陽だまりの図書館

   読書の秋の到来です。読まねば!

4


 クラスメイト真田らのいじめに合い、新しくできた近所の友人さえ、失ってしまった中学1年の安西こころ。学校に行けなくなったこころの自宅にまで押し掛ける真田に、命の危険さえ感じるように。
 部屋にこもる娘に腫れものの様に接する母親、距離を置く父親。勧められたフリースクールにさえ、通うこともできず、こころは次第に追い詰められていく。
 そんなある日、部屋に置かれた姿見が突然光り輝き、何気なく手を伸ばしたこころは鏡の中に引きずり込まれてしまう。そこは、“オオカミさま”と呼ばれる狼の面をつけた少女のいる“城”で、そこで会った6人の少年少女と“ある鍵”を探し出せば、どんな願いも叶うというのだが……。(学図)554P

 表紙やタイトルから、ファンタジーっぽいイメージを抱き、なんとなく敬遠していたのですが、デビュー当時の雰囲気だとか、とにかくよかったという声を聞いて、待ちきれず本屋へ。細切れ読書にしたくなくて、夏の「なんちゃって課題図書」にしたのに、結局9月に持ち越してしまいました。(前置きはこのくらいにして)

 こころがクラスメイトから受けた理不尽な仕打ちはもちろんですが、“ふつう”と思われる感覚が共有できない人の存在、本質が見極められない教師の存在がなんともこわい。
 
 これ以上傷つきたくない者同士なのに、傷つけあってしまうという、なかなかしんどい読書でしたが、後半物語は急激に加速していきます。そして……。

 あぁ、そういうことだったんだね。ファンタジーとかSF風なのに“リアル”、中高生はどう読むのかしら。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 文を書かないことを指摘され、ひゃあ〜ってことで、久々に書いています。ちょこちょこ更新出来たらいいのですが。

3


 隣国である「帝国」から攻撃を受けているサンマグノリア共和国。無人兵器「レギオン」と戦っているのは無人機、よって死者は誰一人としていない…と誰もが信じていたのだが。
 共和国85区画外の第86区。存在しないと言われるその区画には、差別され、隔離された少年少女が無人機とされた機体に乗り込み、その多くが命を失っていた。
 特殊無線により、そんな彼らの指揮を執るハンドラーに任命されたのは、若干16歳の少女レーナ。第86区の現実を知ったレーナは、彼らの待遇改善を試みるが……(仮)344P

 Rちゃんに借していただきました。(実質、夏の課題図書です…笑)

 理不尽な戦争に駆り出された少年少女たち(でも腕はすごい!)と、彼らの指揮官である16歳の少女が身分や考えの違いから、反発するものの、次第に心を寄せていくというstoryなんですが。、内容をつかむまでがなかなかの苦行。とにかく、彼らの操る戦闘機のあれやこれやが頭に入ってこない(泣)

 ということで、そのあたりは当然すっとばして読む(なんせ、細かい振り仮名つき)のですが、人間模様の方はなかなか興味深く、特にラストは軽くやられてしまいます。

 現在は続編も出ていて、何をかくそう、1話で描かれなかった時間軸の物語のようです。新しい登場人物も出てきて(感動的なセリフもあり)、1話が補われてなるほどという感じなんですが、倍速で読んでしまったので、後編が出るまで頭の中に保てる自信がありません。あしからず。

3


 死の間際に「父親を殺した」と言い残して死んだ母親の言葉の真意をさぐるため、16年ぶりに故郷を訪れた少年のたどりついた答えとは……(市図)333P

 『春や春』を読もうとしたら貸出中で、作者のほかの作品をみていたら、あらすじがおもしろそうだったので……。

 主人公は、母が以前勤めていた会社の女性社長(かなり年上の女性)と付き合っている19歳の少年。その主人公が姉(主人公の行動をあまりよく思っていない)と連絡を取りながら、母親の過去をさぐっていくというものなんですが、この主人公、人の心に取り入るというか、距離の縮め方がまぁ、巧というか何というか。

 主人公が出会う人に対して、互いに探り合う駆け引きから、見え隠れする真実は、決して幸せなものではなかったけれど。内容的には、なるほどそうか…の展開ですが、登場人物を温かく見守る作者の目線が感じられる作品でした。
 

このページのトップヘ