2018年05月23日

何とか絞り出す。

 気がついたらブラウザのキャッシュ的なものがパンクしていたらしく、ブログの管理ページに入れない事態に陥っていました…何とか直したけど。

 何かもう、あちこちに気になることが起き過ぎているんだけど、起き過ぎてて1つ1つに対してまとまった文章をネットに上げるとかがしんどい感が日に日に増し増しです。これが行き着くとこまでいくと学習的無力感に取り憑かれて自分も「呪い」を生み出すようになっちゃうんだろうなー。

 そんな風にはなりたくないので、簡易だけれど意思表明。

 高度プロフェッショナル制度を含む働き方改革法案が、すぐにでも強行採決されてしまいそうな状況らしい
今の国会の議席的には割とどうしようもない感はあるけれど、だからって何もかも諦めて放り出すわけにはいかないよね。
 あたしはこういう集まりに以前に増して参加しづらい状態にあるけれど、こうして反対の声を上げている人達に、せめて賛同の意思を表で表明しておきたいと思う。

 働いている人にだって、「労働者」以外の顔がある。
それを潰してしまったら「質のいい労働」なんて提供出来ないだろうし、そもそも生きづら過ぎる。
労働者と使用者は対等じゃなくて、だからこそ各種労働法が出来たり憲法に労働基本権の規定が設けられてるわけだし。
それらは確かに「規制」っちゃ「規制」だけど、人が人らしく生きるのに必要な「規制」には違いないんだよね。

それを外すのを黙って認めちゃ駄目なんだ、絶対に。

nanae_ll at 01:24|PermalinkComments(0) 政治 | 社会

2018年03月19日

汚名は「返上」するものか「挽回」するものか

 「汚名挽回」「名誉返上」なんて誤用が話題になったのは結構前だっけ。
「どうせ意味分かるでしょ」的な理由で誤用を咎めない方向にしようぜみたいな話になっていったのを覚えてるんだけど、どうやらこの誤用が当てはまるような事態を、政権中枢が繰り広げまくっているっぽい。
森友学園関連の、文書改ざん疑惑についての話なんだけど。

 確かに、もう1年以上前に、疑惑は生じてしまっている。
本当は、その頃にさくっと
「記録を破棄したってそんなわけあるか」
とか
「データが自動的に消えた挙句復元できないとかアホか」
とか、
「国会議員に確認を求められて拒否するとか舐めてんのか」
とか、与党の側から、何だったら政権からツッコミ入れて調査したって別によかったはずだ。
(佐川前理財局長とか、マジでこの辺すごいからね。この放送で、色んな答弁が音声で紹介されてるけど)
それなのに、隠蔽を図る官僚を昇進させて「適材適所」とかおかしいでしょ。本当に潔白なら尚更。
 前に書いた関連記事の通り、あたしは
「仮に潔白だったとしたら現首相はどうしようもないほど無能」
だと思ってるけど、それでも、どこかの段階で本腰入れて書類きっちり調べさせて、出させて、隠蔽を図った官僚をきっちり処分するとか、出来たはずだった。

そして、そのタイミングは早いほど良くて、当然徹底的にやればやるほどいい。
…はずなんだけど。

 情報が積み上がるまで、官僚は事実を明らかにすることを避け続けた。
そして、内閣と与党は、その姿勢を容認し続けた。
今も、官僚に責任を押し付けようとはするけれど、本腰入れて調査してる感じではないし、せっかく与党の質問時間増やしたのにそこでの追求が陰謀論風だったりして、本気で明らかにしたいようには見えない。
あたしは現与党嫌いなんで、偏見入ってるのはあると思うけどさ。
(あと、どうも「この問題にどう対処するか」について、与党内はもちろんだけど内閣の中でも見解が統一されてないように感じる)

 汚名は、「返上」すべく努力するもの。
「汚名なんか被ってない!」と無理筋の抗弁をしようとすればするほど、汚名を「挽回」してしまう。
努力の道はあるはずなんだけど、そこから逸れるべく必死で逃れ続ける姿もまた、汚名を「挽回」する。
…まあ、この件だけの話じゃないんだけどさ。歴史修正主義とか、各種人権問題とかね。

