症候群・低血糖・急性腎不全・間質性肺炎・急性膵炎・めまい・悪心嘔吐・下痢便秘など[注意]他の糖尿病薬と併用するとき、低血糖に配慮する。低血糖が少なく効果良好なのでここ1~2年よく使われるようになっている。

img605








GLP-1受容体作動薬

ビデュリオン2mg[特徴]cAMPを増加させ、グルコ-ス濃度依存的にインスリンの分泌を促進、DPP-4による分解に抵抗性があり作用が持続。成分はエキソナチドで肥満例に体重減少効果がある。[用量・用法]2mg/Aを週1回皮下注[適応]2型糖尿病(食事・運動療法に加えてSU剤TZD剤BG剤薬剤単独又は併用療法で十分な効果が得られない場合のみ)[禁]糖尿病性ケトアシド-シス・糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病、重症感染症、手術等の緊急時、透析患者を含む重度腎障害[副]低血糖、腎不全、急性膵炎、アナフィラキシ-反応、血管浮腫、腸閉塞▲頭痛、悪心、食欲減退、嘔吐、腹部不快感、体重減少、便秘、倦怠感、注射部位紅斑など

img277

img278
img817


トルリシティ皮下注0.75mgアテオス[特徴]一般名はデュラグルチド、遺伝子組換え技術により製造された持続性ヒトグルカゴン用ペプチド1(GLP-1)受容体作動薬、注入器(アテオス)の内部に1回分の薬液が装填されていて、使用が簡便になっている。[適応]2型糖尿病[用量・用法]0.75mgを週1回皮下注[基本的注意]①2型糖尿病のみに使用②インスリンの代替薬ではない③3~4ヵ月投与投与して不十分な場合には、より適切な治療法へ変更を考慮④低血糖症状とその対処法について十分説明すること⑤急性膵炎が発現した場合、本剤を中止して再投与しないこと⑥投与を忘れた場合の対応[副作用]低血糖、急性膵炎、消化器症状、注射部位の紅斑・腫脹、浮腫蕁麻疹等の過敏反応[併用注意]下表


12




img872

img878




ビグアナイド剤

 糖尿病(2型)の発病にはインシュリンの分泌不全やインシュリンの抵抗性が関与しています。インシュリン抵抗性改善薬にビグアナイド剤とチアゾリジン誘導体(次項)があります。ビグアナイド剤は肝臓からの糖放出抑制、筋肉での糖の取り込み促進、消化管からの糖吸収抑制等により血糖を降下させる働きがあります。ただ乳酸アシド-シスの重大な副作用の問題があってひところ使用されなくなっていましたが、インシリンン抵抗性を改善することがはっきりしてきて再評価されるようになっています。肥満のある患者さんでは第Ⅰ選択薬です。

グリコラン250mg[特徴]成分はメトホルミン、肝臓における糖新生を抑制し、筋肉・脂肪組織でのインスリン感受性改善作用を有する。[適応疾患]2型糖尿病(食事療法・運動療法又はSU類使用のいずれかで十分な効果の得られない場合のみ)[用量・用法]1日500mg 2~3回に分服、最高750mg[副作用]乳酸アシド-シス、低血糖、肝障害、発疹、倦怠感、めまい、下痢、腹痛等[禁忌]腎障害、透析患者、肝障害、心不全、心筋梗塞、過度のアルコ-ル摂取、脱水症、下痢・嘔吐、糖尿病昏睡、高齢者等[注意]造影剤検査時は中止する。
メトグルコ(250mg)[特徴]成分はメトホルミン、維持量として1,500mg/日投与できる。[適応疾患]2型糖尿病、ただし(1)食事・運動療法(2)食事運動療法に加えてSU剤を使用するも効果が得られない場合に限る。[用量・用法]1日500mgより開始し、1日2~3回に分割して食前または食後に投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日750~1,500mgとする。最大2,250mgまで[副作用]乳酸アシド-シス、低血糖、肝障害、発疹、倦怠感、めまい、下痢、腹痛、横紋筋融解症等[禁忌]腎障害、透析患者、肝障害、心不全、心筋梗塞、過度のアルコ-ル摂取、脱水症、下痢・嘔吐、糖尿病昏睡、高齢者等[注意]造影剤検査時は中止する。また乳酸アシド-シスには十分注意する。● 腎・肝障害患者、高齢者には定期的に肝・腎機能を確認のこと。


