北海道・たまにアフリカ・医者日記

北海道で診療に取り組む医師のブログ。
大好きな南アフリカやスキーのことなども書きます。
(たびたび改名してすみません)

お米作り

干してた稲をシカに荒らされまくる・・・(動物のフン画像あり)

(シカのフン画像あるので、そういうの見たくない人はご注意お願いします)

 ・・・ウチの診療所に通院してるおばあさんなどから、ずっと家庭菜園やってたけどあんまり鹿に食い荒らされるのでもう今年から止めることにした、なんて話をよく聞くのです。

一方でウチの周りでは鹿の親子が平気で闊歩(かっぽ)したりしてるわけで。(記事にもかきました

ボクも去年から刈った自作米を自宅庭で干してるんですが、今年はシカが周辺を歩いて何本か引き抜いてる形跡もあったのです。
で、用心して網をかけて下の方はナイロン糸を張り巡らせて・・・と一応対策はとっていたのですが。

一昨日仕事が終わってからふと稲を見ると悲惨なことに!!

シカが稲の上にかけた網の下から首を突っ込んで稲を引き抜きまくり、食べまくってるじゃないですか・・・・・

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下に落ちてるのが被害にあった稲さんたち。

夜中撮影したのでちょっと暗いです。悪しからず。

日当たりの良いところに洗濯物を干すためのさお台を利用して干してたのも被害にあってました。

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わかりにくいですが、上にかかったままの稲も端のほうはそのまま食べられてスカスカになってます。

なんかすごい絶望感・・・・・・・泣きたくなってきた・・・・・・

で、周辺にはおなじみのシカのフンが散乱してます。

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間違いなく奴らのしわざです。

こんなことがあったのでとりあえず稲は全部ガレージ内にしまって陰干し状態にしちゃいました。

農作物のシカ被害って、北海道ではシャレにならない問題です。

彼らはけっこう学習能力があって、カカシ的なものとか、赤外線探知式の照明やサイレンを使っても、それで自分たちには実害がないことがわかると、平然と畑の作物を食べにくるそうです。

そのときの農家さんたちの絶望感、よくわかりましたですよ(泣)・・・・・・・

あといろいろ考えちゃったんですが、やっぱり野生動物にとっては”奪うこと”が当たり前なんだなあって。

これが肉食動物だと、命を奪いに来ますからね。

同様に”奪われること”も野生に生きるものたちにとっては当たり前だったりします。

いわゆる里山とか農村とか呼ばれてる地域では昔からこんなふうに動物と奪ったり奪われたりの、いわゆる争奪戦を繰り返してきた一面もあります。

最近里山を資本のようにみなしてなんとか輸出産業の一種として立て直そうという論調があります。

それはそれで良いのですけど、そういうこと言ってる人って結局都会で”外の人”として考えてて、しかもその都会の社会の中でも先生と呼ばれる立場だったりして、良い立ち位置をキープしながらそういうことを言ってたりします。

たぶんそういう人にはボクが以前そうだったように、里山やそこにある自然もただ美しく見えてるんだろうなあ〜、なんて思ったりもします。

なんか愚痴っぽくなってしまってすみません。

まだイネ食われたショックから立ち直っていないのかも・・・・・

ではまた。


米作りはやっぱり”苗半作”&秋のななかまど


・・・記事アップ久しぶりです。

読んでくださっているみなさま、申しわけありません。

今まで仕事、プライベートと猛烈に忙しく、なかなか書くヒマがなかったのです。

と、言い訳はこれぐらいにして再開のウォーミングアップ記事、当ブログのなかでもアクセスの少ない(笑)お米作りからです。

”苗半作”という言葉があります。

はじめプロ農家さんからこれ言われたときは、
「稲の苗なんて半分できたら良いぐらい難しい」
ぐらいの意味かな、なんて思っていたんですが、どうも
「米作りは苗ができたら半分終わったようなもの」
という意味らしいです。

ボク自身も稲の苗を田植えしてお口に入るまでは自前でできるようになったんですが、種籾(たねもみ)から苗を育てるのは今シーズンもできず・・・・・この段階もこの雪国の寒い春の環境でできるようになるのが悲願になりつつあります。

通常、苗を育てるには種籾を水につけて芽と根がちょっと出たらそれを土に植える、という段階を踏みます。

この種籾を水に浸けるのを”浸種(しんしゅ)”と呼ぶそうです。

現在は水槽などを使って水温をコントロールできるため、数日ぐらい浸ければそれで良いみたいですが、江戸時代には資料によると春の野外、まだ冷たい池の水の中に17〜20日間ぐらい浸けることもあったそうです。

