VX10の斜鏡部分のメンテは概ね完了しましたので、いよいよ鏡筒本体と主鏡周りのメンテに入ります。

まずは斜鏡スパイダー、主鏡セルを取り外して、バラバラの状態にバラします。

斜鏡スパイダーは鏡筒外側からナット止めされているだけです。
念のために、位置関係を間違わないようにシールを貼り、取り付けナットが何回転で締められていたかもメモしておきます。
取り外したスパイダーには、斜鏡ヒーターの配線のコネクタをバスコークで接着しておきます。
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主鏡セルの取り外しは、まず鏡筒の上下に取り付けられている強度維持のリングを取り外す必要があります(もちろん、外すのは主鏡側だけです)。鏡筒の外側から止められているねじ3カ所を外すだけですが、鏡筒内側に受け側のナットがあります。ねじだけを緩めるとこのナットが脱落して主鏡を傷つける可能性がありますので、必ず内側のナットを手で押さえながらねじを緩める必要があります。
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3カ所のねじを外すと、結構固いですが、強く引き抜くとリングが外れます。
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続いて、主鏡セルを外します。 主鏡セルも鏡筒外側から3カ所でボルト止めされています。
こちらは、直接主鏡セルにねじ込まれていますので、そのままボルトを外して行きます。 主鏡とセルでかなりの重さになります。ボルトを外しながら、主鏡が倒れないように手で押さえながら外します。

こちらが取り外した主鏡の全貌です。
主鏡表面も結構ほこりだらけですね。この際ですから、洗浄しましょう。
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主鏡を固定する爪は一体型の金具を主鏡側面から止める形になっています。爪とのアタリは主鏡底面の9点支持の三角形の板を支えるボルトを上げ下げすることで調整するようです (三角形の板にも3点の樹脂製の止めねじが取り付けられていますが、この樹脂製止めねじで主鏡の上下位置を調整して爪とのアタリを調整することはほぼ不可能です)。
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固定爪金具の側面には、主鏡の横方向のクリアランスを調整する樹脂製止めねじが取り付けられており、さらにフィラメントテープで固定されています。
ただ、側面の樹脂製止めねじと主鏡の間にかなり隙間があり、フィラメントテープも主鏡の固定というより、止めねじの緩み止めという感じでユルユルの貼り方のため、主鏡が水平方向に移動する状態になっています。
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これが光軸が狂ったり、ガイドが外れたりした原因です。
この部分を重点的に調整します。

主鏡下部は、9点支持の三角板3枚を備えた主鏡セル本体と、排気ファンと光軸修正機能を備えた部分の2層構造です。
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この光軸修正ねじの押しねじも、斜鏡の光軸修正ねじと同じく、先端処理されていない普通のボルトのため、固定ねじとして全く機能しません。ちょっと振動を与えるだけで簡単に緩んでしまい、運搬中にいつ脱落してもおかしくありません。こちらも先端処理されたボルトに交換します。
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底盤には排気ファンが実装されています。
わざわざ追加料金を払ってオプションとして取り付けたものですが、最初っからぴくりとも動きません。 返送して修理する方が面倒なので放っておきましたが、この際ですので交換します。
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さて、4/4は皆既月食です。
それまでに完成させなければ・・・