2012 第1回 サシ塾レポ

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3/14(水)、梨本塾特別レッスン【2012年度第1回サシ塾】に参加された皆さん、お疲れ様でした。

今回は自己ベストを更新、或いはそれに匹敵する成長をされた方が多数いらっしゃいました。

参加者の皆さんの走り、及びマシンについてのレポート、ならびに追走動画を掲載いたします。

なお、追走動画はレッスン順に並んでいます。アップロードを早めるために最低限度の編集しかしていませんのでご了承下さい。

同時に終日GPSも搭載していましたので、参考値としてそれぞれの最高速データを記載します(試乗していないマシンの場合には、追走時の参考値です)。

午前9時過ぎの外気温10℃前後 路面温度16.5度


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こんな方も次期戦闘モデルで秘密練習されてました………。

森選手 マシン  Z1000 タイヤ mic パワーワン

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本人ベストタイム  32 → 30.5
(レッスン後同日中にベスト更新)

塾長ベストタイム  27.263

GPSによる最高速(塾長試乗時)     123.5km/h




走り………
前回参加時よりほとんど乗っていなかったということもあり、まずはしっかりと追走、そして先導を行う。コーナリングスピードそのものは速い(速すぎる)ものの、その前後がバラバラであり、前回同様視線の近さが気になった。とにかく視野を広く取ること、そして直線でしっかりと加速することを課題としてあげると、その後リズムが取れるようになり、ラップアベレージが飛躍的に上がって、結果的にベスト更新となった。

マシンインプレ………
前回参加時にポジショニングがあまりに前寄りであること(元々Z1000はそうなる)、同時に導入したZX6Rフロントフォークの突き出し量が多いことでフロント過過重となっていることを挙げたが、今回その突き出し量を減らしたところマシンフィーリングは激変し、それほど前寄りな感じではなくなった。インターバルで一度オーナーが転倒してしまったために、試乗時にはシフト&ステップ周りが壊れていたが、それでもすぐに前回と同等レベルのラップタイムで走ることが出来た。完調であれば26秒台中盤までは簡単にいけるだろう。

今後の目標タイム………
まずはしっかりと30秒台アベレージを自分のものにして、その上で29秒台前半を狙いたい。転倒の原因はコースイン直後の左コーナーであり、まったくタイヤが暖まっていない中でのものだったので、そういう部分もしっかりと感じながらレベルアップを狙いたい。


小椋選手  マシン  CBR600RR(WB) タイヤ  PI ディアブロコルサSC1 

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本人ベストタイム  26.5 → 26.3(レッスン後同日中にベスト更新)

塾長ベストタイム  26.1

GPSによる最高速(塾長試乗時)     124.2km/h





走り………
梨本塾でも常勝男といえる小椋さんだが、今年は筑波選手権にも出場するとのことでの受講。今回はツーリングタイヤのテストも兼ねて先導車にはS20を装着していたため追尾はかなりかなり厳しいものがあったが、課題はコーナリング中ほどにあるようだ。ブレーキングと加速に関してはほぼ問題はないが、止まりすぎてしまう傾向が強く、それが走りのクセなのかそれともマシンのセットアップなのかを見極める必要があった。その辺がクリアになれば25秒台も十分狙える実力をもっているからだ。

マシンインプレ………
マシン試乗したところ、まずエンジンはややタレ気味だった。特にトルクが薄く、パンチがなかった。燃調もズレていてドン付きは大きく、これまでに接してきた同型のCBR(WB含む)と比べても乗りやすい部類ではなかった。また足回りに関してはフロントが突っ張っていてリヤが低かったため、車体姿勢を変えることに重点を置いてセットを変更。試乗中は時間がなかったためにイニシャルで行い、その後は車高調整で姿勢を変えたところ、乗りやすくなったようだ。ベストラップも更新したとのことで、次回挑戦する筑波選手権第2戦が楽しみだ。

今後の目標タイム………まずは肉体的、精神的プレッシャーを伴なわずに26秒フラット程度でグルグル回れるようなマシンパッケージ、そして効率的な乗り方を覚えたい。それが出来れば筑波1秒前半アベレージは難しくない。その後少しずつ煮詰めて、二瓶選手のレコードまでたどり着きたい。



濱安選手  マシン GSXR1000 K7  タイヤ MEZ レーステック F K1 R K2

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本人ベストタイム    30秒台

塾長ベストタイム
   26.55

GPSによる最高速(塾長試乗時)     124.6km/h




走り………
このマシンに乗り換える前に乗っていたK1では28.3秒までいっていたものの、現在は30秒近辺で推移しているようだ。コーナーのライントレースはきれいであり、開けっぷり、ブレーキングともにほぼ問題はないが、ブレーキをリリースしてから向きを変えるまでのコーナリングスピードが遅く、またバンク角にもまったく変化がなかった。このためマシンは向きを変えるのに非常に時間がかかっており、バンク角や旋回力にメリハリが感じられなかった。ただしこの辺はやれといわれてすぐ出来るものではないので、マシンセットアップと合わせながら少しずつ組み立てていくしかない。もしかするとある瞬間から一気にタイムアップするかもしれない。