それで芽やら根を出す稲の生命力もすごいですが、そんなやりかたを発見した昔の人の知恵にも驚かされます。

ところでボクの話にもどりますが、今年プランターに直接種籾を植えてみたのです。

自分で育てたやつの残りで、選別もなにもせずプランターにどっと20粒ほど。

もう夏の暑い頃でした。

ところが水を適度にまいて2週間ほどたってもなにも起こらず・・・・・・

がっかりして、あ〜やっぱりうまくいかないなってプランターを庭の目立たないところに移動させてしまったのでした。

で、秋になってふと見てみると・・・・・・

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お、2,3本生えている!!

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見捨てちゃってホントごめんなさい種籾さんたち(泣)・・・・・・

やっぱこれだけ不確実なことになるので、浸種するわけですね。よ〜くわかりました。

これだけでは余りにみじめな絵だけなので、田んぼ脇のななかまどという木の画像です。

秋になると赤い実をつけて、これが見ていて美しいのです。

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ちなみにボクが参考にさせて頂いた資料はこの本です。



まだ1巻しか持ってませんが、わかりやすい上に詳しくて素晴らしい本です。

ではまた。


田んぼの排水口を修理する


・・・・・ボクもいままで知らなかったのですけど、田んぼに水を入れる水門や入水口のことを”水口(みずくち)”水を捨てることで水位を調節する排水口のことを”落口(おちくち)”なんて言うらしいです。

最近つくづく思うんですが米作りって実は田んぼ作りというけっこう高度な土木技術があってはじめてできることなんですね。

水田や稲作の発祥はいまの中国南部らしいですが、日本でもたしか弥生時代には田んぼを作っていたとか。
すごいと思います。

最近某ブログのコメント欄読んでたら、田んぼとは
「人為的に川の氾濫を起こさせた状態を維持してるんだ」
という意見が書き込まれてました。

別にどう考えようが自由なんですが、ちょっと違うかな?と思います。

もともと稲(水稲)は水際、川や沼地などの水と地面のキワキワの部分でこそうまく育つ植物なので、それに合うように水際環境を人為的に拡げて作ったのが田んぼだと思うんですね。

そのために重要なのが水の流入・排出のマネージメントなわけで。

で、今回はボクの田んぼで落口(排水口)の修理です。

以前から小さな木の水門みたいなのがあったんですが、それが腐って水がチョロチョロ漏れていて気になってしょうがなかったんですね。

そんなに大がかりなことするヒマもないしどうしよう、って思ってたらネットで合成樹脂の落口見つけたのでそれを入手して埋め込むことにしました。

これがボクのいまの田んぼ。

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それにしても良い天気・・・・・この時期の北海道大好き。

プロ農家さんからもらった苗を植えてるんですが、今年はあの”ゆめぴりか”。

ちょっと”ななつぼし”とかと比べてモミも小ぶりで実りも少なめの印象があるんですが・・・・・・
やっぱりちょっと育てるのむずかしいのかも。

で、落口。

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もう雑草が茂りまくってます。もっと近くから見ると・・・・・

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うわ、汚い・・・・・応急処置のビニールやら石やらが乱雑に置かれまくってます。恥ずかし・・・・・

で、これが合成樹脂の落口。

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手前に置いてるのが表面加工した木の板で、これを落口の溝に置くかたちで水位を調節します。

埋め込んでみた。

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言っときますが恥ずかしながらこれは悪い例ですね。

ホントは上の部分にもっと土がかかって、あぜ道が続くぐらいが良いのです。

で、落口にパイプでもつないで外の用水路につなぐと。

それぐらいのほうが端からの水漏れを心配しなくていいもんね。

ちなみにコンクリート製も売ってたんですが、ちょっと高いのと重さが30キロ以上あるとのことで腰痛予防で断念・・・・・・情けなや。

とにもかくにも、これで水を落として田んぼを乾かし、作業しやすくしてから稲刈り。

今年はかなり早めです。

ウチの周辺にまた鹿の親子が&田んぼの雑草取り


 以前にも記事にしたんですが、最近ウチの周辺にエゾシカの母子がよく出没します。

エゾシカって、ふつう数匹以上の群れで行動してるような印象があるので、お父さんとかどうしてるのかちょっと不思議ではあります。

シングルマザー状態で、二匹だけで生きてるのかな?

