2012年02月21日
市ヶ谷・飯田橋のカイロプラクティック・整体 Nanakairo Clinic
20代女性の症例です。
反張膝による膝の障害は結構多いですね。
<お悩み>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1ヶ月前から、歩くと右の膝裏が痛む。特に思い当たる原因はなく、気づいたら痛みを感じるようになっていた。階段を下りる動作が一番辛く、上がる動作はまったく問題ない。
スポーツなどで膝に強い負荷がかかったわけではないが、しばらく前から体の軸が安定せず、良くつまづいている。それと何か関係があるのではないか。
整形外科では筋疲労と診断されたため、とりあえず接骨院で電気治療を受けているが、少し良くなってまたすぐ戻る。
今後何か運動を始めたいと考えているため、どうにか原因を知りたいとのこと。
<所見・コメント>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

問診や触診を行い、痛む部位を探っていくと、膝裏のやや上、内側に痛みを訴えていました。この部位は、腓腹筋内側頭(図参照)の付着部であり、肉離れの好発部位でもあります。ただ、今回に関しては、その一歩手前という感じでしたね。
一般的に、運動で強い負荷がかかった時の挫傷が多い部位ですが、骨盤帯~脚部の骨格にアライメント異常があると、筋機能に無理が生じ、日常生活でも問題をおこす可能性があります。
まず、今回の方の姿勢を立位で観察したところ、両膝の曲がり具合に大きな左右差を確認することができました。真直ぐ立つと、左膝が曲がってしまうのに対し、右膝は過伸展、いわゆる反張膝(逆に曲がったような状態)になっています。両膝とも均等に伸ばそうとすると上体が右方向に傾いてしまうことから、重心が右に流れていることがわかります。
この右膝の反張(過伸展)により、腓腹筋が過度に伸ばされ続けた結果、痛みを生じさせているのではないでしょうか。それは、階段の上り下りで痛みの出現に差があることからも明らかです。
この反張膝が形成される要因は様々ですが、個人的には、骨盤や背骨の角度や高低差が、膝の左右の位置関係(特に前後や高さの違い)に異常をきたし、結果、それを膝関節の屈曲や伸展で補正しているのではないかと考えています。
もちろん、どこでそれを補正するかは人様々ですが、その補正した箇所で痛みを作ることが多いように感じます。今回はそれが膝でした。
骨格のアライメント異常、左右筋肉のバランス、そして通勤時間が長いという環境的因子も考慮に入れながら治療・指導を行っていくことになります。
<治療・経過>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■1度目
全身の循環を促進し緊張緩和を行う。下部胸椎~上部腰椎にかけて捻じれが生じているためそれを矯正。頚椎の動きを広げ、頭蓋内への血液供給を促進。
骨盤の水平性を取り戻すため、右腰方形筋、右大殿筋、左四頭筋のストレッチを指導。
また、通勤時立っている時は、両足に荷重するか、今だけ左足荷重にすることをすすめる。
■2度目
痛む範囲が狭まったが、一点に痛みがまだ残る感じ。右大腿~下腿にかけての緊張緩和に時間をかける。
右足関節の動きを広げ、腓腹筋の柔軟性を取り戻すため、アキレス腱のストレッチを追加。それと、反張膝と関係が深い反り腰の傾向もあるためそれに応じたストレッチを覚えてもらう。
■3度目
調子良い。ほとんど痛みがでなくなった。前回とほぼ同様の施術を行う。
さらなる安定を得るため、腹筋群と大殿筋の強化を指導。
■4度目
3週間後の来院。できる範囲で運動療法を続けている。つまづくこともなくなり、真直ぐ歩けている感じがするとのこと。
今後マラソンに挑戦したいと考えているので、時々調整したいとのこと。
20代女性の症例です。
反張膝による膝の障害は結構多いですね。
<お悩み>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1ヶ月前から、歩くと右の膝裏が痛む。特に思い当たる原因はなく、気づいたら痛みを感じるようになっていた。階段を下りる動作が一番辛く、上がる動作はまったく問題ない。
スポーツなどで膝に強い負荷がかかったわけではないが、しばらく前から体の軸が安定せず、良くつまづいている。それと何か関係があるのではないか。
整形外科では筋疲労と診断されたため、とりあえず接骨院で電気治療を受けているが、少し良くなってまたすぐ戻る。
今後何か運動を始めたいと考えているため、どうにか原因を知りたいとのこと。
<所見・コメント>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

