整形外科
2017年01月03日
第921回 右膝痛
もう右膝痛を発症してどれくらい経っただろうか。
机や椅子の角で強打する、なんてことは日常茶飯なので外傷性だとしてもどこで、いつというのは分からない。加齢によるものとすると、それこそ予防の仕様もない。
発症当初に初期治療大事と、西賀茂診療所訪問診療でお世話になっているY看護師さんがS整形外科を予約してくださった。
S先生“水が溜まっていますね、関節注射しましょうか?”
私 “注射するとしないとで治癒起点は異なりますか?”
S先生“それは違いません。でも早く治りますよ”
私 “違いがないのでしたら暫く様子を見たいと思います”
注射の痛みが怖くて我慢した。
それから月単位で時間は流れたが、少しずつ改善するものの一向完治する様子はなかった。正月、足の弱った親の代参で清荒神清澄寺へ行った。阪急宝塚線清荒神駅から歩くことを考えたが、坂道を大勢の人波に乗って歩く自信がなく、初めて一駅乗り越して宝塚駅から阪急バス(220円)に乗った。混雑したバスはゆっくりと坂道を上がって行く。降車場からはすぐ荒神さん。
帰り道は下りなので歩くことにした。バスで帰る人が多いのか混雑は少なく、自分のペースで歩けた。むかし、親に連れられて上り下りした坂道だが一人歩くと随分景色が違う。
翌朝、右膝痛は消えていた。
荒神さんの功徳を説くには根拠がない。代参なのでそこまで荒神さんも徳を垂れてくださらないだろう。
膝関節痛には無理ない運動(歩行)が一番の薬というのが結論だが、荒神さんへの感謝も忘れないようにしよう。(2017年1月3日)
机や椅子の角で強打する、なんてことは日常茶飯なので外傷性だとしてもどこで、いつというのは分からない。加齢によるものとすると、それこそ予防の仕様もない。
発症当初に初期治療大事と、西賀茂診療所訪問診療でお世話になっているY看護師さんがS整形外科を予約してくださった。
S先生“水が溜まっていますね、関節注射しましょうか?”
私 “注射するとしないとで治癒起点は異なりますか?”
S先生“それは違いません。でも早く治りますよ”
私 “違いがないのでしたら暫く様子を見たいと思います”
注射の痛みが怖くて我慢した。
それから月単位で時間は流れたが、少しずつ改善するものの一向完治する様子はなかった。正月、足の弱った親の代参で清荒神清澄寺へ行った。阪急宝塚線清荒神駅から歩くことを考えたが、坂道を大勢の人波に乗って歩く自信がなく、初めて一駅乗り越して宝塚駅から阪急バス(220円)に乗った。混雑したバスはゆっくりと坂道を上がって行く。降車場からはすぐ荒神さん。
帰り道は下りなので歩くことにした。バスで帰る人が多いのか混雑は少なく、自分のペースで歩けた。むかし、親に連れられて上り下りした坂道だが一人歩くと随分景色が違う。
翌朝、右膝痛は消えていた。
荒神さんの功徳を説くには根拠がない。代参なのでそこまで荒神さんも徳を垂れてくださらないだろう。
膝関節痛には無理ない運動(歩行)が一番の薬というのが結論だが、荒神さんへの感謝も忘れないようにしよう。(2017年1月3日)
2008年03月15日
第259回 救急2
なぜ整形外科が専門でない私が肘内障の患児を拝見することに不安をあまり覚えないかというと、それは私が小さいころ、そう小学校の低学年まではしょっちゅう左腕の肘内障を起こして、2回ほど近くの志水小児科医院という名医の先生に治してもらっているうちに自分で治せるようになっていたからなのです。なぜ自分で治せるようになったかと言うとー田舎のおじさんの家の前の崖下に竹薮があり、庭からどういう状況かは忘れましたが竹薮に向かって転げ落ちたときに、崖に生えた草を両手で掴んだのです。それはそれで良かったのですが今も変らぬ体の重さから次の瞬間両腕の肘が抜けてしまったのです。そのときの痛さといったらそれ以上草に掴まることは許されず、崖の一番下まで3mほども落っこちてしまいました。落ちた以上は崖を上がらなくてはならないのですが、両腕は痛く(それこそ成書に書かれたような症状だったのですが)近くに人もおらずなんとか自力で治すしかありませんでした。
