親にから生前贈与された子供名義の預貯金が、親が亡くなって相続が発生した際に相続財産と見なされることがあります。

【事例】
 Aさんは、子どものBさんに贈与税の非課税枠(基礎控除額:110万円)以内で、毎年、Bさん名義による定期預貯金として贈与していました。  ところがAさんが亡くなり相続税の申告後に行われた税務調査で「これは生前贈与ではなく相続財産」とされました。Bさんは裁判に訴えましたが、以下の理由から地裁判決は「相続財産」と認定されました。
1、A子さんはBさんに通帳の届出院は渡していたが、通帳はAさんが保管していた。
2、預貯金等を贈与する旨の契約書が作成されていない。
3、Aさんは必要に応じて預貯金の一部を解約し、使用していたなど  

 銀行に対する預金債権は、名義に関わらず、出損者の権利であると解されるのが原則となります。また、贈与は当事者間の契約によって成立しますから、受贈者の意思表示も要件となります。  よって、贈与であることを証明するために、毎年契約書を作成しておく、口座に入金するのではなく振込みにしておくといった対策が必要になります。