先日も見ました。

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子どもシカがやっぱりカワイイ。

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リラックスしてるのか、座り込んじゃったりもしてました。

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ただ、これから刈り取った稲を干すとき食べられないように防御策を立てなければなりません。

あと、あまり近づくと母親シカのほうが気が立って足を踏み鳴らすような歩き方をしたりするので、接近し過ぎは禁物です。


それと先日、田んぼの草刈りに行きました。

もう田んぼの中には入れません。稲に花が咲いてから以降に田んぼ内に入ってしまうと、受粉が早くされすぎてしまうのか、もしくは稲が刺激されて焦ったような状態になり、いわゆる”実入りのない”モミがついてしまうそうなのです。

そんなわけで、草刈りはあぜ道だけ。

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そこそこ出来てるけど、ちょっと成長が遅い気も。

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田んぼの奥の方が1週間早く田植えしたんですが、もうモミが黄色くなってます。
その1週間が猛暑日だったので、これだけ差が付いてしまったんですね。

雑草は初期に田んぼ内に入って草取りしたおかげで、去年とかと比べるとだいぶまし。

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写真だとわかりにくいですが、稲のあいだに水仙みたいな青〜紫色の花が咲いてます。
その花をねらってミツバチが飛んでたりします。

ミツバチまで関わってくるとは、自然農業の田んぼの生態系おそるべし。

あと、落ち口といって、田んぼの排水口から水がチョロチョロもれてて困りました。

実は田んぼって結構高度な土木技術を必要とするのです。

だから人類が1000年以上?昔から田んぼを発明していたってホントに驚異的です。

今回は近況報告になっちゃいました。

ではまた。


田んぼの雑草取りに新兵器投入

さて、ボクは趣味、というかもはやライフワークのひとつとして自然農業のお米作りもやってます。

もう数年目なのですが、実はいままで田植えしてから稲刈りまでの間、真面目に田んぼのなかに入って雑草取りというのをほとんどしたことがなかったんですね。

そうすると稲以外にも雑草がいっぱい育ってしまって、稲刈りが難行苦行みたいになってしまいます。

いちばん楽しいはずの収穫がこれではおかしい!!というわけで、今シーズンはちょっとぐらいマジメに雑草をとってみようということになりました。

ちなみに今シーズン、田植え後のボクの田んぼ↓

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田んぼのなかで緑色に見えてるのは一種の浮き草なんですが、なぜか今シーズンはいつもより大量発生。

日が照ってると浮き草は暖かくなるんですが、その下の水は冷たいまんまでした。水中にけっこう長く根を伸ばしたりもするんだよね。

なるべく取ったんですが、また増えたら困るかもしれません。

ところで、今シーズン雑草を取るために新兵器をネットで購入しちゃいました。

これ。

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除草機というもので、構造自体は昔から使われてたものと同じみたいです。

これはアルミ製でした。

土を攪拌する(かきまぜる)ようにして雑草もとるのですが、その仕事をしてくれる部分がこれ。

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田んぼのなか、稲の列の間にこれを置いてひたすら押し進めるのです。

ためしに置いてみた。

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で、実際に使ってみました。

かなり有効で、ひと安心。

もちろんこれだけでは取り切れないので手も使いました。腰が痛くなる・・・・・・

これを使いたくて今シーズンは列の間を広めにして田植えしました。

あんまり窮屈に植えると使えないので要注意。

ではまた。




 

稲刈り終わりました


2013お米作りシーズンも終盤でございます。

今年の収穫どうですか?なんて訊かれて
「いや〜相変わらず冷夏でしたからねえ」
なんて答えると、え、あんな猛暑だったのに何言ってんの?って顔されるんですが。

苗を田植えする7月前半ぐらいのことを言ってるんですね。
代掻き(しろかき)で田んぼの表面に生える雑草をとって、苗を植えてからすぐに暑くなると、スタートダッシュみたいに苗が急成長してくれて、後で雑草が育とうにも先に育った稲が日光をさえぎるためにさほど育たない、ということが起こるのです。

ところがこの3年ほどは夏の始まりが比較的寒くて、後半になってやたら暑くなる、というパターンのために稲と雑草の発育がドングリに背比べみたいになってしまっているのです。