子供心に今は鳴いている場合ではないと思い、医師にしてもらっていた治療法を見よう見まねでまずは慣れた左腕から、次いで右腕を治したときにはやったーと思いました。常々「患者様が一番その病気(ご自分のご状態)について知識がある」と思う私ですが、自分で経験した病気を診る医者ほど自信と威厳を持った医者はいないー逆を返せば、自らが実体験しない病気がほとんどの日常診療では常に謙虚さと集中力を保つーということになりましょうか。(2008年3月14日)
子供心に今は鳴いている場合ではないと思い、医師にしてもらっていた治療法を見よう見まねでまずは慣れた左腕から、次いで右腕を治したときにはやったーと思いました。常々「患者様が一番その病気(ご自分のご状態)について知識がある」と思う私ですが、自分で経験した病気を診る医者ほど自信と威厳を持った医者はいないー逆を返せば、自らが実体験しない病気がほとんどの日常診療では常に謙虚さと集中力を保つーということになりましょうか。(2008年3月14日)
2008年01月04日
第208回 整形外科
ひとことに整形外科のお医者様と言ってもその先生によって専門をもっておられます。脊椎・肩・手・指・股関節・膝関節などなどその専門の先生のところへ行くことも肝要なところです。私の肩痛は幸い豊富な情報網から東大寺転外門近くのO先生を紹介してもらい、頚椎症の進行悪化の恐怖に震えることもなく痛みは半分くらいに、動きも少しずつ良くなってきています。少しよくなると患者(この場合私なので敬称は略)というものは勝手なもので、まず通わなくなり、最初早朝にうかがったときに「関ヶ原で負けて逃げてきた西軍のような絶望的な痛みです。」と窓口で申し上げところホホホ、と上品に笑ってくださった受付の女性のお顔も拝見することがトンとなくなり、薬も痛くならないと飲まなくなり(と言っても1日に結局は2―3回飲んでいる)、頸の牽引もしなくなり・・・です。
そんな私のクリニックに肩の湿布かぶれの患者様がおこしになり、接触皮膚炎として治療したのですが肩痛がひかないとのことで、これはひょっとしてO先生のお力をお借りしたほうが良いかとー「すんごく良い先生がおられるから診てもらってください。」と紹介しました。結果は腱板断裂だったようで・・・その後のことまでしっかりと面倒をみてくださいました。かかりつけ医を自認するクリニックの医師としてはまず専門の良い先生と知己を得ることがとても大切です。身をもって良い先生を知る(これしんどいわーそんなに病気したくないもん)。災い転じて福となす東大寺転害門の名のように、私の患者様に適切なアドバイスができた平成19年の年末でした。(2007年12月29日)
そんな私のクリニックに肩の湿布かぶれの患者様がおこしになり、接触皮膚炎として治療したのですが肩痛がひかないとのことで、これはひょっとしてO先生のお力をお借りしたほうが良いかとー「すんごく良い先生がおられるから診てもらってください。」と紹介しました。結果は腱板断裂だったようで・・・その後のことまでしっかりと面倒をみてくださいました。かかりつけ医を自認するクリニックの医師としてはまず専門の良い先生と知己を得ることがとても大切です。身をもって良い先生を知る(これしんどいわーそんなに病気したくないもん)。災い転じて福となす東大寺転害門の名のように、私の患者様に適切なアドバイスができた平成19年の年末でした。(2007年12月29日)