余談。
 あたしは現与党嫌いで、文化的にはともかく政治的にはそこまで保守ではないと思うんで、頓珍漢なことを言ってたりするかもしれないけど、今回の件って政治的に保守を自認する人もそれなりに怒って然るべきなんじゃないのかな。
トップが責任取ろうとしないし、挙げ句の果てに10歳以上年上の人間をがっつり巻き込んでるし。

歴史修正主義の問題なんかもそうなんだけど、「保守」って何だったっけ?

nanae_ll at 18:59|PermalinkComments(0) ニュース | 政治

2018年03月11日

7年目のもごもご。

 ブログは生きてたり寝てたりしますが、一応捨てたつもりはないので。

 「あの日」から、7年が経ちましたね。
(あの大災害、どの名称を採用しても何かこぼれ落ちる気がして、何というか具体的な固有名詞で振り返る気になれない)
こういう節目に合わせて復興の過程を伝えてくれるメディアもあるけれど、全国紙の多くは「この日」ではなく最近話題の不祥事に関する進展をトップニュースにしたみたい。

 あたしは一応東北にルーツがあるけどもっぱら内陸だし、今は大分距離も離れてしまったから詳しいことは全然分からない。
ただ、被災者の中には生活基盤を整えきれない人も結構いて、そこにある行政の問題なんかを取り上げる記事も見かけた。

 あまりに大きな災害だったし、影響がなくなる日なんて当分来ないだろう。
それでも、日々新たな問題が立ち上がり、そういうものと格闘しながら、あたし達は生活していかなきゃならない。

…とりあえず、思いついた公益財団法人に、明日寄付しに行こう。

nanae_ll at 14:46|PermalinkComments(0) 生活 | ニュース

2018年03月05日

「有能」とは何か?

 どうも、お久しぶりです(最近ずっとこんな感じだな)。
何かこの社会で自由落下速度みたいな感じで色んなひどいことが起こり過ぎててアレなんだけれど、その中でも、「森友文書」周りの話は当事者達も酷ければ擁護者も酷いなという感想を抱いたので、記事を書いてみようかな、と。

 内閣人事局というものがある。国家公務員の人事行政、幹部職員人事の一元管理などをする、内閣官房の組織の一部だ。
設置されたのは2014年、自民党が政権に返り咲いてから。
 森友問題に関して、この期に及んで「内閣に責任はない」と言いたがる人達がいる。
日本国憲法第65条によると行政権は内閣に属するらしいので、「ここまで引っ張った挙句大ごとにな」って、「民主主義の根幹を揺るがす疑惑が出」てきたら無傷とはいかないんじゃないの普通、と思うんだけど。それにもまして。

内閣官房の内閣人事局、何やってたのよ?

縁故にまつわる利益誘導の疑惑が立ち上がった時、何で関連する書類やら何やら確認しようとしないの?
ただでさえ「幹部職員人事の一元管理」をする組織を内閣が抱えていて、政治家が官僚に権力をちらつかせやすくなってる状況で疑われてるのに、何で疑惑の渦中にいる官僚を追及の場に引きずってこないわけ?
あまつさえ「既定路線」の出世コースに乗せてたりするのは何でよ?

 仮に、本当に仮にだけど、首相が無実だってことならさ。

「内閣人事局を作りましたが官僚にいいようにしてやられた上、疑いをかけられて尚まともにチェック出来ませんでした」

っていうことになると思うんだけど。

これ、「代えがきかないほど有能」って話になるか?
むしろ、「どうしようもないほど無能」ってことにならないか?

