夢を叶えて成長する!

夢を叶えて成長したい人と一緒に考え学ぶブログ。社会を変えたい作業療法士の立場から発信します。木曜か金曜に週一回は更新したい。

このブログは、ほとんどがインプットの記録と自分の考えのメモで、ときどき少し頑張ったアウトプットが記録されています。毎週金曜日に定期更新される予定。

OT協会は重複演題発表への態度を検討してほしい

私は、今後、
作業療法士協会が、事例発表に対して重複演題発表をどのように扱うか明示してほしいと考えます。
日本作業療法学会演題審査基準には、重複演題発表に関する取扱いが明記されていません(1)。
現在、学会では「演題数」を重視されております。
これは、作業療法士が実践を行っていることを数で示すアピールとして重要なことです。
しかしながら、県士会など、既に他の場で審査を受けたうえで発表した事例を
再度、考察を加えたとしても
全国学会(作業療法学会)に投稿し演題が受理される現状は問題だと思います。


山崎は、重複発表が受理されることにより
他の演題発表の機会が奪われることの問題点を指摘しています(2)。
第16回のWFOTが開催された時、演題採択率は88.4%です(3)。
採択率が比較的高く、重複演題による発表機会がどの程度阻害されるかは不明です。
しかしながら、山崎が指摘するように、
異なる学会で同一の事例検討が発表されることは聴衆の不利益になります(2)。
学会参加者は、貴重な学会参加費と時間を費やしています。
同一の事例発表を聞くかもしれない不利益性と、
さらなる発表機会を作るという利益について
検討する必要があります。
また、査読者の手間も検討する必要があります。

一方で山崎は、若手研究者の教育機会として
重複発表がなされる可能性について言及しています(2)。
事例研究自体も立派な研究です。
斎藤は、事例研究は
治療法を改善するための探索的な改善研究であると指摘しています(4)。
既に発表した学会の場から推薦を受けて
臨床上の質の改善をアピールするために
重複発表が認めらる余地はあるかもしれません。

そもそも重複発表をするほど重要な事例研究ならば
論文化を優先したほうがよいのではないでしょうか。

重複発表した後でも、論文化することが
期待されていると思います。

山崎は、重複出版は、情報洪水を起こすと指摘しています(5)。
これはサラミ論文、つまり、元の論文と比較して
それほど変化点がないのに発表をされた論文についての記述です。
しかしながら、これは会議録にもある程度あてはまる内容と思われます。
会議録の一部は
ISBNを取得した雑誌に掲載される場合があります。
会議録でも、重複発表は医学中央雑誌等での
情報検索を阻害する可能性があります。

なお、文献レビュー研究の多くは会議録を除外しています。


会議の場での重複発表については
さまざまな問題もあります。
今後、作業療法士が高度医療専門職として
研究活動を盛んにしていくのならば
科学論文世界のマナーを、会員ひとりひとりが検討し
向上させていくことが必要なのではないでしょうか?


参考文献

(2)90-97
(5)98-104

(3)http://www.jaot.or.jp/wp-content/uploads/2013/01/WFOT-tokusyu.pdf
アクセス日 2016/7/24

(1)日本作業療法学会演題審査基準の変更について
http://www.jaot.or.jp/wp-content/uploads/2013/06/2d88ed209ebbe5be41694988f57ce7d4.pdf
アクセス日2016/7/24

(4)事例研究というパラダイム―臨床心理学と医学をむすぶ
P9

研究デザインを転用して研究を考える

「学力」の経済学に出てくる研究デザインを
無理やりリハに応用することをひたすら考える。
なお、先行研究があるかの調査と、本に出てくる元論文に戻って検討することはしません。
あくまでも研究デザインを学び応用を考える練習です。

■フライヤー教授によるご褒美実験
P32〜
介入A:アウトプットに報酬
介入B:インプットに報酬
(介入Aで2種類の設定と対象者の組み合わせ、介入Bで3種類の設定と対象者の組み合わせがある)
アウトカム:学力テストの結果
結果:インプットに報酬を与えたほうが子どもの成績は向上する

