陽だまりの図書館

  晴耕雨読、雨もまた楽し♪

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 学校のどこにも居場所がないエレーヌ。落書きされ、陰口をたたかれ、気の休まる暇もないエレーヌはいつもひとりぼっち。唯一、落ち着けるのは「ジェーン・エア」を読むこと。大人になり、悪口を言われることがなくなったジェーン、思慮深くかしこいジェーン。
 そんなある日、先生から2週間後に英語訓練合宿に行くことを知らされたエレーヌは、緊張と不安で心が張り裂けそうになるが……。(市図書)95p

 すすめられて手にした絵本。早く読みたいと、とりあえず公共図書館で。

 思春期の人間関係や、自己肯定感がなかなかもてない感じとか、自意識を持て余す感じとか、エレーヌに共感する部分は誰しもある感情なんじゃと思う。単純に、おとなしく自信の持てない女の子が変わっていくという物語でないところが魅力。もちろん、絵のタッチや色使いもとても好きな感じです。
 誰かにそっと寄り添う1冊であってほしいなぁということで、図書館にも、そして自分にも。何度も読み返したい絵本になりそうです。

 すすめてくださってありがとうございます。

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 子どもの頃、大きな団地に住んでいた友人の話から

 ミサキとマヤという小学5年生の2人の女の子は、突然いなくなった友だち「なっちゃん」の行方について話し合っていた。団地の裏の神社の賽銭箱に、「消したい」人の名前を10円玉といっしょに10日間投げ込むと願いが叶うという「十円参り」。彼女がそのために消えたというのなら、「十円参り」をしたのは誰なのか?願いが叶うと紙が真っ赤になるといういわれを信じ、賽銭箱を開ける2人だったが……。「十円参り」ほか12編(市図)

 辻村さんが「幽ブックス」?ちょっと意外な気がして、手に取って一気読み。
 ホラーといっても「ぐぇっ」という後味の悪い感じじゃなくて、怖さと妖しさとがほどよくて、楽しめました。物語の中に、辻村さんの体験談風のものもあってどこまでがフィクションでどこまでが現実?という風に。(もちろん、全部フィクションでしょうが)
 そのまま、「世にも……」になりそうな「噂地図」。戦慄の「ナマハゲと私」、「夢十夜」風の「やみあかご」など、ついつい気になって一気読みしてしまったけど、少しずつ読むのもおすすめです。

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 警察に恨みを持つ兄妹。忙しい妹と会社勤の兄。2人はかつて自分らを不幸にした警察官を計画的に殺めていく。性差別がまかり通る男社会で出世を目論む女性刑事は捜査一課の男と真相究明に。やがて、事故だと思ったものが警察官を狙った連続殺人事件だと気づく。
 というところで3分の1。もう終わったやんと思っていたら……

 そこからか二転三転。思わぬ方向に行くけど、なんだかなぁー。昨日まではめっちゃおもしろかったけれど。何だか残念な展開です。

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 中学時代あることがきっかけで、親友綾美が不登校になってしまった桃子。ともに高校に進むことができたものの、依然として学校に来ることができない綾美。彼女を助けるどころか、傷つけてしまった負い目から、桃子は放課後綾美のもとへ通い、高校では友人を作らないと約束するのだが……。
 転んで落とした定期を拾ってもらったことがきっかけで、関西弁をしゃべる、一つ年上の清ら(せいら)と知り合った桃子は、強引な清らに、部室に連れていかれる。そこは、短歌を詠む「うた部」で……。(学図)314P

 「友だちを作らない」というと魚住直子の「非・バランス」を、先輩に半分騙されたみたいに入部というと「とめはねっ」を思い出して、いいぞ!久々のYAらしいYAとうれしくなります。

 不登校の友人と、その原因を作った(と思っている)主人公。心の離れた2人の再生の物語といえばそうなんだけど、そこに個性的な部活の先輩たち(と顧問も入れとく?)がいい感じで絡んでくるし、とにかく素晴らしいのが彼女らが詠む「短歌」。

 俳句甲子園はよく知っているけど、短歌甲子園は話にしか聞いたことなかったから、その何たるかも興味深いし、歌をあれこれ鑑賞するのも楽しくて、部活の疑似体験もできました。

 続編もあるみたいなので、機会があれば読んでみたい。中学生にけっこうおすすめです。

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