大学生時代 二十歳になったお祝いで

高校の恩師に

深夜にやっている

小さな小さな食堂につれてきてもらった 

この男性教諭は全くいやらしさというものがなく

ただただ生徒の進路や行く末を心配し

相談にのってくださる素晴らしい先生だった 
大学に受かった時は、

ブルーマウンテンコーヒーと苺のショートケーキをご馳走になった


二十歳のお祝いは お酒 


それも日本酒と決めていてくれた。 

大阪大正区の高架下 

沖縄のサンシンが鳴り響く お店に連れていって頂いた。

ここの店主は 日本酒も揃えてくれており 

わたしは 八海山のいいやつ?!を 恩師に選んで頂き 

わくわくしながらそのお出ましを待った。 

いかの塩辛がうまい

チャンジャもうまい

"枡"に入った ラッパ型のグラスが来た


そこに

並々とつがれる日本酒 

並々が
やがて溢れ 

枡一杯にまで注がれた 


「へえーそうなんかぁ 
大人はこんな場所で こんな風にして お酒を飲むんかぁ」 
六人ぐらい座れるカウンター席
全席に、様々な職種のおじさんたちが座っていた

「お嬢さん こうやって こぼさないように 口を近づけて 飲むんやで」

お手本を見せてくれるシブイ背広の方がいた 

他のおじさんたちも 無言で ズズッ〜と飲んで見せてくれた 
なんか居心地よく、ハッピーになって
カラカラ笑ってしまった

いい人たちだなあって

ニコニコ笑い続けてしまった

「よけいなことをいっちまったかな」

おじさんたちもはにかみながら笑った



サンシン"三線"の音色が響き歌や踊りがあり
わたしは八海山をズズッ〜とすすった

涙がでるほど美味しかった



いま あんな大人たちは中々いない 


私は地方にいくと 


一人で 深夜食堂や小料理屋さんを訪ねる 

人生のお手本になるような大人たちを探して