2012年02月

興奮しやすさの弊害

関東地方は大雪の予報が出ている。


こちらも朝から降りしきる雪で視界が悪い。


朝8時ですでに10センチ以上は積もっており、近所の坂道は今日は車が通らないので、溶けていない雪の上を歩かなければならない。


こんな日にマルちゃん(MIX♂3歳半)が少しでも引っ張ったら、わたしは転んでしまう。


昨日の朝のオドオド状態からもう立ち直っただろうか…。


そう思って恐る恐る歩きだしたら、昨日のことなどなかったかのように、わたしと並んでゆっくり歩いてくれたのだった。



CIMG1012



ずっとそうやって公園まで行き、帰りも並んで帰ってくれた。


夕方の散歩の時などは、ほとんどツケで歩いてくれたのである。


マルちゃん、偉すぎる!


朝の公園は人も犬もいなくてひっそりしていた。


雪が深くて山には入れないので、マルちゃんにそう伝えると、おとなしく受け入れてくれた。



CIMG1014



雪原で穴掘りをしたのち、駄々をこねることもなくあっさり帰ってきた。


だが、雪に足を取られて歩きにくかったため、結局1時間半もかかってしまった。


午後からは3頭の犬を散歩させなければならなかったので、2時に家を出たのだが、移動にやたら時間がかかって帰宅したのは6時である。


寒い中、つらい一日だった…。


それでも雪の中の散歩は寒さを別にすれば楽しい。


ボニちゃん(ラブMIX♀9歳)を川原に連れていったが、そこには全く誰もおらず足跡すらなくて、貸切状態でのんびりできた。



CIMG1016



ボニちゃん、大喜びで駆け回って耳がパタパタしている。


「い〜ぬはよろこび♪」だ。


マルちゃんの行きつけ公園で散歩した豆柴ちゃんも、胸のところまで雪に埋まりながら、ぴょんぴょん飛び跳ねていた。


みんな雪でハイテンションになっている。


マルちゃんが一番落ち着いており、モグラ探しに忙しくて、お友達わんこの挨拶も無視していた。


いつもと違ったこと、嬉しいことがあると犬は興奮する。


それは当然なのだが、些細なことでもすぐに興奮するというのは、日常生活でストレスが蓄積しているせいかもしれない。


昨日の記事では、ストレスがかかると体が臭くなるという話を書いたが、同じように高ストレス状態が続くと、犬は興奮しやすくなるのである。


マルちゃんは昨日の朝、興奮状態で散歩に出発した。


リードを引っぱらずに歩くというルールはちゃんと理解しているのに、それができなかった。


興奮のせいである。


だが、1日たって興奮状態がおさまると、とてもゆっくり歩くことができた。


原因は留守番中にシッターさんと散歩した時のストレスである。


一昨日から昨日にかけてひどい下痢をしたが、今日はすっかりなおっていつもどおりの便をした。


ボニちゃんの院長に薬が必要かどうか相談したが、一時的なストレスによる下痢の時には、薬はいらないそうである。


実際、すぐに治ってしまったので、院長の言うとおりだった。


ストレスがかかっているから興奮しやすくなり、興奮するからそれがストレスになるという負のスパイラルにはまってしまうと、問題行動が次々にでてくる。


吠えやすくなったり、リードを引っ張ったり、ほかの犬に突進したり、噛み付いたりなどである。


こうした行動だけをなおそうとしても、その原因となる興奮と、その背景としての高ストレス状態が続く限り、改善することは難しい。


吠えたら制止するとか、気を引くとか、オスワリの号令をかけるとか、どうしても簡単にできる解決策に飛びつきたくなってしまうのだが、対症療法ではどうにもならないのである。


ストレス犬は興奮しやすいので、さらに興奮させるような激しい運動、たとえばボール遊びや追いかけっこ、ドッグランでのプロレスごっこ、アジリティなどのドッグスポーツなどはやめる。


また、オビディエンストレーニング(服従訓練)などのような、人間の命令に従わせるトレーニングは、さらなるストレスをかけるのでやらない。


自由を拘束した飼い方(サークルやケージ閉じ込めなど)をやめて、規則正しい生活と、ゆったり散歩をしていると、だんだんストレスレベルが下がってくる。


そうするとやたら興奮しなくなり、聞き分けがいい子になっていくのである。


だが、興奮状態が日常化しており、近所で見る犬もガウガウだったりすると、「犬はこんなもんだ」と思ってしまう。


そこでPONOPONOでは、コンちゃんやボニちゃんやルルの様子を見ていただいている。


マルちゃんもそろそろ公開できそうだ。


落ち着いた犬は、テリトリーに侵入された時に吠えても、すぐに吠え止む。


他の犬とはカーミングシグナルを使って友好的に挨拶し、過剰反応しない。


一瞬興奮してもすぐに我に返る。


においを嗅ぎながらのんびり散歩して、家に帰ったらすぐに寝る。


室内では走り回ったりせずに、基本的に寝そべって過ごす。


飼い主のお願いも快く聞いてくれる。


どうだろう?


