たぶん「事件」でよいと思います。大変な「事件」になりました。早く、「犯人」が見つかることを祈ります。
会社側が、なぜ、LD50値(動物に投与した場合に半数が死ぬ量)で、人体への影響を発表していたのか、経緯がよくわかりませんが、このような場合には全く当てはまらない、不適切な発表だったと思います。
ARfD(Acute Reference Dose)急性参照用量は、今回のように、人体に重大な影響が出るほど大量の有害物質が混入している際に、急性毒性を把握するための参考とする指標です。 24時間またはそれより短時間内に経口摂取して、健康に悪影響が生じないと推定される1日当たりの量を、動物実験などのデータから推定しているものです。
ほかに、毒物などの、同様の安全性を考える指標として、ADI(Acceptable Daily Intake)一日摂取許容量があります。または、TDI(Tolerable Daily Intake)耐性一日摂取量としても表現されます。これは、生理的な分解、排泄機能も踏まえて、毎日摂取して、健康に影響が生じないと推定される1日当たりの量、として規定されています。慢性的な、継続的な摂取にはこちらを使います。こちらのほうが、危険とされる量は低くなります。
会社側が、発表の際に、当初採用していたのは、LD50(Lethal Dose, 50%)半数致死量で、物質の急性毒性の指標、致死量の一種としてしばしば使われる数値で、投与した動物の半数が死亡する用量をいうので、かなり高濃度になると思います。今回のような場合に利用するのは不適切と思います。
会社側の発表内容が不適切と気づいた、厚生労働省、今回、なかなか、よい仕事をしたと思います。
そもそも、今回の農薬混入は、10月にはわかっていたそうですから、今回の発表は遅すぎで、なんといっても、購入者への配慮が足りません。警察に届け出たとしても、捜査は難航するのではないか、と、思います。お客の健康や警察への対応よりも、株主への配慮や自分たちの保身を優先したと言われても仕方ないのでは。
朝日新聞から
少量コロッケでも吐き気 マルハニチロ「影響なし」撤回
マルハニチロホールディングス(東京都)の子会社「アクリフーズ」の群馬工場(群馬県大泉町)で製造された冷凍食品から農薬「マラチオン」が検出された問題で、マルハニチロは31日未明に記者会見し、体重20キロの子どもが最高濃度(1万5千ppm)のコーンクリームコロッケを食べた場合、約8分の1個で吐き気や腹痛などの症状を起こす可能性があると発表した。
同社はこれまで、体重20キロの子どもが一度に60個を食べないと健康に影響がないと説明していた。30日に厚生労働省の指摘を受け、計算の誤りに気づいたという。久代(くしろ)敏男社長は会見の冒頭、「計算上、大きな誤解を与える指標を提示した。大変な失策で、深くおわびいたします」と謝罪した。
同社の佐藤信行品質保証部長によると、「食べても健康に大きな影響を及ぼさない限度量(ARfD)」を算出するべきところを、「動物に投与した場合に半数が死ぬ量」を計算していた。「食品の安全に関わる部署で検討したが、ARfDに関する知識がなかった。保健所に相談するのも忘れていた」という。
会社側が、なぜ、LD50値(動物に投与した場合に半数が死ぬ量)で、人体への影響を発表していたのか、経緯がよくわかりませんが、このような場合には全く当てはまらない、不適切な発表だったと思います。
ARfD(Acute Reference Dose)急性参照用量は、今回のように、人体に重大な影響が出るほど大量の有害物質が混入している際に、急性毒性を把握するための参考とする指標です。 24時間またはそれより短時間内に経口摂取して、健康に悪影響が生じないと推定される1日当たりの量を、動物実験などのデータから推定しているものです。
ほかに、毒物などの、同様の安全性を考える指標として、ADI(Acceptable Daily Intake)一日摂取許容量があります。または、TDI(Tolerable Daily Intake)耐性一日摂取量としても表現されます。これは、生理的な分解、排泄機能も踏まえて、毎日摂取して、健康に影響が生じないと推定される1日当たりの量、として規定されています。慢性的な、継続的な摂取にはこちらを使います。こちらのほうが、危険とされる量は低くなります。
会社側が、発表の際に、当初採用していたのは、LD50(Lethal Dose, 50%)半数致死量で、物質の急性毒性の指標、致死量の一種としてしばしば使われる数値で、投与した動物の半数が死亡する用量をいうので、かなり高濃度になると思います。今回のような場合に利用するのは不適切と思います。
会社側の発表内容が不適切と気づいた、厚生労働省、今回、なかなか、よい仕事をしたと思います。
そもそも、今回の農薬混入は、10月にはわかっていたそうですから、今回の発表は遅すぎで、なんといっても、購入者への配慮が足りません。警察に届け出たとしても、捜査は難航するのではないか、と、思います。お客の健康や警察への対応よりも、株主への配慮や自分たちの保身を優先したと言われても仕方ないのでは。
朝日新聞から
少量コロッケでも吐き気 マルハニチロ「影響なし」撤回
マルハニチロホールディングス(東京都)の子会社「アクリフーズ」の群馬工場(群馬県大泉町)で製造された冷凍食品から農薬「マラチオン」が検出された問題で、マルハニチロは31日未明に記者会見し、体重20キロの子どもが最高濃度(1万5千ppm)のコーンクリームコロッケを食べた場合、約8分の1個で吐き気や腹痛などの症状を起こす可能性があると発表した。
同社はこれまで、体重20キロの子どもが一度に60個を食べないと健康に影響がないと説明していた。30日に厚生労働省の指摘を受け、計算の誤りに気づいたという。久代(くしろ)敏男社長は会見の冒頭、「計算上、大きな誤解を与える指標を提示した。大変な失策で、深くおわびいたします」と謝罪した。
同社の佐藤信行品質保証部長によると、「食べても健康に大きな影響を及ぼさない限度量(ARfD)」を算出するべきところを、「動物に投与した場合に半数が死ぬ量」を計算していた。「食品の安全に関わる部署で検討したが、ARfDに関する知識がなかった。保健所に相談するのも忘れていた」という。