当時は高架工事中だった西宮駅が阪神淡路大震災で被災している。駅の周辺では大きな被害があった。しかし、駅の施設は仮設ホームに移り、まだ基礎工事の段階だったので被害はまぬがれていた。北側にあった煉瓦造りの変電所は瓦礫の山と化していた。北側のスーパー「ジャスコ」は建物に大きな被害があり、在庫の生活用品を被災者に配ったりして廃業している。さらに駅の南側にあった商店街も大きな被害があったようだが、すぐ近くに行きながら何も記録していない。その後、再開発で街は大きく変化している。

 阪神電気鉄道としては神戸市内で大被害があり、それの復旧にも急がないといけないし、車両も廃車が大量に発生し、その増備も必要であった。西宮市内の今津から芦屋市境までの高架工事は完成が2001年3月までの長期工事となった。

 阪神電車の運転は震災翌日の1月18日に梅田〜甲子園間が開通。さらに1月26日に甲子園〜青木間と武庫川線が開通。その後は小刻みな開通を繰り返し、6月26日の西灘〜御影間を最後に全線の運転が再開することができた。
9502627 阪神5274西宮
すでに青木までの運転が再開し、被災地の近くまで電車で行けるようになった。この時期に多くの人が青木駅から代替バスに乗換えて神戸市中心部へ向かわれたと思う。


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西宮駅を発車する青木行き特急。 方向幕は御影になっている。高架工事のために引上げ線は無くなっている。


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方向板は梅田〜青木だが、方向幕は急行御影。2000系は7001形や7801形等を1990年から6両固定編成化した。


9503104 阪神 西宮変電所崩壊
ホームから見た変電所の残骸。その向こうで被災したジャスコも見える。


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3000系は7801形などを3両編成化した界磁チョッパ車である。震災による車両減少で廃車が少し遅れた。


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西宮駅の南側。こちらに商店街があり大きな被害があった。


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震災後一ヶ月の駅風景。


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券売機には代替バスの案内も書いてあった。


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副標の表示に変化があった。青木行き特急が到着する。


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2000系梅田行き急行が到着する。


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すでに全線開通し、須磨浦公園行き特急が到着する。高架工事はあまり進展がないが、進められているようである。


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特急の到着を待つ普通のジェットカー。