問診や触診を行い、痛む部位を探っていくと、膝裏のやや上、内側に痛みを訴えていました。この部位は、腓腹筋内側頭(図参照)の付着部であり、肉離れの好発部位でもあります。ただ、今回に関しては、その一歩手前という感じでしたね。
一般的に、運動で強い負荷がかかった時の挫傷が多い部位ですが、骨盤帯~脚部の骨格にアライメント異常があると、筋機能に無理が生じ、日常生活でも問題をおこす可能性があります。
まず、今回の方の姿勢を立位で観察したところ、両膝の曲がり具合に大きな左右差を確認することができました。真直ぐ立つと、左膝が曲がってしまうのに対し、右膝は過伸展、いわゆる反張膝(逆に曲がったような状態)になっています。両膝とも均等に伸ばそうとすると上体が右方向に傾いてしまうことから、重心が右に流れていることがわかります。
この右膝の反張(過伸展)により、腓腹筋が過度に伸ばされ続けた結果、痛みを生じさせているのではないでしょうか。それは、階段の上り下りで痛みの出現に差があることからも明らかです。
この反張膝が形成される要因は様々ですが、個人的には、骨盤や背骨の角度や高低差が、膝の左右の位置関係(特に前後や高さの違い)に異常をきたし、結果、それを膝関節の屈曲や伸展で補正しているのではないかと考えています。
もちろん、どこでそれを補正するかは人様々ですが、その補正した箇所で痛みを作ることが多いように感じます。今回はそれが膝でした。
骨格のアライメント異常、左右筋肉のバランス、そして通勤時間が長いという環境的因子も考慮に入れながら治療・指導を行っていくことになります。
<治療・経過>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■1度目
全身の循環を促進し緊張緩和を行う。下部胸椎~上部腰椎にかけて捻じれが生じているためそれを矯正。頚椎の動きを広げ、頭蓋内への血液供給を促進。
骨盤の水平性を取り戻すため、右腰方形筋、右大殿筋、左四頭筋のストレッチを指導。
また、通勤時立っている時は、両足に荷重するか、今だけ左足荷重にすることをすすめる。
■2度目
痛む範囲が狭まったが、一点に痛みがまだ残る感じ。右大腿~下腿にかけての緊張緩和に時間をかける。
右足関節の動きを広げ、腓腹筋の柔軟性を取り戻すため、アキレス腱のストレッチを追加。それと、反張膝と関係が深い反り腰の傾向もあるためそれに応じたストレッチを覚えてもらう。
■3度目
調子良い。ほとんど痛みがでなくなった。前回とほぼ同様の施術を行う。
さらなる安定を得るため、腹筋群と大殿筋の強化を指導。
■4度目
3週間後の来院。できる範囲で運動療法を続けている。つまづくこともなくなり、真直ぐ歩けている感じがするとのこと。
今後マラソンに挑戦したいと考えているので、時々調整したいとのこと。
2012年02月03日
市ヶ谷・飯田橋のカイロプラクティック・整体 Nanakairo Clinic
40代女性の症例です。
<お悩み>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
かなり前から口の閉じずらさを感じており、気づくと開口した状態で鼻呼吸が阻害されてしまう。首肩のこりもひどい。
顎関節症かと思ったが顎は痛くないし、特に鼻に疾患を抱えているわでもない。ただ口が開いてきてしまう。
また、3年前と6年前に帝王切開での出産を行っており、その影響もあるのか、時々腰や股関節も痛む。
<所見・コメント>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
口呼吸、その中でも吸気を口で行う弊害(喉を痛めやすい、口臭など)は一般的にも良く知られていると思いますが、激しいスポーツや運動で大量の酸素が必要でもない限りは、口は閉じていたいものですよね。