とても飼いやすくはないだろうか。


これなら犬との暮らしも楽しい。


PONOPONOはこういう犬を目指しており、スタッフ犬がその見本となるようにしている。


犬の立場を尊重した接し方は、犬を幸せにするだけでなく、飼い主も幸せにするのである。


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ステップを抜かすという失敗

昨夜遅く、出張から戻ってきた。


実家に寄って、大喜びで甘えるルル(ヨーキー♀7歳)をピックアップして、一緒に家に戻ってみると…、


キャットタワーの横にマルちゃんの下痢便が…。


ベッドの上には、おびえた顔をしたマルちゃんが、緊張して座っていた。


プ〜ンとストレス臭がする。


すぐにトイレに連れ出そうとしたが、ベッドから降りず。


それから朝までに3回、下痢のために近所の原っぱを往復することになった。


疲れて帰ってきたのに夜よく眠れなかったが、マルちゃんも同じである。


母と妹には機嫌良く接しており、ご飯もよく食べたそうだが、シッター報告書を見ると、かなりてごずったようだった。


初日はベッドから降りてくるまでに、30分かかったそうだ。


歩き出したら、いつもは落ちついて迂回できる子供の集団にビビり、その後も何度も立ち止まったという。


その日の夕方もベッドから下りるまでに30分かかり、あまり歩けなかった。


翌日は少しましだったものの、帰り道で騒々しい灯油販売車に遭遇し、パニックになったそうだ。


苦手なものに会いにくい時間を指定してお願いしたのだが、わたしとだったらやり過ごせるものでも、シッターさんとでは難しかったようだ。


ハンドリングのしかたもお教えしていたのだが、怖がるものに会ったときに、慌てて走って逃げるという対応をしたそうで、それもパニックに拍車をかけた。


そういう場合は、ハンドラーは落ちついて、ゆっくり歩くと犬は落ち着きを取り戻しやすい。


マルちゃんの顔が、とても怖い思いをしたということを物語っていた。


なので今朝の散歩は大変だった。


いつもはわたしが散歩の準備を始めるやいなやベッドから降りてきて、ハーネスを装着されるのを待っているのだが、今朝はベッドの上で固まっている。


近所を歩き始めると、来たばかりのころに逆戻りしたかのような状態で、落ち着きなく低い姿勢で早足で歩く。


人や車にもビクビクだ。


山に入ってようやくしっぽが上がった。


たくさんモグラの穴を掘り、原っぱに座っているわたしに甘え、おやつを食べていつものルーティンをこなしているうちに、普段のマルちゃんに戻っていった。


だが帰り道はかなりビクビクだった。


いつまでこの状態が続くだろうと思ったが、帰宅後はやっとリラックスして横倒しになって寝ていた。


午後、私も一緒に昼寝して目覚めたあとは、マルちゃん、すっかり復活していた。


公園までの道も落ち着いて歩き、山でいつものお友達と会ってプレイバウして挨拶し、豆柴ちゃんにガウられたのをかわし、機嫌良く戻ってくることができた。


若干、「まだ帰りたくないよぅ」のだだこねが出たが、怖い思いを沢山しながら待っていたので無理もない。


今回のシッターさんは、怖がり犬のハンドリングに慣れてますと言っていたが、怖がり犬を怖がらせないようにハンドリングするのは、実はなかなか難しい。


強い刺激にいきなりさらさないように、最初は早め早めに回避して、それを繰り返すうちに犬は「怖くない」ということを学習する。


そうして自分で落ちついて対処できるようになるのである。


犬が怖がるものを、すばやく見つけてあげないと回避はできない。


今朝、山の上に着くと、「愛知県警」の制服を着た警官がたくさんいて、いろんな資材が運ばれていた。


いつもは静かな場所に起こっている変化を見た瞬間に、わたしとマルちゃんは驚いて足を止めた。


「行く?戻る?」と相談して、結局「行こう」ということになってそばに行くと、ドラマの撮影中だという。


スタッフがマルちゃんを見て、「警察犬のような外観だけど、ビクビクして猫みたいだ。なんで怖がってるの?」と言った。


いつもないものが急に現れたら犬は驚くということがわからないと、怖いものの回避はできない。


遠くから様子を伺いながら心の準備をして、それで落ち着いて対処できるようになるのだ。


それを急にばったり出会ってしまうと、心の準備ができずパニクってしまう。


マルちゃん、ゴミ収集車や子供の集団などがきても平気になってきていたのだが、ステップを飛び越えていきなり間近で遭遇することによって、一気に逆戻りしてしまった。


このように、慣らす練習はステップを抜かさないように、常にスモールステップでいかないといけない。


うっかリ失敗したときは、またステップを戻してやり直しである。


マルちゃんには、ご近所散歩を増やそうとしていたのだが、またしばらく先送りだ。


近所散歩にもだいぶ慣れてきたので大丈夫だと思ったのだが、わたしのハンドリングでは大丈夫でも、ほかの人ではまだ無理ということだ。


わたしの判断ミスでかわいそうなことをしてしまった。


病院ホテルにしようかと直前まで迷ったのだが、今回はホテル滞在犬がとても多くて、散歩がゼロになりそうだったのでシッターにした。


だが前回、ほとんど散歩してもらえなかった時でも、ちょっと体が臭くなったが下痢はしなかったので、病院ホテルのほうがマシだったようだ。


病院ホテルでは、ベテラン看護師さんが散歩してくれるが、その方はハンドリングがとても上手だ。


怖がり犬も多いのだが、淡々と落ちついて対処するので、マルちゃんも看護師さんとは嫌がらずに歩く。


まだまだ課題は多いことを痛感した。


がんばろうね、マルちゃん。


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かわいそうな紀州犬の死

先週、PONOPONO大阪にカウンセリング依頼がきたそうだ。


8歳の大きな紀州犬♂で、長らく飼い主が近寄れない状態だという。


子犬のころはいい子だったそうだが、成長するにしたがってだんだん不機嫌になり、そのうちに家族が近づいたら唸りはじめ、しまいには噛みつくようになったそうだ。


だれも近づけないので散歩にも行けず、庭につなぎっぱなしだという。


これまでにもいろんなトレーナーに相談したそうだが、すべて断られたという。


PONOPONOは東京も大阪も、噛み犬関係なく見るので、どうしても噛む子のレッスンが多くなる。


PONOPONO大阪代表は、噛まれてもいいように腕に防具をはめてタオルで巻き、カウンセリングに行った。


犬を見ると、なんと首輪が首に食い込んでいるという。


犬の成長に伴って首輪を取り換えるべきところを、そのままにしていたので、体が大きくなるにつれて首輪が食い込んでしまったのだ。


首輪がきつくなるにつれて、犬はどんどん不機嫌になっていき、耐え難い痛みとともに噛むにいたったのである。


そこで大阪代表は、腕を前に出してそれを噛ませておいて、体をしっかりホールドし、その隙に飼い主さんに首輪をカットしてもらった。