まあ、田んぼの中に入って地道に雑草をとればいい話で、他のほとんどの米づくりチームはそうしているのでさほど収穫のときには雑草に悩まされたりはしていないようです。

今回はさすがに反省してます・・・・・・というか、あまりの雑草の多さに観念したというべきか(泣)。

来年こそは雑草取りにやる気出します!!出すつもりです・・・・・・・・

で、ウチの田んぼです。

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遠目に見ると豊作っぽいんですが。

近くから見ると・・・・・・

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赤っぽく見えてるのが枝みたいな雑草。

さらに別の区域では・・・・・・・

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緑っぽくみえてるのが全部雑草。

なんか昔から田んぼ内に雑草の群生地みたいなのがあって、毎年泣かされてるんですが、今年はとくに酷い。

稲さんたちが圧倒されてて、これじゃ稲育ててるんだか雑草育ててるんだかわかりません。

とにもかくにも、知人の協力も得て今年の稲刈りを開始し、3週ぐらい週末使って刈り終わりました。

これは他のグループの、稲を干している情景。

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なんかバックの青空がすごくきれいで、ほんとに水色って感じだったんです。

やっぱ北海道は秋もいいもんです。

で、今シーズンからウチのグループはボクの自宅の庭で稲干しです。

万が一台風とかで台が(はさ掛け台といいます)倒されてもすぐ対応できるもんね。

昨シーズン、実際倒れちゃったので、こうすることにしたのです。

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緑色の網張ったりしてるのは、シカ除けのためです。

実際稲を干し始めてから、このすぐ横にシカのフンを発見しました。
好奇心で寄ってきたのかな?
以前写真もアップしたのですが、ホントに家&診療所の前にシカの親子がやって来るんですよ。
さすが北海道の山間部でございます。

画像では見えませんが、台の下の方にはナイロン糸を張って下からシカが首を突っ込んだときに引っ掛かるようにしてます。

動物って、ナイロン糸に触れるのをすごく嫌がるって聞いたことがあるからです。

で、いまも干し中なんですが、雨ばっかり降るのでヤキモキしてるところです。

今シーズンは雪がチラホラする前にぜんぶ脱穀できるかなあ?・・・・・・・・

蛇足ですが、ボクらの田んぼがある長沼には名水が汲めるところがあります。

”日本の百名水”なんてのにも選ばれてるみたいです。

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ここの奥が水汲めるところ。

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地元の有志が井戸を掘って運営してるみたいで、募金箱も置いてます。
ボクも利用するたび、少額ながら募金させて頂いてます。

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ここのお水でコーヒー煎れると味がすごくまろやかになって、コーヒーにうるさいボクも大満足なんです。

では今日はこのへんで。

脱穀して籾(もみ)になったイネはどうやってお米になるの??

 今シーズンのお米づくりも進行しているんですが、例によって田んぼのなかに入っての雑草取りをやらないもんで、イネと雑草が共存というか混在状態になっちゃってます。

せめてもというか、あぜ道の雑草取りはしっかりやってるつもりなんですが・・・・・・

ところで最近、またまた
「田舎や里山だからこそできる、自給自足や地産地消をベースにした継続可能な新しいタイプの資本主義」
ってやつを提唱する人物や書籍が世間を振わしてるみたいです。

それ自体は悪いことじゃないと思うんです。

ボク自身、昔は都会暮らしで、都会人からの視線としてそういった思想にかぶれていた時期もありましたし。

でも自分自身田舎や過疎地と呼ばれる圏内で生活し、米づくりも手がけるようになってずいぶん視点も変わってきました。

それでつくづく思うんですが、そういう思想って自分自身がその中にどっぷり漬かって、それで部分的にでも実現化させてはじめて、その人やその人が属するコミュニティーの中で意味を成すもんなんです。

都会人が考える
「ボクが考えた理想の田舎(地域)のありかた」
って結局脳内のもので、現実のしがらみも飲み込んだ上で実現化させてようやく意味を持ち始めるんだなあって。

もちろん理想って大事だからそれを語るのは大いに結構なんですよ。

でも部分的であれ、その現実化って決して不可能じゃないだけに、やってナンボだってことなんです。

言いかえたら、ただの思想に過大評価は禁物ってことなのです。
と同時に、やってナンボだったことを誇大宣伝する人も多いので要注意なのですが・・・・・

この件に関しては、また回を改めてじっくり語りたいと思います。


いきなり話は変わって、籾すりでございます。

この機会に書いときたくなりました。

以前書いたんですが、田んぼから刈り取った稲から、茎にあたる部分と籾(モミ)にあたる部分を分離する作業を脱穀といいます。

それでモミが手に入るんですが、これは玄米を殻(カラ)で覆(おお)ったようなものです。

ではそのモミの殻はどうやって取り除くのでしょう?

