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ミアちゃん保護日記

自分でなおせる食器を守る行動

以前に里親募集記事を掲載した白猫さんは、このブログを見てくださった方とお話が進行中です。

また、つい先日掲載した黒い子猫ちゃんも、「いつでも里親募集中」の記事を見てくださった方とお見合い予定です。

どうもありがとうございました。

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昨日は、訪問者への攻撃行動のなおし方について紹介した。

このやり方は、訪問者を怖がって隠れるなどのように、訪問者に対するネガティブな感情を持っている動物の行動を変えていく際にも応用できる。

なので、少し前から里親募集中の保護猫ミアちゃん(キジトラ♀11ヶ月)の訪問者慣れトレーニングにも使っている。

今日、「たま・アニマルレスキュー・ネット」の会員の協力のもと、第2回めのトレーニングを行った。

1回目のときは1名に来てもらい、さんざん粘ってようやくミアちゃんがチラッと姿をあらわしたときに、間髪いれずにおやつを投げてもらった。

ミアちゃんはちゃんとそれを食べてから隠れていた。

今日は2名に来てもらったのだが、すぐに姿を見せ、おやつを食べてくれた。

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少しすると、お客さん嫌いのキキ(サビ猫♀14歳)まで出てきて、ふたりでいっしょに期待のこもった目で座り込みを開始。

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キキは珍しく手からおやつをもらう。

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そしてミアちゃんも、おやつを食べただけでなく、手にスリスリと鼻をこすりつけていた。

ここまで一気に進むとは思っていなかったのでうれしい驚きだったが、訪問者さんがとても猫に好かれるヒトだったことも大きいだろう。

プロジェクトは非常に順調である。

さて、昨日の予告どおり、今日は「食器を守る行動」のなおし方を紹介しよう。

James O'Heare "The Dog Aggression Workbook"によれば、食器を守る行動というのは理解しやすいものである。

大事なものが取られないように攻撃的な行動を使うことは、非常によくあることだからである。

これは、オペラント条件付けでいう負の強化である。

攻撃的な行動によって、大事なものを取ろうとするヒトや犬などがいなくなる=嫌子が消失するので、その行動が強化されるのである。

それをなおす一般的戦略としては、行動の置き換えと拮抗条件付け(counterconditioning)があげられる。

・まず、犬があまり所有欲を強く出さない人で練習し、それから他の人で般化(一般化のこと)をおこなう。

・必要の応じて犬をつなぎ、そばに空の食器を置く。犬が緊張しないようにしながら、なるべく食器のそばまで近づいて、もし犬が攻撃的な行動をとらなかったら、おいしいおやつを食器に放り込んで立ち去る。

・これを繰り返しながら、おとなしく我慢するという行動を強化する。たとえば、3メートルの距離でおとなしくできたら、次回は数センチ近づくというふうに、ほんの少しずつ距離を縮めていく。いつも同じ方向から近づくのではなく、別の方向からも近づいてみる。ひとりができたら、他の家族もやってみる。

・まだ空の食器を使いながら、今度は近づいたときに少しかがんでおやつを入れて立ち去る。食器は空なので犬は平気である。同時に犬は次のように学習する。人が近づいたときに、攻撃的な行動をしなかったらおやつがもらえるが、攻撃的行動をとったら何ももらえない(犬が攻撃行動をしないように注意)。方向を変えて同じことをおこなう。

・まだ空の食器を使って、近づいて、今度は食器を取り上げるようにかがみこむが、食器には触らない。そのまま動きを止めて、とてもおいしいおやつを2つ落として立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。犬が一緒にこの課題を続けたがっていそうに見えたときにだけ、次のステップに進む。これが拮抗条件付けが起こるのを助けるのである。

・まだ空の食器を使って、近づいて、食器を取り上げるようにかがみこみ、食器に触る。おいしいおやつを2〜3こ食器に落として立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。

・まだ空の食器を使って、近づいて、食器を取り上げるようにかがみこみ、食器に触る。そのまま数秒その姿勢のままでいる。おやつを2〜3こ食器に落として立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。

・まだ空の食器を使って、近づいて、食器にかがみこみ、食器をつかんで床から数センチ持ち上げる。ただちにおいしいおやつを2〜3こ食器に入れ、食器をおろして立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。

・まだ空の食器を使って、近づいて、食器にかがみこみ、食器をつかんで床からもう少し遠くに持ち上げ、数秒そのままにする。おいしいおやつを2〜3こ食器に入れ、食器をおろして立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。

・まだ空の食器を使って、近づいて、食器にかがみこみ、食器をつかんでまっすぐに背を伸ばして立つ。すぐにおいしいおやつを2〜3こ食器に入れ、食器をおろして立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。

・まだ空の食器を使って、近づいて、食器にかがみこみ、食器をつかんでカウンターに運び、おいしいおやつを2〜3こ食器に入れ、食器をもどして立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。

このように食器を触られることが平気になったら、今度は犬自身を触られることに慣らす。

・まだ空の食器を使って、近づいて、おどかさないように背中を一撫でし、おやつを食器に入れて立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。

・まだ空の食器を使って、近づいて、背中を数回撫でて、おやつを食器に入れて立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。

・まだ空の食器を使って、近づいて、数回撫でて、おやつを食器に入れて立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。