しかし、今回の方のような頭部前方変位(前方頭位姿勢:写真参照)は、顎関節や頚椎のバイオメカ二クス異常により、下顎を引き下げる力を発生させます。結果的に口を開けた姿勢が形成されることになりますよね。
頭や顎が正常な位置においては、鼻呼吸をスムーズに行うことができますが、頭が前にズレ顎が下がると、たちまち気道を圧迫し鼻呼吸を阻害することになります。さらに言えば、舌根が下がるため口で息を吸いやすくなりますね。

この前方頭位姿勢が形成される原因は多種多様ですが、本例に関しては、後頭下筋群(図参照)の過緊張、そしてその土台となる上部頚椎の歪みによるものでした。
この筋肉は、頚椎及び頭部を伸展させる筋肉のため、過度に緊張すると顎が上がったような姿勢になってしまいます。すると、最終的に下顎が下に引っぱられてしまうのですね。
そして、往々にしてこの姿勢は、猫背を招いたり、逆に猫背からこの姿勢に至ったりします。
もう一つの要因として考えられるのは、帝王切開による腹筋の脆弱化です。腹圧が弱く、骨盤や腰椎のカーブが崩れたことで、反り腰→猫背→前方頭位姿勢のデススパイラルを招いた可能性もあります。
<治療・経過>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■1度目
過緊張がある筋肉の緊張緩和と、上部頚椎と胸椎の矯正をおこなう。
運動療法としては、バランス改善のため、四頭筋、大腰筋、腰方形筋、上部僧帽筋のストレッチ、そして、骨盤周りの安定のため腹横筋、骨盤底筋群のエクササイズを指導。
■2度目
慢性的な症状でしたが、一度目から大きな効果がありました。口が閉じやすくなり鼻呼吸がスムーズになったとのこと。手技治療は初回とほぼ同様。
1度目の運動療法に加え、姿勢改善のため頭長筋の強化と、胸筋群のストレッチを覚えてもらう。
■3度目
調子良い。薬でだましだましやり過ごしていた後頭神経痛も最近はなくなった。
初回と2度目のプランを再度確認。
これからも定期的にメンテナンスしていきたいとのこと。
個人的な意見ですが、呼吸と姿勢は人体、そして健康の要です。それは、私が日々体と向かい合う中で得た一つの答えでもあります。
それをおろそかにして、薬や健康食品、はたまたバランスを崩すような激しい筋肉トレーニングに頼ったところで、あくまでも対処療法にしかならないのです。
40代女性の症例です。
<お悩み>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
かなり前から口の閉じずらさを感じており、気づくと開口した状態で鼻呼吸が阻害されてしまう。首肩のこりもひどい。
顎関節症かと思ったが顎は痛くないし、特に鼻に疾患を抱えているわでもない。ただ口が開いてきてしまう。
また、3年前と6年前に帝王切開での出産を行っており、その影響もあるのか、時々腰や股関節も痛む。
<所見・コメント>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
口呼吸、その中でも吸気を口で行う弊害(喉を痛めやすい、口臭など)は一般的にも良く知られていると思いますが、激しいスポーツや運動で大量の酸素が必要でもない限りは、口は閉じていたいものですよね。

しかし、今回の方のような頭部前方変位(前方頭位姿勢:写真参照)は、顎関節や頚椎のバイオメカ二クス異常により、下顎を引き下げる力を発生させます。結果的に口を開けた姿勢が形成されることになりますよね。
頭や顎が正常な位置においては、鼻呼吸をスムーズに行うことができますが、頭が前にズレ顎が下がると、たちまち気道を圧迫し鼻呼吸を阻害することになります。さらに言えば、舌根が下がるため口で息を吸いやすくなりますね。

