夢を叶えて成長する!

夢を叶えて成長したい人と一緒に考え学ぶブログ。社会を変えたい作業療法士の立場から発信します。木曜か金曜に週一回は更新したい。

このブログは、ほとんどがインプットの記録と自分の考えのメモで、ときどき少し頑張ったアウトプットが記録されています。毎週金曜日に定期更新される予定。

エビデンスにより「住み分け」が起こり、必要な人へ支援が届かない社会になってほしくない話

8/20〜21日にtwitterに投稿したことを、blog用にまとめなおしました。
私の考えは、理想論かもしれません。でも理想がないと、ただ日々の変化に翻弄されるばかりです。
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私は「住み分け」という言葉が苦手です。「住み分け」とは、たとえば「権力をもっている者」「一般市民」「生活困窮者」と住むことがわかれてしまうようなことです。このような「住み分け」は、自分とは違う状況にいる他者の存在への想像力を低下させてしまいます。弱者の存在が隠蔽され排除される社会になる可能性があります。

私は基本的に、作業療法がしやすい環境で働くことを選ばない人間です。
以前勤めた回復期の病院は、回復期のヒエラルキーの中でいうと末端の病院で、数々の病院を断られた方がたどり着く病院でもありました。
たとえば、重症度が高すぎて好条件の回復期を断られ、末端の回復期。差額ベッド代が払えず、金銭の問題だらけで調整が多すぎて、末端の回復期。高次脳機能や認知症の周辺症状が半端なく、他の入院患者さんの影響を考えて断られ末端の回復期。元ヤクザさんで刺青+重度の高次脳機能障害+独居で天涯孤独…(以下略

しかし、そういう手間のかかる人にこそ、手厚い支援が必要ですし、そこで働くスタッフの待遇も金銭的に支援されて欲しいと思います。とにかく大変だから。

でも現実はそうじゃないのです。保健診療だから、実際にかかるコストは無視されます。リハ室に自分でこられる人も、目を離したら離院しそうな認知症や高次脳機能障害の人も、暴力と暴言がひどくて関わるのが大変な人も、疾患別リハとしてはまとめられてしまいます。結果、関わりに工夫が必要な病院ではスタッフが集まらず、配置基準等の高コストの算定も取れず、サービスの質は下がります。基本的に優秀なスタッフは滅多に集まりません。結果、ますます入院患者さんが不穏になり、スタッフの負担も増え、組織が疲弊し破綻していきます。

さて本題の、訪問リハの「住み分け」の話をします。
リハマネ加算(機法吻供砲箸△襪隼廚い泙垢、今後リハマネ加算(機砲とれるかどうかで住み分けが起きてくる可能性はあります。僕は、その「住み分け」が不快です。

リハマネ加算(機砲了残衢弖錣鯔たせる事業所が優秀でしょうか?基本的に、卒業しやすい利用者さん、もともと目的意識がはっきりある利用者さんを多く抱えれば、算定しやすくなります。

たとえば入院施設のある病院併設の訪問リハなら、患者さんが退院するときに、卒業しやすい利用者さんを自分の事業所に回し、それ以外をよその訪問事業所に紹介して送ってくるということができます。
病院併設の訪問リハなら、比較的重症度の高い急変リスクのある人をもってほしいのですが、もし今後住み分けが進めば、効果の出ずらい利用者さんから依頼があっても「空き枠みて、調整できるようなら電話します」という断り方も、地域によっては一応可能なのではないでしょうか。

幸いなことに、訪問の場合「通所」「入院」「入所」のように明らかな住み分けは進みにくいと思います。集団で扱われる場合「この人たちと一緒にされたくない」心理が働きます。しかし、訪問ですと個人対個人で関わるため、住み分けた集団の集まりという現象は怒りにくいでしょう。
また、今のところ、利用者側に「病院併設の訪問リハが安心」っていう意識が全くないため、余計な心配かもしれません。しかし皆さん「訪問リハする前はどこで働いてきたのか?」と、こちらに病院勤務経験があるかの開示を求めてくることが多く、病院信仰はあついようです。

