第11回梨本塾レポ3 K-RUN-GP Aクラス
いよいよK-RUN-GP決勝、まずはもっとも速いAクラスから。
恒例スタート直前ブリーフィング。ここで再度ルールの確認を行う。
フロントローには三台の600が並んだ。ポール、セカンドにCBRの人見、篠塚、そしてサードポジションにはGSXRの入江。先月に引き続き、今月もホンダ独占を防いだ。
全11台がグリッドに整列し………
各車一斉にスタート。ポール人見はやや出遅れ、篠塚、入江が好ダッシュを見せる。
1コーナーでは篠塚がホルショットをゲット。入江はやや行き場がないが………。
四番手には坂垣内が入ろうとしている。その外側に山中、後方に海老沼、米山、そして完全に出遅れた中尾。
しっかりインを奪った篠塚だったが、なんとその大外から人見が被せて一気にトップへ浮上する。
その後ろではやはり外から被せた山中が三番手、以下、坂垣内、海老沼、米山、中尾、そして八木。
そのままの順位で帝王(2)コーナーへ。
序盤からフルスパークする人見。「25秒台も見えている気がするんです」という言葉もブラフではない。しかし篠塚もすぐその背後につける。
一方でウォーマーを持たない入江のペースが上がらない。背後に山中が迫る。
#10米山のインを突き刺そうと試みる中尾。しかし順位は変わらない。
一周目でこれだけ差をつけて帰ってきた人見。もうひとつ調子の上がらない篠塚を一気に引き離した。ただ一人異次元のスピードを見せる。
やや上半身を外側に置いた、深いリーンアングルが特徴のライディング。
2番手以降は混沌としている。
やはりタイヤのロット違いの影響は大きいのか?これまでの勢いがない2番手篠塚が懸命に追う。
周回ごとにペースを上げてきた入江。これになんとか追従したい山中。
5番手争いをリードするのは坂垣内。
その後方に海老沼、米山、中尾。
この中で、スタートで2つ順位を落としてしまった中尾のペースが上がってきている。
フロントにディアブロコルサ、リヤにBT003という異色組み合わせは9番手八木。スタートでひとつ順位を上げた。
逆に順位をひとつ下げた長谷川は蓋をされる格好となりペースが上がらない。
もう一人のR1、柴田も本来の調子からは程遠いようだ。28秒前半程度の9位争いについていくことが出来ずにいる。
3コーナーで深々とバイクを寝かす人見。重心の取り方がうまいために危なさがない。
ほぼ同ポイントでの篠塚。ほとんど変わらないラップアベレージでも、バンク角にはこれだけの差があることが興味深い。
40代のトップ争いの後方で、3位争いを展開する20代。なんとか前の2台に詰め寄って欲しいところだが………。
5番手坂垣内はややペースアップ、4位争いに追いついていく。
坂垣内からやや離された6位争い。GSXR600の海老沼、同1000の米山。米山は今回リッターSSの中でトップを走っている。
この2台を早く料理したい8位中尾。27秒後半ペースは、本人にとってもどかしいところだ。
9位八木、
そして10位長谷川は変わらずバトルを展開。
本来ならば27秒台に入るはずの柴田だったが………。
レースも終盤に入り、一度追いつき始めた篠塚をジワリと引き離しにかかる人見。
3位入江はようやくペースアップするものの、しかしトップ争いはすでに離れてしまっている。
逆に入江に離された山中は5位坂垣内に追いつかれてしまう。
そしてその後方では激しい6位争い。米山をパスして7番手に上がった#5中尾が、さらに海老沼に襲い掛かる。
どうにかして八木をパスしたい長谷川、そこに追いつきたい柴田。
残りは7周。ここで中尾が海老沼をパスして6番手に浮上。
インフィールドで詰め寄る#22長谷川だったが………
開けっぷりのよい八木を1コーナーでパスすることが出来ない。
ややペースダウンし背後の殺気を感じたか、山中が再度スパートをかけていく。
坂垣内も負けじとワイドオープン。しかしこのポイントでフロントホイールがリフトアップしているということは、リヤサスが柔らかいのか?山中との着座位置の違いにも注目。26秒台を狙うためにはこの辺の煮詰めも重要になる。
バックマーカーを挟んでの4位争い。
残り3周、トップグループはなんと6位の中尾までをも周回遅れとして飲み込んでいく。
篠塚が1コーナーできれいにパス。そして6位争いをリードしたかに見えた中尾だったが、しかしすぐその後方には海老沼、米山が迫ってきていた。そしてこのとき………
写真をよく見ると米山のリヤタイヤが完全に浮き上がっているのが分かる。恐らく心臓は篠塚と中尾の間辺りにまで飛び出したことだろう。アマチュアレースでの追突事故はもっともしてはいけないクラッシュのひとつだが、ここでは幸いなことに事なきを得た。
レース最終盤、リードを広げる人見。
いよいよ最終ラップへ。
20LAPの短いレースの中で、人見が柴田の背後に迫るのはなんと2度目である。同じAクラスの中でも、たった一周で、およそ1.5秒程度もペースが違うということになる。筑波なら3秒の違いだ。今年の梨本塾の、Aクラストップ陣の成長は著しい。