この前方頭位姿勢が形成される原因は多種多様ですが、本例に関しては、後頭下筋群(図参照)の過緊張、そしてその土台となる上部頚椎の歪みによるものでした。
この筋肉は、頚椎及び頭部を伸展させる筋肉のため、過度に緊張すると顎が上がったような姿勢になってしまいます。すると、最終的に下顎が下に引っぱられてしまうのですね。
そして、往々にしてこの姿勢は、猫背を招いたり、逆に猫背からこの姿勢に至ったりします。
もう一つの要因として考えられるのは、帝王切開による腹筋の脆弱化です。腹圧が弱く、骨盤や腰椎のカーブが崩れたことで、反り腰→猫背→前方頭位姿勢のデススパイラルを招いた可能性もあります。
<治療・経過>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■1度目
過緊張がある筋肉の緊張緩和と、上部頚椎と胸椎の矯正をおこなう。
運動療法としては、バランス改善のため、四頭筋、大腰筋、腰方形筋、上部僧帽筋のストレッチ、そして、骨盤周りの安定のため腹横筋、骨盤底筋群のエクササイズを指導。
■2度目
慢性的な症状でしたが、一度目から大きな効果がありました。口が閉じやすくなり鼻呼吸がスムーズになったとのこと。手技治療は初回とほぼ同様。
1度目の運動療法に加え、姿勢改善のため頭長筋の強化と、胸筋群のストレッチを覚えてもらう。
■3度目
調子良い。薬でだましだましやり過ごしていた後頭神経痛も最近はなくなった。
初回と2度目のプランを再度確認。
これからも定期的にメンテナンスしていきたいとのこと。
個人的な意見ですが、呼吸と姿勢は人体、そして健康の要です。それは、私が日々体と向かい合う中で得た一つの答えでもあります。
それをおろそかにして、薬や健康食品、はたまたバランスを崩すような激しい筋肉トレーニングに頼ったところで、あくまでも対処療法にしかならないのです。
2012年01月14日
市ヶ谷・飯田橋のカイロプラクティック・整体 ナナカイロ・クリニック
20代男性の症例です。
最近、フルマラソンに挑戦する方がとても増えていますね。
<お悩み>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3ヶ月後にフルマラソンに参加する予定だが、練習中しばらく走ると右腰が痛くなり、それに伴い右膝上、左膝下、左アキレス腱付近が痛くなる。
また、走っていると、上体が右に傾いてしまう事が度々ある。
数年前から、腰骨の高さが違うとは思っていたが、最近それを顕著に感じる。それが腰の痛みの原因ではないかと考え来院。
なお、既往暦としては、高校時代にラグビーで左膝内側半月板を損傷している。
<所見・コメント>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


まず、痛む部位を図で表すと右のようになりますが、このパターンは私のクリニックでよく見るものです。
右骨盤が持ち上がり脚長差(足の長さの違い)が生じる事で、腰部はもちろんのこと、膝関節にも屈曲や過伸展など無理な動きが発生することになります。歩行においても悪影響を与える歪みですから、走るとなると、このアンバランスが体に与えるダメージはかなりのものになるでしょう。

