昨日は金剛能楽堂で新作英語能『pagoda』を見て参りました♪

まず『高砂』を半能で。半能、とだけ書かれてあって、一瞬「これも英語だったらどうしよう」と思いましたがワキが普通に日本語で話しだして安心しました
いや、英訳もいいかもしれませんが、謡の文句を知っていると、「英語ではそう言うのか!!」というニヤニヤ感をおさえられるのだろうかという恐怖があり、普通に日本語でひとまずほっとしました。
やはり神舞は楽しいです^^

休憩の後、いよいよ『pagoda』です。
パゴダ=宝塔 ということで、大小前には宝塔の作り物が出てきました。竹生島の宮と同じように、幕が張ってあっててっぺんに宮の屋根のように、塔の上の何段かがついていました。
「これは、中でお着替えありだな…」と思いました

細かくこうなって~こうなって~それがこうで~あれがああで~とにかく凄かった。と書き並べたいところですが、ひとまず思ったことを。

間狂言に猿婿というのがあります。
嵐山の間狂言で見たことがあるのですが、それはほとんどが「猿語」で進みます。
「きゃきゃ、きゃーきゃきゃきゃきゃきゃ、きゃきゃ!!」
みたいな
でも、何となく言っていることはわかるんです。狂言をそれなりに見ているから、お決まりの文句が頭に入っているからなのかもしれませんが、でもジェスチャーで何となく言いたいことはわかる気がします。
それでおもしろさは充分伝わります。
それと同じで、言葉がわからなくても面白いものは伝わるんだなと思いました。
そりゃ、言葉の意味がわかるに越したことはないですし、わかりやすい娯楽がはやるのもうなずけますが、言葉が通じないだけですべての可能性が無になることはないんだと、前向きに思えました。

きゅうこは、ほとんど、英語が、わかりませんが(笑)
でも言葉はわからなくても謡のメロディなども綺麗でしたし、舞はもちろん綺麗でしたし、台詞の七五調的な言い方も気持ち良かったし、謡い方といいますか声の出し方といいますか発声がはっきりしていて美声で素敵でしたし、演者さんすべての全力感や一挙手一投足もありあえないほどしっかりとしていてお稽古されてきたんだろうなっていう本気感ですとか、ワキの方が出てこられた時にこれは物凄いしっかりした舞台に違いないと確信するような、とにかく何か雰囲気がすごかったです。
普段見ている能も間違いなく全部全力で超本気であり得ないほどお稽古をされているのはわかっているのですが、それとは違った種類の…意気込み?
私は能楽師ではありませんが、すごく刺激を受けました。
そしていろいろ能という世界について考え過ぎて、知恵熱が出そうな数時間でした

個人的にはめちゃくちゃよかったです。英語は、まるで、さっぱりわかりませんが
ただ、ひとつ嫌だったことが、見所の、日本人のマナーが悪かったこと…
ケータイは鳴らなかったですし、見るに堪えない悪行などが働かれたわけでは決してないのですが…

客席も平日の夜にしてはそれなりに埋まっている印象を受けました。
その中の外人さんの比率も、今まで私が見たことのないほどの多さでした。
外人さんはほんと熱心に、のりだすようにして舞台に集中されている方が多かったです(一番後ろくらいの席から眺めた印象です)。
なのに、日本人はお気に入りの扇子なのか知りませんが、演能中も
ぱたぱたぱたぱた……
ひとりあおぎだすと、どんどんぱたぱたぱたぱた……
野外での薪能などなら流石に仕方ないかとも思いますが、ちゃんと空調の入った室内の能楽堂で…
暑いのが体に良くないご病気の方とかでしたら何も申しませんが、ギンギンに冷えていなくともちょっとくらい我慢しましょうよ…
あと、遅れて入ってきたり途中で出て行ったりが容赦なさすぎで、せめて無音で出入りしなよ!って感じでした。あまりに遠慮なくけたたましく出入りされて、それを見た外人さん達の方が「何あれ」とばかりに見ていたのでつい私も一緒に視線を送ってしまいました…

そういう振る舞いをされる方ってだいたい能や能楽堂に慣れてらっしゃる方なんですよね…
初めての方は緊張して戸惑って見所を「こっちの方に座るべき?やっぱりあっち?」というように右往左往されたりして、そんな方はむしろ微笑ましいくらいです
が、我が物顔で演能中も席の前の方までも行ったり戻ったり。「いいでしょ。これくらい」とか、「飲食しなければいいんでしょ?」くらいにしか思っておられないのか!という容赦のなさはがっかりでした。
ひとりで悪いことするだけならいいけれど、皆の鑑賞のさまたげになるんですよ…
これは能楽堂だからちゃんとしなきゃってわけでもなく、舞台ってそういうものだと思いますし、ライブだってコンサートだってコントだって芝居だってミュージカルだって、皆黙ってじっと見ますよね。(ライブとかは一緒に歌うかもですが、それ以外の行為や音をたてたりはしないでしょうし)
同じ空間である以上、やっていいこととわるいこととを、ちょこっと意識していただきたいと思いました…
折角いい舞台が目の前でなされているのに…
と、尚更もったいなく思われました…

あとは純粋に、いろんなところで、多くの国で上演されたらいいなと思いました