TVでタレントの人達が『タオル』について話していた。
1回バスタオルを使ったら、
洗うという人と乾かして何回か使うという人に分かれた。
乾かして数回使う人は「不潔だ!不潔だ!」と責められていた。
あと、人が使ったタオルを使えるか
絶対嫌だ!の人 家族ならいい。の人 何でもいい。の人 

私は、正直 その話題についていけなかった。


私は9人目の家族として生まれた。
わーわー人がいた。なのに食事はとても静かで、TVもつけては駄目。
見たいテレビ番組の時間が迫っていて、
急いでご飯をかき込むことすら許されなかった。
そのルールや雰囲気をつくっていたのは祖母だった。
ご飯を感謝しながらゆっくり咀嚼する。
ご飯粒を残すことは、もちろん許されず 
お茶碗に最後お茶を入れ、
茶碗をくゆらし
お茶を飲み干す
洗い物も楽になるし、2度おいしい ということなんだろう。



風呂にもルールがあり、基本9人で1〜2枚のバスタオル、1枚の体をあらう小タオルを使う。
自分の下着は風呂で洗う。
小タオルで体を洗い終わったら、桶をそのタオルで洗い、体をそのタオルでまず拭いてからやっとバスタオルで、体を拭ける。
沢山の人がバスタオルを使うため、それが一番利にかなっていたんだろう。
小タオルを次の人のためにキレイに洗う。
濡れてないバスタオルに 順番的にあたった時はうれしかった。
が、さほど苦痛を感じた事は無かった。
祖母は呪文のように
次の人のことを考えて行動しなさいと言っていた。

何の疑問もなく、それをしていた私は、小学校の1泊旅行の時衝撃を受けることになる。

まず、誰も下着を洗わない。
小タオルではなく、体を洗う専用のスポンジや痛そうなタオルを、私が見る限り皆持っている。
びっちょびちょもまま、脱衣所の床に上がる。
桶も洗わないし、ふわふわのバスタオルだし
驚きの連続
う、うらやましい
正直そう思った。


が、そんなことを目の当たりにしても、自然の摂理のように体は動く
祖母の言葉が頭から離れない
そして、何より、祖母が大好きだったからやはり苦痛はなかった。


こんな生活を送っていた私は、誰の使ったタオルだろうが、何回目だろうが
平気な大人になってしまった。




いいよね、おばあちゃん!!

風が通り過ぎて、洗濯したてのタオルが揺れた。
春の匂いがしてます。

(松崎ナオ)