いつも秋田内陸線を応援していただき、ありがとうございます。吉田よしだです。
新しい年がスタートしました。内陸線は今年も総力をあげてたくさんの魅力を発信して行きたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

阿仁前田あにまえだ駅から車で森吉山もりよしざんダム方面に車で約15分。
根森田ねもりだという山里の集落に佇む、小さくてもキラリと光る宿があります。

image1















image2















オープンしてこの1月で丁度1年とのこと。
OEIYAMAKEは、東日本大震災をきっかけに、8年前に東京から郷里秋田にAターンしてきた織山おりやまさんご夫妻が営むゲストハウスです。(秋田では、Uターン、Ⅰターン関わらず、移住してきた人をAターンと呼ぶそうです)

image3
















リビングには囲炉裏と熊の敷物。 炭火のぬくもりは格別ですね。

宿主のご主人は、普段はゲストハウス(兼自宅)から車で5分の森吉山ダム広報館でお勤めしていますが、リアルな猟師さんでもあります。
「ゲストとして来訪される方には是非この地域の良さを知ってほしい、山と人の関わりを感じてほしい」と、同地区にある標高559mの「源五郎岳げんごろうだけ」を舞台にした山里体験メニューの講師役も務めています。ダイニング。
テーブルは秋田杉の無垢材。自然の風合いがいい味を醸し出していました。

image4















和歌山出身で、ご主人との東京暮らしを経て移住してきた奥様は「何もないところで不便なことが多いのですが、その中でしか感じてもらえないことがある」とおっしゃっていました。
「ゲストハウスはとても清潔ですが、あたたかい季節は虫が多いです(笑)」とも。

image6

















味わいのある雪見障子。

この他にも、くまげら(という名前の野鳥)が突いて明けた穴を模した明かり採り穴など、趣向を凝らした細かい細工がたくさんありました。
ちなみにこちらのゲストハウスの設計デザインは、北秋田市鷹巣きたあきたしたかのすにある「コマド設計」のデザイナー設計士、柳原やなぎはら柳原まどかさんによるものです。
築70年の古民家が柳原さんの手によってコンセプトとメッセージをまとい、見事に再生されました。

ちなみに、昨年4月にリニューアルされた秋田内陸線を走るお座敷列車も、柳原さんの設計デザインによってコンセプトトレイン「マタギ号」として生まれ変わりました。
現在、イベント運行を通じて多くのお客様に親しんでもらっています。

image7













 
image8















 

多少話しがそれますが、このマタギ号、1月は4回イベント運行します。そのうち2回は既に満席ですが、13日(日)の「雪見・利き酒列車」と、19日(土)の「ごっつお玉手箱列車」に若干の空きがあります。
実はこのマタギ号の車両、1月末から3月末まで第2次改修のため「入院」となります。
この冬最後の企画運行となります。 「マタギ号に乗ってみたい!!」という方はこの機会に是非どうぞ。
・雪見利き酒列車    http://www.akita-nairiku.com/topics/page.php?id=453
・ごっつお玉手箱列車  http://tour.akita-nairiku.com/plan/gottso.php

お宿(ゲストハウスORIYAMAKE)のホームページはこちらから。(ご夫婦のインタビュー記事もアップされています)  https://www.oriyamake.com/


image9

















ポイントです。
・予約は Airbnbというサイトからの申し込みオンリー(お問い合わせは電話でも可能です)。
 1日あたりの受入は最大8名で相部屋が基本です。
 1泊あたり2,500円~(最低2泊) 別途清掃料要。クレジット払いのみ。
・食事は自炊スタイルですが、事前に依頼すれば別料金(一人前3,000円)できりたんぽ鍋を作ってくれるそうです。外国人ゲストは突然「何でもよいので作ってほしい」と言うことがあるそうです。材料があれば、地鶏の親子丼などを作って差し上げるとのこと。
・自炊用食材の購入は、阿仁前田駅前のスーパーで。

・あるもの
キッチン、シャワー、布団(畳の上に敷きます)、 扇風機、ファンヒーター、囲炉裏
ハウス内は禁煙です。

・ないもの
洋式トイレ、エアコン、個室、風呂、ベッド、個室

・無料サービス
Wi-Fi、観光マップ、コーヒー、キッチン調理器具、ベジタリアン対応調味料、ドライヤー、荷物預かり、各種カードゲーム、本、マンガ、ギター
※ガイドブックには載っていませんが、秋田内陸線阿仁前田駅から車で送迎してくれるそうです。

