2006年04月26日

チェルノブイリ事故20年、ウクライナで追悼式典

原子力発電史上最悪の惨事となった旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原発事故から26日未明(日本時間同日朝)で丸20年を迎え、同国各地で追悼式典が行われた。参列者は犠牲者の冥福(めいふく)と事故の再発防止を祈った。首都キエフの教会で行われた式典にはユシチェンコ大統領ら政府首脳が出席。大統領は事故処理作業員ら犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑に献花し、沈痛な表情で賛美歌に聴き入った。【読売新聞 26日

がん死者数予測、少なすぎる…チェルノブイリ討論会

ウクライナの首都キエフで開かれているチェルノブイリ原発事故20年国際会議で25日夜、国連機関が昨年9月に公表した事故影響報告をめぐる討論会が行われた。「事故が原因でがん死する人数は将来発生分も含めて4000人(今月、9000人と修正)」とした報告書の予測に対し、「あまりにも少なすぎる」などと批判が相次いだ。ウクライナ放射線防護国家委員会のドミトロ・ゴルジンスキ委員長は「最近の放射線被曝(ひばく)の研究をもとに計算すると、4万人以上の死者が出る」と主張、会場から拍手が起きた。世界保健機関(WHO)の担当者は「放射線被曝とがんの関係は不明なことも多い」と防戦した。【読売新聞 26日


チェルノブイリ立ち入り禁止区域チェルノブイリ原子力発電所は、ウクライナ(当時はソビエト連邦)のチェルノブイリ近郊にあった原子力発電所。1971年に着工され、1978年5月に1号炉が営業運転を開始した。1986年4月26日に4号炉が爆発炎上、国際的な大問題となった。事故当時、爆発した4号炉は休止中だったが、原子炉が止まった際に備えた実験を行っていたところ、制御不能に陥り、炉心が融解、爆発したとされる。爆発により、原子炉内の放射性物質が大気中に大量に放出された。当初は原発から半径30キロ以内の約11万6000人が強制疎開。その後も広範囲で疎開が続き、計約40万人に増えた。放射線の被曝で50人近くが死亡、約4000人の子どもが甲状腺がんを発病した。その他のがんによる将来の死亡数は9000人と推定されている。この爆発事故による汚染地域は、現在のウクライナ、ベラルーシ、ロシア。特に被害の大きかったウクライナは国土の約20%を、ベラルーシは約23%を汚染され、今尚、被災者支援対策が国家予算を圧迫しているという。


<追記> 将来の推定死者数、9千人に修正 チェルノブイリ事故 【朝日新聞 4月24日

国際原子力機関(IAEA)や世界保健機関(WHO)などの専門家グループ「チェルノブイリ・フォーラム」は、旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発事故で放出された放射能による将来の死者推計数について、昨秋発表した約4000人に代えて、低汚染地域での約5000人を加えた約9000人とすることを決めた。24日からキエフで開かれる事故20年記念の国際会議で報告する。被曝(ひばく)によるがん死について、IAEAとWHOは10年前の会議で約9000人との予測を発表した。昨秋の発表では、そのうち、低汚染地域に住む600万人余での被害想定について「科学的に証明できていない」として死者推計数を約5000人減らしたが、「低く見積もりすぎ」と批判が相次いだ。再度議論の末、低汚染地域を被害想定対象に戻し、死者推計数も約9000人に戻すことになったという。同フォーラムの昨秋の報告書によると(1)30キロ圏内にいて避難した約12万人(2)事故処理作業をした約20万人(3)高汚染地域の住民約27万人の計約60万人では約3940人が甲状腺がんや白血病、そのほか何らかのがんで死亡すると予測されている。被曝死者数は、広島・長崎の被爆者データを基に推計するのが一般的だ。しかし、チェルノブイリ事故による被害は、じわじわと被曝が進むだけでなく、食べ物などを通して体内に蓄積された放射性物質による内部被曝の影響もあり、本来同じには扱えない。こうした低線量放射線による被害推計には、まだ明確な科学的裏付けがない。

nao_2006 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)・地球環境 | ・健康医療

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