軽症者を中心に関わる訪問事業所と、困難事例を中心に関わる事業所のすみわけ。
困難事例を中心に関わる事業所が、手厚い報酬などマンパワーと資金が集まるようになるのならば、私はよいと思います。しかし、「地域包括支援センター」からの要支援者への訪問OT、生活行為向上マネジメントなど、効果が出やすい対象への関心が、お役所の方であるような気がしてなりません。効果が出やすいところにお金をかけて、効果が出づらいところにお金をかけない。エビデンスにもとづき、効果が出ずらい存在は無視される。果たしてそれでいいのでしょうか?効果が出づらくても、支援が必要な人に、どんな支援があればよいのか取り組んでいくことが必要ではないでしょうか。作業と結びつきにくい方々にも、「作業権」はあり、支援が疎かになったらいけないと思います。
OTの目標は、作業的公正が実現した社会、作業的にちょうどよい世界ですよね?

超大手の回復期に転院が決まっていた時に再発して、その回復期に「うちじゃ無理」と断られたご家族は悲しそうでした。状態が悪くなったから、「住み分け」の結果断られる。悪いからこそ「うちの回復期なら優秀なスタッフもそろっているし最大限に支援できますから、来てください」じゃないのは、変だと思いませんか?当事者にとって選別されるっていう体験、どう思いますか?そうして断られた患者さんは、もっと設備もマンパワーも心もとないところにいくのです。
訪問で、似たような事情が発生するようにならないといいなぁと思います。
たとえば、若い頃はあそこの訪問リハで支援してもらえたのに、年をとったらカツカツでやってる事業所しか受け入れてもらえないとか。二回目の脳梗塞になったから、前の訪問リハに頼もうとしたら断られたとか、そういうことが起きないように願っています。

困難事例の中に、作業的不公正に陥っている方々が紛れていると思います。正直働いていて、訪問OTができている介入では不十分と思っています。限界を感じます。でも、作業的不公正な状態に陥っている人の存在が無視されないようにして、どういった支援があれば作業的公正に近づけられるか、私たちは取り組まなければならないのではないでしょうか。

作業療法士ですからね。

※1)twitterで様々な精神科医療のDr.のつぶやきをみているので、全体的に影響を受けていると思います。
※2)フィンランドはもう「学力」の先を行っている等、教育系の本の影響も受けています」
※3)選別される体験という視点は、急性期から回復期病院に行けるかどうかを、当事者目線を記述している研究の影響を受けています。→介護保険制度下における維持期リハビリテーションの「虚像」 : 当事者、家族、専門家の「承認」をめぐる諸相http://ci.nii.ac.jp/naid/500000560730
※4)また、twitterで流れてくる生活保護バッシングに対する皆様の反応の影響もかなり受けています。

認定作業療法士取得研修(教育法)参加記録

8/22-23で行ってきましたー。
とても楽しいグループワークメンバーに恵まれて、わいわいできました。
もちろん、夜のナイトセミナー(懇親会)も有意義に楽しみました。
※懇親会は講師の先生の話が直接聞けるのでお勧めです。
特に協会本部の時は、偉い人が来ることもあるのですごく楽しい。

■教育法は何を学ぶのか
基本的に、学生に対する教育法を学びます。
学生に対する教育法ですけど、新人教育にも役立ちます。
内容はたとえば、こんな感じです。
・教育とは何か
・「一般目標」「行動目標」
・情意、精神行動、認知
・困難だった学生に対する一般目標、行動目標を立てて、どんな戦略(介入)をしていったらいいかグループワーク

講義では全く触れられませんでしたが
最近はCCS(クリニカルクラークシップ)という形で実習する施設もあり
ディスカッションではCCSや、昭和大学の実習形式の話もでてきました。
まぁ、これからも実習は進化していくことでしょう。

■テストについて
今回は、少し頭を使って解かないと難しかったです。
ちゃんと勉強して望まないとひどい目にあいます。
でもみんな合格!




