第九回 梨本塾レポ 5 Ｋ－ＲＵＮ－ＧＰ Ｃクラス
続いてＣクラス、決勝。まずはスタート前ブリーフィングから。
梨本塾ではアクシデント時の黄色旗が３０ｋｍ／ｈ徐行、緑旗解除はホームストレートゴールラインより先で、決勝中は３コーナー左から最終コーナーまでの区間で追い越し禁止である、ということを再確認する。その他にブルーフラッグの説明など。梨本塾ルールの詳細はここにあるのでご参照されたし。
フロントローにはＧＳＸＲ６００、ＣＢ４００ＳＦ、そしてハヤブサ、という構成。
各車一斉にスタート。ホールショットを決めたのはポールからスタートした古溝ＧＳＸＲ６００。
2番手には梨本ＣＢ４００ＳＦ、３番手に山内ハヤブサと続く。
大きな混乱はなく帝王コーナーへ。
古溝がやや抜け出す格好となる。
梨本、山内、菅原による２位争い。
＃４４菅原の後ろには＃６７小渕ＶＦＲ。
その後方にはスタートで出遅れてしまった西村ＣＢ４００ＳＦを筆頭にＧＳＸＲ１０００因藤、ＮＩＮＪＡ２５０Ｒ菅谷、ＣＢ１３００ＳＢ加野と続く。
１周目をリードして帰ってきた古溝。このまま千切れるか。
２番手には梨本。3番手には山内ハヤブサだったが………
ホームストレートで菅原がラインを変え………
１コーナーでインを刺す。これで３番手に浮上。
３番手に躍り出た菅原はすぐに梨本を見据える。
初参加のＶＦＲ小渕が5位争いを牽引。
＃６８加野は＃４９菅谷をパスし、ポジションをひとつ上げる。
トップを快走する古溝。このまま独走となるか。
急激にペースアップをしてきている菅原。
１コーナーではさらにインを突いて………
梨本に並びかける。
４位山内ハヤブサまで、２位争いは混沌化。
ホームストレートで三度仕掛ける菅原ＣＢＲ１０００ＲＲ（０７）。
１コーナー進入で梨本をパス。
が、しかし続くＳ字では梨本も負けていない。４００ｃｃならではの自由度を生かしてアウトから並びかけ………
帝王入り口でインを突く。たまらず菅原はアウトにはらむ。
梨本が二位を奪還。
山内ハヤブサもチャンスをうかがっている。
さらに翌周インを奪う菅原。まさにマッチレースの展開。
しかしＳ字から帝王では７１歳梨本がしつこくインを奪取。
５位争いは小渕を筆頭に菅谷まで。
もう一度１コーナーでインに入り込む菅原。諦めない者同士のクリーンバトルだ。
しかしアウト側の梨本も引かず………
またしても順位が入れ替わる。
しかしこの２位争いを行うことで、ラップタイムは極端に遅くなってしまった。そもそも30秒台で周回できるはずのトップ４だったが、このバトルのせいでタイムは32秒にまで落ち、結果的に５位争いさえ突き放せない格好となり、その間にトップ古溝はどんどん逃げていく。
初参加、しかもＶＦＲ８００ながら健闘する小渕。ここのところ好調な西村ＣＢだが、なかなか前に出ることが出来ない。
その後方でも初参加者同士のバトル。因藤Ｒ１０００に、加野ビッグ１が襲い掛かる。
さらにその後方には乗り換えてから「楽しくて仕方がない」という菅谷ＮＩＮＪＡ２５０Ｒ。Ｒ６から開放されたことで、むしろ晴れ晴れとライディングしているようだ。
終わらない2位争い。
ここまでなんとか踏ん張ってきた梨本ＣＢだったが、業を煮やした菅原がさらにペースアップ。いよいよＳ字から帝王で抜き返すことが出来なくなる。
5位争いは混沌としたままだ。抜きあぐねている西村、そしてビッグ１でＲ１０００を交わした加野、因藤と続く。ペースは同じくらいだ。
２位に躍り出たことで一気にペースアップしていく菅原。なんとかトップ古溝に追いつきたいところだ。
初参加の山内は梨本ブロックにはまってハヤブサを生かせずにいる。どうにかして前に出たいところ。
菅原が単独２位へ。
山内ハヤブサは前に出られるか。
レースは終盤。ここでもどうしても小渕ＶＦＲの前に出られない西村を先頭に集団が出来上がったままだ。
ついにはそこにトップ古溝が追いついてしまう。
３コーナー進入時の各車ライディングフォーム。小渕ＶＦＲ８００。
西村ＣＢ４００ＳＦ。
加野ＣＢ１３００ＳＢ。
因藤ＧＳＸＲ１０００。
そしてトップの古溝ＧＳＸＲ６００。
今回のレースでは完全なストッパーとなっている梨本ＣＢ４００ＳＦ。
入れそうで入れない、抜けそうで抜けないというジレンマが山内のリズムを乱していく。71歳が牽引する精神戦では、タフなものだけが前進できる。
誰もが決め手を持てぬまま周回を重ねている5位争い。