その過程のことを籾摺り(もみすり)というのです。

ボクも生まれてこのかた毎日のようにお米を食べてきましたが、この過程だけはどうもイメージしにくくて謎でした。

ちなみに某メーカーさんが籾すりの歴史について簡単にまとめてくれています

ボクも勉強になりました。ありがとうございます。

このサイトをみると、やはりどうも籾すりの歴史は臼(うす)のようなものを回して殻を分離するところから始まったようです。

いまでもおそば屋さんとかで、電動の石臼機をつかって自家製そば粉をつくってるところとかありますよね。

あれはいうなればソバの籾すりで、残った殻はソバガラとして昔は枕のなかに詰めてたりしてたようです。

風力を利用したりふるいにかけたりで、殻と中身を分離してたんですね。

ボクも少年時代はソバガラの枕で眠ってたような記憶があります。

で、上記リンクのサイトにもあるように現在イネの籾すりはベルトで籾を摺る(擦る。摩擦にかける)方法と、モミを機械内部に思い切りぶつけて分離させるインペラ方式とがあるようなのです。

そのメーカーさんのご意見ですと、玄米を損傷させないためにはベルト方式のほうが良さそうなのですが、短所としては時間がややかかるのと、機械が大きくてとても素人が家に置いとけるものじゃなさそう、という点があります。

一方インペラ方式のほうは、小さいものは本当に小さいので、普通のお家の廊下や物置にでも置いとけるんですね。

・・・というわけでワタクシ、前シーズンから小型インペラ方式籾すり機を買って自宅で籾すり始めちゃいました!!

これがワタクシの愛機↓

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廊下に置いてます。

まずモミを受け口に入れなければならないのですが、このときなるべくモミが穂に付いてたときみたいに、数珠つながりになっていない、ひとつひとつがなるべくバラけた状態になってることが大事です。

だからゴム手袋はめた手でかきまわしたりして、モミをバラバラにしたりしてますね。

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受け口に入ったモミです。

で、それを籾すり機に少しずつ落としていくと、なかのプロペラ構造??みたいなところにモミがあたってカラと玄米に分離されるようです。(このへんの内部構造のことはボクもまだよくわかりません。悪しからず)

そこからはサイクロンみたいなので、うまいこと調節した風力でカラだけ後ろから排出です。

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で、前からは玄米が出てくると。

この行程を2サイクルぐらい繰り返すと、本当に玄米だけ取り出すことができます。

で、後ろからでてくるのは本当にカラだけで、ほとんど全く玄米をムダに捨てることが無いという・・・・・・

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いや〜この機械スピーディーだし、本当に高性能です。

日本の農業って、こういう優秀な農業機械のメーカーさんによっても支えられているんですね。

感謝、感謝です。

で、手に入る玄米なんですが、ボクの印象ではさほどインペラ方式であるがゆえの米の破損は気になりません。
これは人によって感想は変わるかもしれませんね。

そんなわけで、凝り性なワタクシの自家用籾すり機自慢でした。


自然農業?の田植え記録

 なぜか最近、このブログのお米関係の記事がよく読まれてるみたいで、ありがとうございます。

田植えのシーズンだからかな?

そんなわけで、6月前半、例年のごとく田植えをしました。

とはいうものの、今年は細かいところで色々新しい試みもしているのであります。

収穫量にこだわらなくてもいいアマチュア兼業農家の強みだね。

今シーズンは水管理をしてくれてる知人の協力で冬も田んぼに水を張っていたのです。

冬みず田んぼってやつです。

でも春になったらやっぱり例年のごとく田んぼに雑草の群生地が出現。トホホ・・・・・・

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昨シーズンはこれを親の仇かなんかみたいに掘り起こして撲滅しようとしたんだけど、かえって雑草が激しく生えてしまったみたいで、効果ありませんでした。

だから今シーズンは短く刈り込んで軽くすきこんで倒す程度にしました。

それで田植えしてから2週間程度経って、見てみたらやはり雑草が復活してきてるんだね〜

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雑草の間に埋もれてるまだちっぽけな稲が可哀相です。やれやれ・・・・・・

時計の針を元に戻して、田植え開始です。

1日で植えきれないので、残った苗を入れとくトンネルを田んぼ内に作ってます。

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なんでこんなことしてるかというと、以前誰も見てないときにシカにバリカンで刈るがごとく苗をごっそり食べられたことがあったからです。それがほとんどトラウマ状態で、苗をハダカで外に出しとくのは止めてます。