・まだ空の食器を使って、近づいて、何回も撫でて、おやつを食器に入れて立ち去る。これを何度か繰り返し、方向を変えておこなう。

これができるようになったら、上記のすべてのプロセスを、最初から順に、フード入りの食器でおこなう。
その際に、はじめは食後などの空腹でないときに行う。
毎食後におこなうが、次の回には前回終了したところよりも少し前のステップからはじめる。
普段の食事はあまりおいしくないドライフードなどにして、トレーニング用フードは非常においしいものを使う。

このトレーニングでは、犬がイライラしないようにすることが重要である。そのためには、毎日食べているフードよりもずっとおいしいものを使うべきである。
また、何度も繰り返して飽きさせないように、犬の様子をよく観察する。

トレーニングが進んでいったら、普段の食事を普通のおいしいものに戻す。
そして他の家族にも同じようにトレーニングしてもらう。
12歳以下の子供は、一人ではやらせずにかならず大人が付き添う。
9歳以下の子供は、このトレーニングには参加させず、犬が食べている間は犬に近づかないように教える。
1週間に、家族ひとりにつき1〜2回、食器に近づく練習を継続して行う。

以上、食器を守る行動をなおす方法について紹介してみた。

このように、ひとつのステップから次のステップへの移行はほんの少しずつであり、したがって根気と我慢が要求される。

あせらずに、気長になおしていこう。

トレーニングの極意

預かり犬ぱんちゃん(ミニチュアダックス♀11ヶ月)、うちの保護猫ミアちゃん(キジトラ♀10ヶ月)とよく遊ぶようになってきた。

ぱんちゃんぱんちゃん

ミアちゃんの方でも、椅子の上からぱんちゃんにちょっかいを出している。

ミアちゃんは、ぱんちゃんの長い鼻でつつかれても全く平気だ。

怖いときは耳が倒れるが、写真を見てわかるように倒れていない。

軽くパンチしてみたり、尻尾にじゃれてみたりと、余裕で楽しんでいる。

二人はわたしの腕枕をめぐって争うライバルなのだ。

さて、タイトルの「トレーニングの極意」。

そんなものあるのかと言われそうだ。

確かに私もそう思う。

逆に、すごい情報を期待して読もうとする方もおられるかもしれない。

だが、残念ながら期待するほどのものではないので、さらっと読んでほしい。

たとえば、吠えやリードの引っ張りなど、困った行動をなおそうとして、トレーニングをはじめる。

しかし、なかなか思うように行かない。

やっぱりリードを引っ張るし、他の犬に突進しようとしたり、吠えたりする。

こういう困難にぶち当たったとき、おそらく最初のうちはいろいろ試してみるだろう。

だが、1週間が経ち、2週間が過ぎ、1ヶ月、2ヶ月と経過するにつれて、だんだん嫌になってくる。

もうなおらないんじゃないかと、諦めたくなってくる。

そこであきらめてしまうと、この行動はずっとなおらないままだ。

問題行動に悩む飼い主で、何も対策を採らないという人はむしろ少数派で、みなさん何らかの対処を試みている。

だが、ちょっとやってみてうまくいかないと、そこで終わりにしてしまっているのだ。

たしかに、間違ったやり方をいくら続けても、改善はしないだろう。

だから、犬の習性にかなった、人道的な方法を自分でしっかり選択できなければいけない。

それ前提とした上で、トレーニングを成功させるためには、あきらめないということが肝心なのだ。

このことをベテラントレーナーのSさんに指摘されて、なるほどと思った。

同じように教えても、非常に覚えがいい犬と、なかなか覚えてくれない犬がいる。

里子に行ったライちゃんは何でもすぐに覚えたが、うちのルル(ヨーキー♀5歳)はなかなか覚えてくれないうえに、すぐに忘れてしまう。

私は単純に、すぐ覚える子は賢くて、なかなか覚えない子は賢くない、賢い犬のほうがトレーニングは楽だと考えていたのだが、そうではないとSさんは言う。

すぐ覚える子はすぐに忘れたり、やらなくなったりするが、なかなか覚えない頑固な子は、いったんしっかり覚えてしまったことはなかなか忘れないという。

どちらの場合でも、あきらめずに繰り返し練習することが大切だ。

その際、最初から完璧にできるようになることを目指すと嫌になってしまう。

できそうな目標を設定して小刻みにハードルをあげていくか、もしくはあまり気にせずにいつかできたらいいなぐらいにしておくかだ。

私はのんきなので後者のタイプで、気づかないうちにできるようになってたということが多い。

心に傷を負った飼育放棄犬のレスキューをしている関係で、問題行動満載の犬を見てきたが、これま無理だろうというようなケースでも、あきらめないで続けているとある日変化に気づくということがある。

引っ張らない、吠えないなどの行動形成はまだ手ごたえを感じられるのだが、ルルの場合は散歩嫌いを好きにすることを試みたので、やり方もはっきりわからなければ、見通しも立たなかった。