「患者のアウトプットに報酬を与えた場合とインプットに報酬を与えた場合、どちらのほうがより、効果が高いか」
介入Aのアウトプット例:アップアンドゴー(TUG)テストの結果の向上に対して報酬○○円が支払われる
介入Bのインプット例:一日の歩数、麻痺側上肢の使用回数に応じて報酬○○円が支払われる
アウトカム例:アップアンドゴー(TUG)テストの結果、STEFのスコアの改善
検討事項:もとのフライヤー教授の研究は大規模研究でありコストもかけている。日本において9.4億円もかけて3万六千人を対象にした大がかりなものが行えるだろうか?介入Aと介入Bの種類を絞って行う場合は、介入Aと介入Bがきちんと対応しているものがよいと思われるが、どちらの方法の方が優れているかはわかっても、インプットとアウトプットどちらに報酬を与えたほうが良いかということまではわからない。
また、学校に通っている子どもを対象にしたフライヤー教授の研究に対し、疾患のある大人を対象にする場合、研究対象者とする組み入れ基準はどのように設定するか?たとえば、MMSE○点以上の人は、〜の方法が適しているという結果を得る感じだろうか。研究対象となる母集団が、どのような構成になっているかを明らかにする表の掲載は必須と思われる。(疾患、教育レベル、年齢、性別、入院期間など)
そもそも、患者に対し金銭的な報酬を与えるという文脈が現実的に見合わない可能性がある。報酬として何が適切か検討する必要もある。

■フォーサイス教授の実験
P46〜
仮説:自尊心を高めることは、学生の成績を上げる因果効果をもつ
対象者:大学生
介入1:やればできるというメッセージを受け取る
介入2:事務的な連絡を受け取る
介入3:事務的な連絡と責任感をとくメッセージを受け取る
アウトカム:期末試験の成績
結果:最初の試験で成績が下位あるいは落第だった学生の成績  祗↓
   平均よりやや↓だっが学生の成績  甅↓

「やればできるというメッセージを与える、または個人の責任をもつようなメッセージを与えることで、患者のFIMの成績は向上する」
介入1〜3=フォーサイス教授と一緒
対象:回復期リハ病院入院中のFIM点数○点以上の者で、かつHDS−Rの点数が○○点以上のもの。
アウトカム:退院時のFIM点数
検討事項:母集団の範囲が難しい。患者を対象にする場合、比較的均一な集団を対象とすることは難しい。ならば、回復期リハ病院の「○○」基準を満たした病院のみを対象にした大規模研究にするのも一案かもしれない。FIM点数で制限することで、ある程度はコントロール可能かなと思うけれど。
そもそも、このような「声かけ」介入が倫理的に病院に入院する対象にできるのか疑問ではあるけれど……。
例えば、家族にアンケートを実施し、患者にどのような声かけを行っているかで群を分けて、FIMを比較するという手はあるかもしれない。ただ、FIMだと細かい変化をおえないような気もするし……。対象との組み合わせが大切になりそう。

介入としては「ミューラー教授」の「もともとの能力をほめる」と「努力」をほめるの比較のほうがよいかもしれない。アンケートを媒介に後方的に調査をするなら、両方調べてもおもしろいかも。

■デュフロ教授らの実験
P68〜
仮説:習熟度別学級は子どもの学力を高める
対象:公立の小学校
介入:習熟度別学級vs介入なし

仮説:「習熟度別のグループ運営は、作業遂行能力を向上させる」
対象:病院
介入:AMPSの運動技能・プロセス技能の近い集団に対し、個々の目標と現状報告を行うミーティンググループを運営する
検討事項:「調理活動」等の具体的な活動グループではなく進捗状況を報告するグループにしているので、対象者をもう少し検討しやすいかなと思う。ただやっぱり、研究対象者を集めるのが難しいかな……と思う。実験に参加する人と、実験に参加しない人の不利益を生む可能性があるので、ABAデザインとかにしたほうがいいかなー。実験群、対照群に対して行う日程を別々に設定して介入を行うことで、倫理を通す。

【本】「学力」の経済学

おもしろかったので一夜で読み終わりました。2時間くらいかな。
研究についての勉強にもなります。
費用対効果で、こんなお金のかからない方法が役に立つのか!と驚きます。
研究法として、リハでもどんなものをアウトプットにして
研究したらいいのかな〜と考えてしまいます。
心理検査の質問紙は必須なのかな?