・有料サービス(各50円から200円)
歯ブラシ、タオル、洗濯機、乾燥機、洗剤、シャンプー、リンス、ボディソープ、カミソリ、耳栓、ご近所農家のお惣菜

image10




































image11

















・マタギのご主人と行く山歩き体験
テーマは「山の恵みを授かり、山の命を口にして、体の内外から自然を感じよう!」 とのことです。なにか、眠っている野生の血が騒ぐようなワクワクするテーマです。
体験は1日1グループ(5名まで)、1名参加の場合2万円~5名参加の場合はおひとりあたり1万2千円(昼食おにぎり、味噌汁、熊肉の焼き肉、漬物、保険料・入山協力金などを含む)
他、手ぬぐい、軍手、虫眼鏡など、必要な山用具は貸してくれます。

image12

















来訪された方が自分で自分の国(地域)を削るための地図。
表面を削ると色が現れるしかけだそうです。

2月には、オーストラリアからのお客様がお一人で1カ月間滞在されるそうです。
訪日インバウンドの急増に伴って、今、日本各地では、改正された旅館業法に基づく「簡易宿所営業許可」をベースにした多様な民泊サービスが提供されています。
都市部のマンション型、戸建て住宅型、使われていない飲食店舗、農家民泊等々、多様なスタイルの宿泊事業が国際ニーズに対応中です。そうした動きは今後ますます拡がって行きます。

image13

















機能的なキッチン

そんな中、当地、北秋田市で、古くから伝承される「狩猟集団・マタギ」をベースとした山里文化の発信がこのような「ふれあい機会の提供」とともに行われていることを、とても嬉しく感じました。
まさに「この土地ならでは」の「テーマ型体験基地」です。

織山ご夫妻のような方々がこの地域を元気にしてくれるんだ!と感じ、思わず「内陸線もORIYAMAKEを応援します!!」とお伝えしてきました。 地域の元気づくりのために一緒に頑張りましょう!!

image14
















玄関サインと呼び鈴ならぬ呼び紐

周辺のお勧めスポット
ORIYAMAKEから車で5分のところにある「森吉山ダム・広報館」からのショットです。(撮影は9月)
カットされていますが、写真上部には名峰・森吉山もりよしざんの雄姿が望めます。

image15

















次の写真は、東北一長いロックフィルダムと称される同ダムの堤体です。 
決して崩れない強くて長い「堅固な絆」をつくりたい人たちの聖地と言われています。

image16
















ダム広報館の建物のテラスからの眺めです。

広報館内にある「喫茶ねもりだ」もイチオシです。
織山さんの奥様もお手伝いしている、地元のお母さんたちが運営するぬくもり溢れるカフェです。
喫茶ねもりだHP http://kissa-nemorida.strikingly.com/
(冬期間閉店中。5月以降、土日祝のみ営業予定)

店内の様子。 使用している木材はすべて秋田杉です。

image17

















車でさらに奥に20分程進むと、秘湯「そま温泉」があります。
そちらで汲んできて提供している「名水」です。

image18





























ここを訪ねたら「ダムカレー」は必食ですが、他のメニューもかなり気になります。

image19

















晴れた日はテラスに出て湖水に映る森吉山麓の新緑、紅葉、そして雪景色をサイドメニューに、是非お楽しみください。

最後におまけです。
紹介してきたOEIYAMAKEと森吉山ダム最寄りの阿仁前田駅がある地域のフォトです。
右手奥のとんがり三角屋根が阿仁前田駅です。
駅舎併設の温泉宿泊施設、「クゥインス森吉」が併設された駅で、ご覧のとおり地域のランドマークになっています。

image20

















清流・阿仁川あにがわ前田まえだ地区の様子 

この地域には、マタギの狩猟道具でもあり、守り刀でもある「マタギ山刀ナガサ」をつくる鋳物工房と販売店「西根鍛冶店にしねかじてんさん」があります。伝統を受け継ぐ熟練の名工「西根登さん」が営む「全国でもここだけ」の鋳物屋さんです。

それにしても手にとってみるナガサのずっしり感は他では感じられないテイストです。
普通の人が日常使いで扱うのは困難な重量と感じました。

image21






























工房は安全対策上、普段見学はできません。外窓から見せていただくことになります。

image22

















こうして広く地域を見渡してみると、森吉山という山はとても懐の深い山だなあと感じます。
四季の自然美はもちろんですが、歴史・文化的背景など、この山がもたらし育んできた数多くの物語や人々の営みが何よりの魅力です。

そんな森吉山系の魅力を余すところなくお伝えしようと、内陸線では新たな施設を建設中です。
阿仁合駅あにあいえき2階に、この4月オープン予定の「森吉山ウエルカムステーション」です。
詳細はまた後程ご紹介したいと思います。 

同じくこの4月に全線開業30周年を迎え、ますます目が離せない内陸線に是非ご期待ください。