だが、あきらめずに続けたおかげで、散歩好きにすることができた。

もうひとつの課題は、笑顔を取り戻すことだった。

幼少期の監禁生活で感情が乏しくなり、ぼんやりと無表情になっていたのである。

これはなかなか変化が見られなかったのだが、1年以上経ってようやく笑顔を見せるようになった。

ルル

最近ではカメラを向けてもこんな顔をしてくれるようになった。

少しずつだが進歩するのである。

すごい引っ張り犬だったボニちゃんも、今では上手にお散歩ができるようになった。

うちの子はもうなおらないなどとあきらめずに、何歳になっても希望を持ってトレーニングしよう。

これがトレーニングを成功させるための極意なのである。

いつまでも臭いを嗅ぐ

保護猫ミアちゃん(キジトラ♀9ヶ月)、最近ますます甘えん坊が加速している。

この暑いのに、ルル(ヨーキー♀5歳)のまねをしているのか、夜寝るときに私の体の上に寝そべり、さんざんゴロゴロしていく。

こういう状態になると、なぜか保護猫たちは人の体に噛みついてみて、少しずつ力を加えながら、どこでヒトが痛いというか観察するのである。

ミアちゃんも腕を軽く齧って見ては、私の顔を見ている。

他の動物にはしないので、毛がない人間では反応が違うということをよくわかっているのだろう。

さて、時々飼い主さんにこのような質問を受けることがある。

「うちの子はいつまでも地面の臭いを嗅いでいるんですが、こういう時はどうすればいいでしょう」。

実際に現場を見ずしてこの質問に答えることは難しい。

「いつまでも」というのが、どの程度の時間かということによるからだ。

普通に穏やかに暮らしている犬は、よほど魅力的なもの、たとえばおいしい肉片や、知らない動物の糞などがないかぎり、「いつまでも」臭いを嗅いだりはしない。

そういうものを見つけて臭いを嗅いでいるのを、飼い主が「困った」ととらえて、何とかしたいと思っているのであれば、「好きなだけ臭いを嗅がせてあげてください」と答える。

うちのルルや動物病院犬ボニちゃんでも、電柱などについたマーキングの臭いを長々と嗅ぐことはあるが、待っていられないほど長くかかることはない。

だが、外に出したとたんに臭いを嗅ぎまくって、全く周りの状況が見えなくなってしまうような犬もいる。

その場合は、ストレスがたまりすぎてオーバーストレスになっているということが考えられる。

その場合は、臭い嗅ぎを止めさせるのではなくて、ストレスそのものを減らすように環境を改善することこそが必要なのだ。

飼い主の中には、自分の犬にストレスがたまっていると指摘されると気分を害する人がいる。

だが、よく書いているように、ストレスの原因は必ずしも飼い主の接し方にあるとは限らない。

天候、病気、偶発的な出来事など、様々な原因が複合的に関係しているので、それらをひとつずつ取り除いてあげよう。

他にも、車の交通量が多い場所に来ると、とたんに臭い嗅ぎを始めて進まなくなる犬がいる。

これは、車が多い場所を歩くのが嫌なために一時的にストレスがかかっているということで、その場合は車の少ない道を歩いてあげるという対処法をとろう。

犬がなぜそのような行動をとっているのか、その原因をまず考えてみるという習慣をつけたい。

従来のドッグトレーニングでは、犬に一方的に命令するという傾向が強かったが、近年ではストレスという観点や、動物自身の認知という観点が導入されるようになって、この傾向が見直されるようになってきた。