*危険なので獣医師のところで麻酔をかけて取ってもらうことをお勧めします。


首輪から解放された瞬間に、犬はふっと噛むのをやめて顔を舐めてくれたという。


そのあと、首輪のただれを消毒してあげている間、まったく噛むそぶりも見せず、おとなしくしていたそうだ。


それが1週間前のことで、紀州犬がとても落ち着いているということだったので、大阪代表はコンちゃんを連れて遊びに行った。


コンちゃんと紀州犬は穏やかに楽しく交流して帰ってきたという。


紀州犬は、長年の苦しみから解放されて、部屋の中でとても穏やかに暮らしていたそうだ。


飼い主さんもとても喜び、これから楽しい生活が待っていると思っていた。


ところが昨夜、「うちの犬の様子がおかしいんです」という電話を受けた。


行ってみると犬は静かに息を引き取ったそうである。


様子がおかしくなってから亡くなるまでが短かったので、動物病院に連れて行く暇もなく、死因は不明である。


8年間もつらい思いをしてきて、やっとこれから楽しく暮らせると思った矢先に、ひっそりと旅立って行ってしまった。


今朝の葬儀に参加した大阪代表は、泣きながら帰ってきた。


あまりにも悲しい出来事である。


他人事のように思われるかもしれないが、首輪をつけっぱなしにしている人は結構多い。


以前に多摩川で捨て犬を見つけた時も、つけっぱなしの首輪を取ってみたら、下の皮膚がボロボロになっていた。


首輪が抜けないようにときつめに締めている場合も多いので、指が2本入るかどうか、時々チェックするとともに、つけっぱなしにしないようにしよう。


血流が滞ったり、汚れがたまったりなどしてしまうからである。


触ってみない限り首輪がきつすぎるかどうか、また皮膚がただれていないかどうかはわかりにくいので、ちゃんとチェックすることが大事である。


この紀州犬のように、痛さのあまりに攻撃するという事態を招くことがないようにしたい。


攻撃する犬はどうしても飼い主から疎まれてしまうため、幸せな暮らしを送ることが難しくなる。


たかが首輪だが、こんな悲劇の原因になることもあるのだ。


たった1週間の幸せを味わったのちに他界してしまった紀州犬の冥福を祈るばかりである。


気の毒な紀州犬に同情のポチッをよろしくお願いします。
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売られた喧嘩を買わない

うちで猫たちとはじめての留守番中のマルちゃん(MIX♂3歳半)。


シッターにお願いしたのだが、ベッドから下りるまでに30分かかったそうだ。


気の毒だが、予想通りといえば予想通りである。


病院ホテルでも、ケージから出てくるまでにずいぶん時間がかかったそうだ。


歩き出してからは、排便、排尿もちゃんとできたそうだ。


ついでに、猫とマルちゃんのご飯のお世話に来てもらっている母に、マルちゃんの様子を聞いてみたが、まったくいつもどおりで、機嫌よくベッドの上でご飯を完食したそうだ。


縄張り意識が強い犬だと、よく知らない人が入ってきたときに攻撃行動が出ることがある。


マルちゃんは臆病だがそういうところはないし、母や妹には最初から全然警戒していなかったので、大丈夫だとは思っていた。


その通りで一安心である。


マルちゃんは基本的にとても安定していて穏やかである。


だが最近、山散歩のときに少し興奮度が上がるようになってきた。


最初は近所でははいつくばって歩き、山に入ってやっと落ち着いて歩けるという感じだったが、最近は近所でも尻尾が上がってにおい嗅ぎもできるようになるとともに、山ではテンションが高いと感じられるようになった。


もっとご近所散歩を増やして、山道ではなく公園の落ち葉の上などを歩くように切り替えていこうと思う。


マルちゃんのようにリハビリ中だったり、トレーニング中だったりする場合は、犬の状態に合わせて散歩の仕方を変えていこう。


犬は変わったのに、ずっと同じ散歩の仕方では、うまくいかなくなる。


そのマルちゃん、先日、巨大な甲斐犬2頭とあいさつしたときに、売られた喧嘩を買いそうになった。


その甲斐犬2頭はオスで、マルちゃんが遠くからお辞儀をしながら近づいても、頭を高く上げたままじっとこっちをにらんでいた。


あいさつはやめたほうがよさそうに見えたのだが、マルちゃん、自分のお尻のにおいを1頭に嗅がせている。


その子は慎重ににおいを嗅ぎはじめたが、すぐにウ〜と唸って前方に回り込んできて、ガウッと攻撃を仕掛けてきた。


マルちゃん、瞬間的にその子に飛び掛かりそうになったが、しっかりリードを固定して止めたので、反撃させずに済んだ。


歯を当てようとはしていなかったのだが、相手は友好的なシグナルを全く出していなかったので、すぐに介入したほうがいいと判断したのである。


そのときわたしはとっさに舌打ちした。


一瞬ハッとしてくれればいいなと思ったのだが、なんとマルちゃん舌打ち音ですぐにわたしのそばに戻ってきたのである。


そしてそのままさっさと甲斐犬くんたちのところから去ることができたのだった。


舌打ちでの呼び戻しは、最初のころに何日間か続けて練習したあとは、たまに思い出したときに1度やってみる程度で、ここしばらくはやっていなかった。


舌打ち呼び戻しは、何度も練習しないというところがポイントである。


ここぞという時だけに使わないと、犬はうっとうしくなってしまう。


基本的に犬の行きたいところに行かせてあげておいて、どうしても犬が自分で判断できないときにだけ使うようにする。


通常の呼び戻しはゆるっとリードを固定するだけでいい。


ボニちゃんにもめったに使わないが、ごくたまに舌打ちすると、うれしそうに戻ってきてくれる。


マルちゃんもかなり難しい状況で、戻ってこられるようになったのだ。


舌打ち合図は、このようにケチケチ使うことで、より使い勝手がよくなるのである。


だが、もちろんその基礎には、犬とのコミュニケーションの積み重ねと、それによる信頼関係の構築があることを忘れてはいけない。


単なるテクニックではないのである。


難しい状況での呼び戻しができるようになると、ほとんどの困難な状況には対処できてしまう。


服従訓練など必要なくなるのである。


その間にも犬はどんどん自分で学習してくれるので、人間が命令しなくても好ましい行動をとることができるようになる。


他の犬に売られた喧嘩にしても、自分たちでおさめることができなかったときには、すかさず舌打ちして呼び戻すことで対立を回避することができる。


それを何度かやって成功体験を重ねていくと、喧嘩になりそうなときには自発的に回避できるようになってくる。


PONOPONO大阪のトレーニングフィールドには、他の犬に喧嘩を売るわんこが何頭もきたが、コンちゃんたちがあいさつを教え、そこに人間が適切に介入することで、あいさつ上手になっていっている。


売られた喧嘩を買わないために、飼い主はちょっとサポートしてあげるといいだろう。


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来客吠えにハウス?

