中杉　弘のブログ:人間の探究　１４６４　臨終正念（りんじゅうしょうねん）①

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2020年02月04日

人間の探究　１４６４　臨終正念（りんじゅうしょうねん）①

※飛行機に乗っていて、それが落ちてしまったら、何が何だかわかりません。一瞬にして新婚旅行もありません。一瞬にして地獄へ逆落としです。死んでもそれが終わらないのです。

人間の探究　１４６４　臨終正念（りんじゅうしょうねん）①

「世の中ものう（憂）からん時も今生の苦さへかなしし、況（まして）や来世の苦をやと思食（おぼしめ）しても南無妙法蓮華経と唱へ、悦ばしからん時も今生の悦びは夢の中の夢、霊山浄土の悦びこそ実（まこと）の悦びなれと思し食し合せて又南無妙法蓮華経と唱へ、退転なく修行して最後臨終の時を待って御覧ぜよ」(松野殿御返事)

「世の中ものう（憂）からん時も今生の苦さへかなしし」
　人生とは、苦しいものです。「人生は苦しいな」と思うでしょう。でも、臨終の時はそんなものではありません。
　最も苦しい時がやって来るのです。その臨終の苦しさを思うと、この世で少しくらい変なことがあっても、「どうってことない」と思えるようになるのです。これは仏法の極意です。臨終は苦しいのです。
　何故かというと、お釈迦様は「生老病死」と見抜いたのです。生まれる時も苦しいのです。お母ちゃんのお腹にいて、苦しいから「オギャー」と生まれてくるのです。生まれてくると男でも女でも人生を歩んでいかなければいけません。
　人生は苦しいことばかりです。学校に行っても苛められたり、或は勉強の席順を争って、常に争いごとばかりです。「人よりもよい学校に入りたい」「人よりもよい会社へ入ろう」「給料が安定している公務員になろう」など、みんな苦しい戦いです。何も楽なことなどありません。
　受験勉強など苦しいのです。小学校から受験勉強をしていかなければ東大など入れません。それは孤独な戦いです。その割にロクな人間が出来ていません。生きていくのは苦しいのです。
　病気になるともっと苦しいのです。病気になってベッドの上で寝ていて、死ぬのを待つのは苦しいことだと思います。何の希望もありません。死ぬ時が臨終です。これはもっと苦しいのです。
　生まれるのも、老人になるのも、病気になるのも、死ぬのも、みんな苦しいのです。人生とは苦の集まったものです。これを実体と言うのです。それをお釈迦様が教えてくれたのです。
　「人生は楽だ」などと言っている人がいたら、何を馬鹿なことを言っているのでしょうか？　大人になると、戦争が加わるのです。敵がウワーと攻めてくるのです。「戦争など嫌だ！」と言っても敵が攻めてきて、自分の首を斬り落としてしまうのです。これではたまったものではありません。
　しかも、中国人に生まれたら中国人に食われてしまうのです。中国人は人間も食ってしまうのです。家畜の豚も牛も人間も代わりありません。人間はぶっ殺されて中国人に食われてしまうのです。中国人は昔からそのようにしてきたのです。
　ジンギスカンが暴れまくった時は、人口が１０分の１になってしまうのです。何もしていない人を殺すのです。自分の意思は関係ありません。
　生きているとそのような苦しみがあるけれども、臨終の苦しみはもっと苦しいのです。臨終の秘密は、このようなことです。生きているということは、十界をグルグル回るのです。「喜んだ」「悲しんだ」「畜生界になった」「菩薩界になって人を助けた」、など、十界（地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天・声聞・縁覚・菩薩・仏界）の中をクルクル回って進んでいくことを「生きている」と言うのです。
　人が死んで地獄界へ逝くと、動きません。これは恐ろしいことです。地獄へ逝ってしまったら動きません。苦しみが止まってしまうのです。動かないから、「ギャアーーーー」という苦しみが消えません。
　生きているからこそ、地獄を脱却して次の命がくるのです。クルクルと観覧車のように十界が回っているのです。臨終というのは、その人のやってきた行いにより、十界（地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天・声聞・縁覚・菩薩・仏界）の何界の命でピタリと止まってしまうことです。畜生界で止まってしまうと、来世は畜生になって出てくるのです。
　殺し合っているのは畜生界です。「野郎、やりやがったな！」「テメーこそ、やりやがったな！」とお互いに殺しあっているのは地獄界です。それが死ぬ時には、ピタリと止まってしまうのです。
　「うわ～、畜生界で止まってしまった。動けない」となり、「オギャー」と畜生界の中に生まれてくるのです。それでまた畜生の一生が始まるのです。それが終わるとまた十界に戻ってきて、何界かに入るのです。
　そのような畜生界に生まれても苦しいのに、まして死んで無間地獄に逝ってしまったら、もっと苦しいのです。そのために信仰をしなければいけません。普通の人は「俺は今、何界にいるのか？」ということがわかりません。そんなことを考えてもいません。
　飛行機に乗っていて、それが落ちてしまったら、何が何だかわかりません。一瞬にして新婚旅行もありません。一瞬にして地獄へ逆落としです。それが死んでも終わらないのです。「ウワアアアアーーー」とそのまま死んでしまうので、苦しみは終わらないのです。
　それでもまた生まれてくるのです。生まれてくるけれども、悲惨な所に生まれてくるのです。恐ろしいことです。だからちゃんと仏道修行をしていかなければいけません。（②へ続く）

