2011年にリリースされたブリヂストン製R10のテストレポートをお送りする。

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昨今プロダクションレースシーンでは、ライバル勢にややその地位を奪われつつあったブリヂストンだったが、満を持してニューモデル投入となった。それがこのR10である。

従来型003よりも構造が柔らかく、指で押してみるとその「ソフトタッチ」に驚くほどだった。

温度依存度も減っているようで、走り出しから従来型よりも自由度が高く感じる。タイヤ温度が上がっていない段階でも、恐怖感はなかった。すぐにレースペースに持ち込めるフィーリングだ。

ペースアップしていくと、手で触ったほどの柔らかさはないものの、しかしこれまでよりトラクションのフォーリングが分かりやすくなっており、これも昨今のトレンドを追及したものとなっている。タイヤ座面の感触が分かりやすいので、攻め込んでいても情報量は多く不安が少ない。このためブレイクするタイミングも摑みやすく結果的にアベレージラップも上がる。

トミンモーターランドでの2時間程度のテストでは、際立った消耗もなく終始安定したペースを保てた。気になる絶対グリップ力だが、今回持ち込んだアプリリアRSV4完全ストックでの26秒切りを達成した。フルストックマシンでのレコード樹立である。

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実際に同時比較していないので結論はでないが、これならピレリ、或いはメッツラー勢とも相当にいい勝負をするものと思われる。ぜひとも一度試して欲しいハイグリップタイヤだ。