しかしそこに加わった古溝も、なぜか前に出ることが出来ない。
レースは最終盤。
動かぬ状況をよそに一人快走する菅原。しかしそれでもトップ古溝との差は大きい。
図らずも「父薔薇」を拝み続けることになってしまった山内。本音はきっとバラバラにしてやりたいところだろう。
残り周回数がほとんどないことに気付いた西村がペースアップ。
なんとかして前に出ようとアタックをかけていく。
加野ＣＢもそれを追随。
因藤も遅れない。
菅谷はややそこから離れての走行。
どうしてもこの５位争い集団を割れないトップ古溝。その優しさが試されているのか？ここまでブルーフラッグは一度も提示されていない。
梨本もここへきてフルスパートをかける。この日午前は二度ほど太ももが攣ったらしい。齢７０を越えて膝をするとはつまり、そういうことなのだ。
最後まで小渕にしかけられない西村。予選がクラス４位であったことを考えれば、本来もっと上でバトルがしたかったはずだ。逆に初参加小渕はそのブレない走りから精神力の強さが感じられる。
３コーナーで重なるように走る7位加野、8位因藤と、トップ古溝の最終ラップ。順位は変わらない。
結局古溝は5位争い最後尾の後ろでトップチェッカー。
２位には菅原が入る。
３位争いは梨本がリードして最終コーナーを立ち上がり………
ホームストレートでもなんとかハヤブサを凌いでゴール。
5位争いは結局小渕が守りきって勝利。
その後方ではチェッカー周を勘違いした二台が無事にゴール。
「意地悪をしてブルーフラッグを出さなかったわけじゃないんですよ。ただ、2秒以上タイムが違うから、抜いて欲しかった」
と塾長に窘められる古溝。生来の優しさからか、どうしてもパッシングが苦手だが、本来はもっと上で走っているべきライダーである。
それでも勝ちは勝ち。少しずつまとまってきているマシンとともに、今後はＢクラス以上での躍進が期待される。
今後は28秒台アベレージがひとつめのテーマとなるだろう。
つづく。
文中敬称略。ご了承下さい。
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続いてＣクラス、決勝。まずはスタート前ブリーフィングから。
梨本塾ではアクシデント時の黄色旗が３０ｋｍ／ｈ徐行、緑旗解除はホームストレートゴールラインより先で、決勝中は３コーナー左から最終コーナーまでの区間で追い越し禁止である、ということを再確認する。その他にブルーフラッグの説明など。梨本塾ルールの詳細はここにあるのでご参照されたし。
フロントローにはＧＳＸＲ６００、ＣＢ４００ＳＦ、そしてハヤブサ、という構成。
各車一斉にスタート。ホールショットを決めたのはポールからスタートした古溝ＧＳＸＲ６００。
2番手には梨本ＣＢ４００ＳＦ、３番手に山内ハヤブサと続く。
大きな混乱はなく帝王コーナーへ。
古溝がやや抜け出す格好となる。
梨本、山内、菅原による２位争い。
＃４４菅原の後ろには＃６７小渕ＶＦＲ。
その後方にはスタートで出遅れてしまった西村ＣＢ４００ＳＦを筆頭にＧＳＸＲ１０００因藤、ＮＩＮＪＡ２５０Ｒ菅谷、ＣＢ１３００ＳＢ加野と続く。
１周目をリードして帰ってきた古溝。このまま千切れるか。
２番手には梨本。3番手には山内ハヤブサだったが………
ホームストレートで菅原がラインを変え………
１コーナーでインを刺す。これで３番手に浮上。
３番手に躍り出た菅原はすぐに梨本を見据える。
初参加のＶＦＲ小渕が5位争いを牽引。
＃６８加野は＃４９菅谷をパスし、ポジションをひとつ上げる。
トップを快走する古溝。このまま独走となるか。
急激にペースアップをしてきている菅原。
１コーナーではさらにインを突いて………
梨本に並びかける。
４位山内ハヤブサまで、２位争いは混沌化。
ホームストレートで三度仕掛ける菅原ＣＢＲ１０００ＲＲ（０７）。
１コーナー進入で梨本をパス。
が、しかし続くＳ字では梨本も負けていない。４００ｃｃならではの自由度を生かしてアウトから並びかけ………
帝王入り口でインを突く。たまらず菅原はアウトにはらむ。
梨本が二位を奪還。
山内ハヤブサもチャンスをうかがっている。
さらに翌周インを奪う菅原。まさにマッチレースの展開。
しかしＳ字から帝王では７１歳梨本がしつこくインを奪取。
５位争いは小渕を筆頭に菅谷まで。
もう一度１コーナーでインに入り込む菅原。諦めない者同士のクリーンバトルだ。
しかしアウト側の梨本も引かず………
またしても順位が入れ替わる。
