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ダンバー数(Dunbar's number)
最近よく「ダンバー数」というのを目にする。個人が社会的関係を維持できるのは、平均して「150人」くらい、というものである。150人を超えると、集団が「うまくいかなくなる」。不安定になり分裂する。


ダンバー‐すう【ダンバー数】
ヒトを含む霊長類が、互いを認知し合い、安定した集団を形成できる個体数の上限。1993年に英国の人類学者ロビン=ダンバーが提唱した、霊長類の脳を占める大脳新皮質の割合と群れの構成数に相関関係があるという仮説に基づく。ヒトの場合は平均150人程度とされる。
(コトバンク> デジタル大辞泉> ダンバー数とは)


その数の提唱者、進化人類学者のロビン・ダンバーは、「150人」の例として、つぎのようなものを挙げている。(「友達の数は何人?」2011)
 ・狩猟採集社会での、村や、氏族(クラン)の人数。
 ・毎年クリスマス・カードを送る相手とその家族を合計した人数。
 ・アーミッシュの一つの共同体の構成員数。
 ・新石器時代の、村の住民の数。

 ・ビジネスで、効率よく仕事ができる組織の人数。
 ・軍隊での、中隊(最小の独立部隊)の人数。
 ・学問の世界で、一分野の研究者の数。
さらに、そのなかでの付き合い方を細かく見ると、親密度の同心円が描けるという。中心に一番近い円は3〜5人(家族など)。その外側には約10人。その外が30人。内側の円に入る数もすべて合計していくと、5→15→50→150、さらにその外側に500→1500。

社会心理学でいう「シンパシー・グループ」は「12〜15人」である。団体競技のチームの人数、陪審員の数、キリストの使徒の数などがそれにあたるという。交友関係の同心円は、人付き合いの頻度と距離感に対応する。これはつまり「共有する情報の量」の違いということにもなるだろう。
AKB48とか、EXILEの人数は、この同心円のどこになるのか、スタッフまで含めると150人くらいになるのか。カルテット、クインテット、そして、オーケストラの人数。また、いろいろな組織での派閥の人数など、該当するものはいくらでもありそうだ。



また、
「霊長類の集団の大きさを制限する要素としての新皮質の大きさ」も言われています。「新皮質のニューロンの数によって、情報処理容量が制限され、それによって、個体が同時に監視できる関係の数が制限される」
(添付リンクより参照)
霊長類の脳の大きさと集団の大きさ。この表で、Nが「脳の新皮質の大きさ」、右から2番目が「集団の大きさ」。一番下がヒト(Homo)、その上がチンパンジー(Pan)。
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(顧 億睿)