 森友問題には財務省も関わってるから当然と言えば当然なんだけど、実はあたし、今回の件が出るまで「財務相の責任問題になる」とまで思ってなくてさ。財務相が答弁であんな答え方してるの見てびっくりしちゃったんだよね。
で、内閣人事局の問題に波及したら(「忖度」と無縁じゃないよね)、内閣人事局局長とか、内閣官房のトップ…つまり内閣官房長官の話にならないとも限らない…と素人は思うんだけどどうなんだろその辺。
まあ、仮に無実で乗り切ったとして、そこに残るのは
「官僚にいいようにやられて、野党の追求がなければどうしようもなかった政権」
という汚名じゃないかと素人のあたしは思うんだけど。
実際、ちらほら出てくる与党周りの動きの報道を見ると、どこかで「損切り」したそうな勢力は、与党内にもなくはないように見えるしね。

 とりあえず、擁護者の「有能」の定義は問い詰める必要がありそうだ。

おまけ。
森友問題のそもそもを考える上で参考になるので、当事者が出演してるラジオニュース番組の録音へのリンクをつけておこうと思います。
籠池氏出演の回はこちら(籠池氏の勢いがすんごいので、荻上氏のテクニックに興味がある人以外は書き起こしだけ読んで満足してもいいと思う)。
問題を掘り起こして来た人々が出演してる回はこちら

nanae_ll at 21:00|PermalinkComments(0) ニュース | 政治

2017年11月24日

「中学生は大体「子ども」じゃありません」。

 もう、放置し過ぎだって話なんだけど、前回の記事に関連して。
放置し過ぎたんでいっそ封印しようかとも思ったんだけど、最近また関係ありそうなニュースがあちこちから聞こえてきたから、掘り起こそうと思います。

 前の記事の話題が出た時に、はてなブックマークの方で「ジャンプは一番規制が厳しくてキスNG」みたいなブコメをどこかで読んだ。真偽のほどは知らないけど、ジャンプを講読する家族がいた「相方
」も、「そういえばほとんど見た覚えないな」とは言っている。

 「合意の上でのキスNGでラッキースケベでのほぼ全裸はOK」って基準、正直「昭和か!」、はては「正気か?」って感想をあたしなんかは持っちゃう。
「昭和か!」の方は前回の記事で説明出来てると思うんで、今回は別方面の話を。
続きは畳みます。
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nanae_ll at 02:58|PermalinkComments(0) ジェンダー? | 社会

2017年07月11日

「時の流れは残酷」。

 お久しぶりです。
日本で一番売れている週刊少年漫画誌の巻頭カラーが酷いことになっていた件(リンクは貼らない。一枚絵をむやみに拡散するのも嫌だし)でネットのあちこちが燃えていて、ついでにあたしの論争魂にも火がついてしまい。
一時期色々手がつかなくてあれこれ支障が出ていたので、その辺の感情を供養すべく久々にブログを書こうかと。
ただ、今回の記事はあくまで事実確認と、それを認識して欲しいという「お願い」に留めるつもり。

 「表現の自由」一辺倒で、批判者を昭和の「PTAなるもの」と同一視したがる人達に、言いたいことがある。

イマドキの
「週刊少年ジャンプの影響が心配になる程度に小さい子どもがいる母親」
の多数派って、多分小中学生の頃にセーラームーンのアニメ(リメイク前版)やってたくらいの世代だよ?分かってる?

セーラームーンのリメイク前版アニメの放映開始が1992年3月だからね。当時小学1年生でも今は30歳を少し過ぎたくらいだ。当時中3ならアラフォーだね。
現代日本住民の平均年齢は40代半ばだから、イマドキの「小さい子どもがいる母親」って、日本社会全体で見るとやや若手、くらいだと思う。

 で、今回の議論でよく持ち出されている「ハレンチ学園」という作品は、本誌での連載が1968年から1972年。大体50年前で、イマドキの「小さい子どもがいる母親」のほとんどは、生まれてすらいない
当時この作品を目の敵にしただろう「小学生の母親」は、今生きてたら80とかそれ以上かな。イマドキの「小さい子どもがいる母親」からすれば、母親より祖母に近いくらいの年齢差がある。

…ねえ、この両者の「性表現」に対するスタンスって、価値観って、同じかな?