その多くは、右腰部や右殿部の筋肉の緊張が引き金になりますが、今回の方は、それと同時に左中殿筋(図青色)がウィークポイントとなっていました。
この筋肉はお尻のサイドに位置する筋肉ですが、言うなれば、歩行や走行時に骨盤が横に振れないように壁を作っている筋肉です。この筋肉が弱いと、お尻を振って歩くような感じになり、体幹が安定しません。
今回の方は、左中殿筋の弱化が著しいため、ある距離を越えると骨盤が左方向にぶれてしまい、それに伴って上体が右に倒れてきてしまうのですね(図参照)
そのため、右腰に負担がかかり痛みを発生させ、さらなる緊張を生むことになります。
また、左膝太股の筋肉(大腿四頭筋群)の緊張が強いことも、左骨盤を下制し、このアンバランスを持続させている大きな原因でしょう。これは過去の左膝損傷によるものと考えられます。
<治療・経過>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1度目、全体的なアンバランスを調整し、右腰方形筋、腸腰筋のストレッチを覚えてもらう。また、頚椎に歪みが生じていたため、これを矯正。頚椎の歪みは平衡機能に支障をきたすことがしばしばある。
2度目、気になる頻度がだいぶ減ったが、少し右のそけい部に違和感。バランスが変わっていく過程でこのようなことは良くある。1度目とほぼ同様の施術内容。左四頭筋のストレッチを指導。
3度目、調子良い。左膝蓋骨の動きが悪いため、周辺のセルフマッサージを覚えてもらう。
4度目、調子良いが、ある一定の距離の越えると、体が右に傾いている気がする。左中殿筋強化のため、エクササイズを指導。中殿筋強化の方法はいくつかあるが、今回はコアトレーニングに近いものを選択。
5度目、2ヶ月後に来院。フルマラソンは問題なく走りきり、腰も痛くなかったとのこと。肩甲骨周辺の筋力にアンバランスがあったため、それを改善するためのエクササイズを指導。上半身の筋力バランスが下半身の動きを崩すこともしばしばある。
6度目、定期的なメンテナンスのため来院。今後も走り続ける予定のため、時々で調整していきたいとのこと。
20代男性の症例です。
最近、フルマラソンに挑戦する方がとても増えていますね。
<お悩み>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3ヶ月後にフルマラソンに参加する予定だが、練習中しばらく走ると右腰が痛くなり、それに伴い右膝上、左膝下、左アキレス腱付近が痛くなる。
また、走っていると、上体が右に傾いてしまう事が度々ある。
数年前から、腰骨の高さが違うとは思っていたが、最近それを顕著に感じる。それが腰の痛みの原因ではないかと考え来院。
なお、既往暦としては、高校時代にラグビーで左膝内側半月板を損傷している。
<所見・コメント>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


まず、痛む部位を図で表すと右のようになりますが、このパターンは私のクリニックでよく見るものです。
右骨盤が持ち上がり脚長差(足の長さの違い)が生じる事で、腰部はもちろんのこと、膝関節にも屈曲や過伸展など無理な動きが発生することになります。歩行においても悪影響を与える歪みですから、走るとなると、このアンバランスが体に与えるダメージはかなりのものになるでしょう。

その多くは、右腰部や右殿部の筋肉の緊張が引き金になりますが、今回の方は、それと同時に左中殿筋(図青色)がウィークポイントとなっていました。
この筋肉はお尻のサイドに位置する筋肉ですが、言うなれば、歩行や走行時に骨盤が横に振れないように壁を作っている筋肉です。この筋肉が弱いと、お尻を振って歩くような感じになり、体幹が安定しません。
今回の方は、左中殿筋の弱化が著しいため、ある距離を越えると骨盤が左方向にぶれてしまい、それに伴って上体が右に倒れてきてしまうのですね(図参照)
そのため、右腰に負担がかかり痛みを発生させ、さらなる緊張を生むことになります。
また、左膝太股の筋肉(大腿四頭筋群)の緊張が強いことも、左骨盤を下制し、このアンバランスを持続させている大きな原因でしょう。これは過去の左膝損傷によるものと考えられます。
<治療・経過>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1度目、全体的なアンバランスを調整し、右腰方形筋、腸腰筋のストレッチを覚えてもらう。また、頚椎に歪みが生じていたため、これを矯正。頚椎の歪みは平衡機能に支障をきたすことがしばしばある。
2度目、気になる頻度がだいぶ減ったが、少し右のそけい部に違和感。バランスが変わっていく過程でこのようなことは良くある。1度目とほぼ同様の施術内容。左四頭筋のストレッチを指導。
3度目、調子良い。左膝蓋骨の動きが悪いため、周辺のセルフマッサージを覚えてもらう。
4度目、調子良いが、ある一定の距離の越えると、体が右に傾いている気がする。左中殿筋強化のため、エクササイズを指導。中殿筋強化の方法はいくつかあるが、今回はコアトレーニングに近いものを選択。
5度目、2ヶ月後に来院。フルマラソンは問題なく走りきり、腰も痛くなかったとのこと。肩甲骨周辺の筋力にアンバランスがあったため、それを改善するためのエクササイズを指導。上半身の筋力バランスが下半身の動きを崩すこともしばしばある。
6度目、定期的なメンテナンスのため来院。今後も走り続ける予定のため、時々で調整していきたいとのこと。