気温3度で雨となると、なかなか外に出たくなくなる。


が、マルちゃん(MIX♂3歳半)は元気に山に行きモグラを捜索する。


雨でしめった地面は柔らかく、普段にも増して穴掘りに力が入る。


おかげで顔も体も泥んこになった。


犬にも人にも会わなかったのがせめてもの幸いである。


今日はうちに来客があったのだが、いつもはベッドの上でじっとしているマルちゃんが、「こんにちは」と出てきた。


初めての行動である。


無理強いしないでいると、ちゃんと自分でできるようになるのだ。


少しずつ怖がりを克服している。


マルちゃんは来客時にひっそり隠れているのだが、来客時の吠えに悩んでいる飼い主さんは非常に多い。


PONOPONOにもしょっちゅうご相談がある。


吠えたついでにお客さんを噛むというケースもかなりあって、困っている飼い主さんはとても多い。


来客に吠えたときに、どのような対処をしたか伺うと、室内でいつも首輪にリードを着けていて、来客時にそれをジャークして力づくでオスワリやフセをさせるというものから、首根っこをつかんで床にねじ伏せるなどの暴力的な方法を、トレーナーのアドバイスで行ったという方がいる。


もう少し穏やかな、だが強制的な方法としては、あらかじめ「ハウス」と言ったらクレートに入るように教えておき、来客時に「ハウス」と命令するという方法だ。


どちらもよく聞くのだが、飼い主さんはたいてい「でもなおりませんでした」とおっしゃる。


いずれも、吠えの根本原因を解決していないところに問題があると思われる。


来客が怖くて吠えている場合も、うれしくて吠えている場合にも、そうした刺激に対して過剰に反応しないように慣らす(系統的脱感作)ことが大事である。


さらに、犬を興奮しやすい状態にしているストレスを軽減することも大事だ。


その際に、散歩によって精神的肉体的にリラックスするのが効果的である。、


だが、よくあるりがちなのが、「運動量が多い犬種だから、自転車で走らせなさい」とか、「1時間はボール投げをしなさい」などというアドバイスである。


興奮しがちな犬に対して、さらに興奮する遊びをやらせると、アドレナリンレベルがずっと高い状態になり、ストレスがさらに蓄積されて、興奮しやすさがより一層ひどくなるという悪循環に陥る。


イギリスのトレーナー、シーラ・ハーパーのセミナーで、「イギリスでは『疲れた犬はいい犬』と言われるが、それは誤りである」と強調されていたのを思い出す。


激しい運動ではなく、ゆったりのんびりリラックスできるような散歩をすることで落ち着くのは、人間も同じではないだろうか。


興奮しやすい犬は、散歩でも走り回ったり、リードをガン引きしたりするので、そうせずに地面のにおいを嗅ぎながら落ち着いて歩けるように、飼い主はハンドリングを練習しよう。