さて、苗は苗箱なんて呼ばれてるもので育てられてます。下の画像、左下に見えてるものです。

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これは機械で植えるためのものなんだけど、プロ農家さんから苗を頂いてるので、ボクたちもこの苗箱から苗をとって手で植えていくのです。

いつもご協力いただいてる農家さん、ありがとうございます。

ちなみに今年の苗の品種ははボクも大好きな「ななつぼし」です。

このあいだその農家さんと話してたんだけど、今年はプロ農家さんでも苗の育成は気候の関係でむずかしくて、相当苦労されたようです。

昔から「苗半作(なえはんさく。苗は半分できれば上等、みたいな意味かな??)」なんていって、苗づくりはお米作りのなかでも特にむずかしく、ボクもいまだにプロ農家さんから買っているのです。

いまからでも、自分で苗つくる実験してみようかな・・・・・・・

さて、田んぼにヒモを張って手作りのものさしを使って苗をなるべく等間隔で植えていきます。

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今年は30cm間隔とやや広め。去年は間隔が狭すぎたためにかえって雑草が増えた印象があったのと、ぶっちゃけ今年は忙しいので手抜きしたかったのです・・・・・・・

そんなわけで今年は一緒にやってくれてる知人と共にのべ3日ぐらいで終わっちゃいました。

田植えが終わった後の田んぼ。毎年見てるんですが、やっぱいいもんです。

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あ、それともうひとつ。

去年まではこれも親のカタキかっていうぐらいゴム手袋をはめた指で田んぼの底の地面をグリグリやって穴をほじってそこに苗を植える、ということをしていたのです。

今回そのへんを反省して、田んぼの土表面のトロトロしたところに半ば置いて、半ばは固いところに植え込むような感覚で、要は軽く植えていったのです。

それでも2週間後見たらちゃんと定着していてくれてたようなのでひと安心。

いままでいろんなところに力が入りすぎてたんだね。

この1週間ぐらいまた涼しすぎる天候で過ごすぶんにはいいんですが、稲の育ち具合にまたヤキモキしそうです。

ではまた。




第二次脱穀、なんとか完了


 毎年ボクは「お米をめぐる冒険」というか、ようするにお米を自分で作っているのです。

で、今年の冒険も終盤にさしかかってまいりました。

第二次脱穀でございます。

第一次脱穀に関してはこちらを読んでください

第一次とか第二次とかって、ボクが勝手に名付けたものです。

第一次脱穀のときも書いたんですが、お米を脱穀するっていっても、やったことない人にとってはとても漠然としてますよね。

お米の脱穀って、刈った稲穂から籾(もみ。玄米と、その外側を覆う”もみがら”からなる)を外すことです。

ちなみに、とれた籾(もみ)から籾殻(もみがら)をはがし、玄米を手に入れる方法は「籾すり(もみすり)」。

玄米を好みの米の状態(白米とか3分づきとか)に加工するのを精米といいます。

第一次脱穀では、もっぱら回転体によって籾を稲穂から”掻き出す”作業をします。

まだ大雑把(おおざっぱ)な段階で、まだ葉やら茎やらの断片が混じってます。

ウチではこれを足踏み脱穀機でやってます。

第二次脱穀では、もっぱら風力を使って、さらに籾と残ったいらない断片を分けていきます。

第一次より細かくやる段階なのですね。

ウチではこれを唐箕(トウミ、またはトーミ)と呼ばれる機具を使ってやってます。

トーミに関するウィキペディアの説明はこちら

昔の中国生まれで、どうやら日本でも江戸時代には使われていたようで、とっても伝統的な機具なんですね。

ちなみにウチのトーミはこんなの。

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鉄とかアルミ製です。

もちろん昔は木製だったみたいで、田んぼの近くにあるラーメン屋さんでもインテリアとして置いてます。

ボクの祖父は淡路島で農家やってたんですが、そこの納屋で木製トーミ見た記憶があります。

で、さっそくスタンバイ。

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仕掛けはシンプルで、まず上の漏斗(ロート)になったところに、第一次脱穀で得られた籾と葉やら茎やらがごちゃまぜになったものを入れます。

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こういう各段階でも、長い茎とか大きな葉とか、よけられるものは手でよけていきます。

