一歩先行く市役所職員となるための仕事術

元SEから市役所職員に2001年に転職して以来18年目
同じ自治体職員、特に若い方々の参考になるかと思うことを書いています。

【ご意見・ご感想】tsutsunao@gmail.comまでぜひお寄せください!
【本を書きました】『公務員1年目の教科書』『公務員の「異動」の教科書』『公務員の「出世」の作法』(いずれも学陽書房)
【連載しています】月刊『ガバナンス』、季刊『ジチタイワークス』
・「手紙を綴るアドバイス」の見方>第1話から→カテゴリ別アーカイブから。途中から→目次をご利用ください。

【本日の読書】今井照さん『2040年 自治体の未来はこう変わる!』


【必読書】今井照著『2040年 自治体の未来はこう変わる!』 (学陽書房 2018年)

帯「AIがやってきても、自治体の未来は変わらない!」

 元大田区職員、福島大学教授の今井照先生の本です。
 豊富なデータで総務省の自治体戦略2040構想研究会の第二次報告(2018年7月)とは違う「もう一つの自治体の未来」を明快に描き出しています。

 ほぼ同時期に刊行された小紫雅史著『10年で激変する! 「公務員の未来」予想図』 (学陽書房 2018年)を一緒に読むと、さらに理解が深まります。

 人口が何人であろうと、
 高齢者が何人であろうと、
 目の前の地域社会で暮らす人たちが、
 明日も暮らせるようにするのが自治体です。


という、今井先生のメッセージは簡潔で力強いです。
 自治体の使命(ミッション)は、「今日と同じように明日も暮らし続けられる」ということを市民に保障することだと言い切っています。そして、地域社会・地域政策・自治体行政・自治体財政の未来と自治体の未来構想・自治のゆくえが描き出されています。

-目次-
  PART1 地域社会の未来 -空想からリアルへ-
  PART2 地域政策の未来 -成長幻想から生活の質へ-
  PART3 自治体行政の未来-公務活動から社会企業へ-
  PART4 自治体財政の未来-ビルドからメンテナンスへ-
  PART5 自治体の未来構想-行政から政治へ-
  PART6 自治のゆくえ  -標準化から多様性へ

 PART1では、人口問題・大都市・地方都市・農山漁村・関係人口・地域運営組織について説明されます。
 人口問題では、その冒頭で「私たちが考えなくてはならないのは、人口減少が進んでもみんなが地域で暮らしていけるようなしくみを整えること」と指摘されていますが、本当に同感です。地域を良くしていくための自治体間競争はよい。しかし、長年にわたる人口減少は不可避なのですから、人口を奪い合う競争をしても「勝者なき競争」で消耗するだけです。

 PART2では、高齢化・少子化・貧困・防災・原発事故の教訓について説明されます。
 高齢化では、高齢者の単身世帯が増えることにより、「『在宅』とは言っても、高齢者施設に居住しながら在宅サービスを受ける人たちが増加する」と指摘されています。こちらも同感です。地域包括ケアシステムの充実は必要ですが、要介護の状態で自宅で一人暮らしするのは困難でしょう。

 本書を読むと、自治体の未来についてと考えさせられます。
 いろいろと書きたいことがありますが、詳しくは本書をお読みください。ここで書くのは控えます。
 ただ、本書の「地域社会や自治体が多様であることが問題なのではなく、多様な地域社会や自治体に対して『標準化・共通化』を求めるから問題が起きているのです」という指摘は、肝に銘じておくべきことだと思います。

 本書は、難しい問題を豊富なデータの裏付けの上で非常にわかりやすく説明してくれています。
 私たちは、自治体はいまどういう状態に置かれているのか。その先にどんな未来を創っていくべきなのか。それを考えさせてくれる必読書です。

【公務員の「出世」の作法】関連記事目次

(2018.11/1更新)
 拙著『公務員の「出世」の作法』(学陽書房 2018年)の関連記事の目次です。この本のご紹介の他、読者からご質問いただいたこと等を補足的に書いていこうと思っております。