最初は人や犬、車などの刺激の少ない静かな場所で、草むらのにおいを嗅ぐように仕向けるといい。


刺激が少ない場所を落ち着いて歩けるようになってから、少しずつ人や車、犬などの刺激がある場所に移動して行こう。


人が苦手な犬を、最初からいきなり人ごみに連れて行くようなことをすると逆効果なのだが、意外とそうしている飼い主が多い。


散歩でリラックスできるようになると、普段の生活でも落ち着いてくるので、その時点で来客吠えはかなり改善されている。


そういう状態にしておいてから、来客に慣らす練習を始めるのが、最も効率がいいやり方である。


お客さんが来る時間に犬を外に出しておき、外で会って一緒に少し散歩してから室内に入る。


ドアチャイムに吠えるのであれば、チャイムは鳴らないようにしておいて、ノックをしてもらうようにし、ノック音を鳴らしておやつをばらまく。


ノックとおやつを関連づけることで、警戒や不安などをカバーするのである。


人が来た時に、あわてて玄関に行くという飼い主の行動が吠えを誘発していることも多いので、ゆっくり動くように改めることも必要だ。


そのほかにも、吠えを誘発する要因があったら一つ一つ解決していく。


そうすると、わざわざ「ハウス」などと命令しなくても吠えなくなるのである。


個人レッスンを受けられた方はもちろんのこと、このブログを読んでやってみたら、ピンポン吠えがなくなったという方もたくさんいらっしゃる。


犬に何かをさせようとすると、うまくいかなくてイライラし、つい犬を叱りたくなってしまうという話をよく聞く。


だったら最初から「やらせる」発想をやめてしまったほうが、飼い主も犬も気が楽なのではないだろうか。


「命令しない」方法は、犬にやさしいだけでなく、飼い主にもやさしいのである。


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「やきもち」を甘く見ない

暖かい昼間、ボニちゃん(ラブMIX♀9歳)と多摩川を散歩をしていた。


すると、豆柴くらいの大きさの若犬が、お母さんと子供と一緒に散歩していた。


オフリードに見えたので、念のためボニちゃんと待機していたのだが、近づいてみたらメートル以上はありそうな綱をつけていた。


飼い主はボニちゃんを見てもリードを長いままにしており、そのままみんなで「こんにちは」などと言いながらどんどん近づいてくるので、ボニちゃんに挨拶を許可した。


するとそのわんこ、ボニちゃんにギャンギャン吠える。


飼い主は当然のようににこやかに見ている。


ボニちゃんが飼い主さんのところに挨拶に行くと、こんどはそのわんこ、鼻にしわを寄せて歯を見せはじめた。


さっさと退散しようとしたのだが、ボニちゃんのハーネスにワンコの長い綱が絡まっている。


飼い主は綱を解こうとしてボニちゃんに近づくのだが、そのたびにわんこがギャウギャウ言う。


するとそのわんこ、少し離れていたわたしのところに近づいてきた。


カーミングシグナルを出しながら後ずさるが、鼻にシワを寄せながら距離を詰めてくる。


もうひと押しで噛み付いてくるだろう。


だが飼い主は全く気づかず、犬のリードをたぐる気配もなく、オフリード状態のままで、「やきもちやいてるの〜」などとにこやかに話しかけている。


だがここで飼い主に状況を説明してリードを固定してもらうと、その刺激で噛むこと間違いなしだった。


そこでオフリード状態のまま、ボニちゃんのカーミングシグナルと、わたしのカーミングシグナルで時間稼ぎをし、綱が解けたところでゆっくり退散した。


ボニちゃんは落ち着いたもので、なだめる自信に満ちていたところがさすがだった。


実際わたしたちが離れたら、その子はボニちゃんを後追いしてきて、吠えずにずっとボニちゃんのマネをするのである。


すっかりご機嫌をなおしてくれたのはよかった。


この子は最初はボニちゃんに対して警戒吠えしていたのだが、ボニちゃんを飼い主が触ってからは、所有物を守る吠えになった。


ここで噛む寸前まで行った。


飼い主さんは全く状況を把握しておらず、これを「やきもち」と軽くとらえていた。


何が問題といって、これが一番問題である。


「やきもち」というと、問題行動のニュアンスは少なく、ちょっと困るけど笑って許せる行動のように思えてしまう。


だがこの子が見せたのは、飼い主を自分の所有物として守る行動であり、所有物に近づくものは容赦なく攻撃するという決意である。


これは言うまでもなくとても危険だ。


犬もその他の動物も、自分のものを守ろうとする習性があるが、犬が人間社会で暮らす場合には、その欲求をある程度抑えてもらわないといけない。


対象が物であったら、物に近づく人や犬に対して危害を加えないように、できれば触ったり取ったりしても攻撃しないようにしておかないと、常に誰かがケガすることになる。


対象が飼い主の場合は、その犬と飼い主との関係が問題だ。


よく、飼い主がリーダーになっていないせいだなどと言われるが、そんなことではなくて、飼い主と犬が相互依存関係になっているというところに問題があるのだ。


お互いに自立した関係であれば、犬は飼い主がどこに行こうが、誰と交流しようが、余裕で受け止めることができる。


相手が他犬ならまだいいが、人が近づいただけで攻撃するとなると、もはや早急に対処しないと事故になる。


PONOPONOのご相談で多いのが、家の中で家族といるときに、お母さんと犬のそばにお父さんが近づこうとしたときに、お父さんに噛みつくというものである。


こうしたご相談をしょっちゅう受ける。


お父さんはほとんど留守で犬と信頼関係を築いている暇がなく、お母さんは主要な関心が犬に向かっているという状況で起こりやすい(もちろん、全てではない)。


飼い主さんの多くは、「うちの犬をなんとかしてください」と依頼してこられる。


だが、犬をなんとかするのではなくて、家族全員がそれぞれ犬との関係を適正化することが必要だ。


かまいすぎたり、注目しすぎたり、命令しすぎたり、人間都合で接したり逆に放っておいたり、叱ったり、罰したり、閉じ込めたりしていないだろうか。


そういう接し方をやめて、みんなが犬に好かれる飼い主になり、犬が家の中で安心してのびのびと過ごせるようにしてあげるのがもっともよく効く処方箋であり、それによって犬もふくめた家族全員が幸せになれる。


犬だけなんとかしようとすると、事態は解決しないどころかよりいっそう悪化するということを肝に銘じたい。


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我を忘れた時の対処

真冬の雨の日は、さすがにわたしも歩き出すまで勇気がいる。


だが、散歩を始めてしまえば結構楽しい。


歩いている間に思う存分考え事にふけることができるので、いい娯楽になるのだ。


わたしには、読書とならぶ日々の楽しみのひとつだ。


マルちゃん(MIX♂3歳半)は、雨でもモグラの搜索に余念がない。


散歩は歩くことよりも、お気に入りの場所でモグラを探すことがメインである。


最初のころはせっせと犬に挨拶していたが、一通り顔合わせが終わったと見えて、いまは知っている犬のそばには一応行くが、そのまますれ違って終わりだ。


はじめての犬とは匂いを嗅ぎ合うこともある。


なんだか人間同士のようでおもしろい。


初対面の人には自己紹介して名刺交換し、いつも会う人とはさらっと会釈ですませ、気に入った人とは冗談のひとつも言い合う。


どうもそんな感じなのだ。


犬の社会性の高さには、いつも感心させられる。


さて、マルちゃんがうちに来て、もうすこしで2ヶ月になろうとしている。


パニックになっていた車にも、動じないですれ違えるようになった。


だが、ゴミを集めている最中の騒々しいゴミ収集車が来ると、まだダッシュで逃げようとする。


しっかりリードを固定して安全な場所で止まり、やさしく「大丈夫だよ〜」と声をかけると、すぐに立ち直るようになった。


立ち直り時間がどんどん短くなっていくというのも、「慣れ」が進んでいることのバロメーターのひとつである。


怖がり犬の飼い主は、そんな変化も認めてあげよう。


怖くて、あるいは興奮して吠える犬の場合も、対処法は同じである。


横に座って胸をゆ〜っくりなでるとなおいい。


犬はすっと落ち着いてくれる。


怖がっているものと犬の間に割って入るのはいいのだが、その時に犬の真正面に立ちはだからないようにしよう


犬をはじめその他の動物は、真正面に立たれることを脅威に感じる。


実は人間も同じだ。


正面から近づかれると、わたしも逃げ出したくなる。


犬の場合はリードがあるので、後ずさりしたり、オスワリしたり、あくびをしたり、舌をぺろぺろしたりなどのカーミングシグナルを出す。


それは、「居心地が悪いよ」のシグナルだということをわかってあげよう。


怖いものに遭遇したときに、飼い主に威圧されてさらに不安にさせられたら、悪い関連付けの上塗りである。


また、飼い主が犬と一緒に走ったり、驚いて息を詰めたり、ドキドキしたりすると、犬はその変化も感じ取って不安になる。


なので、飼い主自身がまず深呼吸して落ちつき、ゆっくりと犬の横に立つか座るかしてガードしてあげよう。


怖いもの、吠えるもの、興奮するものを前にしたときに、「オスワリ」などのコマンドをかけたくなる人もいるだろう。


それで興奮がおさまりそうな気がするからである。


たしかに一瞬静かになる犬もいるだろう。


だが、興奮状態のもとで命令によって座らせることは、強いフラストレーションを引き起こす。


だからヒンヒン声を上げたりするのである。


そしてオスワリが解除されたあとにも、その興奮が後を引く。


そんなややこしいことはせずに、もっとシンプルにしたほうが、犬にも人間にも負担が少ない。


重要なのは、犬が自分自身でその恐怖や不安、興奮に対処できるようにするということであり、それには対象をしっかり認識した上で、これは大丈夫だと思えるようにすることだ。


