オンナの本性を教えましょう。
その407、《105》変身女、めぐみさん(30歳)パート2
「ス、スゲェ、スゲェ美人が来た!!」
彼女がこちらを見ながら一直線に近づいてきたからわかった。
そうでなければわからなかったかもしれない。
別人に変身していたのだ!
黒のブーツに、黒の革のミディアムスカート、同じ革のジャケットを着ている。
「ありがとうございます」
そして、ワシの車で千葉の浦安にある“万華郷温泉”へ。
「目、いじったよね」
「うん、いじった」
千葉浦安の湯巡り“万華郷温泉”は大正ロマンの世界にタイムスリップしたかのよう。
食事処、土産店、カラオケ店、休憩処、貸し個室、マッサージショップなどレトロな装いで客を楽しませている。
色とりどりの浴衣姿の湯客。日本人が大好きな居場所だ。
女たちが色めいて見えるのはスケベなワシだけなのだろうか。
「ええなァ、浴衣の下が全員ハダカだと思うと、ムフフフ・・・」
「えっ!そんなふうに思うんですか。なんだか~~~」
「浴衣はもちろん着物はすぐハダカになれて、エッチしやすいように作られたものなんじゃよ」
「ククククッ」
「笑っとるが、これホントの話」
「ククククッ、ほんとですか~~」
早速、ふたりとも水着になり、混浴露天風呂へ。
この際、男女別の内湯には入らず、そこはパス(笑)。
露天風呂の最初のゾーンは岩風呂とそれに続く洞窟風呂になっている。
男たちが身長170のモデル並の美女に視線がすぐに集まった。
「思ってたとおりだ。男たちの視線がチラチラと来てるぞ」
連れてきたワシ、なんとなく優越感が、ハハハ。
こんな美女に、なんで小太りの髭オヤジがと思っているにちがいない。
男たちと目線が合うと、恥ずかしそうに顔を背ける。
夕方、日が暮れ始めた頃から、彼女自慢のカップルたちが増え始め、単独男や男同士のグループは形見の狭い時間帯となる。
目の保養にはなるが(笑)。
抱き合ったり、背中から抱きしめたりとみなさん、この密閉された空間ならではのイチャイチャぶり。
「はい、自分でもびっくりです」
ワシは背中から抱いて、後ろからビキニパンツの下に手を這わせようとした。
「みんな、こーゆうことしてるんよ」
「だめ! だめです。困ります!」
頑として触らせてくれない。
そのあと、洞窟の脇をさらに奥に行くと、木々に囲まれた、暗い湯船がある。
ここは、たぶん、この温泉では一番、妖しげなことをするカップルの穴場ゾーンだ。
ここで、なんどもタッチを試みたが、彼女は頑なに拒む。ここに連れてきた作戦が甘かったか・・・。
<この温泉の一番のオトナのイチャイチャゾーンは、今は、しっかりと赤外線監視カメラがついていて、にゃにもデキニャイ。
なにもそこまでせんでもと思うが(笑)>
他のゾーンに歩いて行くと、なにやら巨大な大福モチのような形をしたドームがあった。
「これ、なんだ? 入ってみよう」
中に入るとこれが面白い。
“空洞の湯”
カップルたちが思い思いにくっつき合っている。
特筆すべきは音響効果だ。
囁き声でも、何十倍にも拡大されて不思議な音色で聞こえる。
しかし、ま――、カップルが専有していて、マジメなカップルでもUターンしてしまうんだよね。
ワシらのときは、他にふたカップルいた。
ドームの円形湯船のドーナツ状の湯深が10センチほどの平らなところに寝転び、男の股間に頭をおいているカップル、
女の膝枕で仰向けに寝ているカップル。ワシらは彼女の後ろから抱きしめるかたちでくっついている。
「この不思議な音響効果といい、ここはカップル天国だよね――」
中は薄暗く、湯の中は全く見えない。
ここでも、めぐみさんはアソコへのタッチを拒んだ。
う~~む、かなりの堅物オンナやなァ~~~。
「ダメ?」
「だめです。困ります」
そこでワシは最終作戦に打って出た。あらかじめネットで調べておいたのだ。
次回、パート3に続きます。いよいよ、本丸へ・・・
しかもテーマはリアルとバーチャルの色空融合、
あなたの前に未知の空界・非風揺葉界が
見えてくる。
この小説はSFではありません。
リアルだとわかってきますよ。
新機軸小説 第一弾
「ラビア・ソーイング」