lac


メト留意項目

img939
img937

作用機序は下図参照。
img635

乳酸アシド-シス   
                 

lacasci
lactx


チアゾリジン誘導体

チアゾリジン誘導体は脂肪細胞の分化を促進(小型脂肪細胞を増やす)、小型脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンを増加させ大型脂肪細胞からのアディポサイトカイン(TNF-α等インスリンの効果を阻害する)の産生を抑制してインスリン抵抗性を改善すると考えられています。抗動脈硬化抑制(PAⅠ-I発現抑制)にも関係すると考えられています。

アクトス30mg[特徴]成分はピオグリダゾン、脂肪細胞のPPARγを介してインスリン抵抗性を改善を改善する。[用量・用法]1日1回15~30mg、朝食前又は朝食後[適応疾患]①2型糖尿病(食事療法・運動療法のみ又はSU類αGI・BG類で効果不十分な場合②食事療法・運動療法に加えてインスリン投与で効不十分な場合に限る。[副作用]血圧上昇、悪心嘔吐、発疹、動悸、胸やけ、食欲不振、肝機能異常、めまい、ふらつき、頭痛、脱力感、骨折、心不全(発症・増悪)、浮腫、黄疸、低血糖、横紋筋融解、間質性肺炎、胃潰瘍再燃等[禁忌]心不全、重症ケト-シス、糖尿病昏睡・前昏睡、1型糖尿病、重篤な肝腎障害、重症感染症、重篤な外傷、妊婦[注意]むくみがでやすい、とくに女性では要注意。●膀胱がんとの関連が報告されているので配慮のこと。

img745





















α-グルコシダ-ゼ阻害薬(α-GI)

 砂糖や炭水化物等に含まれる二糖類は小腸粘膜に存在するα-グルコシダ-ゼによって単糖類(ブドウ糖など)に分解されて血液中へ吸収されます。α-GIの主な作用は二糖類と競合的に結合することによって、単糖類への分解を抑制し、糖質の吸収を少しずつにして遅らせることです。これによって分泌が悪くなっている2型糖尿病のインスリン放出とのタイミングが合って食後の高血糖のピ-クを低下させることが可能になります。

img341

img700


ベイスン0.2mg[特徴]成分はボグリボ-ス、消化管の二糖分解酵素を阻害、糖の吸収を抑制する。糖尿病境界領域から糖尿病への進展を抑制する効果がある。[用量・用法]1回0.2mg 1日3回毎食直前、効果不十分の場合1回0.3mgまで増量可[適応]糖尿病の食後高血糖の改善(食事療法・運動療法のみで十分効果が得られない場合、加えて経口糖尿病薬又はインスリン投与で十分な効果が得られないのみ場合[副作用]下痢、軟便、放屁増加4、腹部膨満、血清アミラ-ゼ上昇、高K血症、劇症肝炎、重篤な肝障害、黄疸、低血糖、腸閉塞様症状、意識障害等[禁忌]重症ケト-シス、糖尿病性昏睡、重症感染症、手術前後、重症な外傷