で、手回しでファンを回して風を送りながら、ロートの底を横についてるレバーで少しずつ開けていって下にあるふたつの出口から籾を落とします。

トーミの内側には板状のゲート(障壁)になるものがあって、それもレバーで起こしたり倒したりしながら、引っかかって落ちるものを調節するんですね。

これがファンに近いほうの出口から落ちたもの。

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ほぼ完全に籾(もみ)だけになってますね。うれしい。

これがファンから遠いほう。

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まだ籾といらない断片が混じってます。

これをもう一度上のロートに入れて、さらにより分けます。

だいたい2回循環させるとうまくいきますが、3回になってしまうこともあります。

これが最後の出口。

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ほぼ葉のクズだけです。

一粒たりとも作ったお米をムダにしたくない!!と思っているので、やっぱりこういう作業を自分でやるのは達成感があっていいものですね。

しんどいけど(泣)・・・・・・

なんかボクにとって米づくりって、大げさに言うと一種の宗教儀礼みたいになってきてるみたいです。

足踏み脱穀機のときも書いたんですが、こういう小規模農家向けの機械を作ってくれてる日本のメーカーには感謝、感謝です。

こういうの作ってくれるメーカーさんがあるから、ボクみたいなアマチュアでも、出来る限りすべてのプロセスを自分でやる米づくりに挑戦できます。

これからもがんばってこういう伝統的で便利な機械を作っていってくださいね。


 

”自作米”こそ究極のブランド米!?〜家庭菜園ならぬ家庭水田の可能性とか〜

 今回はプレオープンしたAll About NewsDigの「クローズアップDig」コーナーのお題、

「ブランド米」

についてでございます。

まず、NHKさまの番組、「サキどり」から。

激震!新ブランド米登場★コメ市場を未来予想?

です。

くわしくはリンク先を読んで頂ければ幸いです。

要するにボクが住んでる北海道の「ゆめぴりか」など全国にブランド米が続々誕生してるって話なんですけど、この記事でなにが一番衝撃的かって、最後にある農業ジャーナリスト青山浩子さんのコメントですよ。

貼らせて頂きます。

〜”これだけ新しい品種が出てくるのは、答えはとても簡単で「売れないから」です。つくっても余ってしまうわけですね。今、日本の水田は米が余るので40%、休んでるんです。それでも消費量の減少の幅のほうが大きいので、生産調整が追いついていないんですね。でも、何もしないと売れない、価格が下がる、売れ残るという状態なので、各産地が競争し合って、新しい品種を、新しいブランドを売り出そうということが、ブランド米・戦国時代の背景にあります”〜

う〜ん・・・・・・・・

そーか、そんなに水田って余っちゃってる状況なんだ・・・・・

ここで、ボクが思ってることをあれこれ。

まず、ブランド米なんていうと、通常のお米よりおいしいイメージがふくらみますよね?

じゃあお米のおいしさを決めるものって一体何なんでしょう?

おいしさを構成する栄養成分を分析してウンヌン・・・なんて考えはじめると到底ボクの届かない世界に行っちゃうので、あくまでボクの守備範囲で個人的な意見を書きますね。

まずお米、とくに日本のお米に特有な「粘り(ねばり)」具合。

これ、おいしさっていうより食感に属する問題かもしれませんが、日本人は品種的にモチ米と掛け合わせたような粘っこいお米を好む傾向が強いって言われてます。

一方でタイやインドなど世界の他の稲作地帯では、もっとパサパサしたお米のほうが好かれてます。

結局どっちもウマいっちゃウマいんですが、毎日食べる=主食としてのお米、と考えると
「そんなにネバネバしたしつこい感じのものを毎日主食として食べられるかあ!?むしろ適度にパサパサしたお米のほうが主食としてはいいんじゃない?」
っていう考えも出てくると思うんですね。

過度なまでの「粘り・モチモチ信仰」が「若者のお米離れ(これ何年前から言われてんだろう?もうみんな年寄りになっちゃうよ・・・)」を促進させてしまったのかも、です。

あと、お米の品種がどうこう言うより、米粒のひとつひとつにどれだけ美味しい成分を入れられるか、というのが重要なんじゃないかと思ってます。

まず、玄米とか胚芽米って、食べ慣れたら白米なんて比べものにならないぐらい美味しく感じられたりするんですが、そういった食べかたがより一般化してくれば、よりお米を愛してくれる人が増えてくれるんじゃないかと。

あと白米部分をふくめて、よりおいしくするための方法として
「稲穂が枯れるまで脱穀しない」
というのがあります。

脱穀というのは、米粒が入った籾殻(もみがら)を稲穂の茎から外す作業のことです。

ボクの経験とか、ベテラン農家さんの意見では、このようにして稲穂全体の栄養が、次の世代のために良い種子をつくるため米粒に集まってくるまで待っといたほうがよいのです。

