おとなの薬用量をそのままこどもに適応することはできません。こどもではおとなの薬のように大規模な治験を実施することは不可能です。こどもの薬の投与量はからだの大きさ(体表面積)、からだの水分量(体水分率)、肝臓での薬剤代謝(チトクロムP450活性)や腎機能(生後6ヶ月以降成人とほぼ同等)を考慮しながら主に体表面積に基ずく投与量(Augsbergerの計算式から算出)を経験的に安全に使用できる有効なこどもの薬用量と考えて使用しています。
① Augaberger Ⅱ式(2歳以上の小児)
小児薬用量 = 成人量 X (年齢×4+20)/100
Von Harmack の換算式(より簡便)
新生児 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1歳 | 3歳 | 7.5歳 | 12歳 | 成人 |
1/20~1/10 | 1/6 | 1/5 | 1/4 | 1/3 | 1/2 | 2/3 | 1 |
②多くの小児科医はこどもに頻用する薬剤については体重あたりの用量を記憶して処方量を決定しています。
1 カロナ-ル 1回 10~15mg/kg 屯用
2 メイアクト 1回 3mg/kg 1日3回
(実際にはこれをさらにシロップ、ドライシロップの量に換算して使用、こどもの病状・投薬の誤差等を考慮するため多少増減があります。)