第九回 梨本塾レポ 3 K-RUN-GP Aクラス
いよいよK-RUN-GP決勝が始まる。まずはAクラスから。
フロントローにはCBR600RRがズラリと居並ぶ。もはや梨本塾とはCBRの戦いである、といわんばかりの布陣だ。
スタートフラッグとともに飛び出したのは#1篠塚。予選では人見に大幅に遅れをとっただけに、このスタートにすべてをかけていたといってもいいだろう。#2人見も好ダッシュを見せたもののインを奪われる。その後方に#4山中、#6渡辺と続く。
トップ2がもつれるようにして1コーナーを立ち上がる。後方5番手にはインを守った佐々木GSXR600、6番手に榎本CBR1000RR、7番手に中尾CBR600RR、8番手には海老沼GSXR600。さらにその後方に9番手の金子。
世の四十路の星、梨本塾のトップ2はいきなりティーンエイジのようなガチバトルを展開。
トップから9番手まで、ほぼ等間隔の美しい隊列となって帝王コーナーをクリア。
ベストラップ25秒台のトップ#1篠塚、そして今回26秒2までタイムをつめてきた#2人見、自走20代の星#4山中、栃木スピード若手代表#6渡辺、R600の雄#3佐々木。
その後方も団子状態。
それぞれ明確なアドバンテージを持たぬまま最終コーナーへ。
一周目をトップでクリアしたのは篠塚。
そこに人見以下が食らいついていく。
9番手まで、まだまだ十分チャンスが残されている。
それぞれの愛機は年式違いのCBR600RR。ともにピレリディアブロSC1、2という磐石の組み合わせだ。
3番手争いもCBR600RR。#4山中はフロントSC1、リヤにレーステックという異色の組み合わせ、#6渡辺は、今回は前後ともにレーステックだ。
#3佐々木も前後レーステック、#7榎本はSC2、2という組み合わせ。
CBR600RRハルクプロコンプリートの中尾、07GSXR600の海老沼の二人もディアブロSC2。
CBR600RRの金子はディアブロロッソコルサを着用。つまりAクラスでは国産タイヤメーカーが一台もいない。
すぐに26秒台に突入するトップ2。
3番手争いは27秒台。やや離される格好となる。
まるでタッグを組んでAクラスを牽引するかのような力強い走りのトップ2。
若手代表としてこれになんとかついていきたい山中、渡辺の両雄。
アラフォーモロフォー世代の下克上バトル。CBR600RR以外のマシンがいることで、色彩豊かな戦いとなりそうだ。
さらにペースアップする篠塚。ここで26秒台中盤といういスーパーラップをたたき出す。
ここでやや離されたかに見えた人見だったが………
必死の追走を試みる渡辺。
午前と午後でツナギが異なる佐々木。
篠塚がほんの一握りのアドバンテージを築きはじめたか。
3位争いの3台。
追走は出来るものの決め手に欠けて前に出られない渡辺。
5位佐々木の後ろには榎本が控え………
さらにそのすぐ後ろにも中尾、海老沼が追走する。まったく気の抜くスペースのないAクラス。
僅かながらリードを築いたかに見えた篠塚だったが、午前中に26秒2までタイムを上げてきた人見はすぐさま挽回して見せ、結局完全なテールtoノーズに。レースは残り半分を切ったところだが、おそらく両者の疲れはピークに達しつつある。
トップ争いと同じくデッドヒートを繰り広げる3位争い。
3位山中から8位の海老沼までの差は僅か。一発のミスで順位が大きく入れ替わる可能性もある。
初参加ながらAクラス入りを果たした金子。前にはやや離されてしまったが、初出場ということを考えれば相当健闘しているといっていいだろう。今後間違いなくトップ争いに絡む存在となるはずだ。
3位争いは27秒台中盤での争い。
5位争いは27秒台後半だ。
変わらず26秒台で周回を重ねるトップ2。
山中がややバテてきたか。渡辺がビッタリと真後ろにつける。
予選では3位山中から9位の金子までの差は僅かにコンマ4秒足らず。決勝でもそれぞれのペースはさほど違わず、体力勝負となっている。
レース終盤、トップ2と3位争いはほぼ半周に近い差がついてしまった。
バックマーカーを処理する篠塚。初参加の金子も冷静にブルーフラッグに従う。
もちろん人見もきっちりとこれをパス。
3位争いからやや離れ5位争いをリードする形となった#3佐々木。
26秒台中盤でのラップという凄まじい緊迫感の中、お互いに一切ミスをせずに究極の集中力を見せる二人。
左コーナーが苦手なリッターSSの榎本に襲い掛かるミドルSS二台。しかし榎本もたやすくポジションを譲る気はない。
レース終盤、それぞれなんとか前に出ようとあの手この手を考えているようだが………
なんとかして篠塚の隙を見つけたい人見。
トップグループが残り二周となったが………
