10/26(水)梨本塾特別レッスン【サシ塾】に参加された皆さん、お疲れ様でした。参加者の皆さんの走り、及びマシンについてのレポート、ならびに追走動画を掲載いたします。
なお、追走動画はレッスン順に並んでいます。アップロードを早めるために最低限度の編集しかしていませんのでご了承下さい。
八木選手(R1+BT003ストリート) 本人ベスト28秒台 塾長試乗 未計測
走り………立ち上がり加速時のバイクアングル、及びラインはよく、また開けっぷりも豪快だが、加速中の空間認識力、及び速度や居場所の予測力がやや欠けていて、その結果ブレーキングそのものはハードでも、失速しすぎる傾向がある。コーナリングスピードが落ちすぎているために有効なピッチングが得られず、またバンク角も足りないためにクリップ付近では相当にスピードが落ちこんでしまっている。タイムアップよりもまずは走行中の有効視界を広げること、正しい速度認識をすることが先決。ライディングフォームは上半身が入っている割には重心を決定する下半身がほとんど移動しておらず、また着座位置はタンクに張り付くほど前寄り。もっと後方、かつそれぞれのコーナー側に腰を入れたい。
マシン………以前のエッジで走れ推奨データどおりの設定とのことだが、フロントがヘビー過ぎてしまい、アクセルを戻しただけで有効ストロークのほぼすべてを使い切っている感がある。このためコーナーアプローチの際にはまったく余裕がなく、ストロークを失ったフロントを軸にしてマシンは動きを止めてしまっているために、コーナリングスピードが上げられなかった。恐らくこの特性が現状の八木選手の走りにも大きな影響を与えているはず。現場対処で幾分向上した感もあったが、まずはフロントの高さをしっかりと出した上で、ストローク感のあるマシン作りをしたい。これをクリアしない限り、その他のセットアップに進めない。27秒台への道のりは未だ険しいといわざるを得ない。
中尾選手(CBR600RR ホワイトベース ハルクプロコンプリート+ディアブロコルサ) 本人ベスト27秒台 塾長試乗 26秒台
走り………早めに26秒台達成をしたいためか、やや気が急いている様子が伺えた。ブレーキング、リリース、バンキング、そしてアクセルオンという一連の操作に粗さが目立つ。またそれぞれのギイヤで引っ張りきっていないために、直線部分後半でスピードに乗っていなかった。ライディングフォームは重心位置がセンター寄りであるために、バイクのバンク角がどうしても深くなる傾向がある。もう少し左右に腰を振ってあげて、タイヤエッジにかかるストレスを軽減してあげたい。現状のままでは、エッジグリップが落ちたと同時に大幅にタイムダウンし、リスクも相当に高まってしまうという危惧がある。
マシン………現状トミンモーターランドでもっとも素晴らしいバイクのひとつとして仕上がっている篠塚選手のCBRと比べた場合、マシン全体のヤレ感が大きい。大きなパーツ同士のすり合わせがうまくいっていない、油切れを起こしているような印象があった。サスペンションバランスは前後ともにやや悪かったためこれを設定変更、大分改善され、本人からも乗りやすくなったとの感想をいただいた。元来CBR600RRは何もしなくとも「いいポジションに乗れれば」タイムが出る素晴らしいマシンだが、中尾選手の場合には、もう少し体(特に腰)を使ってライディングすることを心がけたい。バンク角でマシンを振り回すのではなく、しっかりとした前後のピッチングでマシンを動かすようなイメージだ。
佐藤選手(DAYTONA675+ パワーピュア) 本人ベスト27秒台 塾長試乗 28秒台(アタックなし)
走り………以前梨本塾に参加されたときとは比較にならないほど上達されていた。独学でよくぞここまで、という感じでセンスの良さが光る。但しタイヤ、ファイナルレシオとのマッチングもあるかもしれないが、寝ている時間がやや長くこのまま行けば恐らくは立ち上がりでのハイサイドを誘発しかねない。ブレーキング、コーナリング、立ち上がりという3つのパートをきちんと意識付けることで走りにもメリハリが出るかもしれない。トミンのスポーツ走行だけで安全に確実に早くなっていくのはなかなか難しいが、佐藤選手の場合にはそれが見事なされている。
マシン………美しいデイトナだが、やはりタイヤとのマッチングが悪く、元来のハンドリングの良さは封印されていた。フロントサスペンションが仕事をしておらず、またタイヤもブレーキングでかなり潰れてしまうために、コーナリングへの意向が非常に難しかった。古溝選手の例もあるが、恐らくはこのタイヤとのマッチングによる一般的なひとつの壁を29秒と仮定して、これより先を望むなら怪我をする前に素直にハイグリップに換装したほうが無駄がない。
石井(清)選手(R6+ディアブロコルサ)
走り………長年梨本塾に参加されていたが、最近はご無沙汰で久しぶりに走りを拝見した。以前よりもメリハリの度合いが強く、すなわち、加速、減速が力強くなっていたが、そのつなぎであるコーナリングにおいて失速が大きく決定的なタイム―26秒中盤以内―には至っていないようだ。走りの根本は変わっていないが、少なくとも加速するときのラインやアングルなどは走行量に比例するかのように理想に近づいていた。
マシン………もともと優しいマシンではないものの、今回はかなりバランスも乱れていて、八木選手のR1同様に、かなりフロントヘビー、かつストローク感がゼロ、さらにリヤはリジットに近い、という状態になっていた。「どこに乗っていいのか分からない」というコメントをいただいていたが、それもそのはず、単純にアクセルオフでフロントフォークは沈みきってしまって何も仕事をしていなかった。FRプリロードの調整だけでも見違えるようなバランスとなり、多少なりとも走りやすくはなったようだ。今後はハードブレーキングとフル加速の中間、すなわちコーナー進入から向き変えまでのパートをいかに素早く無駄のない速度で行えるかがテーマとなるだろう。
今回のトミンモーターランドスポーツ走行は非常に転倒が多く荒れておりましたが、まずは無事が一番!その上でバイクを楽しみましょう!サシ塾に参加された皆さん、お疲れ様でした。また悩みがあれば、いつでもご相談ください。
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