SGLT2阻害薬

ブドウ糖は腎臓でSGLT2(Naブドウ糖共輸送体)により近位尿細管で90%、SGLT1により10%が再吸収され、正常では尿に糖は排出されません。SGLT2阻害剤はこの再吸収を阻害し約100g/日のブドウ糖が再吸収されることなく尿中に排出され、結果的に血糖を下げる働きをします。
DMス-グラ

img164


ス-グラ25mg[特徴]成分はイプラク゛リフロジン、近位尿細管(S1セグメント)での糖の再吸収を抑制、肥満の糖尿病に体重減少が期待できる。[用量]初め1日1回25mg、50mgまで増量できる。[適応]Ⅱ型糖尿病[副作用]頻尿・多尿、低血糖、脱水、体重減少、膀胱炎口渇等[注意]高齢者は脱水になりやすい●膀胱炎を発症しやすく治癒遷延傾向があるので投与前に説明する。

img546

img565

img527




糖尿病治療薬の作用部位

 
img342
         


糖尿病神経障害治療薬

 糖尿病性神経障害とは糖尿病の特有な代謝障害と細小血管障害の結果、末梢神経障害が生じ、両側足先や足底のしびれ・疼痛・異常感覚・知覚鈍麻・脱力・こむらがえりなどの症状が出現、もしくは起立性低血圧・発汗異常・排尿勃起障害などの自律神経が障害される状態と定義されます。日常生活の快適さが損なわれ、患者さんにとってはつらい状況です。

アルド-ス還元酵素阻害薬
 
 糖尿病では高血糖の結果、グルコ-ス→ソルビト-ル→フルクト-スのポリオ-ル代謝経路が亢進、そのためソルビト-ルの細胞内蓄積や関連した代謝産物の影響で神経障害が生じていると考えられます。アルド-ス還元酵素を阻害することにより、ソルビト-ルの細胞内蓄積を減少することができ、しびれ等を改善すると開発された薬剤です。

キネダック50mg[特徴]アルド-ス還元酵素を特異的に阻害して神経内ソルビト-ルの蓄積を抑制する。成分はエパルレスパット[用量・用法]1回50mg 1日3回 1ヶ月を目安として、2週間以上で効果が無いときは中止[適応]糖尿病性神経障害に伴う自覚症状(自発痛・しびれ)の改善。[副作用]肝障害、血小板減少、発疹、掻痒、腹痛、嘔吐、貧血等[注意]尿が赤くなる。実際の効果はそれほどでもないので当科での処方は少ない。

神経障害障害の対症療法薬

メキシチ-ル100mg[特徴]本来は抗不整脈薬だが糖尿病性有痛性神経障害に有効。メカニズムは不明[用法・用量]1回100mg 1日3回[適応]糖尿病性神経障害に伴う自覚症状(自発痛・しびれ)の改善。頻脈性不整脈(心室性)[禁忌]重篤に刺激伝導障害[注意]急性の自発痛には有効。慢性神経障害性疼痛には有用性がない、海外では無効との評価。
リリカ75mg[特徴]成分はプレガバリン、海外では神経障害性疼痛の第一選択薬になっている。神経系のCaイオンチャンネルに結合して鎮痛作用[用量・用法]1回75mg 1日2回、その後1週間以上かけて1日300mgまで増量[適応疾患]末梢性神経障害性疼痛[適応外]線維筋痛症[副作用]不眠症、浮動性めまい、傾眠、回転性めまい、便秘、心不全、意識喪失、横紋筋融解、腎不全、血管性浮腫、体重増加等[注]投与中止は少なくとも1週間以上かけて徐々に減量する。

img743




nagasawanorio62 at 08:00|Permalink 代謝系薬剤 | 糖尿病薬

March 09, 2012

輸液製剤(点滴用) ・栄養製剤・ビタミン剤

輸液製剤

外来では脱水の補正等に各種の輸液(点滴)製剤を使用します。

輸液の基礎知識
・年齢により体重に占める水分の割合は異なっている。小児ではその割合が高いため嘔吐・下痢等の水分の喪失の影響を受けやすく簡単に脱水になる。逆に高齢者では水分の変動が症状に出にくいため注意が必要になる。輸液の主要な目的は喪失した電解質・水分を補正することにある。

img015

年齢体液%
体液区分
輸液体液変化

[参考]

img014




     1日の必要量

                                                  ・Na50-100mEq(塩3-6g)
                                                  ・カリウム10-40mEq
                                                  ・水分30ml/kg


img532


[小児の1日水分必要量]