実はその直前に通過した5位争いにもこの表示が見えてしまう。
これは「あくまでトップに対する残り周回数」であり、周回遅れ、或いはそうなりそうなものには1周以上少なくなることもある。
同じく最終ラップへと向かう3位争いの2台。
そしてトップ争いはすでに最終コーナーへ。
なんとかしてチャンスを見出したかった人見だったが………
どうにも牙城を崩すことが出来なかった。
結局篠塚がトップで立ち上がり………
さらに手綱を緩めることなく………
フルスロットルでゴールラインを目指す。
この短いストレートでも順位が入れ替わることを、ライオンだけが知っている。
僅か120m足らずの短いトミンモーターランドホームストレートできっちりと伏せることが出来なければ、今の梨本塾Aクラスで勝利することは出来ない。
チェッカーフラッグを受けるまでがレース。これをしっかりと実践して見せた篠塚が優勝。人見が二位。
最後までバトルを繰り広げた3位争いは………
自走の山中が終始戦いをリードし、この戦いに勝利。今後はなんとかしてTOPの2台に絡んでいって欲しいところ。まずは徹底的なベースアップをする必要がありそうだ。
単独5位には佐々木。久しぶりの梨本塾で波に乗れなかったか。
6位に榎本、7位には最終ラップで順位をひとつ上げた海老沼。
残り周回数を勘違いしてしまった中尾は、なんと最終ラップにスローダウンしてしまう。しかし実際にはまだオンレースであり、その結果老沼に逆転されてしまった。
無念の背中。9位には金子が入った。
今期これまで全8戦中、6勝という素晴らしい勝率を誇る篠塚だったが………
さすがに6月の骨折後、今回のようなハイアベレージレースで走るのは初めて。完全に限界を超えるような疲労を覚えたようだ。
「開けても開けても人見さんが離れなくて」
と滝のように流れる汗とともに語った。相当に辛そうだったが、しかしその表情は満面の笑みだった。40代は恐ろしくシブトイのである。
言い訳を一切せずに勝利した姿は立派の一言である。もちろん目標は自身のベストタイムである25秒9を上回ること。まだまだ努力を止めるつもりはない。
若手がもうひとつ伸び悩んでいる中で、梨本塾ではオヤジライダーが元気一杯エッジで走っている。
つづく。
文中敬称略。ご了承下さい。
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フロントローにはCBR600RRがズラリと居並ぶ。もはや梨本塾とはCBRの戦いである、といわんばかりの布陣だ。
スタートフラッグとともに飛び出したのは#1篠塚。予選では人見に大幅に遅れをとっただけに、このスタートにすべてをかけていたといってもいいだろう。#2人見も好ダッシュを見せたもののインを奪われる。その後方に#4山中、#6渡辺と続く。
トップ2がもつれるようにして1コーナーを立ち上がる。後方5番手にはインを守った佐々木GSXR600、6番手に榎本CBR1000RR、7番手に中尾CBR600RR、8番手には海老沼GSXR600。さらにその後方に9番手の金子。
世の四十路の星、梨本塾のトップ2はいきなりティーンエイジのようなガチバトルを展開。
トップから9番手まで、ほぼ等間隔の美しい隊列となって帝王コーナーをクリア。
ベストラップ25秒台のトップ#1篠塚、そして今回26秒2までタイムをつめてきた#2人見、自走20代の星#4山中、栃木スピード若手代表#6渡辺、R600の雄#3佐々木。
その後方も団子状態。
それぞれ明確なアドバンテージを持たぬまま最終コーナーへ。
一周目をトップでクリアしたのは篠塚。
そこに人見以下が食らいついていく。
9番手まで、まだまだ十分チャンスが残されている。
それぞれの愛機は年式違いのCBR600RR。ともにピレリディアブロSC1、2という磐石の組み合わせだ。
3番手争いもCBR600RR。#4山中はフロントSC1、リヤにレーステックという異色の組み合わせ、#6渡辺は、今回は前後ともにレーステックだ。
#3佐々木も前後レーステック、#7榎本はSC2、2という組み合わせ。
CBR600RRハルクプロコンプリートの中尾、07GSXR600の海老沼の二人もディアブロSC2。
CBR600RRの金子はディアブロロッソコルサを着用。つまりAクラスでは国産タイヤメーカーが一台もいない。
すぐに26秒台に突入するトップ2。
3番手争いは27秒台。やや離される格好となる。
まるでタッグを組んでAクラスを牽引するかのような力強い走りのトップ2。
若手代表としてこれになんとかついていきたい山中、渡辺の両雄。
アラフォーモロフォー世代の下克上バトル。CBR600RR以外のマシンがいることで、色彩豊かな戦いとなりそうだ。