命令する前に、犬の立場から問題を考察してみよう。

大捕り物劇

皆様に応援していただいた保護猫ミアちゃんが、今日、うちに帰ってきた。

里親さんの敷地内に逃げてしまったのを、たま・アニマルレスキュー・ネットの会員とともに捕獲に行き、ようやく捕まえることができた。

保護猫ミアちゃん

ミアちゃん、なんと高い木の上に逃げていたのである。

昨日も朝家を出て、昼ごろからずっと捜索していたのだが、しばらく呼びかけていたら、かすかに猫らしき鳴き声が聞こえた。

その後しばらくしてまた聞こえたのだが、だんだん日がかげってくるにつれて、明らかにミアちゃんの声であることが判明。

付近の草むらを一生懸命探していたら、なんと広い敷地の一角にある高い木の上にいるのを協力者さんが発見した。

一生懸命下から呼ぶのだが、下りてこようとしているのに、なかなか下りることができない。

そこで、私が大きな米袋に入って、里親さんの仕事場にあったクレーンで吊りあげてもらった。

だが、残念ながら木が高すぎて届かない。

ミアちゃんはおどろいてますます上のほうに行ってしまう。

消防署に電話してみたが、そこの署でははしご車を出せないという。

もうすっかり暗くなってしまったので、私が一人残って木の下に止めた車に泊り込み、ミアちゃんに声をかけながら、自力で下りるのを待つことにした。

明け方3時半ごろ、猫の鳴き声で目が覚めて外に出てみると、別の猫が捕獲器にかかっていた。

がっかりして解放してあげて、車で待機していると、だんだん空が白んできた。

それがらずっと声かけを続けた。

すっかり朝になって、ライちゃんが出てくると、ライちゃんが大好きなミアちゃんは下りたそうにするのだが、どうしていいのかわからすに枝を行ったりきたりするだけである。

そうこうしているうちに、ミアちゃんを木の上に発見してくれた協力者さんが、高所作業車をレンタルしたらいいのではないかとメールをくれ、迅速に手配してくれた。

操縦には免許がいるため、オペレーター付にしてもらった。

基本的に工事用なのだが、事情を話したら特別に協力してくれるということになったそうである。

高所作業車とは、よく電線の工事などに使われている、クレーンにゴンドラがついたような車である。

高い木だったので、20メートルまで届くタイプの車に来てもらって、私がゴンドラに乗り込み、ミアちゃん救出に向かった。

正面から近づくと枝の先端に逃げようとするので、いつ枝が折れるかと気が気でない。

そこで真下からゆっくり上げてもらって、私が手を伸ばして一気にガシッと首根っこを捕まえた。

ミアちゃんはパニックになると暴れるタイプなので、小さいのにものすごい力で暴れる。

そこをすぐに両腕でしっかり抱え込んでいたら、左手の小指に力いっぱい噛みつかれてしまった。

しかもなかなか放してくれない。

しかし私がここで手を緩めて逃げられるわけにはいかない。

生暖かいものがタオルに落ちるのを感じながら、しっかり抱きしめていると、すぐに落ち着いて力をぬいていくのがわかった。

そこで地上に下りて、米袋の中に落とし込んだ。

小指がちぎれんばかりの痛さだったので、タオルの下を確認するのが嫌だったが、爪が割れて穴が開いていた程度で、先はなくなっていなかった。

痛みよりも、通院するのが面倒なのである。

ミアちゃんは興奮状態だったが大きなケージに入れ、自分は外科に行って麻酔をかけて爪の間と穴をよく洗浄してきた。

猫の捕獲は怪我を覚悟で素手でやらないと、ゆるい手袋などではすり抜けられてしまう。

その間にミアちゃんも落ち着いたので、ご飯を食べさせてうちに連れ帰ってきた。

帰宅前に動物病院で検査してもらったが、特に何も異常なく、暑かったにもかかわらず脱水症状もなかった。

残念ながらミアちゃんは、ライちゃんと一緒に暮らすのは難しい。

ライちゃん宅は他にも犬や猫がたくさんいてにぎやかでいいのだが、彼らが出入りするときにどうしても脱走しやすくなるので、すばしこいミアちゃんはまた逃げてしまう危険性があるからだ。

ミアちゃん、うちに帰ってきて猫たちに歓迎され、自分も落ち着いてようやく熟睡することができた。

おかえり、ミアちゃん!

なぜこんな子に…

保護猫ミアちゃん(キジトラ♀9ヶ月)と一緒にいられるのも明日までだ。

ようやく布団にもぐりこんだり腕枕で寝たりするところまで人馴れし、甘噛みもなくなった。

保護猫ミアちゃん

うちの犬猫たちとも仲良く過ごしてきたが、あさって大好きなライ兄のところに旅立つ。

世渡り上手なミアちゃんは、あちらの先住犬猫さんたちともきっとうまくやるだろう。

ミアちゃんがいなくなってようやく肩の荷を降ろせると思っていたら、地域猫活動をおこなっている公園に、猫が子連れで住み着いているという情報が入った。

母猫の捕獲と不妊手術は行うが、子猫はいまいち人馴れしていないということなので、子猫の里親探しを行うかどうかは未定だ。

1匹でも多くの猫を救いたいが、全く人馴れしていない猫を馴らして譲渡するにはそれなりに時間がかかる。

しかし日本人は、子犬子猫は小さければ小さいほどいいと考えるヒトが多いため、ちょっと大きくなると貰い手が見つからなくなるのだ。

悩むところである。

今日も、いただいた質問にお答えするという形で記事を書きたい。

わたしは犬猫の問題行動の修正を仕事にしているので、当然ながら問題行動に悩む飼い主さんのお悩みを伺うことになる。

みなさん、愛犬の吠えやリードの引っ張り、噛みつきなどの行動に困っているのだが、それとともに、なぜこうなってしまったのだろうということに心を痛めている。

自分の育て方が間違っていたんじゃないかと自問自答し、ああでもないこうでもないと悶々とするのである。

だが、問題行動の原因は決して単独ではなく、いくつもの要因が複合的に関係しているので、育て方接し方のみが悪かったという単独原因説は成立しない。

それも原因のひとつかもしれないが、ほかにもさまざまな原因があり、その中には偶然遭遇した不幸な出来事などのように、避けがたいものもあるのだ。

だから自責の念に駆られて鬱々と過ごしたり、無力感にさいなまれたりする必要はなく、そればかりか問題行動修正プログラムの妨げにもなるのである。

接し方については、今までは問題行動の発現を助長していたかもしれないが、今後その接し方を適切なものに変えれば、一転、問題行動を減少させるように作用するだろう。

そこに集中すべきなのである。

たとえば、今までは他の犬が向こうからやって来たら、リードをぐっと引いて「こらダメッ、いけない!」などと犬を叱っていたとしよう。

そうこうしているうちに相手の犬がそばに来て、いきなりガウガウいって噛み付こうとした。

犬は他の犬が来ると首に力が加わって不快な上に、飼い主から叱られ、相手の犬に攻撃されるという悪い体験をした。

次に他の犬に会ったときは、轟音を響かせたバイクにはねられそうになった。

こういうネガティブな体験が重なって、他の犬と悪いことが起こるということを関連づけてしまった(連合学習)ため、他の犬を見るとあっちいけとばかりに唸ったり吠えたりするようになったのかもしれない。

ところが、飼い主が他の犬と遭遇しないように、あるいは十分な安全距離を確保するようになり、犬が吠えずにいるとご褒美をあげて褒めるようになると、犬は他の犬=不幸の前触れという図式を修正し、他の犬=おやつの前触れと認識するようになるだろう。

飼い主は、かつての自分の行動については記憶しているだろうが、相手の犬の行動や、たまたま偶然に起こった犬にとってのいやな出来事などは、記憶以前にことが起こった時点でも認識していない場合がほとんどである。