マシンインプレ………
先導用のK6と比べて驚いたのが、エンジンの速さ。低中速から高回転への以降が非常にスムースであり、なおかつトルクフルだった。もともとこのK7のネックは車重だったが、しかしマフラーなどを変更することでかなりの軽量化もしており、車重的な重さはほとんど感じなかった。ただし突き出しを10mm増したという足回りには、ややハンドリングの重さが出てしまっていて、特にコーナー進入部分では余裕がなく、もしかするとこの部分(キャスターが立ちすぎて寝かせなれない)がオーナーの走りを限定的にしている可能性がある。

今後の目標タイム………実力はある選手なので、まずはエリオンGSXR1000時代にマークしたベストを目標にし、さらには27秒台を目指して行きたい。



午後外気温 12度 路面温度20度


山田選手 マシン CBR600RR(国内仕様フルパワー)  タイヤ BT003ST

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本人ベストタイム    29.5

塾長ベストタイム
    28.081

GPSによる最高速(塾長試乗時)    117.2km/h





走り………
一見CBR1000RRに見えてしまうというカッコいいデザインの600RR。元々は国内仕様をおこしたものだそうだ。それほど走り込んでいないようで、上半身のオフセット量に対し、重心を決める下半身オフセットが足りなかった。もっと腰を前後左右に動かして積極的にマシンを操作したい。ベストは29秒台とのことだったが、まだまだ伸びてきそうな感じがあった。

マシンインプレ………
一番問題があったのはタイヤで、恐らく寝かしていた時間が長かったせいだと思うが、試乗時はまったくといっていいほどフロントタイヤがグリップせずにアタックできなかった。まずはこれをきちんと解消してあげれば、前回の加藤選手の国内仕様のようにタイムは出るはずだ。

今後の目標タイム………走りの基本は出来ているので、マシンパッケージが整ってくれば27秒台もそんなに難しくないのではないだろうか。


渡邉選手 マシン GSXR1000K6  タイヤ MEZ レーステック K2


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本人ベストタイム   28.0→27.51(レッスン後同日中にベスト更新)

塾長ベストタイム
   26.667

GPSによる最高速(塾長試乗時)    124.6km/h





走り………
リッターSSに乗り換えたことで少し悩んでいる様子だったので、とにかく先導で引っ張る時間を長くして徹底的にリッターのリズム感を覚えてもらうことにした。若さもあるだろうが非常に飲み込みは早く、結果的にはこの日のうちにコンマ5秒ほどもベストラップを縮めることに成功した。このままうまい具合に伸びていって欲しい。

マシンインプレ………
フルエキにリヤオーリンズという組み合わせだが、塾長K6とは車体姿勢も含めてまったく違うバイクになってしまっており、この辺をしっかりとあわせていく ことでもっと乗りやすくなるはずだ。現状では濱安選手のK7よりもさらにバランスが崩れている感があり、車体姿勢、サスストロークスピード含めて時間をか けて再構築する必要がありそうだ。今回は先導メインとなったために、セットアップを変更する時間を設けられなかった。基本的にはフロントが低すぎ、挙動が 安定しなかった。

今後の目標タイム………まずは27秒0アベエレージ、そしてもちろん26秒台を目指したい。


海老沼選手 マシン GSXR600K7  タイヤ PIL ディアブロコルサSC2

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本人ベストタイム    27.5

塾長ベストタイム
    26.0

GPSによる最高速(塾長試乗時)  126.3km/h





走り………
仕事が忙しいようでなかなか走る時間が割けないようだが、その間にマシンセットアップは進んでおり、リヤの車高を大きく引き上げ、さらにアクラボスリップオンを導入、シートも変更した。この結果マシンポテンシャルは大きく上がり、この日もベスト付近での走行となった。走行自体久しぶりと言うこともあり、目がついていっていない様子だったが、周回を重ねるごとに少しずつ改善されて、最終的にはいいリズムで回れるようになっていた。

マシンインプレ………
過去にトミンモーターランドで乗ってきたGSXR600としては最強に近いパッケージになってきている。あくまで参考値だが、短時間試乗での最高速126.3km/hはこの日1000ccまでを含めてもっとも速かっただけでなく、マフラー換装によりパワーもかなり上がり、さらにこれにあわせてFIも微調整したことで相当に力強いマシンになった。このままの状態(すなわちナンバーつき)でも、もしかしたらレコードを狙っていけるかもしれない。