しかしこの２位争いを行うことで、ラップタイムは極端に遅くなってしまった。そもそも30秒台で周回できるはずのトップ４だったが、このバトルのせいでタイムは32秒にまで落ち、結果的に５位争いさえ突き放せない格好となり、その間にトップ古溝はどんどん逃げていく。
初参加、しかもＶＦＲ８００ながら健闘する小渕。ここのところ好調な西村ＣＢだが、なかなか前に出ることが出来ない。
その後方でも初参加者同士のバトル。因藤Ｒ１０００に、加野ビッグ１が襲い掛かる。
さらにその後方には乗り換えてから「楽しくて仕方がない」という菅谷ＮＩＮＪＡ２５０Ｒ。Ｒ６から開放されたことで、むしろ晴れ晴れとライディングしているようだ。
終わらない2位争い。
ここまでなんとか踏ん張ってきた梨本ＣＢだったが、業を煮やした菅原がさらにペースアップ。いよいよＳ字から帝王で抜き返すことが出来なくなる。
5位争いは混沌としたままだ。抜きあぐねている西村、そしてビッグ１でＲ１０００を交わした加野、因藤と続く。ペースは同じくらいだ。
２位に躍り出たことで一気にペースアップしていく菅原。なんとかトップ古溝に追いつきたいところだ。
初参加の山内は梨本ブロックにはまってハヤブサを生かせずにいる。どうにかして前に出たいところ。
菅原が単独２位へ。
山内ハヤブサは前に出られるか。
レースは終盤。ここでもどうしても小渕ＶＦＲの前に出られない西村を先頭に集団が出来上がったままだ。
ついにはそこにトップ古溝が追いついてしまう。
３コーナー進入時の各車ライディングフォーム。小渕ＶＦＲ８００。
西村ＣＢ４００ＳＦ。
加野ＣＢ１３００ＳＢ。
因藤ＧＳＸＲ１０００。
そしてトップの古溝ＧＳＸＲ６００。
今回のレースでは完全なストッパーとなっている梨本ＣＢ４００ＳＦ。
入れそうで入れない、抜けそうで抜けないというジレンマが山内のリズムを乱していく。71歳が牽引する精神戦では、タフなものだけが前進できる。
誰もが決め手を持てぬまま周回を重ねている5位争い。
しかしそこに加わった古溝も、なぜか前に出ることが出来ない。
レースは最終盤。
動かぬ状況をよそに一人快走する菅原。しかしそれでもトップ古溝との差は大きい。
図らずも「父薔薇」を拝み続けることになってしまった山内。本音はきっとバラバラにしてやりたいところだろう。
残り周回数がほとんどないことに気付いた西村がペースアップ。
なんとかして前に出ようとアタックをかけていく。
加野ＣＢもそれを追随。
因藤も遅れない。
菅谷はややそこから離れての走行。
どうしてもこの５位争い集団を割れないトップ古溝。その優しさが試されているのか？ここまでブルーフラッグは一度も提示されていない。
梨本もここへきてフルスパートをかける。この日午前は二度ほど太ももが攣ったらしい。齢７０を越えて膝をするとはつまり、そういうことなのだ。
最後まで小渕にしかけられない西村。予選がクラス４位であったことを考えれば、本来もっと上でバトルがしたかったはずだ。逆に初参加小渕はそのブレない走りから精神力の強さが感じられる。
３コーナーで重なるように走る7位加野、8位因藤と、トップ古溝の最終ラップ。順位は変わらない。
結局古溝は5位争い最後尾の後ろでトップチェッカー。
２位には菅原が入る。
３位争いは梨本がリードして最終コーナーを立ち上がり………
ホームストレートでもなんとかハヤブサを凌いでゴール。
5位争いは結局小渕が守りきって勝利。
その後方ではチェッカー周を勘違いした二台が無事にゴール。
「意地悪をしてブルーフラッグを出さなかったわけじゃないんですよ。ただ、2秒以上タイムが違うから、抜いて欲しかった」
と塾長に窘められる古溝。生来の優しさからか、どうしてもパッシングが苦手だが、本来はもっと上で走っているべきライダーである。
それでも勝ちは勝ち。少しずつまとまってきているマシンとともに、今後はＢクラス以上での躍進が期待される。
今後は28秒台アベレージがひとつめのテーマとなるだろう。
つづく。
文中敬称略。ご了承下さい。
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ハイシーズンにつき、定員達し次第受付終了になります。
すでに続々参加受付中!! ⇒すでに残り僅か………定員締め切りにご注意下さい!!
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