2007年01月01日

この詩人を追いたい!

詩人加藤彰仁

1976年生まれ


第一詩集「そら」
処女作詩集「もしここが北極点でも僕は南に行かない」刊行
はぎれのいい言葉と独自の感覚が体に入り込む。


「うわさ」加藤彰仁

まよなかブラブラあるいていると

うらのキャベツバタケあたりで

くびがすっぽりぬけちゃった

これにはさすがにおどろいた

さっそくともだちにでんわで

みごとにくびがぬけたことを

つたえるがぜんぜんしんじちゃくれない

おととい

おれはパチンコにいのちを

かけてるってやつがいたけど

おれはこのじょうきょうに

いのちをかけてる

でもからだだけ

トラックにひかれるってのも

わるくない

もちろんおれはそこで

しんだふりなんかしてわらってみせる

けいさつがやけにまじめに

げんばけんしょうなんかしても

おれはひとこともしゃべらないつもり

なんのいざこざもなく

おれはことしなんけんめかの

こうつうじこしでとりあつかわれるが

だれもおれのしぼうげんいんなんか

しらないはず


もしここが北極点でも僕は南にいかない



田村隆一

海軍航空隊に入隊。
詩人が空を飛ぶのである。

間違いなく日本を代表する詩人だろう。

「遠い国」田村隆一


ぼくの苦しみは

単純なものだ

遠い国からきた動物を飼うように

べつに工夫がいるわけじゃない



ぼくの詩は

単純なものだ

遠い国からきた手紙を読むように

べつに涙がいるわけじゃない



ぼくの歓びや悲しみは

もっと単純なものだ

遠い国からきた人を殺すように

べつに言葉がいるわけじゃない



田村隆一
田村隆一詩集