 分かりやすいからセーラームーンを最初に出したけど、他のメジャーどころでも、ディズニーが「受け身じゃないプリンセス」を持ち出し始めたのも、そのほぼ同時期か、少し前くらいなんだよね。そういうものを幼少期・少女期に浴びた人達が、母親になり始めている、今はそういう時代なんだ。
「アナ雪」のヒット分析記事に目を通したりしながらあたしはそんなことを考えたりもしたんだけど(あたし自身がそういう世代だし)、
「ディズニーは女子どものものだから」「別の業界の話だから」
みたいに思ってたのか、真面目に考えなかった人、表現を扱う人の中にも多かったみたい。子どもの受け手は、いずれ大人の受け手になるのにね。

50年前の「母親」と、イマドキの「母親」は性に関して同じ価値観をもつ生き物だろうか。
違うとしたら、何を言っているのか。「万が一」同じだったとしたら、これだけ変化した社会の中で「母親」が性に関して同じ価値観を持つに至る理由は何だろうか。

表現を、「少年漫画」を生業にする人こそ、真剣に考えないといけないんじゃないかと思うけどね。
最低限、「本当に同じことを言っているのか」は、真面目に検証して欲しい。

nanae_ll at 16:13|PermalinkComments(0) ジェンダー? 

2016年10月02日

政治、宗教、そして人生。

 えー、しつこくこの件です。
…が、今回は関連の中でも特に悪質なこっちの話。

 「messy」で日本の性教育のパイオニアの一人に当たるだろう村瀬幸浩氏が「性というのは政治の「政」、宗教の「聖」、そして人生の「生」と、全部の“せい”がつながったひとつの問題だ」という話をしていた。上で「文芸エロ映画」としてまとめられた映画達も、そういう問題を真面目に掘り下げた結果「性」の話も出てくる…ということだと、思うんだけど。

 どうして、ああなった?

 いや、日本で宗教とか党派性が絡んでくる表現を表にしづらいのは分かるよ。海外のものなら別に良いだろ、と思うんだけど。
それを踏まえるにしてもさ、「人生」の話をはしょってみせてどうすんの?
「性」の話は「エロ」以外あり得ない、みたいな態度が取りこぼすもの達を題材にしてる映画を、まさにそういう風にパッケージにする事が悪質でなくて何なのか。
この件で最初に書いた記事の最後の方に書いた内容と被るけど、こういうのって、「真面目な「性」の話」も「エロ」も両方馬鹿にしてる。

 …それに、どうしても普通の「エロ」ではすくい上げられない人達の想いが、こんな広報じゃあしかるべき救済に辿り着けない。
「表現」を蔑ろにするっていうのは、人のあり方そのものを蔑ろにするのに等しいんじゃないの?

nanae_ll at 16:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ジェンダー? | 生活

2016年10月01日

妄想のフェミナチブートキャンプ

 引き続きこの話題です。
映画広報を擁護する人の意見を見てると、「女性観」の問題ってほんとに根深いなーと思って。
あ、この記事はこのブログのいつものノリで書きます。

 前回の記事で「「フェミ」寄り映画を「ゆるふわピンク」で広報すること」と「その広報を擁護すること」を批判したわけだけれど、あたし自身は「作品のテーマ性を殺さない程度ならマイルドにするのはなしじゃない」くらいには思ってる。前の記事でもちらっと書いたけどね。
…現実的には、「もうちょっとなんかあるだろ」感ある広報に溢れているわけだけど。
「フェミ」的メッセージの上にそこまで「ゆるふわピンク」のペンキ厚塗りしなくていいだろ、ってことになってるわけだけど!

 前回の記事で書いたように、「一般的な女性」だって、「フェミ」的な気持ちというか、性差別に腹を立てたり、げんなりしたり、傷ついたりっていうことは大なり小なり経験してるはずなんだよね。
だから、フェミ的なメッセージが全部拒否反応、ってことはないはずなんだ。
でも、「フェミ」対象の広告はもちろん、「一般的な女性」の性差別に対する怒りや傷つきに対する訴えかけの広告も、商業ラインのはほとんどない。あったら、「messy」が苦労してない

 そういう流れの中でふと思ったんだけど…「フェミ」は、消費社会の中にはいないと思われてるんだろうか?
何かこう、昔の「山岳ベース」よろしく社会から隔絶して、妄想上の「原始共産制」よろしく自給自足で色んなものを賄って、「ポルポト」よろしく「笑っても泣いてもいけない」みたいな規律で自らを縛っている存在だと思われてない?

