Jazz & Drummer

ジャズ、フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽97%、感じたままに書いている個人ブログです。

John Scofield / Country for Old Men

John Scofield (G, Ukulele on 12)
Larry Goldings (P on 1,5,6, Hammond Or on 2-4, 7-11)
Steve Swallow (B)
Bill Stewart (Ds)
Rec. April 3 and 4, 2016, CT
(Impulse 0602557088106)

ここ10年ぐらいのジョン・スコフィールドの純ジャズ作品の中では、「John Scofield Trio/EnRoute(04年、別頁あり)」「John Scofield/This Meets That(07年、別頁あり)」が大好きなのだが、そのメンバーであるスティーヴ・スワロー、ビル・スチュワートに加えて、本作では同じくジョンスコとは長い付き合いで、特に90年代はビルスチュと共にバンドの要となっていたラリー・ゴールディングスも、たぶん「John Scofield/That's What I Say(05年、別頁あり)」以来だと思うけど久しぶりに参加しているのだから、はたしてどういうことになっているのか楽しみ。今回はカントリーが題材となっているようだけど、このメンバーのことなので、単に耳当たりがよいだけの演奏には終わっていないものと期待している。

ジョージ・ジョーンズの「Mr Fool」、ハンク・ウィリアムズの「I'm So Lonesome I Could Cry」、ジェームス・テイラーの「Bartender's Blues」、ジョセフ・フィルブリック・ウェブスタの「Wildwood Flower」、トラディショナルの「Wayfaring Stranger」、マール・ハガードの「Mama Tried」、ドリー・パートンの「Jolene」、ボブ・ウィルスの「Faded Love」、ジャック・クレメントの「Just A Girl I Used To Know」、トラディショナルの「Red River Valley」、シャナイア・トゥエインの「You're Still The One」、ジョニー・マーサーの「I'm An Old Cowhand」で全12曲。
1曲目「Mr Fool」はそれなりのジャズアレンジは施されていても、肌触りはカントリーと変わらない穏やかな演奏となっているので、こんな感じで全曲やられてはたまったものではないと思ってしまうのだが、2曲目「I'm So Lonesome I Could Cry」では「EnRoute」を彷彿とさせるアップテンポの4ビートをやっているので、まずは一安心。やはりこのメンバーでは、こういう演奏をしてもらわないと面白くないんだよね。それがまた近年にしては珍しいほどにジョンスコとビルスチュがアグレッシブに攻めまくっている(ゴールディングスもスティーヴ・ガッド・バンドでのうっぷんを晴らすかのようにアドリブが過激)のだから嬉しくなってしまう。3曲目「Bartender's Blues」はまたもろカントリーといった感じのゆったりとした曲調であるけれど、4曲目「Wildwood Flower」はアップテンポと、遅い曲と速い曲が交互に収録されているようなアルバム作りとなっているし、遅い曲であっても5曲目「Wayfaring Stranger」のセカンドラインのように、リズムを変える工夫が施されていたりするおかげで、どの曲もいい感じの4ビート演奏で楽しませてくれる。もちろんギタープレイにも年齢的な衰えは全く感じられないし、ワンマンな演奏がメインながらも、他の3人の聴きどころも適所に用意されていて、各人の持ち味もそれなりに堪能できるのが、ジャズとしては当たり前のことではあるけれど、聴いていての飽きのこなさに繋がっているね。カントリーが題材なのでメジャー調の曲が多いけど、曲ごとに緩急をつけているので、またこんな感じの演奏かと思うようなことも全くない。でもこれでオリジナルをメインにスタンダードも何曲かといった選曲になっていれば、もっとよかったと思うけどね。ジョンスコ自身がプロデュースを担当しているので、その辺はImpulse側の要望ではなく、おそらく本人がカントリー曲をやってみたかったのだと思うけど、このような選曲であってもバンドとしての魅力はきちんと発揮されているわけなので、これでよしとしよう。
「EnRoute」のメンバーにゴールディングスも加わっての演奏は、過去にもあったかどうか記憶が定かではないけれど、自分的にはそんなに好んでは聴かないカントリー曲を題材に、これだけ良い演奏で楽しませてくれるのだから、前作「」ほどではないような気もするけれど、本作はオマケして5つ星にしておこう。録音も(エンジニアはJay Newland)も各楽器が非常にバランスよく録れていて、その音質共々上々だ。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

COUNTRY FOR OLD MEN
JOHN SCOFIELD
IMPUL
2016-09-23

 
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(HMV)
1.Michel Camilo, Tomatito / Spain Forever
2.Donny Mccaslin / Beyond Now
3.Lars Danielsson, Marius Neset, Morten Lund / Sun Blowing
4.Wolfgang Muthspiel / Rising Grace

4枚で40%オフセール利用。 
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Joshua Redman & Brad Mehldau / Nearness

Joshua Redman (Ts, Ss)
Brad Mehldau (P)
Rec. July & November 2011, Live in Europe
(Nonesuch Records 7559-79456)

ジョシュア・レッドマンとブラッド・メルドーの共演盤「Brad Mehldau/Highway Rider(10年、別頁あり)」は2009年、「Joshua Redman / Walking Shadows(13年、別頁あり)」は2012年の録音なので、本レコーディング(HMVレビューによるとヨーロッパツアーの中からベストテイクが収録されたよう)はその中間ということになる。私としてはオーケストラ入りやデュオものよりも、昔の「Joshua Redman Quartet / Moodswing(94年)」「Joshua Redman / Timeless Tales(98年)」のようなカルテット演奏の方が好きなのだが、なにはともあれこの2人のことなので、かなりの演奏が期待できそうだ。

レッドマン曲が1曲、メルドー曲が2曲、パーカーの「Ornithology」、モンクの「In Walked Bud」、ホーギー・カーマイケルの「The Nearness of You」で全6曲。
デュオだからといって、変にリリカルな方向には行っていないのが実にいいね。きちんと4ビートで勝負をかけている1曲目の「Ornithology」の、レッドマンのフレーズに瞬時に反応しながら弾いているメルドーのバッキングを聴いているだけでも、早くも買ってよかったという気にさせてくれる。どの曲をとっても2人が調和の取れた演奏をしていて、なおかつそれぞれの持ち味も十分に発揮されているのだから、これはデイヴ・リーブマン、リッチー・バイラークのコンビと同様に、サックスとピアノのデュオの理想形といってもいいだろう。トータル73分の長丁場ながらも、似たような曲調が続いていないおかげで、聴いているうちにダレるようなことも全くない。楽曲としては1曲目「Ornithology」、同じく4ビートでやっている3曲目「In Walked Bud」とレッドマン曲の4曲目「Mehlsancholy Mode」が特にいいね。またバラードの5曲目「The Nearness of You」もデュオとしては絶品だし、レッドマンがソプラノを吹いているメルドー曲の2曲目「Always August」と6曲目「Old West」は非4ビートだけど、それらもまたアルバムとしてのいいアクセントとなっていて、さすがにツアーの中からベストテイクが選ばれただけのことはあるなあと思わせてくれる。
デュオ作品としては文句のつけようがないし、録音(エンジニアはPaul Boothe)も数か所のホールでの録音にもかかわらず、楽器の音質、音場感が見事に統一されているので、これは5つ星といきたいところなのだが、私が本当に聴きたいのは昔以上に素晴らしいことをやっているカルテットでの演奏なので、ここは4つ星に抑えておくとしよう。ちなみに本作は1,463円(HMVのセール利用)で買うことができた。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

NEARNESS
JOSHUA & BRA REDMAN
NONES
2016-09-09


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