最終コーナーまで来ても人見は手綱を緩めない。
柴田をアウトから抜き去ろうとしながら………
トップでチェッカーフラッグを受ける。
柴田も意地を見せ、かろうじて2ラップダウンを防いだ。この後方で篠塚、入江がそれぞれゴール。
9位争いは八木が死守。その後方で4位争いは山中が制し、次いで坂垣内、2つポジションを上げた中尾、海老沼、米山と続いた。
今年2月から梨本塾に参加をはじめた人見。ちなみに初回のタイムアタックでは27秒984、K-RUN-GPでは5位だった。そこからメキメキと力をつけ、なんと7月マシ耐では優勝を飾った。これで今期通算2勝目となる。
これで2011年間ランキングでも10月終了時点でトップと36ポイント差だったものを、今回の優勝で31ポイント差にまで詰め寄った。奇跡の大逆転なるか。
抜きつ抜かれつこそなかったものの、非常に締まった内容のレース運びを見せてくれた人見。12月も当然25秒台、そして優勝を狙ってくることだろう。
なお当ブログに掲載されている写真は参加者の方に限り二次使用可能です。HP、ブログなどで使用する際には【写真:梨本塾】とクレジットをお願いいたします。
文中敬称略。ご了承下さい。
つづく
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四番手には坂垣内が入ろうとしている。その外側に山中、後方に海老沼、米山、そして完全に出遅れた中尾。
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もう一人のR1、柴田も本来の調子からは程遠いようだ。28秒前半程度の9位争いについていくことが出来ずにいる。
3コーナーで深々とバイクを寝かす人見。重心の取り方がうまいために危なさがない。
ほぼ同ポイントでの篠塚。ほとんど変わらないラップアベレージでも、バンク角にはこれだけの差があることが興味深い。
40代のトップ争いの後方で、3位争いを展開する20代。なんとか前の2台に詰め寄って欲しいところだが………。
5番手坂垣内はややペースアップ、4位争いに追いついていく。
坂垣内からやや離された6位争い。GSXR600の海老沼、同1000の米山。米山は今回リッターSSの中でトップを走っている。
この2台を早く料理したい8位中尾。27秒後半ペースは、本人にとってもどかしいところだ。
9位八木、
そして10位長谷川は変わらずバトルを展開。
本来ならば27秒台に入るはずの柴田だったが………。
レースも終盤に入り、一度追いつき始めた篠塚をジワリと引き離しにかかる人見。
3位入江はようやくペースアップするものの、しかしトップ争いはすでに離れてしまっている。
逆に入江に離された山中は5位坂垣内に追いつかれてしまう。
そしてその後方では激しい6位争い。米山をパスして7番手に上がった#5中尾が、さらに海老沼に襲い掛かる。
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写真をよく見ると米山のリヤタイヤが完全に浮き上がっているのが分かる。恐らく心臓は篠塚と中尾の間辺りにまで飛び出したことだろう。アマチュアレースでの追突事故はもっともしてはいけないクラッシュのひとつだが、ここでは幸いなことに事なきを得た。
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20LAPの短いレースの中で、人見が柴田の背後に迫るのはなんと2度目である。同じAクラスの中でも、たった一周で、およそ1.5秒程度もペースが違うということになる。筑波なら3秒の違いだ。今年の梨本塾の、Aクラストップ陣の成長は著しい。
最終コーナーまで来ても人見は手綱を緩めない。
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柴田も意地を見せ、かろうじて2ラップダウンを防いだ。この後方で篠塚、入江がそれぞれゴール。
9位争いは八木が死守。その後方で4位争いは山中が制し、次いで坂垣内、2つポジションを上げた中尾、海老沼、米山と続いた。
今年2月から梨本塾に参加をはじめた人見。ちなみに初回のタイムアタックでは27秒984、K-RUN-GPでは5位だった。そこからメキメキと力をつけ、なんと7月マシ耐では優勝を飾った。これで今期通算2勝目となる。
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抜きつ抜かれつこそなかったものの、非常に締まった内容のレース運びを見せてくれた人見。12月も当然25秒台、そして優勝を狙ってくることだろう。
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