■メモ
基本的に、教育法の勉強会なのでもっといろいろ工夫のしどころがあるんじゃないかと思い
アイディアはいろいろとアンケート用紙にびっしり書いてきました。

勉強したことについてネットで検索してみたのですが
(文献を教えてもらいましたが、本を手に入れるのには少し時間がかかりそうなのです)
こちらのP12の論文をみると、
だんだんと一般目標・行動目標とぶつ切りにする感じではなく
らせん状に勉強する流れになっているようです。
まぁ確かに社会人になってからは、かなりらせん状の学びをしていると思う。
それを、実習でやるのはけっこうバイザーの力量がいるかな、って思いますけどね。

【本】誰も教えてくれなかったQOL活用法―測定結果を研究・診療・政策につなげる SF‐36活用編

リサーチ・クエスチョンの作り方 第3版 (臨床家のための臨床研究デザイン塾テキスト)から。
医者向けの本だと思うので、医者ではないOTとしては
一部参考にして読む感じです。

P20から
QOL尺度による評価が適切でない場合として
「測定期間の状態が安定しない疾患」や
評価の際に注意が必要な場合として、寝たきりや死亡が避けがたい
恐怖感が前面に出ている患者、が紹介されています。
ますます、QOL尺度を使うときは気を付けないといけませんね。



QOLは患者立脚型アウトカムですが
その他にも、臨床的アウトカムや経済的アウトカムもあるようです。

健康関連QOL(HRQOL)が測定している概念は
健康に関連しないQOLが含まれないと概念化されていますけれど
OTがQOL評価を使いたい時、OTが考えるQOLの範囲はどこまでかも
きちんと考えたほうがよさそうですね。
「生きがい」は健康関連QOLに入ってなさそうです。


障害調整生存年数(DALY)が本文に出てくるけど
障害調整生存年数(DALY)についての概要と批判のように
賛否ある考え方のようです。
活動制限スコア(ALS:Activity Limitation Score)」と
「参加制約スコア(PRS:Participation Restriction Score)」が
OTとしては役に立ちそうだけれど……これはどこでもっと詳しいことがわかるのかしら。
これ?
http://siteresources.worldbank.org/SOCIALPROTECTION/Resources/SP-Discussion-papers/Disability-DP/0815.pdf

QAL Ys(クオリーズ 質調整生存年)も
当人の年齢を含めて考えることから抜け出せない感じがしそうだし
経済的評価とどう付き合うかは、非常に難しいなと思います。

【本】レポートの組み立て方 (ちくま学芸文庫)

なんとなく自分が意識しないでやっていることを
明確に示してくれた本、でもあるのかな。

「事実」と「意見」を分けて書くことをこの本では強く推奨している。
言われてみれば、あたり前なことなんだけれど
そこまで意識をもって考えていなかったなと思う。

レポートの主眼は,調査した事実や人の意見を,自分の目的にしたがって配列・連結して「資料に語らせる」ことにある。
P10

「資料に語らせる」とまでは考えられていなかった。
反省して、学会発表でもっとそこを意識してみる。




【本】基礎から学ぶ楽しい学会発表・論文執筆

論文執筆に関する本は、たくさん読んでいるけれど基本はこの本がよいと思う。
〜してはいけないという「べからず集」もわかりやすい。

例えば、考察について何を書けばいいかも
1.得られた結果に対する解釈
2.これまでの研究成果との比較
3.結果の一般化可能性
4.この研究の利点
5.この研究の問題点
6.今後の課題
7.結論

と、節を見ただけでだいたい内容がわかるし
節の内容を落とさないように書けばいいんだなぁと理解できる。

第三部の論文執筆と投稿 第17章の図表の作成も
よくまとまっていて、勉強になる。
>論文中に掲載した図表はすべて,必ず本文中で言及しなければならない
等の大事なことがさらりと書いてあるので
もうちょっと太字で強調してもいいかもしれない。

あと、脚注が非常に多い本です。

レビューにあるとおり、美人編集者〜というくだりは余計だと思うけど
おかたい本というより、軽い読み物として楽しむという割り切りがあれば
いろいろそんなに気にならないと思う。
何より、読みやすいし。
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