午前中ずっと神出鬼没のゴミ収集車のように、避けることができないものの場合は、急に遭遇したときにパニックになるのを避けられない。


そんな時にどう対処するかで、恐怖を克服していけるかどうかが左右される。


人間でもそうだが、強い恐怖でパニックになったときというのは、思考停止状態にある。


体を揺さぶろうが音を出そうがほとんど効果がない。


パニックになってしまったら、おさまるまで待つしかないのある。


おさまるまでの間、安心安全を感じられるように、飼い主がそばについてサポートしてあげることが重要なのだ。


それによって、怖いものと遭遇しても大丈夫、怖いと思っていたものもなんとかやり過ごせる、怖がらなくてもいいかもしれない(擬人化して言えば)というふうに、恐怖や不安を克服していくのである。


怖いものを克服するには、いかに安心感を与えるかがポイントになるということだ。


飼い主は「安心感」を意識して行動することで、怖がり克服の手助けをしてあげよう。


リード噛みやバイクへの突進などの場合も、やはりそばについて自分も深呼吸しながら、「イライラしなくてもいいよと」ゆっくり胸をなでていると、安心してくれる。


そのあとすぐに興奮する場合には、もっと落ち着く時間を長くとってあげよう。


いずれにしても、我を忘れた状態の犬には、あれこれ指示をせずに、そばにいて待っていてあげるようにしよう。


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褒めるしつけは難しい?

マルちゃん(MIX♂3歳半)の夕方散歩の時のこと。


チョコラブの成犬と黒ラブの子犬を連れた女性がやって来た。


この方は、チョコラブにはチョークチェーンをつけて、よく叱りながら歩いている。


そしてシッター先の豆柴ちゃんを見ると狂ったように吠えて向かってくるのだ。


はじめは吠えていた豆柴ちゃんは、わたしとの散歩を続けるうちに吠え返さなくなった。


マルちゃんはチョコラブに挨拶したが、すぐ吠えるチョコラブは、マルちゃんには吠えなかった。


ちょうどそのとき別の和犬が通りかかって、その子と挨拶するときに、チョコラブが毛が逆立てて吠えていた。


するとチョコラブ飼い主さん、「毛を逆立てちゃいけないっ!」と叱っていた。


これは初めて聞く叱り方だ。


毛を逆立てるなと言っても、ストレスに対する生体反応で逆立っているので、それは無理だろう。


愛犬団体を主催しているこの方に、何度かチョークチェーンをやめてくれるようにお願いしたが聞いてもらえなかった。


あきらめずに時々言ってみよう。


ところで、室内で犬と一緒に暮らすときには、人間のルールを学んで欲しいと思うのは、人間側からすれば当然である。


掘立小屋のようなところで家財道具が何もなければいいが、たいていの人はたくさんのモノが満ち溢れた部屋に住んでいる。


そこではやってはいけないことを教えておく必要がある。


とくに子犬は口で世界を探索するため、何でもくわえてかじるし、そのついでにおもちゃにしてしまうのが普通だ。


テーブルには美味しそうな匂いがするものが乗るので、前足をかけてのぞきたくなる。


フワフワのクッションの中からは、白いわたがたくさん出てくるので、楽しくなってしまう。


ボールペンはかじってよし、転がしてよしのスグレモノだ。


そういうときに、つい「ダメ」とか「ノー」とか言って叱りたくなってしまうし、多くの飼い主がそうしていると思う。


だが、ダメダメ言ってもちっとも聞かないという話もよく聞くし、目の当たりにもする。


ダメという言葉の意味を理解していなかったら当然だし、理解していてもその行動が魅力的だったら止めないだろう。


そういう時には、プランBを提案してあげよう。


クッションを噛む代わりに、おもちゃをわたす。


クッションを取り上げようとすると、引っ張りっこになって犬を喜ばせてしまうから、犬がおもちゃに夢中になるまで放っておいて、おもちゃに注意を引きつけよう。


おもちゃのほうがクッションよりも魅力的であることが大事である。


そして犬がおもちゃで遊び始めたらその行動を、「いいこ」などの言葉でマークする。


「いいこ」という言葉を言うときには、人間は優しい声で笑顔になっているので、それが犬にとってご褒美となる。


ダメダメと騒ぐと犬はよけい興奮するので、黙って渡したあとに、「いいこ」を忘れないようにしよう。


テーブルに前足をかける行動は、やる前なら「あっ」などではっとさせて、飛びつかなかたら「いいこ」。


すでにやってしまったら、前足をテーブルから下ろして、床に足がついたら「いいこ」と言う。


そうすると、叱らずにマナーを教えうることができる。


タイミングはたしかに重要だが、クリッカーのように「瞬間を切り取る」必要はなく、多少の誤差は問題ない。


それよりも、「褒め忘れ」に注意したい。


これは、飼い主さんの間にとてもよく見られる現象だ。


散歩中に犬が戻ってきたとき、「ああよかった」などと言って、褒め忘れている。


あるいは、「なんで早く来ないの」などと違うことを言う。


それでは犬はなかなか覚えられない。


いい行動にはかならず決まった言葉でマークして、ご褒美(笑顔)を出そう。


これは高等テクニックを要するようなことではない。


習慣にしてしまえばいいだけだ。


知っている人に会ったら挨拶するというのと同じようなものだ。


いい行動にはかならず「いいこ」を言う習慣をつけよう。


「ダメ」とか「ノー」などの言葉を発するときは、人間は怖い声をして怖い顔になっている。


これらは犬に不安感や恐怖を与えるし、だいいち自分自身も気分が良くない。


いつもダメダメ言って、自分でうんざりしたという証言もよく聞く。


「ダメ」や「ノー」を言わなくてもマナーを教えることはできるし、言ったほうが早く覚えるなどということもないので、だったら自分も犬も気分良くできる方法を選択しよう。


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唸りにまつわる誤解

また週末出張なので、マルちゃん(MIX♂3歳半)にシッターを頼むことにした。


知らない人のハンドリングで散歩するのを嫌がる犬は多いが、マルちゃんは特に臆病なので、かなり緊張するだろう。


そこでうちに来て早い段階から、妹やボニちゃん病院のスタッフのハンドリングに慣らしてきた。


わたしとの散歩で近所の歩道のない道路を歩いているとき、ようやくトラックが来てもパニクらなくなってきたし、山からの帰り道もスムーズに歩けるようになったので、よりストレスが少ないシッターをお願いしてみることにしたのである。