 現実的には、フェミニズムはあちこちの人文・社会科学分野に影響を与えてるし、その分野で曲がりなりにも職を得ている高学歴女性もいるし、そこまでいかなくても「フェミ」になれる人って文化資本厚めの女性が多いよね。
そして、そういう文化の影響は、資本主義の高度化と相まって「一般的な女性」にも影響を与えてる。

 現実の女性は、「非フェミ」と「フェミナチ」に二分出来るほど単純な存在じゃない。
女性向け文化にしたって、「ピンク」か「非ピンクか」じゃ雑過ぎるし、その上後者を切り捨てたらパイなんて小さくなるに決まってる。

 映画業界、もっと言えばその広報担当の皆さん、自分達で自分の首締めてませんかね。

nanae_ll at 17:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ジェンダー? | 社会

2016年09月16日

映画を見る機械?

 発端はこのTogetterまとめだったんだけど、はてなメタブックマーク(はてなブックマークを更にブクマするという行為)で売り言葉買い言葉にしちゃって、ちょっと暴言もやらかしたもんで。
反省も交えつつ、まとまった文章で書いておこうと思った次第です。
売り言葉買い言葉のお相手を想定して書くので、基本的に敬語で書きたいと思います。

 まずはお詫び。
ここのブックマークコメントで「ゆるふわピンクをこそ好む人」が固定的な存在であるかのように書いたことは粗雑過ぎたな、と思います。失礼しました。
現実的には、「常に」「ゆるふわピンクをこそ好む人」で居続けられる人は、「フェミニズムへの関心が高い人」と同等に希少だと思います。特に、現代においては。
(今時、人文社会科学系の学部学科がある大学ならジェンダー論系の講義はあるはずだし、女子の大学進学率も20年以上前から3割を超えています。
そして、「ジェンダーの関係で」女子は自然科学より人文科学・社会科学方面に進学する人が多いです)
 「一般的な女性」は、最頻値がどこかで個人差を持ちつつも、日本社会の性差別にげんなりしたり、ゆるふわピンクな気分に浸ったりの濃淡を行き来して生きている人が多いはずです。女性だって人間だし、多くの人は他者との接点を持っていますから、色々あります。
そしてもちろん、「フェミかゆるふわピンクか」の軸だけで女性を、人間を測れるわけはありません。

 ………ということを想定しないかのようなマーケティングをするからこそ「ダサピンク」って言葉を使った批判を受けるわけです。
最初のTogetterまとめに出てきた映画たちの多くは、「ゆるふわピンク寄りな気分」のときに、積極的に見たい映画でしょうか。
「ゆるふわピンク寄りな気分」のときには、そういう気分用の映画なり何なりを選びたくならないでしょうか。
「ゆるふわピンク寄りな気分」の女性をあえて寄せて社会派をぶつけるのって、「騙された」という感覚を客に与えるものじゃないでしょうか。

 「フェミ的な映画」も使いようで、社会の性差別にげんなりしてる時に見てスッキリするとか、頑張りたいことで壁にぶち当たった時に元気をもらうとか、ぶち当たった壁の前で深く潜ってみるとか、「一般的な女性」にとっても示唆は多いと思います。男性がそうであるように、女性もその多くは恋愛だけで生きてたりしません。恋愛要素以外から得られる「癒し」「励まし」を馬鹿にしてはいけないと思います。
「一般的な女性」にとって、「ゆるふわピンク」と「フェミ」はどちらもそれなりにあるもので、且つ、「気分としては」簡単にごちゃ混ぜに出来るものではないのです。
理由は様々ですが、「フェミ」であることと「戦闘性を持たないこと」は、日本社会ではもちろん、世界規模でもまだまだ共存が難しいので。
…というか、「多少マイルドにしつつもフェミ的メッセージ、テーマを殺さない広報」は、是非やってみてほしいと思っている人も多いんじゃないでしょうか。少なくとも、あたしはそうです。