体重1日必要水分量(Holliday-Segar法)(ml/日)

<10kg

100×体重(kg)

10~20kg

100+50×(体重kg-10)

>20kg

150+20×(体重kg-20)


[小児の輸液と栄養]

nut
                           Nacl   1g=17mEq(1000/分子量 57.5)   1mEq=58mg
                           Na      1mmol=1mEq
                         

こどもの輸液速度 

重症度

輸液速度 ml/kg/hr

 中等度脱水

10~20ml

重症脱水

20ml

 



[参考]  等張液と低張液

等張低調液


 


電解質輸液製剤

当診療所では生食・ラクテック・ソリタT1・ソリタT3を使用している。

drip




[細胞外液補充液]

輸液製剤1















[輸液開始液・維持液]

輸液製剤2




















アスパラカリウム錠300mg[成分]L-アスパラギン酸カリウム[特徴]組織移行性、体内利用性良好[適応]高圧利尿薬、副腎皮質ホルモン、強心配糖体、インスリン、ある種の抗生物質などの連用時・低K血症型周期性四肢麻痺・心疾患時の低K状態・重症嘔吐下痢K摂取不足及び手術後のK補給[用量・用法]1回1~3錠1日3回[禁忌]重篤な腎障害、副腎機能障害、高K血症、消化管通過障害、エプレノン服用時[副]心臓伝導障害、胃腸障害、食欲不振、心窩部重圧感、耳鳴[注]注射薬使用時は1回10~30mEq,点滴静注で使用のこと。 
アスパラCA錠200mg[成分]L-アスパラギン酸カルシウム水和物[適応]低Ca血症起因テタニ-の改善、骨粗鬆症、骨軟化症、発育期のCa補給、妊婦授乳婦のCa補給[用量・用法]1回2錠1日2~3回[禁]高Ca血症、腎結石、重篤な腎不全[副作用]腹部膨満、頭痛、心窩部不快感など[注]こむらがえりの予防にある程度有効で使用している。
メチコバ-ル錠250μg[成分]ビタミンB12製剤のメコバラミン[特徴]神経組織移行性が高い[適応]末梢神経障害[適応外使用]帯状疱疹、帯状疱疹後疼痛[用量・用法]1回500μg、1日3回[副作用]アナフィラキシ-、発疹、胃部不快感、食欲不振、悪心嘔吐、下痢、腹痛[注]注射薬は巨赤芽球性貧血に月1回静注している。
ノイロビタン配合錠[成分]オクトチアミン25mg、リボフラビン2.5mg、ピリドキシン塩酸塩40mg、シアノコバラミン0.25mg含有の混合ビタミンB群(B1,B2,B6,B12)製剤[用量・用法]1日1~43錠[副]腹部膨満、便秘、嘔気、下痢、めまい
ユベラ錠50mg[成分]トコフェロ-ル酢酸エステル[適応]ビタミンE欠乏症の予防及び治療、末梢循環障害、過酸化脂質の増加防止[軟膏適応]凍瘡、進行性指掌角皮症、尋常性魚鱗癬など[副作用]過敏症、胃部不快感、便秘など
メイロン注[成分]炭酸水素ナトリウム8.4%[特徴]アシド-シスの補正、1ml中に1mEqのHCO3-を含む[適応]①アシド-シス②動揺病・メニエ-ル症候群・その他の内耳障害に伴う悪心嘔吐めまい、急性蕁麻疹[用量・用法]①必要量=不足塩基量(mEq/L)x0.2x体重②1回12~60mEq(12~60ml)静注[副作用]アルカロ-シス、高Na血症血液凝固時間延長、テタニ-、知覚異常、発熱、貧血、悪心、徐脈、低K血症、血管痛、全身倦怠感、不快感など
アルファロ-ル0.25μg[成分]アルファカルシド-ル[特徴]腸管からCa吸収促進、骨塩溶解・骨形成作用[適応]①慢性腎不全、骨粗鬆症、②副甲状腺機能低下症、ビタミンD抵抗性くる病・骨軟化症[用量]①1日1回0.5-1μg ②1日1回1-4μg 小児:① 1日1回0.01-0.03μg/kg ② 1日1回0.05-0.1μg/kg [副作用]急性腎不全、肝機能障害、黄疸、悪心・嘔吐、動悸、血圧上昇、頭痛、浮腫など 