 公務員にとって、「出世」はある意味、NGワード。
 しかし、公務員と「出世」は切っても切れないものであり、公務員の一生を左右する大事なテーマです。
 なぜなら、公務員は、幅広い人たちのために、幅広い方々の協力を得て仕事を進める職業だからです。組織内外で信頼される「世に出る」公務員となることは、「自分らしく」「やりがい」を持って働くためにも、そして、自治体の未来のためにも、大事なことだと思います。

 いち担当課長に過ぎない私には身に余るテーマですが、せめて上の世代が身をもって教えてくださったことを若手の皆さんにお伝えしたい。そう思っています。

  1.  18.10/31 「出世」する公務員の考え方 …CHAPTER1のご紹介
  2.  18.10/20 「出世」する公務員の昇任対策 …CHAPTER3のご紹介
  3.  18.10/18 2018年10/18、発売されました! …章立てのご紹介

【公務員の出世の作法】「出世」する公務員の考え方

since 2018.10/31(2018.10/31最終更新)

  『公務員の「出世」の作法』(株式会社学陽書房 2018年)から。

 「出世」には様々な形があり、
 「出世」に伴う「大変さ」を
 大きく上回る「面白さ」や「やりがい」がある!

 そんなことをお伝えしたくて本書を書きました。
 「出世の作法」を身に付ければ、「出世」に伴う大変さは大きく軽減され、「やりがい」をさらに大きく豊かなものにしていくことができます。

 CHAPTER1は、「出世」する公務員の考え方と仕事術についてです。
 一口に「出世」と言ってもその姿は様々であり、働き方も大きく違ってきます。
 
【目次】CHAPTER1 「出世」する公務員の考え方
  1. 公務員と「出世」の切れない関係
  2. 公務員の「出世」には様々な形がある
  3. 「出世」の醍醐味は「面白さ」
  4. 「出世」と収入の微妙な関係
  5. 「楽しく」いつも仕事する
  6. 人より早く動き、多くを学ぶ
  7. 「初志」を忘れず、進化を続ける
  8. 「人」と「縁」を大事にする
  9. 「みんな」が先で「自分」は後
  10. 業界活動は「わらしべ長者」
  11. 「世に出る」ことで広がる世界
1 公務員と「出世」の切れない関係
 管理職に昇任しただけで、広報誌で異動が報じられるのは公務員ならではの特徴です。昇任に限らず、今は多くの職員が様々な形で「世に出る」「世に知られる」時代です。

2 公務員の「出世」には様々な形がある
 昇任すれば責任は重くなりますが、「やれること」も「やりがい」も桁違いです。
 執筆や交流による業界での「出世」、地域活動による地域での「出世」もあります。それらは様々に広がり、つながり、重なって、その人ならではの魅力と大きな可能性になっていきます。

3 「出世」の醍醐味は面白さ
 「仕事の報酬は仕事だよ」と私が尊敬する市役所OBのYさんは仰いました。
 「出世」する人たちは、仕事を「楽か」「得か」ではあまり考えません。若いうちから、仕事の「面白さ」と「手応え」を大事にしている人が多いです。それが「志」を育ててくれます。

4 「出世」と収入の微妙な関係
 管理職に昇任すると「年収が減る」?
 原稿料や講演料で「受け取っちゃいけない」?
 こうした質問は半分だけ正しいから困ります。ちゃんとした理解が大事ですね。

5 「楽しく」いつも仕事する
6 人より早く動き、多くを学ぶ
7 「初志」を忘れず、深化を続ける
8 「人」と「縁」を大事にする
9 「みんな」が先で「自分」は後

 「出世」する人たちを見ていて気付いた特性です。
 「出世」は異動の中で花開くもの。異動という、いわば偶然を力に変えられることが、公務員の「出世」の第一の要件です。

10 業界活動は「わらしべ長者」
 スーパー公務員の皆さんも、最初は誰もが無名からスタート。
 突然やってくる転機をつかめるか。出会った人に惜しみなく持っているものを提供していく「わらしべ長者」に、業界での「出世」はとても似ていると思います。
 
11 「世に出る」ことで広がる世界
 信頼を積み重ね、よい形で「名が知られる」ようになれば、多くの方の協力が得られ、それ以前とは比べられないほど、仕事が格段に面白いものになってきます。そこからが公務員としての「本番」の幕開け。「本当にすごい人たち」との「縁」が、あなたをさらに磨き上げてくれます。

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