したがって、「どうしてこうなったのか」という問いには、いくら自分の記憶をたどってみても、正確には答えられないのだ。

さらに、自分の犬が我が家に来る前の経験については、ほとんど知りようがない。

その犬の遺伝的な気質についても、ペットショップやブリーダーを自称する繁殖屋から買う人が多い日本では、親兄弟から推測することもできない。

虫食いだらけのパズルを寄せ集めてみても、完成作品の全体像は見えてこないのである。

したがって、こうしたシーシュポスの労働のようなことはやめて、いま自分ができることに力を注ごう。

そのほうがよほど建設的である。

叱ったり命令したりするのをやめて、犬が落ち着いているときに黙って撫でてあげる、それだけでもとてもいい効果が期待できるのだ。

命にかかわる熱中症、こわい食中毒

病院が空いている月曜日を狙って、肝臓が悪い保護猫ミアちゃん(キジトラメス9ヶ月)の血液検査に行ってきた。

ミアちゃん里親募集中

(写真提供はIさん)

肝臓はそう簡単には治らないので、ひんぱんに検査しても仕方がないため2ヶ月ぶりである。

結果は白血球の数値が下がってなんとか正常の範囲内に入り、リンパ球の数値がほんの少し下がってきたが、GPTが189と高いままだったのにはがっかりだった。

獣医師の所見では、慢性化した肝臓の炎症で、少しずつ回復していっているところということである。

肝臓の機能をサポートするタウリンを投与していたが、それをこのまま続けていくということで、気長に回復を待つしかない。

日常生活には支障なく、元気いっぱいだ。

最近はよく私に甘えてくるようにもなり、横になっているとお腹の上に乗ってきて遊んだり、すりすりしたりする。

抱っこは好きではないが、抱き上げてもじっとしているようになった。

おしゃべりさんで、高い声でよくキーキー鳴く。

とっても愛らしい子だ。

そんなミアちゃんに暖かいご寄付をくださった方もいて、大変感謝している。

早くよくなりますように。

ようやく日中暑いと感じる陽気になった。

ルル(ヨーキー♀5歳)はお散歩好きになってきたので、気候がいいとのんびり1時間以上も歩く。

脚のリハビリのためには、なるべく歩かせたほうがいい。

だが、ずっと日向を歩いていると、そのうち舌を出してハァハァ言うようになる。

ルルは軟口蓋過長症という先天性疾患があるので、ハァハァではなくてカッカッと言う。

喉の奥にある軟口蓋が先天的に長く、喉の入口に垂れ下がってはりつくため、呼吸しにくくなるという疾患だ。

パグ、フレブル、シーズー、ペキニーズなどの短頭種や、チワワ、マルチーズ、ヨークシャーテリアなどの小型犬に多く、興奮したときにガーガーいうような音を立てたり、水を飲むときによくむせるというのが特徴である。

軟口蓋過長症の犬は、熱中症になりやすいので、この時期とくに注意する必要がある。

短頭種の犬は、もともと軟口蓋がのどに近接しているため呼吸がしづらいのだが、年月とともに負荷がかかって気管が変形すると、常に苦しそうに呼吸するようになる。

そのうえ太り気味で首に脂肪がついていると、さらに気管を圧迫して呼吸障害がひどくなる。

こういう犬が、クーラーの効いていない暑い室内で留守番していたり、車に放置されていたりすると、死んでしまうこともあるのだ。

先日こんな話をきいた。

パグか何かの短頭種の犬を、暑い日に2時間もドッグランで遊ばせた後、車の中で留守番させて戻ってみたら、犬がぐったりしていた。

すぐに病院に連れて行ったが、残念ながら助からなかったという。

呼吸障害を起こしやすい犬は特に、暑さには気をつけなければならない。

それだけでなく、興奮すると呼吸困難を起こすので、遊ばせすぎて興奮させないように、ストレスを極力減らすように気をつけなければならない。

以前に軟口蓋過長症のチワワちゃんをみたのだが、ストレスいっぱいの時には1日に何度も、毎日呼吸困難の発作を起こしていたそうだ。

ストレスマネジメントによって発作がなくなったので、このような対策も必要である。

短頭種でなくても熱中症になるので、飼い主さんはこれからの時期、犬の様子によく気をつけてあげて、ハァハァとパンティングしはじめたら、すぐに涼しいところで休んであげよう。

気づくのが遅くて熱中症になってしまった場合でも、慌てることはない。

意識があれば水を飲ませ、体全体に水をかけて冷やす。

鼠径部に冷たいタオルを当てると早く冷える(冷やしすぎに注意)。

病院に連れて行くのは、この応急処置をしてからで、そうでないと運搬途中に病状がますます悪化する危険性がある。

それからこの時期にもうひとつ注意しなければならないのは食中毒である。

ドライフードは密封して冷蔵庫に保管し、虫やカビなどが発生しないようにする。

ウェットフードの出しっぱなしもすぐに痛むので気をつけよう。

その程度では食中毒にはならないが、気をつけたいのはBARFダイエットで生肉を食べさせている場合である。

最近、人間では、カンピロバクターによる食中毒が増えている。

感染は主として鶏の生肉や内臓である。

市販の鶏肉の汚染率を検査したところ、検査方法によってばらつきがあり、20%から100%という結果が報告されている。

この菌は、中心部を75℃以上で1分間以上加熱すれば死滅するので、十分に火を通せば問題はない。

現在の食鳥処理技術では、こうした食中毒菌を100%除去することは困難なので、抵抗力の弱い人は生肉を食べないようにと言われているのである。

ところが、生食信奉者の中には、冷凍すれば細菌は死滅すると誤解している人もいる。

犬猫の下痢・嘔吐の原因菌であるカンピロバクターやブドウ球菌、サルモネラ菌などは、冷凍しても不活性化できない

犬猫の下痢・嘔吐は細菌性が多いだけに、気候の変化で体調を崩しやすいこの時期だからこそ、十分に気をつけてあげたい。

寝ている隙に

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朝、ルルの散歩に出かけようとしていたら、小麦ちゃん(茶白♂7歳)が、保護猫ミアちゃん(キジトラ♀8ヶ月)をせっせと舐めてあげていた。

