江戸の易占(ブログ版)

管理者  奈良場 勝   ブログ内の解題は『術数書の基礎的文献学的研究 ー 主要術数書解題 』第一~第三集(平成21年度~平成23年度『科学研究費補助金研究成果報告書』 研究代表者 三浦國雄)に収録されているものです。

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2018年9月に山梨県立大学で行われた国際シンポジウム。
その報告論文集が2019年3月20日に出版されました。

名和敏光編『東アジア思想・文化の基層構造–術数と『天地瑞祥志』–』汲古書院

編著者の名和先生より頂戴致しました。

シンポジウム当日は、
私もコメンテーターとして参加させていただきましたので、
こうして論文集に纏められられたものを手にすると実に感慨深いです。

名和先生、ありがとうございます。

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『増補 類聚八卦鈔』が架蔵となりました。

初めて見る八卦抄です。

下巻のみで上巻はありません。


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宝暦六年(1756)の糸屋源助版ですが、

この時期の八卦抄としては

縦260ミリ、横181ミリとなかなか大きいです。

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1730年代頃までには多くの八卦抄が頭書本になりましたが、

この本はそうではありません。

本文の内容は『新撰陰陽八卦并抄』の系統と思われますが、

目録の最後の部分が増補されたものと思われます。

時代的には想定でき得る形式です。

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きっと上巻もどこかにあるのでしょう。
 

香港中文大学教授の呉偉明先生の近著(2017年)です。

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中国思想史研究叢書21
『東亜易學史論』《周易》在日韓越琉的伝播与影響(国立台湾大学出版中心)

日本・韓国・ベトナム・沖縄の『周易』受容の歴史をまとめておられます。
参考書籍として拙著も挙げていただき恐縮です。

東アジアの易文化を比較研究する上で非常に重要な書物だと思います。

呉先生、ご出版おめでとうございます。

『拾芥抄』の九曜の順番は、
羅睺曜星・土曜星・水曜星・金曜星・日曜星・火曜星・計都曜星・月曜星・木曜星となっている。
これは八卦抄類と同じ順番である。


早稲田大学の古活字版『拾芥抄』の「九曜」
を見ると
「見火羅圖(火羅圖に見ゆ)」 とある。

「八卦に見ゆ」ではなく、
「火羅圖に見ゆ」とあることから、
『拾芥抄』の編者が『火羅図』に起源があると見ていることがわかる。

やはり八卦抄の九曜星繰は東寺の
『火羅図(梵天火羅九曜)』に由来する可能性が高い。

2019年の秋、名著出版から『新陰陽道叢書』が刊行される予定です。
その中に収められる「近世易占書の特質」という原稿を脱稿しました。
広い読者層に読んでいただくため、旧稿に手を入れたものです。
ですが、もちろん新しく勉強した内容も入ってます。

原稿を出版社に送った後、
早速訂正箇所に気づき、赤ペンで書き込みを入れてます。
二校までしっかり粘ります。
 

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