さらにペースアップする篠塚。ここで26秒台中盤といういスーパーラップをたたき出す。
ここでやや離されたかに見えた人見だったが………
必死の追走を試みる渡辺。
午前と午後でツナギが異なる佐々木。
篠塚がほんの一握りのアドバンテージを築きはじめたか。
3位争いの3台。
追走は出来るものの決め手に欠けて前に出られない渡辺。
5位佐々木の後ろには榎本が控え………
さらにそのすぐ後ろにも中尾、海老沼が追走する。まったく気の抜くスペースのないAクラス。
僅かながらリードを築いたかに見えた篠塚だったが、午前中に26秒2までタイムを上げてきた人見はすぐさま挽回して見せ、結局完全なテールtoノーズに。レースは残り半分を切ったところだが、おそらく両者の疲れはピークに達しつつある。
トップ争いと同じくデッドヒートを繰り広げる3位争い。
3位山中から8位の海老沼までの差は僅か。一発のミスで順位が大きく入れ替わる可能性もある。
初参加ながらAクラス入りを果たした金子。前にはやや離されてしまったが、初出場ということを考えれば相当健闘しているといっていいだろう。今後間違いなくトップ争いに絡む存在となるはずだ。
3位争いは27秒台中盤での争い。
5位争いは27秒台後半だ。
変わらず26秒台で周回を重ねるトップ2。
山中がややバテてきたか。渡辺がビッタリと真後ろにつける。
予選では3位山中から9位の金子までの差は僅かにコンマ4秒足らず。決勝でもそれぞれのペースはさほど違わず、体力勝負となっている。
レース終盤、トップ2と3位争いはほぼ半周に近い差がついてしまった。
バックマーカーを処理する篠塚。初参加の金子も冷静にブルーフラッグに従う。
もちろん人見もきっちりとこれをパス。
3位争いからやや離れ5位争いをリードする形となった#3佐々木。
26秒台中盤でのラップという凄まじい緊迫感の中、お互いに一切ミスをせずに究極の集中力を見せる二人。
左コーナーが苦手なリッターSSの榎本に襲い掛かるミドルSS二台。しかし榎本もたやすくポジションを譲る気はない。
レース終盤、それぞれなんとか前に出ようとあの手この手を考えているようだが………
なんとかして篠塚の隙を見つけたい人見。
トップグループが残り二周となったが………
実はその直前に通過した5位争いにもこの表示が見えてしまう。
これは「あくまでトップに対する残り周回数」であり、周回遅れ、或いはそうなりそうなものには1周以上少なくなることもある。
同じく最終ラップへと向かう3位争いの2台。
そしてトップ争いはすでに最終コーナーへ。
なんとかしてチャンスを見出したかった人見だったが………
どうにも牙城を崩すことが出来なかった。
結局篠塚がトップで立ち上がり………
さらに手綱を緩めることなく………
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この短いストレートでも順位が入れ替わることを、ライオンだけが知っている。
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チェッカーフラッグを受けるまでがレース。これをしっかりと実践して見せた篠塚が優勝。人見が二位。
最後までバトルを繰り広げた3位争いは………
自走の山中が終始戦いをリードし、この戦いに勝利。今後はなんとかしてTOPの2台に絡んでいって欲しいところ。まずは徹底的なベースアップをする必要がありそうだ。
単独5位には佐々木。久しぶりの梨本塾で波に乗れなかったか。
6位に榎本、7位には最終ラップで順位をひとつ上げた海老沼。
残り周回数を勘違いしてしまった中尾は、なんと最終ラップにスローダウンしてしまう。しかし実際にはまだオンレースであり、その結果老沼に逆転されてしまった。
無念の背中。9位には金子が入った。
今期これまで全8戦中、6勝という素晴らしい勝率を誇る篠塚だったが………
さすがに6月の骨折後、今回のようなハイアベレージレースで走るのは初めて。完全に限界を超えるような疲労を覚えたようだ。
「開けても開けても人見さんが離れなくて」
と滝のように流れる汗とともに語った。相当に辛そうだったが、しかしその表情は満面の笑みだった。40代は恐ろしくシブトイのである。
言い訳を一切せずに勝利した姿は立派の一言である。もちろん目標は自身のベストタイムである25秒9を上回ること。まだまだ努力を止めるつもりはない。
若手がもうひとつ伸び悩んでいる中で、梨本塾ではオヤジライダーが元気一杯エッジで走っている。
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