 …という諸々があるので、「本気で言ってますそれ?」は、暴言としてはお詫びしますが撤回しません。
言葉が酷くてごめんなさい。でも、
「フェミ映画のメッセージを殺していい」
「「ゆるふわピンク」を騙してフェミ映画に連れ込んでいい」
という考え方は、「フェミ」はもちろんですが、「ゆるふわピンク」も馬鹿にしています。
日本の人々が映画から遠ざかってるのは、経済状況や娯楽の多様化もさることながら、こういうズレた広報にも原因があるのではないでしょうか。

 人間は、「映画業界にお金を垂れ流す機械」ではありません。
…というか、どの産業界にも、人間を「自業界にお金を垂れ流す機械」にする特権なんてありません。
男性が人間であるように、女性も人間です。

 映画業界に限らず、産業界が人々を「事業界にお金を垂れ流す機械」という方面からしか見なくなったのも、日本社会の消費が冷え込んでる1つの原因じゃないでしょうか。

nanae_ll at 19:06|PermalinkComments(2)TrackBack(0) ジェンダー? | 社会

2016年09月08日

「カワイイは正義」じゃすまない

 いや、本当に女の子のための「カワイイ」なら、それはそれでパワーの源になるんで良いと思うけど。
有権者になって久しく、結婚・出産適齢期たる人間は、その先を見越して考えて、人に伝えていかないとね。
というわけで、前の記事の続きです。
前にこの記事でも似たようなこと書いたけど、前の記事で取り上げた本に書かれていた内容で掘り下げが出来そうだったんで。

 前の記事で取り上げた本では、第6章(147〜171ページ)がまるまる女性のことを取り扱っている。
…というのも、若者(非正規が増える若者はその前の第5章で取り上げられていて、その中で「フリーターや無業者になるのは下層階級出身者が多い」ことにも触れられている)と同じくらい、女性がヤバいからだ。
 この本が参照してるデータは本が古いからちょっと前になっちゃうんだけど、2002年の時点で、雇用者に占める正規雇用の割合は男性が8割超えのところ、女性は半分いってない。
…そして、シングル女性の非正規労働者が、本当にヤバいんだ。
1995年に36%だったシングル非正規女性の貧困率は、2003年には6割を越え、無職女性よりも高くなっている(168ページ)。

 「いや、女性は結婚で階層上昇狙えるだろ(=だから美貌が大事なんだ)」
という人もいると思うし、実際前の記事で取り上げた本でも「女性は、まず個人として直接に、次に夫を通じて間接的に、二つのやり方で階級と関係する」って書かれてはいる。
 …でも、実際のところ、上昇移動のルートって狭い。2002年のデータだと、労働者階級出身の女性が資本家階級・旧中間階級(新中間階級は職種によっては本人がそのまま昇進してる可能性があるけど、この2つは結婚以外のルートで入る可能性が凄く低いからね)に移動してる、っていうのは2割いない(154ページ)。結婚には階級の壁があるのね。
 「職業のある女性が新中間階級・労働者階級の男性と結婚する確率」というので見ると、1946〜1960年に一番強かった同類婚傾向は1961〜1980年の間に和らぎ、1981〜1995年にまた強まっている。
(この傾向を見て「相方」と
「同類婚傾向が一旦和らいだ後強まったのは、地方から都市への人口移動とその終わりを表してるのかもね」
なんて話をした。意思疎通がスムーズなのほんと楽しい)

 ちなみに、一言で労働者階級と言っても、「オフィスでホワイトカラー(新中間階級)と一緒に働く事務職(何で女性事務職が「労働者階級」扱いなのかも、本の中にデータを交えた説明があります)」と「それ以外」では結婚事情が全然違って、前者は結婚相手の半分弱が新中間階級だけど、後者は2割ちょい(この段落157〜158ページ参照)。

 こうして見るとやっぱり、「美貌」が単品であるよりは、「出会いの機会」の方がよっぽど大事に見えるね。
…というのでも十分な気はするんだけど、一応「美貌」の話もしておこうと思います。
でも続きは畳む。
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nanae_ll at 03:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 学問? | ジェンダー?