[ビタミンD不足と疾患リスク]

img531

[ビタミンの過剰と欠乏]


Vit


[ビタミンA]  光感覚(ロドプシンの分解と再生)、成長促進と生命維持、糖たんぱく質や糖脂質の生合成、細胞増殖と分化の制御、免疫機構の維持など多様な働きを担っている。

VitA

[ビタミンD]生体のカルシウムバランス、腸管からのカルシウム吸収、骨形成と骨塩溶出に作用する。
VitD


[ビタミンE]抗酸化作用をもつため不飽和脂肪酸やビタミンA,Dなど酸化防止、フリーラジカルの消去に働き生体膜構造の保全や末梢循環障害の改善に有効。

E

[ビタミンK]凝固系に作用して止血の働き。プロトロンビンのグルタミン酸残基をカルボキシル化する反応にcofactorとして働きカルボキシルグルタミン酸残基がCaと結合、プロトロンビンとなり血液凝固因子として機能する。骨代謝(骨破壊抑制)や動脈石灰化抑制の働きも知られている。

k2
K1:緑色野菜、マ-芽鱗、植物油、豆類、海藻、魚介類
K2:納豆、肉類、あおのり、鶏卵(成人糞便中に多量のK2)

[ビタミンB1] 化学構造上チアミンといい体内でリン酸化されチアミン二リン酸と変化、糖代謝の補酵素として重要な働き(ピルビン酸の酸化的脱炭酸反応)をしている。

B1

B1

[ビタミンB2]リボフラビン(フラビンにリビト-ルが結合)と命名されFMN→FADとなり補酵素として生体内酸化還元反応に作用し、エネルギ-の獲得や物質代謝に関与している。

b2

[ビタミンB6]ピドキサ-ルリン酸の形て゜補酵素として働くだけでなく種々の酵素のリシン残基に結合してその活性を阻害する。アミノ酸代謝やグリコ-ゲンの分解にも関与している。

b6


[ニコチン酸] NAD,NADPの形で重要な酸化還元酵素の補酵素として働く。ナイアシンはニコチン酸とニコチンアミドの総称でいずれもビタミン源になる。

n

[パントテン酸]パントイン酸とβ-アラニンの結合により生成され、補酵素CoAの構成成分となり脂質・糖質・アミノ酸代謝に重要な役割を担う。パントテン酸は食品に広く含まれるため欠乏症はまれ。

coA

[ビオチン]ビオチンは炭酸固定反応を触媒する特異的なサブユニット酵素の一構成成分として働く。

bio

[葉酸]構造上プテロイングルタミン酸といい体内で還元型の5,6,7,8テトラヒドロ葉酸(H4葉酸)となり一炭素単位(メチル基、メチレン基、メテニル基、ホルミル基、ホルムイミノ基の炭素1個)転移酵素の補酵素として核酸のプリン、プリミジン塩基合成、アミノ酸代謝などに作用する。

f
f2


[ビタミンB12]コバラミンあるいはシアノコバラミンともいう。複雑な環状構造(コリン環)からなりその中央にCo+を有する。微生物から合成されるため微生物が混在しないかぎり植物には存在しない。動物ではメチルコバラミン、アデノシルコバラミンおよびヒドロキシコバラミンとして肝臓に貯蔵されている。コバラミンは胃壁の内因子と結合して腸管から吸収されトランスコバラミンと結合して肝臓に蓄えられる。活性型はメチルコバラミンとデ゜オキシアデノコバシルコバラミン。メチルコバラミンは①ホモシステインのメチオニンへの変換②メチルヒドロ葉酸のテトラヒドロ葉酸への同時変換の補酵素として働く。デオキシアデノシルコバラミンはメチルマロニルCoA→スクシニルCoAの変換酵素として働く(プロピオン酸→クエン酸経路への重要ポイント)。