今後の目標タイム………マシン的にはかなりいいところまで来ているので、ぜひとも26秒台を目指したい。

マシン GSXR1000 L0   タイヤ ノーマル

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本人ベストタイム    30秒台  →29.9(レッスン中にベスト更新)

塾長ベストタイム
  試乗ナシ

GPSによる最高速(塾長追走時)    115km/h





走り………
CB1300SBからの乗り換えでまだ日が浅いが、それでもきっちり30秒アベレージになってきた。そもそもこのコースでリッターSSを操るのは至難の業であり、特にアマチュアライダーにとっては難しいことだらけだが、ノーマルタイヤでよくここまで頑張られているなという印象だ。基本操作は間違っていないが、まだ加速と減速のメリハリがついていない箇所が多いのと、後は突っ込みすぎる場面が多く走りが窮屈になってしまっているので、コーナー進入でもっと余裕をもって同じタイムを楽に出せるような走りを心がけたい。

マシンインプレ………
試乗ナシ。

参加者の皆さん、お疲れ様でした。大きなクラッシュなどもなく、一日無事に終われて何よりです。またこの日は多くの方がベストラップを更新したようで、とても嬉しく思います。今後とも宜しくお願いいたします。


梨本塾事務局


特別テスト ブリジストン S20 タイヤ試乗テスト インプレッション


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この日は先導車であるひとりマスターバイクGSXR1000K6に、ブリヂストンから発売されたS20を履かせて始めてトミンを走らせてみた。1月の終わりに袖ヶ浦フォレストでテストしたところ、フィーリングは非常によかった。もちろんR10などハイグリップと単純比較した場合には当然エッジグリップは落ちるだろうが、果たしてどの程度のラップアベレージが可能なのかを検証したかった。

【温度依存性】


少し前のモーターサイクリストにも掲載したが(あの時はもっと寒かった)、とにかく温度依存がすくないというのが走り出し当初の感触。基本的にタイヤウォーマーは一切使用しないので、この辺は手に取るように分かった。トップエンドのハイグリップ系は(特にリッタークラスの場合)走り出しはかなり難しさを感じるものだが、S20の場合にはそういう神経質さはなく、比較的大雑把な操作も許容する懐の広さが感じられた。

【ハンドリング】


サーキットを主体としているわけではないので、やはり軽快であり、自由度は高い。コーナリング中のライン修正もしやすかった。この辺はエンジョイ派にもっともありがたい特性ではないだろうか。

【エッジグリップ】


単独で走っている際には「十分かな」と感じたが、ディアブロSC1を履いている速い600(例えば今回の小椋選手)などと一緒に走ると厳しい。ラップアベレージでいえば、自分が乗って26秒6~7程度がいいところだった。一発を狙えばもう少し行きそうだが、無理のない範囲でと考えればこの辺のタイム帯となる。

ただ他のツーリングタイヤでも同じようなプッシュで走らせたことがあるが、それらはおよそ27秒1~2だったことを考えると、やはりここ数年でこの手のタイヤのグリップ力も上がっているということだろう。アマチュアライダーにとっては、トミンモーターランドで28秒アベレージ、筑波で1分6秒~で走るくらいの人が、ライフ、コスト含めて適正値かもしれない。もちろんツーリングシーンには最適のマッチングだ。

【耐摩耗性】


減らない。サシ塾でハイグリップを装着すると、当然のように1日でなくなってしまうが、S20の場合はほとんど減らなかった。もちろん次回走らせたときにどのように感触やラップタイムが変化するのかも追跡したいと思うが、これくらい減らなければ随分お財布に優しいタイヤだと思う。この後も継続使用するので追って追加レポをしたいと思う。


【追記 2012.620】

S20を履かせておよそ三ヶ月、その間サシ塾三回(1200LAP超、さらに筑波レッスン2回160LAP以上)、これ以外にちょい乗りツーリングなどを行い、最後は逆履きまでさせてどこまで持つのか徹底的に使い込んでみた。

その結果、相当ライフはいいということが判明した。とにかく、持つ。但しラップアベレージは徐々に降下していき、最終的にはトミンでかなり追い込んで27秒0アベレージ程度、筑波でも4秒辺りでドライブする能力が落ちているのが分かった。最終立ち上がりなどではかなり横滑りが増えてしまった。

それにしても、のライフである。ちなみにハイグリップ系である場合、この半分も持たない。恐らくタイヤコストは1/3くらいになるのではないだろうか。もちろんタイムは落ちることになると思うが、練習用として、もしくは一般道路メインであれば充分なグリップ力だと思う。温度依存性の少なさ、ハンドリングの軽さ、そしてウェットパッチなどが残るようなシーンでも神経質にならずに済むのは、最後まで変わらなかった。






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