2017年12月28日、イラン第2の都市 Mashhadからイラン全土に拡大した反政府デモで、改革派の国会議員マフムード・サデキ氏は2017年1月9日、デモが始まった12月28日以降、国内各都市で治安当局によって拘束された参加者は計約3700人、死者は少なくても22人に上ると明らかにした。その9割が25歳以下の若者だ。若者の失業率が30%を超えるなど、彼らに渦巻く怒りと不満が一気に噴出した格好だ。拘束者はこれまで千人以上とされていた。イラン内務省は、デモ参加者は学生を含む計約4万2千人としており、欧州メディアは「参加者の10%近くが拘束された計算になる」と報じた。また司法当局幹部は、首都テヘランでデモに参加して拘束された男性が今月6日に刑務所で首をつって自殺したと発表したが、何とも嘘くさい発表だ。
TELEMMGLPIデモの参加者の怒りに火を付けたのはロウハニ大統領Hassan Rouhani がSNSを通じて新予算の内容をリークしたことだ。そこには軍・革命防衛隊や宗教団体、金曜礼拝の導師らがいかに優遇的に予算を分配されているのかが暴露されてあった。さらに、インフレ、失業、腐敗、そして長年にわたる制裁により、エリート層が私腹を肥やしがちな「影の金融システム」が生まれ、中間層や貧困層は年々置き去りにされている。この結果、ロウハニ大統領ら改革穏健派と保守強硬派との権力闘争が、経済政策非難のデモをより政治的にし、政治的批判が許されない聖域となってきたハメネイ師ら最高指導者を直接的に非難し、「独裁者に死を」と叫び、デモの参加者が同師の写真を踏みつけた。こうした動画がSNSで広がり、拡散していった。
a9381c2bbe87477eba433d1ebd079adb_18イランの最高指導者ハメネイ師Ayatollah Ali Khameneiは、反政府デモが広がって以降初めてとなる反応を1月2日に国営テレビで示し、イランと対立するアメリカなどを念頭に「敵がもめごとをつくりだそうとしている」と述べ、同師は2018年1月9日に改めて、米国シオニスト国家、英国などが、イランの国家転覆を画策したとする明らかな証拠があるとして非難する声明を出し、この事への対応respondを行なうと発言した。内政への非難を外国へ向けた流れだが、内政への不満は、そう簡単には沈静化しないだろうとの見方が多い。 参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2018年1月イラン各地で、物価高騰から反政府デモ多発 
2514726反政府デモを外部からの反政府組織の陰謀としたいのか、イラン当局は1月6日には、過去にイスラエルが支援していると言われた反イラン亡命武装組織ムジャヒディン・ハルク:Mujahideen Khalq Organisation (MKO、MEK):右 が、イラク北部KRGクルド自治政府国家、及び同地域の米01344059CIAの支援で、イラン内の反政府組織と連携し今回のデモ拡大を策謀したと発言している。同日KRGは「全く根拠が無い」として強く否定する声明をKRGの首都イルビルErbilから出している。 過去には、ムジャヒディン・ハルクはイスラエルの支援でアゼルバイジャンに拠点を設けたと言われていた。 参照記事 参照記事 過去ブログ:2012年5月イランがイスラエルのテロ工作を非難

nappi11 at 00:53│Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr

コメント

1. Posted by 甲東   2018年01月11日 07:11
イランは、今回のデモの裏にはアメリカ、イスラエル、サウジの他に、ムジャヒディン・ハルクがいると言っている。懐かしい名前です。本当かどうかは別にして、イラン革命初期の牽引者を今も気にしているのでしょう。
どんな勢力を保持しているかは不明ですが、パリを拠点にしているようです。米共和党の有力議員との関係もあり、アメリカの強硬派はイランの体制転換の受け皿と考えているという話しもあります。共産主義に近い考えを持っていたはずだが・・・
一方、パーレビ元国王の息子も最近いろいろ発言しているようです。昔、日本によく来ていたお父さんに大変似ています。
しばらくは、アメリカ等の揺さぶりが続きそうです。ハメネイが、小学校での英語教育をやめると言ったとか。本当なら、さっそく揺さぶられたことになる。
ちなみに、イランに行くと、子供達が英語で話しかけてくるそうです。アメリカどう思う?、イランどう思う? 生活必需品かも。
2. Posted by POPPO   2018年01月11日 18:00
そう敵の敵とは取引・交渉が出来る相手なのです。w

BERLIN – サウジアラビア政府がイスラエル製ミサイル防衛装備アイアンドームの調達でイエメンでイラン支援を受けるフーシ派の攻撃に対抗する案に前向きとスイス紙Basler Zeitungが報じている。

同紙によれば「リヤド在住のヨーロッパ武器販売業者」がサウジがイスラエル軍事装備数点の購入を検討中でアクティブ防護システム(APS)トロフィーも対象と述べている。同システムはラファエル高性能防衛システムとイスラエル航空宇宙工業のエルタグループが開発した。

Basler Zeitung紙はサウジ国防専門家がUAEのアブダビでイスラエル製軍事技術を検分したと伝えている。

サウジアラビア王国はイスラエルと国交がないが、スイス紙はサウジ-イスラエル間の情報関係協力が「さらに進んだ」と報じている。以下略
航空宇宙ビジネス短信T2 1月10日

権力は腐敗する、絶対権力は絶対的に腐敗する。イランも逃れられない世界共通大テーゼ。w
魑魅魍魎悪霊が跋扈する複雑怪奇な中東でスンニ派諸族から完璧な敵認定されているイラン、何をするかわからないと恐れられているイラン。北朝鮮から核やミサイル技術を輸入しそうなイラン。もうイランなんちゃって。w
3. Posted by 甲東   2018年01月11日 21:05
保守派と穏健派の対立(勢力争い)は90年代からです。しかし、イスラム主義という大きなくくりの中でのことです。欧米に一番近かったトルコですら昔に回帰中ですから、再度革命が起こったとしてもイスラムです。サウジ等のように、王様が出てくる余地も既にない。
どんな体制にしろ、長期に続くと膿が出てくるのは世界中似たようなものでしょう。良い薬では。恐いのは、イスラム命の連中の過度な巻き返し。
他国に武力等でチャチャを入れなければ良いのですが・・・パレスチナ問題は、イラン、トルコとも譲れないでしょうからややこしいが。アッバスがどうしようとしているのかが見えない。来月、プーチンと会うという話しもあるが・・・ぐずぐずしているとヒズボラ辺りが食い込んでき、パレスチナにとっても良くないが。
4. Posted by 甲東   2018年01月14日 07:18
2016年9月頃までムジャヒディンハルクはイラクにいたようです。イラク政府にとっては厄介者ですが、イランに送還するのはさすがに憚られたと。駐留アメリカ軍も監視していたでしょう。国連の協力で、5年ほどかけて数千人のメンバーが順次ヨーロッパに散って行ったらしい。多少の構成員がクルド地区に残っていても不思議ではありません。PKKも一応共産主義(もどき)ですから。幹部はパリを根城にし、アメリカにもちょいちょい行っている。
当然裏でアメリカ等の援助を受けているでしょう。イランが気にするはずだ。でも、彼らはアメリカにとっても筋の悪い存在だが・・・敵の敵は味方。
トランプが望む、核合意破棄の言い訳になるものを創ってくれれば十分という感じだろう。お雇い当たり屋・・・シリアにも無数の当たり屋がいただろう。シリアの当たり屋は、裏切られた、梯子を外された、と思っているはず。

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