b12


b12


[ビタミンC]アスコルビン酸、酸化されやすく強い還元力をもち水酸化反応に関与する。プロリンやリシン残基の水酸化に必要(コラーゲンの合成に関与)、補酵素としての関与は知られていない。アスコルビン酸の構造はグルコ-スに類似しているが、ヒトではL-グルノラクトンオキシダ-ゼを欠いているため合成できない。①コラーゲンの合成②チロシン分解③チロシンからエピネフリンの合成④胆汁酸生成⑤副腎皮質生成⑥鉄の吸収等に関与している。

vc



参考文献  ハ-パ-生化学 24版 シンプル生化学 改訂2版 南江堂1995









nagasawanorio62 at 04:33|Permalink 輸液製剤・ビタミン剤 

February 26, 2012

筋弛緩薬

[筋肉収縮のメカニズム]

pyr






中枢性筋弛緩薬

脊髄・脳幹でのシナプス反射や筋紡錘活動の抑制アロフト・ミオナ-ル・テルネリン

末梢性筋弛緩薬

神経筋接合部または骨格筋に作用

 ・ダントレン

筋小胞体からのCa遊離抑制骨格筋痙縮を緩和ダントリウム

 ・ボツリヌス毒素

運動終板でのアセチルコリン放出を阻害、長期間の筋弛緩作用ボトックス




筋弛緩薬
アロフト錠(20mg)[成分]アフロクアロン、脊髄シナプス反射と固縮の抑制[適応]頸肩腕症候群、腰痛症による筋緊張状態、脳血管障害、脳性麻痺、痙性脊髄麻痺、脊髄血管障害、頸部脊椎症、後縦靭帯骨化症、多発性骨髄症、筋委縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、外傷後遺症、術後後遺症、その他の脊髄疾患による痙性麻痺[用量・用法]1回20mg1日3回[副作用]ふらつき、めまい、眠気、悪心嘔吐、光線過敏症など[注]こむらがえりに効果。




nagasawanorio62 at 21:10|Permalink 神経系薬剤 | 筋弛緩薬

February 25, 2012

認知症治療薬

認知症治療薬

平均寿命の延長に伴って、外来で認知症の患者さんを診る機会は大変多くなっています。専門ではありませんが、長谷川式簡易知能評価スケ-ルを使用、可能性の高い場合は専門の医療機関でCT・MRを含む診断を経て、その指示に従って抗認知薬を使用しています。

img945

img944

img949



アリセプト錠3mg,5mg[成分]ドネペシル塩酸塩、コリンエステラ-ゼを阻害して認知機能の改善を図る[適応]①アルツハイマ-型認知症②レビ-小体型認知症[用量・用法]①1日1回3mgから開始、1~2週間後に5mgに増量、高度の場合4週間以上経過したのち10mgに増量②1日1回3mgから開始、1~2週間後に5mgに増量、5mgで4週間以上経過後、10mgに増量、症状により5mgに減量可[副作用]QT延長、心室頻拍、心室細動、洞不全症候群、洞停止、高度徐脈、心ブロック、失神、心筋梗塞、心不全、消化性潰瘍、十二指腸穿孔、消化管出血、肝炎、肝障害、黄疸、脳性発作、脳出血、脳血管障害、錐体外路障害、悪性症候群、横紋筋融解症、急性膵炎、急性腎不全、原因不明の突然死、血小板減少‣LDH,AST,ALT,ALP,CK上昇、食欲不振、嘔気嘔吐、興奮、不眠、眠気、徘徊、振顫、頭痛など
メマリ-錠5mg,10mg[成分]メマンチン塩酸塩、NMDA受容体拮抗薬[特徴]中等度から高度アルツハイマ-型認知症における認知症状の進行抑制[用量・用法]1日1回5mgから開始、1週間に5mgずつ増量、維持量は1日1回20mg[副作用]痙攣、失神、意識消失、激越、攻撃性、妄想、幻覚、錯乱、譫妄‣発疹、めまい、頭痛、頻尿、尿失禁、肝機能異常、便秘、食欲不振、血圧上昇、血糖値・CK上昇、転倒、浮腫、体重減少など

