若者の〜離れというのがよくニュースに出てくるようになって久しい。
若者のTV離れ、とニュースで流れると
「(番組構成的に)TVの若者離れだろ」「(離れる以前に)近づいてすらいないだろ」
と、とんちの聞いたレスをネット上で見かけて上手いな、と唸ったものである。

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さて、若者の〜離れ、というと一口に言っても大きく2通りあると思われる。
とはいえ、厳密に二分できるというよりも重なっているものもある。
ここでは仮に以下の2つを名称として挙げてみようと思う。

○時代変化型(生活変化型)
○不景気型(若年層低収入型)

説明しよう。

時代変化型(生活変化型)は文章の通り、時代の変化や機器の進化などに伴い、若者の生活に必要なくなったものが〜離れ、と言われているケースである。
たとえば、ラジオ、新聞、TVといったメディアはスマホに情報流通のツールとしてのシェアを奪われて久しいと思う。
活字離れ、音樂離れは単純に趣味の多様化などで読書や音楽鑑賞にこだわらない多くの趣味があるためだと考えられる。
町内会離れ、回覧板離れは時代の変化で近所付き合いが減少したことが多いだろう、家族の構成人数が減る、独身世帯の増加などでは町内会がそもそも廃止になる、回覧板に触れる機会が減ることやそもそもスルーしているなどもあるかもしれない。

不景気型(若年層低収入型)は若年層が低賃金であることに由来し、昔であれば嗜みなどでやっていたことがなくなったものである。
たとえば、タバコ離れ、酒離れは健康意識の高まりもあるが純粋に金銭的に手を出せない人も多いであろう。
若者の車離れは最たるもので、車がいらない首都圏ならまだしも、昔のようにステータスで車を持つ余裕がない人も多いだろう。
CD離れも今やニコニコやYoutubeでアマチュアがプロ並みの楽曲を制作発表して聴けているためあえてCDというメディアにこだわる必要はない。
また、CD離れは時代変化型の要素もあり、CD→MD→MP3との移行や、J○SRACとの悶着で有線などの音楽を聴く場が減少したことも影響があるかもしれない。

若者の〜離れをざっくり2つに分類した。
なので、業界側が若者の参入・消費増加を促したいなら、上記の各々のどの要素が強いかで変わってくるだろう。
たとえば、前者は若者の利用するメディア、すなわちスマホでの広告や連動アプリなどが有用ではないかと思われる。
後者は値引き……だけでは企業経営的に難しいであろうが、従来の価格体制に見直しや人件費の削減なども検討すべきかもしれない。
バブル期にあぐらをかいたままではその業界は生き残っていけないのは既になくなったいくつかの企業やさびれた業界が証明している。