どうも、就活が嫌すぎて最近何もしたくないうみみんです。現代の闇はここにあったのだ……。
 というわけで、先日大阪に面接受けに行ったときについでに見てきた劇場版ラブライブの感想を書こうと思います。一回見ただけなんでうろ覚えだったり勘違いがあったりするかと思いますが、大目に見てください。あとネタバレありなのでまだ見ていない方はブラウザバック。







 正直、あまり面白いと感じませんでした。期待値が高すぎたというのもあるのでしょうが、どうにもシナリオがチグハグしていたというか、いらん要素が多くて本筋がペラくなってしまったなという印象を受けました。途中から退屈感すら覚えていました。
 シナリオ以外の点、絵や音楽に関しては相変わらず高クオリティで、特に一番最後のライブの絵はあまりの綺麗さに、映画館の中であるのに思わず声が漏れてしまったほどでした。一番最後に力を注ぎ過ぎたせいでほかがおざなりになっちまったんじゃねーかって思ったくらいでした。

 で、音楽や絵については特に言えることもないので、シナリオについて。
 とりあえず↓こいつを読んでみてください。
http://togetter.com/li/838336
 私が映画を見ている間、見た後ずっと感じていた、漠然とした違和感をかなりはっきりと分かりやすく書いてくれています。ここに書かれていることが全て正しいとは思いませんが、ある程度は真実を言い当てているなと思いました。

 そんなわけで上記のリンクを読めば本質的な部分についてはおkです。なので、以下では私的にどこがなぜ良くなかったか、どう改善したら良いかという点について挙げていってみようと思います。


・前半のニューヨークのお話
 正直、半分くらいに削れるなと思いました。ここは基本的に初見の人へのキャラ紹介パートであり、既存のファンへのサービスであることはわかります。しかし、それがあまりに冗長。ぶっちゃけ、アメリカに飛ぶ前の段階で簡単なキャラ紹介は済んでいるので、ほぼ全部削っても問題ないとすら思いました。ニューヨークが秋葉原と似ているとかもどうでもいいしあそこらへんの凛ちゃんわけわからんキャラになってるし、もうほんとなんなんだよ。ファンサービスのつもりなのかもしれないけど、こうまで次々と記号を押し付けられると、毎期あるラノベ原作のハズレアニメと同じ臭いしか感じない。見ていて「おお、徹底的に媚びてきたなぁ」と逆に感心してしまったぞ。
 前半の山場となる迷子パートも、やっぱりいらなかったと思います。ニューヨークの話自体をもっと短くまとめれば帰国後の騒ぎを前半の興味引っ張る要素とすることができますし、諸説ある謎のお姉さんは今後ほっとんど本筋に絡んでこないのですから、アライズの誰かにその役割を押し付ければ何も問題ありません。


・ミューズ解散したらドーム大会開けない!
 劇場版を作るにあたって、どこで問題を起こし山場にするか苦労したんだろうなと思いました。
 でもあえて言うと、これは全くもってダメな展開。気に入らないと言い換えても良いです。
 要因は三つ。

 一つ目は、成功するまでの物語と成功した後の物語では、自己投影できる度合いが段違いであるということ。
 私を含め、多くの一般人は、成功者ではありません。成功を夢見て日々努力を重ねたり重ねなかったりする、たたの中間層あるいは敗者です。だからこそ、私たちの多くは、下克上の物語に強く共感します。ジャンプが「努力」「友情」「勝利」を掲げるのと同じです。圧倒的に不利な条件の中、仲間たちと努力を積み重ね、力を合わせて強大な敵を倒す。成功を夢見る私たちは、そんな物語に強く心を惹かれます。
 『頂点に立っている人』は私たちにとって倒すべき強大な敵であって、共感する存在ではないのです。彼らがどんなことに悩み、苦しんでいようが、私たちは平気で「そんな良い立場にいながら何言ってんだこいつ」と思ってしまうのです。その証拠に、金持ちがどんなに不幸だと嘆こうと「それでもいいから金持ちになりたい」と思うでしょう? え、思わない? そっか……。