よく見ると毛並みに逆らって舐めている。

ミアちゃんはそのまま寝ているので、これでも気持ちいいのだろう。

このままよく寝ていたので、その隙に爪を切っておいた。







こういうちょっと嫌がるかもしれないようなことを行うときには、眠くなっている時が狙い目だ。

うとうとしている時は頭も体もリラックスしているので、受け入れやすいのである。

犬も猫も、そしてたぶんヒトも、慣れないうちは爪切りは嫌なものだ。

キラキラ光る恐ろしげな道具といい、パチンと切った時の爪の衝撃といい、ちょっとびくっとしてしまう。

しかし、眠くなっている時にこっそりやってしまえば、緊張して恐怖が倍増するのを防ぐことができる。

爪切りは、深爪さえしなければ、実際には痛くもなんともないのである。

だから、痛くない、怖くないということがわかるまで、眠い時にやってあげよう。

もちろん、しっかり目を覚ましているときに、クリッカーを使って、少しやってはクリック→ご褒美という方式でもいいのだが、これはかなり根気がいる上に、最初にクリッカー大好きにしておかなければならない。

そして、クリッカーがそれほど好きでない犬猫と、クリッカーが苦手な飼い主もいるのだ。

新しいことをする時には、動物が受け入れやすい形で紹介してあげると、あとあと自分も楽なのである。

反対に、「さあ爪を切るぞ」と意気込んで、キラキラ光る爪切りを振りかざし、真正面から息を詰めて近づいていくと、それだけで動物は震え上がってしまう。

爪を切る前にすでに虐待された気分になるのである。

そこを、「イケナイッ!」「ダメッ!」などと言って押さえつけたり、目をにらみつけたりしたら、もうトラウマである。

爪切りなんか大嫌いな犬猫の出来上がりだ。

そうなると、毎月トリミングサロンや動物病院に連れていいかなければならなくなる。

だから、最初から嫌いにしないことが大切だ。

もしすでに大嫌いになってしまっていたら、あきらめてクリッカー方式で、おやつを使って慣らしていくしかない。

その他、歯磨きも眠い時にはじめてみよう。

最初は手で口元を触るところからだ。

それから、マッサージも同様である。

うちの犬猫はマッサージが大好きなので、起きているときにやると寝てくれるが、元気いっぱいな子犬や、ミアちゃんのような触られるのがあまり得意でない猫の場合は、うとうとしているときがいい。

そのうちに気持ちよさに目覚めてくれたら、起きているときにもできるようになる。

もちろん、眠りを妨げないようにそっと行い、起きてしまう前にやめる。

嫌なことは無理やり行うのではなくて、嫌じゃないように工夫して行うのが鉄則だ。

体を触ると横を向く

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保護犬ライちゃんがお泊りに行き、その分時間的余裕ができて楽になったので、ルル(ヨーキー♀5歳)やボニちゃん(ラブMIX♀8歳)とゆっくり散歩ができるようになった。