基本的に自分の専門分野以外の本を読むときは
この分野を自分の分野にあてはめた場合
どうなるかなーと思いながら読みます。

たとえば、
教育生産関数を、無理やりリハに応用すると
本人の資源=(所得、学歴、自主練の習慣、健康習慣への支出)で
病院や施設の資源=(スタッフの人数や質、宿題や課外活動?、提供時間、メニュー)
リハの効果の分析を出すなら、本人の資源を取り除いたうえで影響を調査ですね

そして、学校名や教師を言い換えて
「在宅復帰率を病院名とだけで紐付けると、本来病院やセラピストが負うべきではない責任を、彼らの責任にしてしまいます」
といえます。

教員免許の話もおもしろいですね。
教員免許をなくせば、教員になるための参入障壁を減らすし
なおかつ他国では、教員免許は必ずしも質を担保できていないという指摘。
むしろ免許をもっている教員の中の差が激しい。
まぁ、この研究に参加している非教員免許保持者が
たまたま優秀になってしまっている可能性もありますが……
免許を持っている人の中の差が激しいというのは耳が痛い話ですね。
さすがに医療従事者には、この話はあてはまらない、といいな?

P140
国民の税金を投じて収集されたデータは政府の占有財産ではありません。国民の財産であるべきものです。

ほかでも、日本の統計調査はあまり質が良くないと聞いたことがあるんですけど
お金をかけてやる調査ですから、きちんと役立ててほしいものですね。

P37で子供の学力をあげる方法として
アウトプットにご褒美を与える場合には、どうすれば成績をあげられるのかという方法を教え、導いてくれる人が必要であることがわかります。
政府が統計調査をきちんと役立てられるようになるためには、ご褒美と導いてくれる人が必要なんでしょうか?



【本】質的研究をめぐる10のキークエスチョン

あーやっと読み終わった。
約2年半かけて、のんびり読みました。
基本的に、前提知識があったうえで読む本です。入門書では絶対にありません。



TEAの勉強会に行った時も思ったんですけど
自分とは違う考え方の研究法を学んだ時に、自分の立ち位置ってわかります。
Aという研究法をやっている人は、他の研究法とAという研究法を比較しているわけです。
比較することで研究法の特徴が見えてきます。
再発見!
(初期に読んだ研究法に関する本をもう一回読むと再発見があるかもしれない……)


グラウンデッド・セオリーの理論的前提には人々によって「語られた出来事」と「経験された出来事」の間に溝はなく,語りは人々が経験した内容を伝えるコミュニケーション手段としてとらえる実証主義的な言語観が横たわっています
P113

なるほど!!
あーたしかに自分は、自分の研究の中では、「情報内容」を重視し、
「どう語ったか」はあまり重要視していなかった。
これは言語に対する前提が違うんですね。

【本】経験からの学習-プロフェッショナルへの成長プロセス

文献レビューだけでも十分に読む価値があった。

決して一般向けの本ではなく、きちんとした学術書です。
根性がないと読めないかもしれない。
OTは「適応的熟達者」や「創造的熟達者」に入るのかな?(P39)

メモ
>「記述的信念(descriptive beliefs)」
>「推論的信念(inferential beliefs)」
>「情報的信念(informational beliefs)」

P34

>人は,他者の知識や書物の知識を「道具として」使用しながら,ノウイングによって新しい知識を作り出す
P42
↓Cook and Brown,1999のノウイングに関する論文がこれ。
http://services.carstensorensen.com/media/CookBrown1999.pdf Bridging Epistemologies: The Generative Dance Between Organizational Knowledge and Organizational Knowing
これは、ダンスの場合の例なのだろうか?

熟達化の10年ルール(10-year-rule)P39


P126の信念のところ
しろうと理論―日常性の社会心理学


Memory, Brain, and Belief (Mind/Brain/Behavior Initiative)
eichenbam,H.and Bodkin,J.A
Belief and Knowledge as Distinct Forms of Memory
(http://elsur.jpn.org/reading_notes/Eichenbaum_Bodkin00.pdf)



中原先生の本も同時に。
こちらも、章ごとのまとめがあるので、まとめを読んでから興味があるところを読める。
でも今回、自分は中原先生の本でそんなに自分の研究に役立つところはなかったかな。

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