 二つ目は、リアリティの欠如。
 これは単純に、話を作るために設定、舞台装置を大きくしすぎたな、というだけの事です。
『ラブライブで優勝したミューズの皆さんがアメリカでライブを開き、大成功。日本に帰ってきたら超人気アイドルになっていて、スクールアイドル全体の進退に関わるほどの絶大な影響力を持っていたよ。』
 たしかに筋は通っています。ただ、話が大きくなりすぎて、作り物臭さがどうしても漂ってきます。
 以前友人と話していたときに分かったことなのですが、単純なエンタメ作品で大きな設定(大企業が何か陰で企んだり、社会全体に影響を与えるような規模の設定)が説得力を持つのは、基本的に、『中二病』である時だけです。中二病炸裂のバトルファンタジーだったら、どれだけ大きな設定にしてもかまいません。大きければ大きいほど燃えると言っても過言じゃないくらいです。なぜなら、ここでいう大きな設定は、話を作るための舞台装置ではないからです。
 しかし舞台装置としての設定を作る場合、これは、小さければ小さいほど良いです。この点について私が今まで見た中で最も素晴らしいと思ったのは、シュタインズゲートです。
 この作品をざっくり説明すると、『何をどうしてもある特定の日時で死んでしまう幼馴染を救うために、ひたすらループを繰り返す』物語です。タイムマシンだとか巨大な企業の陰謀だとか未来からやってきた人だとか、中二病感あふれる設定をわんさか出しておきながら、この作品を進める舞台装置は『主人公が幼馴染を救いたい』という極めて小さな物です。
 小さな舞台装置は、作品に与える説得力、もっと言えばキャラの行動原理、心の動きの説得力に非常に大きな影響を与えます。
 一方、舞台装置が大きいと、どこまでいってもふわっとしていて、どこか現実感の欠けた、他人事のようなものになってしまうのです。

 三つ目は、感情移入のしにくさ。
 TVアニメではこれでもかというくらいに努力パートを映してきました。階段ダッシュはその象徴で、アニメ一期ではホノカチャンがライブ前日雨の中階段ダッシュをし、ライブ当日熱でぶっ倒れるというショッキングな展開まで描いていました。二期は比較的とんとん拍子で進んではいたものの、アライズという強大な敵に立ち向かうためにラブソングを作ろうとみんなで苦心しました。TVアニメ全体を通じて、彼女たちは成功を得るために、悩み、苦しみ、努力を重ねてきました。だからこそ(速度が速すぎる点についてはともかく)人気が出てゆくことには説得力があったし、二期の最後、ラブライブの舞台でアンコールがかかった時には涙が溢れたのです。
 しかし劇場版ラブライブはどうでしょう。ニューヨークでしていたことといえば、ほとんど観光です。毎日練習もしていたようですが、一切描かれていません。こんな遊びほうけた末にやったライブが大成功でまともに出歩けないほどの超人気アイドルになったとか、ちゃんちゃらおかしいです。
 その後の展開もやはりどこか気の抜けた感じで、たくさんのスクールアイドルを手分けして勧誘する展開も、遊びメインみたいな雰囲気で、努力といった印象は受けませんでした。そりゃあまぁ、彼女たちが楽しんでいると見ている側も楽しいですけど、ずっとそれでは、その後にカタルシスを用意することなんてできません。

 この三つをまとめてアイディアを出すとすれば、ぱっと思いついた感じだと、『海外でラブライブ戦う』っていうのはアリかなと思いました。今回の広告も海外でライブするってのを売りにしていましたし、むしろそっちをメインに据えても良かったんじゃないかな、と。様々な国の文化に応じたライブってのもまた楽しそうですし。
 まぁ、『ラブライブをきっちり終わらせるために、スクールアイドルとはなんぞやという点について語りたかった』という意図によってこういうシナリオにしたのかなぁとも思うのですが、メッセージのために作品の面白さ削っていては仕方ないです。


・スクールアイドルの魅力を伝えるためのライブ
 全国から集めたスクールアイドルたちでライブを開き、スクールアイドルの魅力を伝える!! とはなんだったのか。完全にモブライブ。シナリオではなく絵的なものになってしまいますが、あまりに酷くて笑ってしまいました。全国から集まったスクールアイドルのみなさん、ミューズのバックダンサーじゃないですか。
 いや、ね。前日にミューズ解散を告げたけどバックダンサーのみなさんがちゃんと当日集まってくれた展開とか、秋葉の街を突貫彩りするアイディアとか、ママライブがとても楽しそうで雰囲気がよく伝わってきた点とか、良い点もいっぱいあったんですよ。でも、その根幹部分がコレってのは、さすがにちょっと……。
 まぁ、おそらくここもどうするか相当苦悩されたとは思うのですが。実際、改善案は浮かんできませんし。



 とまぁ、不満に思ったことは、大体こんなモンです。思ったより少ない。あとは、キャラがみんな極めて記号的だと思ったので、前半を大幅に削って、その尺を使って中盤以降それぞれ動かして行けばみんな魅力的になるんじゃないかなって思いました。
 以上です。本当は一晩寝かせて推敲すべきなんでしょうが、正直面倒くさいのでぺぺっと投稿して寝ようと思います。乱文失礼しました。
 あ、あと最後に。
 TVアニメのラブライブは抜群に面白いから、みんな見ような!! 私はこれまで見たアニメの中で、ラブライブが一番面白いと思ってるよ!! だからこそ今回の劇場版には顔をしかめざるを得ないんだけどね!!