ボクが自分で米を作るときは、刈った稲穂を縛って天日干しする「はさ掛け」という伝統的な手法をとります。

これをやるとやらないとではかなりウマさ、というかお米のコクに違いが出てくるな〜と考えているのですが、悲しいかな農協さんとかがやってる現代稲作農業ではコンバインという機械で刈って即脱穀、そして遠赤外線とかで熱処理してあっという間に米粒にまで加工していることがほとんどなんですね。

稲刈りの段階では、稲穂は枯れた状態ではないことが多いので、これは残念なことだし、ブランド米といってもこの問題はついて回るんですね。

そういう意味では、稲穂をなんとスキーリフトに乗せて乾燥させる「天空米」なんて、よくわかってるよね〜、なんて思ったりします。
(あくまで参考までに。ボクは食べたことないので味はわかりません)

そして、その他いろんな方法でお米に付加価値があると人はおいしく感じる、または買いたくなったり食べたくなったりする、ということがあります。

最近とくに付加価値で高く売れたお米は「初音ミク米」とか「萌え米」だそうですが・・・・・

トホホ・・・・・・・

でも!!究極の付加価値って、それは
「自分で作ったものを食べる」
ということなのです!!

あ〜やっと自作米の話までこぎつけた!!

ちなみにボクも自分で米づくりしてて、ボクのブログの主要テーマのひとつにいつの間にかなってしまってます。

ちなみにボクが水田で米づくりできてるのは、長沼という地域の農家さんが使われてない水田を自然農業を志す知人に貸してくれることになって、ぼくがそのまた知人だったために、たまたまその水田の一角を貸してもらえるようになったのがきっかけでした。

思えばラッキーだったんですね。

都市で暮らす一般の方には、なかなかそういうご縁も時間も得られないと思います。

農協とか農家さん側が市民水田みたいに開放するとかしてくれないと、コネがない状況で自分だけで既存の水田を使おうとすると、農協との話し合いとか、かなり高くてうっとうしいハードルが待ち構えていて、結局無理なことが多いんですね。

あれほど耕作放棄地が多いだの農家のなり手が少ないだの言ってるくせに・・・・・・

ぶっちゃけ、日本農業界のイヤなところです。

そこで、あくまで自分たちの暮らす都市のど真ん中で、できれば無農薬とかで米作りができないものか、って考えが出てくると思うんですが。

実はビルの屋上などで米づくりをする、というのはいろんなところで試みられているようです。

そのひとつが老舗酒造会社の白鶴が銀座の本社ビルの屋上でやってる
白鶴銀座天空農園
です。

大したもんですね・・・・・・画像見てホント感心しました。

ビルの屋上だと天然の太陽光を利用できるのですが、もっとインドアな発想、いわゆる「植物工場」的に米づくりができないものか、という発想も出てきます。

これもすでに研究がはじまっているようで、東大関連らしいNPO法人「SKIL(科学知総合研究所)」が行なっている「イネ工場プロジェクト」などがそうです。

将来は宇宙基地とかスペースコロニーでも米づくりができることを目標として・・・・・なんて、われらガンダム世代が聞いたら脊髄反射で燃えまくるようなこと考えてくれてるじゃないですか!!

もちろん、このようにしてお米がつくれるようになったとしても、そのお米自体が市場に大量に出回ることは考えにくいです。

ただでさえお米が安くなって、作り手にとっては安すぎて困る状況のなか、そんなに作るためのコストをかけられないからです。

ただ、こういった方法論が進化を続けて、いま多くの人が「家庭菜園」とか「家庭向け野菜工場」とかで野菜を自作して食べているように、米も多くの人が自作できるようになれば・・・なんて考えると心ときめくものがあります。

もし本当にそのようにして都市で生活する個人や家族、コミュニティーが、技術の力で食料を完全に自給自足できるようになったら・・・・・・

それはいままでの都市と田舎といったような社会構造をひっくり返しかねないものになるのでは?なんて夢想してしまいます。

ボクは伝統的な米づくりが大好きなのと同時に、こういった現代農業技術の先端に触れるのも大好きなのです。

よ〜し、ボクも重い腰を上げて、この冬からついに家庭向け野菜工場に取り組んでみるか・・・・・・

あっ、また向こう見ずな宣言しちゃった!!

そんなわけで長い拙文を読んで頂き、本当にありがとうございました。




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