保護猫ミアちゃん(サバトラ♀8ヶ月)とも十分に遊んであげられる。

ミアちゃん里親募集中

床に座っている状態で膝の上に乗せることもできるようになった。

私がイスに座って仕事をしていると、ミアちゃんは私の足で遊ぶ。

ルルよりも大きくなったが、行動はまだとても子供っぽい。

大好きなライ兄がいないので、どうするだろうと見ていると、ルルと一緒に遊んでいる。

寝るときは小麦ちゃんに甘えているようだ。

何と言っても、猫とも犬とも仲良くできるところが売りだ。

ミアちゃん里親募集中

猫嫌いのキキ(サビ猫♀14歳)もこうやって自分から近寄っていく。

まだ肝炎の治療中だが、里親募集中なのでよろしくお願いします。

しかし今日は暑かった。

日中の気温は28度である。

散歩途中でボニちゃんがハァハァしてきたので、草むらに座ってマッサージしてあげた。

犬も猫も、そしてヒトも、基本的にマッサージが好きである。

ボニちゃんは目を細めながら、いつまでも動かずにじっとしていて、もっとやれと催促する。

ルルは寝てしまう。

よその犬猫も、飼い主でない私のマッサージを喜んでくれることが多い。

このように気持ちよいマッサージなら好きだが、ただベタベタ触られるのは好きじゃない犬猫もまた多いのである。

とくに、顔の真正面から頭に向かって手を伸ばされたり、顔や口元などのデリケートなところを、触られるのは苦手である。

しかし、多くの飼い主さんは気づかずに、あるいは喜んでいると思って触っている。

何かが良くできたときに、ご褒美のつもりで、頭や顔、体を撫で回しているのを見ることがある。

そんな時に、犬の様子をよく観察してみて欲しい。

顔を背けたり、舌をペチャペチャしたり、もっとはっきりと逃げようとしていないだろうか。

これはストレスのサインで、「イヤだ、やめて」と言っているのである。

ハーネスを着けたりはずしたりする時、犬がじっとしていなかったら、それは嫌がっているのだ。







そんな時に無理に続けようとすると、ハーネスを見ただけで逃げるようになってしまう。

しかし、嫌がるのを聞き入れてしまうと、犬がワガママにならないか。

よくこのように尋られるが、これが大きな誤解なのである。

上の動画は散歩直後のまだ興奮状態のときにはずそうとしているので嫌がっているのだが、もっと時間がたって落ち着いてからはずしてあげるとすんなりとはずせる。

地面におやつをばら撒いて脱着してもいいが、まずは自分が落ち着いて、犬のそばに座ってから、ゆっくりした動作でおこなうと、嫌がらない場合が多い。

ライちゃんは、私が立ったまま急いでハーネスをつけようとすると逃げるが、私が座って胸のあたりをそっとなでてあげてから着けるとじっとしている。

押さえつけたり、ベタベタ触ったり、無理に着けようとしたりすると、とたんに逃げてしまう犬は多い。

それはワガママだからではなくて、イヤだからなのである。

ヒトだって、痛いこと、不快なことからは本能的に逃げようとするではないか。

これは自分の身を守るために必要なことなのだ。

だから、イヤでなく、不快でなくしてあげればいいことだ。

飼い主は、犬の様子によく注意して、嫌がることをしないように気をつけてあげよう。

吠えている時に抱っこしない

動物病院の保護犬ボニちゃん(ラブMIX♀8歳)を、毎日ボランティアで散歩に連れて行っているので、今日も病院に迎えに行った。

すると院長から仰天ニュースを聞いたのだ。

ボニちゃん、三途の川を渡りかけたというのである。

昨日、献血のためにボニちゃんに鎮静剤の注射をしたら、突然ぱったり倒れて心停止したのだそうだ!