img947




脳循環改善剤

セロクラ-ル20mg[成分]イフェンプロジル酒石酸塩、脳動脈血流増加作用がある[適応]脳梗塞後遺症、脳出血後遺症に伴うめまいの改善[適応外使用]慢性疼痛[用量・用法]1回20mg、1日3回.12週で効果ない場合は中止[副作用]口渇、悪心・嘔吐、食欲不振、頭痛、めまい、発疹、皮膚掻痒、動悸、肝障害など[禁]頭蓋内出血後止血が完成していないと考えられる患者。











nagasawanorio62 at 20:32|Permalink 神経系薬剤 | 認知症治療薬

February 22, 2012

泌尿器系薬

排尿障害治療薬

男性の排尿障害はまずα1阻害薬あるいは低用量のPDE-5阻害薬(ザルティア)から開始、残尿の多い夜間頻尿はα1阻害薬とNSAIDSを併用する。

uro
前立腺肥大治療薬
uro2






ハルナ-ルD0.2mg[特]成分はタムスロシン塩酸塩、α受容体を遮断して尿路の閉塞症状を改善、効果が長い[用量・用法]1日1回0.2mg[適応]前立腺肥大症に伴う排尿障害[副作用]失神、意識障害、肝障害、黄疸▼血圧低下、起立性低血圧、鼻閉、浮腫、めまい、頻脈、発疹、蕁麻疹、悪心嘔吐、胃不快感、嚥下障害、咽頭部灼熱感、全身倦怠感、味覚異常、女性化乳房、持続性勃起、射精障害など


n







nagasawanorio62 at 08:04|Permalink 泌尿器系薬 

February 21, 2012

被覆材

 創部を保護して被覆することをドレッシングと言います。創傷の治療にはかつてのような消毒・ガ-ゼという方法では創部の治癒を遅延させてしまうことが指摘されて、創部を湿潤な環境に保ってしかも通気性のあるドレッシング材が開発されてから、創傷の治療が従来とは変わったものになって来ています。当科でも各種ドレッシング材を使い分けて皮膚の損傷(切創・擦過創・皮膚潰瘍・熱傷。褥瘡)に対応しています。

img161

マルチフィックス[特徴]ポリウレタンフィルム及び粘着剤からなるフィルム材ma[適応]①カテ-テル被覆②創部の被覆及び保護[使用方法]創部を洗浄必要に応じて消毒、清潔にした後貼付[注意]貼付部の皮膚障害(かぶれ・掻痒等)に注意、感染のおそれもしくは感染のある場合は使用を中止する。右図はマルチフィックスの構造。

ハイドロサイトADジェントル[特徴]防水性のポリウレタンフィルム(背面)、創部接触面はシリコンゲル、その中間に吸収パッド層[適応]皮下脂肪組織までの創傷(Ⅲ度熱傷を除く)[使用方法]創部を生食等で洗浄後パッドの層から1.5cmのところまで浸出液が広がった時を交換目安とし、7日間を限度として交換する。[注意]感染が起きた場合は中止すること。
デュオアクティブ[特徴]ハイドロコロイド粘膜層と防水性ポリウレタンフィルム外層を持つ半透明のハイドロコロイドドレッシング[適応]皮膚欠損用創傷被覆材、真皮に至る創傷用[適応期間]2週間を基準とし、特に必要とみとめられる場合は3週間を限度とする[使用方法]創部を生食・水道水等で洗いおとしたあと貼付する。交換は1~3日に1回程度、分泌物が多い間は1日1回とする。[注意]熱傷、褥瘡等に使用しているが時にかぶれることあり。入浴も可能。

d





被覆材治療手順a



被覆材a

img132




nagasawanorio62 at 13:27|Permalink 被覆材