シッターさんはウシのお世話をしていたという方で、牛のハンドリングに慣れているので、臆病な犬にはちょうどいい。


マルちゃんは朝散歩に行っておき、昼前ぐらいに来てもらって散歩コースを紹介した。


犬の正面に立つなとか、リードを引っぱり返すななどといちいち指摘したので、気分を害したかもしれないが、こちらは大事なわんこに不愉快な思いをさせたくない一心である。


なので最初からトレーナーは避けておいた。


長年ジャークや引っ張り返しをやってきてクセになっている人に、やらないでとお願いしてもそれは無理だろう。


マルちゃん、初めて会う人が来たので、なかなかベッドから降りてこなかったが、歩き始めたらほぼいつもどおりだった。


だが、帰るときが一苦労だった。


わたしは次のレッスンが入っており、時間がなかったのだが、いつもはスムーズに歩く道で動かなくなること数回。


ひさしぶりの居座りである。


そばに行って横に座り、胸を撫でていると少ししたら歩くので、なんとか間に合った。


妹には慣れているので、妹のハンドリングの時は普通に歩く。


だが、はじめての人だとやはり緊張して、テンションが下がっている帰り道では足が止まってしまうのだ。


当日が思いやられるが、ボニちゃん病院に初めてお泊りした時のような、岩のような居座りは出ないと思う。


ところで、犬はコミュニケーション手段、すなわち言葉として、ボディランゲージとともに音声シグナルもよく使う。


犬がオオカミからイヌになったときに、「吠え」を獲得したと言われている。


オオカミは遠吠えはするが、犬のようにワンワン吠えず、いろんな種類の唸り声を使う。


犬も、バセンジーのようにあまり吠えない犬種もいれば、よく吠える犬種もいる。


ルル(ヨーキー♀7歳)は吠えやすい犬種のうえ、高ストレス状態でうちに来たときはすごく吠えていたが、いまではほとんど吠えず、マルちゃんが来てからはさらに吠えが減った。


今日はわたしがルルを置いて何度も外出したので、最後に外に出たときには久しぶりに抗議の吠えが出ていた。


マルちゃんはまだ吠え声を聞いたことがない。


吠えないのかもしれない。


そのかわり、唸りと鼻鳴きをコミュニケーション手段としてよく使う。


唸りは人間に対しては使わない。


基本的に人間とシグナルで会話することにまだ慣れていない感じだ。


猫たちが近づいたときに、以前は低くて小さい声で「ゥ〜」と言っていた。


今は小麦ちゃんが至近距離に来ても黙っている。


唸りは噛む前の準備だなどと言われると、怖くなるのは当然である。


だが実際には、唸りは必ずしも噛む前の準備ではない。


マルちゃんが猫に出していたのは、かなり軽目の「あっちに行って欲しいな」程度のお願いである。


噛むに至るには、まだまだ遠い道のりがある。


低くて強い唸り、歯を見せる、空を噛む、歯を当てる、軽く噛む、強く噛むという段階が控えているのだ。


普通はそうなる前に猫は去っていく。


ルルは猫に唸らないので、うちの猫は唸りの意味を理解していないかもしれない。


マルちゃんのシグナルも通じていないように見えた。


ルルは放置虐待期間中は犬との接触がなく、うちに来てからは猫たちと育ったせいか、音声シグナルをよく使う。


それも犬のような使い方ではなく、唸りと鼻鳴きの中間のような声で、いろんな音程で「う〜んう〜ん」と言う。


これは何かを伝えたい時にわたしに対して使っており、犬に対しては使わない。


他方で多数の犬の中で暮らしていたマルちゃんは、唸りと鼻鳴きをよく使っている。


他の犬が来ると必ずピーピー鳴いて呼び、ごくたまに一瞬遊ぶときには唸る。


遊びの時に唸るのはルルも同じで、これは犬の習性だ。


遊びの時の唸り声(ぬいぐるみを振り回すときなどの声)はちょっと恐ろしげだが、ボディランゲージが遊びであることを示している。


時折プレイバウをするというのが、最もわかりやすい特徴だ。


だが、マルちゃんのように大きくて、顔がちょっと怖い犬は、唸ると飼い主さんが引く。


「もう少しあっちに行って」の唸り声は、もっと軽くて短いが、多くの人はそれを攻撃の前触れと思ってしまう。


そこで、犬が唸りはじめると叱るのだが、飼い主の余計な介入が、犬同士のコミュニケーションを下手にしていることが多い。


唸りを上手に使えるようにしてあげたいものだ。


しつこく追いかけっこしたり、体に前足をかけて取っ組み合いをしたりなどは、友好的な犬のマナーからは外れており、興奮しすぎで逆にコミュニケーションがうまくいっていないことをあらわしている。


こういうときには、他の犬が間に割って入って両者を引き分ける。


興奮しすぎのときの唸り声は、離れていても人間にもはっきり聞こえるほどの、地響きのような唸り声だったりする。


広場などで延々遊ばせている犬たちに見られるが、こんな状況では興奮による噛み付き事故などが起こるので、見かけたら気をつけよう。


人間に対しての唸りは、多くは人間がその原因を作っている。


トリミングすると唸るというような場合は、犬が顔を横向けるなどのカーミングシグナルを出した段階で休憩してあげると、犬はそれよりも強いシグナルを使わなくてすむ。


寝ているところをどかしたり、口の中に入っているものを取ろうとしたりすると唸るというのは、あまりにも当然である。


人間はそんなことをしてはいけない。


口の中のものを取らなくてもいいように、「ちょうだい」で自発的に出してもらう練習をしておこう。


犬が出すカーミングシグナルにすぐに気づいてあげていると、人に対して唸りという強いシグナルを出さなくてもよくなるので、人間のスキルアップが必要だ。


また、爪を切るとか歯を磨くとか、いかにも犬が嫌がりそうなことは、カーミングシグナルを出さないでいられる範囲内というのを目安にして、スモールステップで慣らしていこう。