すぐに拮抗薬を投与したら起き上がったというので、一過性のアナフィラキシーである。

子供の頃に不妊手術したときは平気だったそうだが、どうも最近アレルギー症状が出たりしてアヤシゲだった。

今日は全くいつもどおりで、食欲、元気ともにあり、川でもいつも以上にたくさん泳いでいた。

急に死なれたら確実にペットロスになるので、ひとまず拮抗薬か効いてくれて、わたしも命拾いした。

保護犬ライちゃん(牧羊犬MIX♂10ヶ月)は暑くてへばっている。

ライちゃんミアちゃん

しかし保護猫ミアちゃん(♀8ヶ月)を抱きかかえて寝ていたりするのだ。

このふたり、相変わらず仲がよくて、ライちゃんの授乳も続いている。

乳首が腫れるほど吸ってはいないので心配ない。

ちょっと眠くなって甘えモードになると、ライちゃんのお腹の中に顔をうずめたくなるらしい。

最近ミアちゃんは、おもちゃ箱から自分でおもちゃを選んで取り出し、ひとりで遊んでいる。

ボールやネズミがお好みだ。

それから、うちのルル(ヨーキー♀5歳)のお家に入って、よくくつろいでいる。

以前に、うっかりミアちゃんをベランダに締め出してしまったために、落下して向かいのお宅に逃げ込んでしまったことがあった。

しかしそれ以後は、私が締め出してしまうと、すぐに大きな声でミーミー鳴いて知らせてくれるようになったのだ。

鳴かないと締め出されたままになるということを学習したのである。

ちなみに、うちの猫たちはちゃんと鳴いて知らせる。

ライちゃんともどもいたずらも減ってきて、少し楽になってきた。

ありがたいことである。

今日、散歩をしていると、激しく吠えるダックスちゃんに会った。

ダックスやチワワ、ポメラニアンなどの小型犬は、激しく吠える子がけっこういる。

遠くに他の犬を見つけると、すごい形相でリードをグイグイ引きながら、吠えてくるのである。

そういう場合の飼い主さんの対応は、たいていこんな感じだ。

1.自分も強くリードを引きかえす。
2.そのまま首をつる。
3.大声で「ダメでしょっ、コラ、いけない」などと叱る。
4.抱っこする。

いずれにしても、それで吠えがおさまったのを見たことがない。

ということは、これらの対処法は無効で、やっても意味がないということなのである。

他の犬に向かって吠えているのに、その場所に立ち止まっているヒトがほとんどである。

こういう場合は、犬が吠える前に対処しなければいけない。

遠くに犬が見えて、自分の犬が吠えるとわかっている場合には、来た道を引き返すか、別の道にそれる。

わき道に入ってやり過ごすのもいい。

そういう場所がなければ、なるべく道の端っこに寄って、相手の犬の姿が見えないような方向に向かって犬を立たせ、おやつを地面にばら撒いて気をそらしておく。

だいたいこれでやり過ごすことができる。

ここで相手の犬の姿を見せないことがポイントだ。

小型犬の飼い主さんは、抱っこしてしまう人も多いが、吠えたから抱っこというのをやっていると、ますます吠えがひどくなる。

みなさんも、飼い主に抱っこされたまま吠えている犬を見たことがあるだろう。

自分の足で歩かせながら、「おいで」と言って安全な場所に誘導して、そこでやり過ごした方が、一連の行動を自分で覚えてくれるのでいい。

ただし、吠えはじめる前でないと誘導などできないので、いかに早く対処するかにかかっている。

うちのルルのように、非常にのんびりしている犬の場合は、吠える前に抱き上げて、視界に犬が入らないようにしながら、大急ぎで走り去るというのもアリだと思う。

吠えてしまってからではなくて、吠える前でなければいけない

吠えたら抱っこと関連づけるというリスクもあるが、飼い主に抱かれることで目線が高くなり、安心して気が大きくなって、さらに吠えるケースが多いのである。

だから、余計なことは言わずに、無言で、すばやくその場を立ち去ることに徹した方がいい。

これを繰り返して、他の犬⇒吠えるという習慣をなくしていく。

飼い主さんがきちんと回避できて、吠える機会がなくなってきたら、そこで次のステップに行く。

こんどは遠くの方から犬をチラッと見せてご褒美をあげる。

犬を見ても吠えないという習慣をつけていくのである。

そして、だんだん距離を近づけていくのだが、これがなかなか時間がかかるし、根気もいる作業だ。

他方で、ストレスも軽減していかないと、十分な効果は得られない。

逆に、しっかりストレスマネジメントをしていくと、回避しているうちに犬を見ても吠えなくなるということもある。

吠えダックスのドリーちゃんがそのケースだった。

飼い主さんは、他の犬や人を見るたびに抱っこしていたのだが、それでは全く解決しなかったどころか、さらに吠えていたのである。

宅配などの訪問者の場合も同じだ。

抱っこではなくて、安全な場所に誘導して、おやつばら撒きで落ち着いてもらう。

おいしい匂いを嗅ぎながら、少しずつおやつを拾って食べているうちに、平常心に戻ってくれるのである。

長年の吠えグセはすぐにはなおらないが、続けていくと少しずつよくなっていくし、許容範囲にはおさまってくれるので、あきらめないで練習しよう。

動物虐待の定義が明らかに!

5月9日開催の大阪セミナーの案内ページができました!

すごく本格的なページなので、案内だけでも見て行ってください。

さて、昨日今日と、4月とは思えない寒さだった。

昨夜、よほど寒かったのか、保護猫ミアちゃん(里親募集中)がベッドにもぐりこんできた。

いつもはライちゃんに顔をうずめて寝ているのだが、はじめて蒲団の中に入ってきたのである。

野良猫だっただけに警戒心が強いのだが、ようやくなついてくれたとうれしくなりながら、撫でてあげつつ眠りについた。

そして早朝…。

蒲団の中で大運動会が繰り広げられ、ライちゃんも参加して、とんでもない騒ぎになっていた。

目覚めたらいつもと違う場所で寝ていて、うれしくなってしまったのだろう。

おかげで寝不足だ。

ところで、動物保護団体「たま・アニマルレスキュー・ネット」で行っている地域猫活動の対象エリアで、猫たちが虐待されるという事件がおこっている。

このエリアは、もう10年以上前から猫が増え続け、住民の間でトラブルになっているのだ。

多摩市や東京都の再三の説得も無視して、餌やりさんは不妊去勢をせずに餌をやり続けていた。

そこで当団体はその餌やりさんと話し、手術代の大部分と捕獲作業を団体が負担するということで、ほとんどの猫に手術をおこなったのである。

そのほか同じ町内の公園に住みついた猫も、地域住民の無関心の中、捕獲、手術、リリースした。

市の市民生活課の地域猫担当者と連携しながら、地域猫にするべく活動していたのだ。

ところが、猫を袋に入れて木にたたきつけるなどの虐待現場を協力者の方が目撃したり、あるいは猫がギャーと叫んだり、怪我をしたりするようなことが行われたりなどの事件があった。

警察にも届け出たのだが、犯人は見つからない。

警察で門前払いされるということはないのだが、それほど熱心に取り上げてもくれないというところがもどかしかった。

その間にも猫たちの被害は続くし、ほかの地域でも同様のことが絶えず起こっているので、大変心を痛めていたのだが、ようやく少し希望が見えてきた。

環境省が動物虐待の事例をまとめて、動物愛護行政の担当部局に通知するとともに、ホームページに公開したのだ。

これまで動物虐待とはどのような行為をさすのかが曖昧だったため、動物愛護法違反で警察に訴えても、取り上げてもらえないということがしばしばあった。

ところが、それが具体的に明示されたのである。

ぜひともリンク先に飛んで読んでいただきたい。

それによれば、動物虐待とは、「殴る・蹴る・熱湯をかける・動物を闘わせる等、身体に外傷が生じる又は生じる恐れのある行為・暴力を加える。心理的抑圧、恐怖を与える。酷使など」とされている。

ネグレクトとは、「健康管理をしないで放置。病気を放置。世話をしないで放置」することである。

うちのルルと、その前に飼っていた故ペペは、ネグレクトのケースだった。

この通知では、一般家庭での虐待として、繋ぎっぱなしで散歩に連れて行かない、外飼いで鎖につながれて雨ざらし、狭いケージに閉じ込めっぱなしなどがあげられている。

ショップやブリーダーでは、糞がかたづけられていない、ケージが汚い、多頭飼育で不潔である、しつけ・訓練と称して殴る蹴るなどの暴力を行使する、などがあげられている。

まだまだゆるい基準だが、これらの事態を目撃したら、ためらわずに自治体の動物愛護センターや保健所などに通報しよう。

さらに、この通知により、動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)第四十四条のいう、「愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者」の内容が、より明確になったといえる。

警察では、この法律があること、そしてこんな通知があることも知らない場合があるので、動物愛護法違反を通報する場合は、それぞれ印刷して持参しよう。

動物たちを苦しめるのも人間だが、救うのも人間である。

後者の部類になれるよう、ウォームハートとクールヘッドで行動したい。
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