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この記事へのコメント

1. Posted by 主任教授　さえこ 2020年02月04日 12:34

今日の講義「臨終正念（りんじゅうしょうねん）①」拝読しました。

コロナウイルスで世界は恐怖に陥っています。
臨終の覚悟を今日の講義で確認しておきましょう。

コロナウイルスに感染しなくても、人間は必ず死にます。
それがお釈迦様が見抜かれた生命の法則です。
死ぬことは誰も逃れられません。

生きていることも苦痛ですが、死ぬ時はもっと苦しいのです。
何故だかわかりますか？

畜生界に生まれて「コノヤロウ」「あの野郎」と争っていても、ご飯を食べる時は幸せを感じるはずです。
ご飯を食べている時は人界です。
それが終わるとまた「あの野郎、ぶっ殺してやる！」と始まるのです。

どんな畜生界の人間でも睡眠をとります。
睡眠するので畜生界は消えます。

また朝起きてご飯を食べると「あの野郎、ぶっ殺してやる！」という畜生界の心が発動するのです。

このように見てみると、生きている間は畜生界と言えどもご飯を食べている時は人界です。

そのように生きている時は畜生界の命が強くても、生活全般で全て畜生界というわけではありません。

「それが死ぬとどうなるのか？」というと、畜生界で止まって死んだ場合、死んでも畜生界が続くのです。
死んでしまうと体がないので、ご飯を食べてホッと人界で一息つくということがありません。
だからずっと畜生界のままです。
或は地獄界で死んだ場合は、地獄界が何百万年も続くのです。

生命の実相を知らないと恐ろしい地獄界に逝ってしまうのです。

仏法をなめてはいけません。
真剣に仏道修行をしていきましょう。

2. Posted by 大田 2020年02月04日 12:42

今日の講義拝読しました。

人間に生まれて、博士に会い日蓮大聖人様の教えを学ぶことが出来る事は幸せです。
もっともっと、教えを学びたいです。

博士ありがとうございます。

3. Posted by マリー 2020年02月04日 15:50

臨終の時の一念心がいかに大切かわかります。
邪教が三世の生命を考えた場合いかに恐ろしいかわかります。

4. Posted by Vega 2020年02月04日 22:04

＞畜生界で止まってしまった。動けない」となり、「オギャー」と畜生界の中に生まれてくるのです。それでまた畜生の一生が始まる

信仰、「正しい」信仰、精進をしなければならないと思いました。

5. Posted by 青い雲の上から 2020年02月05日 00:22

いつ　死ぬかも　しれない
だから
いつも　心がけていることは

自灯明

ちょぅちんあんこうの灯かりのように

おでこに　一灯を　ともすことを
心がけています　　反省です

一念心

ただいまの心が
未来永劫だと　知らされたことが

どれほど救いになったことか

博士　そして　さえこさま

ありがとうございました。

6. Posted by 青山 2020年02月10日 14:40

御講義有難うございます

臨終の苦しさを思うと、この世で少しくらい変なことがあっても、「どうってことない」と思えるようになる修行をしていくことがだいじであると思いました。