マルちゃんは、来た当時は足などとても触れなかったが、今では泥だらけになったときに拭いても嫌がらなくなった。


これを無理やりにやっていると、軽い唸り、強い唸り、空噛み、などとエスカレートして、結局噛まれることになる。


犬は噛む以前にたくさんの言葉を発しているので、それに気づいてあげよう。


唸る→叱るというのでは、犬とのコミュニケーションはうまくいかないし、信頼関係は築けない。


私たちだって、いきなり髪をつかまれて「やめてください」と言った時に相手から怒鳴られたら、とても理不尽な思いがするだろう。


犬をそんな気持ちにさせてはいけない。


コミュニケーション手段としての唸り声にはいろんなトーンがあるので、是非とも自分のわんちゃんで観察していただきたい。


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問題行動の予防には

マルちゃん(MIX♂3歳半)とのんびり朝散歩をしていたときのこと。


ジャックラッセルを5頭も連れた人が山を登ってきた。


マルちゃんを見てちょっと興奮していたので、そのままじっと待っていると、1頭がリードを引きずりながらこっちに向かってきた。


よく見ると伸縮リードを引きずっている。


伸縮リードの持ち手はやたらでかくて、1つでも持ちにくいが、飼い主は5つも握っていたということになる。


それだけで驚きだ。


そのジャックくんは、ギャウギャウな仲間を尻目に、マルちゃんと普通に挨拶していた。


そこへ飼い主が血相変えて飛んできた。


挨拶がちょっと苦手な犬の飼い主は、マルちゃんが大きくてコワモテなので、自分の犬がガウったら逆にやられるんじゃないかと心配しているようだ。


だが、ほとんどの犬はマルちゃんにはガウらないし、まれにガウられても残念そうな顔をしてさっさと退散するだけだ。


夕方はその稀なケースに遭遇した。


帰り道の公園内で、遠くで犬を叩いている飼い主が見えた。


わたしはびっくりして引き返そうかと思ったが、そばにいるもう1頭の犬がこっちを気にしている。


マルちゃんは挨拶しようと進んでいるので、そのまま付いていくことにした。


だがその飼い主もまた、マルちゃんの方に近づこうとする犬を、何度も思いっきりジャークするのだ。


ハーネスだったのが不幸中の幸いだったが、見ればまだ生後半年くらいの子犬である。


もう1頭の叩かれている犬も同じくらいの子犬で、飼い主はまだ若い姉妹のようだった


そっちの犬もマルちゃんに寄ってきて挨拶を始めたが、すぐにガルガル言った。


挨拶を始めたはいいが、ちょっと不安になるということはよくある。


その瞬間、飼い主がバシッと子犬の頭を叩いた。


「あーっ、叩かないでっ!」


という言葉が口をついて出てしまった。


子犬が目の前で叩かれたので、びっくりしてしまったのだ。


他にもっといい言い方があったかもしれないが、脳がフリーズしいたのでそのまま退散した。


後で思えば、テレビなどで見たのをマネしたのかもしれない。


残念なことである。


やさしく育てれば、穏やかで安定した犬になるのに。


問題行動の予防には、犬に苦痛と不安を与えないことが一番である。


というのは、問題行動の原因は、不安や恐怖であることがほとんどだからだ。


犬を怖がらせないこと、不安にさせないこと、苦痛を与えないようにすると、安定したいい子に育つ。


だが人間のものさしは、犬とは違うので、「これぐらい大丈夫だろう」と思って、意図せずして犬が嫌がることをやってしまう。


また、自分だったら嫌だけど、犬だからいいだろうと考えて、犬に苦痛を与えてしまうのある。


子犬をいきなり8時間以上も留守番させるとか、狭いケージに閉じ込めるとか、命令でがんじがらめにするなどである。


それだけでなく、わたしたちが無意識にやっている動作が犬を怖がらせることもある。


真正面に立つ、目を見つめる、ハグする、頭に手を伸ばす、覆いかぶさるようにかがむ、足をつかむなどは、犬にとって脅威となる。


猫でも同様だ。


目の前です早く手などを動かすと、噛み付きなどの攻撃行動を誘発する。


妹の猫の17歳のナナちゃんは、そばで少しでも早い動きをすると、容赦なく爪を立てて引っかいてくる。


多くの犬は我慢してくれるが、ちょっと神経質だったり臆病だったりする犬は噛み付いてくる。


また、寝ている犬をいきなりどかそうとして噛まれたという話もよく聞くが、当たり前である。


無防備に寝ているところを急襲されたら、人間でも咄嗟に手を振り回したりするだろう。


犬は人間の用に手を使う代わりに、口を使うのである。


なるべく快適で安心できる環境を用意してあげることで、こうした問題行動は防ぐことができるのである。


とても心の広い犬の場合は、もっといい子になるし、ちょっと臆病な犬は噛みつきを予防することができる。


だが人間は犬の気がいいところに甘えて、乱暴な扱いをしがちだ。


問題が出てしまってから対策を講じるのではなく、最初から予防した方が何倍も楽である。


なによりも、そのほうが人間自身が楽しい犬ライフを送ることができる。


乱暴な扱いの一方では、犬を構いすぎたり指示をだしすぎたりして依存的にし、その結果犬を不安にさせてしまうというのも非常によくある。


犬の自立性を認めてあげるというのも重要なことだ。


だが実際にはこれがなかなか難しい。


無意識にやっていることを、自分自身で省みることは困難だからだ。


やはり、犬の様子をよく観察することが大切で、不安そうにしていないか、落ち着かない雰囲気はないか気を付けていよう。


犬は飼い主を映す鏡ということをいつも肝に銘じていよう。


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