【 ゴル耐 ご協賛 】
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玄人好みするレース展開だったＡクラスの後は、Ｂクラスへ。フロントローにはＣＢＲ６００Ｆ４、Ｒ１、そしてモンスター６９６が居並ぶ。
スタート前には恒例ショートブリーフィング。毎度のことだが、レースという極限状態においては、自分自身のスキルも、そして常識でさえも「何度も反復すて心身に叩き込む」ことがもっとも重要だという。普段なら簡単に出来る状況判断も、ここでは通用しない。だからこそ、うるさいほどに再確認を行うのだ。そうして初めてレーシングセーフティシェアが成立する。
全１０台がグリッドに整列。意外にも余裕のある人が多いようだ。
そしていよいよシグナルグリーンとともに各車一斉にスタート。好スタートを切ったのは………
２番手からスタートした八木Ｒ１。そこにモンスター山本（裕）と続く。ポールの竹内ＣＢＲ６００Ｆ４は大きく出遅れる。
外側から八木が被せていく中、内側から山本がインを奪おうとする。その後方にはスタートで前に出た佐々木（重）ＦＺが３番手に浮上。外側には柴田（巳）ウルフ２５０。
山本、八木、佐々木、柴田、竹内、加野、山本（玲）、皆藤と続く。
１コーナーでインからトップを奪うことに成功した＃２４山本。
かつてのＣＢＲ１０００ＲＲでの印象が強いが、モンスターでは果たして。
八木、佐々木、柴田、そして竹内という新旧メンバー入り乱れての２位集団。
さっそく３コーナーでは柴田が佐々木のインをズブリ―。
ペースの上がらない佐々木を尻目に、トップ２台が早くも逃げていく。
山本（玲）ＺＸ１０Ｒを筆頭にした７番手争い。笈川ＣＢＲ、濱安ＧＳＸＲというリッター郡に、皆藤ＣＢＲ６００Ｆ４が囲まれる格好。
スタートで４つもポジションを落としたポールスタートの＃２３竹内は、まったくといっていいほどペースの上がらないかつての覇者佐々木ＦＺに翻弄され、なかなか前に出ることができない。その間にトップの３台は逃げていく。
７番手にいたはずの＃２７山本だったが、何かミスしたのだろう、大きく遅れ１０位へ後退。
ハイチューンＦＺを駆る佐々木を筆頭にした４位争いだが、いかんせんペースが上がらない。
６位の加野までがこのスローペースに引っかかる形だ。
７位争いを牽引するのはオーバフィフティ、皆藤。
これに負けじと加速していくリッターＳＳ郡。先頭は夜勤明けの笈川ＣＢＲ１０００ＲＲ。
いよいよタイムも上がってきた＃４３濱安Ｋ７だが、後方の山本もミスを取り戻すべくペースアップし、濱安をプッシュ。
ようやく竹内が佐々木をパスして４番手に浮上。
しかしその後方では加野ＧＳＸＲが佐々木ＦＺに追突しかけてラインブレイク。
ここから巻き返しなるか、＃２３竹内。
逆に早く佐々木を攻略したい加野。しかしそうはいっても佐々木も歴代の猛者である。そう安々とラインを譲る気はない。
トップを快走する山本（裕）モンスター６９６。
２８秒前半～中盤といったペースだが、これをしっかりと八木も追従する。
さらに後方、＃８ウルフ２５０の柴田、そして４番手に上がってきた竹内が追いついてくる。
トップ争いは一気に４台に膨れ上がった。しかもその中で１台として同じ排気量がいないという異種混合戦である。
そして多くのギャラリーが見守る中で、動力性能に勝る八木Ｒ１が………
ホームストレートで狙い済ましたように一気に加速………
１コーナー進入で………
山本モンスターのインを突き刺す。
クリーンにトップを奪取。
さらにペースアップを試みて後続を引き離しにかかる。
かつてのＡクラス常連でありレース巧者の山本、同じく柴田を相手にどこまで通用するか。
２８秒前半といったペースでの周回を重ねていく。
一方一旦はミスで１０番手にまで下がった山本ＺＸ１０Ｒが、３コーナーで濱安をパスして９番手へ浮上。
さらに先行する笈川ＣＢＲをハードプッシュしていく。
元５連覇男の意地にかけて負けられない―。絶不調ともいえる＃３０佐々木だったが、ここまでなんとか加野を押さえ込んでいた。だがしかし―。
ＳＳに乗り換えタイヤも最強モデルを導入し走るたびにベストを更新している加野を止めることは出来なかった。
ザックリと１コーナーでインを割り………
かつてのＡクラス覇者を抜き去って見せた。
これで加野は５番手に浮上。トップ集団を追う。
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レース後半、ややトップ八木に逃げられる格好となった２番手グループ。
後方では山本ＺＸ１０がさらにペースアップ、笈川をパスして８番手に浮上する。
さすがに夜勤明けが堪えたか。ヘルメット越しの表情も辛そうな＃２６笈川。
その隙を突いて濱安が前に出る。これで９番手に浮上した。
若い世代が脱落していく中で、渾身の力を込めて粘走する皆藤。
単独７位を走っていたが、その際に６位を走っていた佐々木が突如としてスローダウン。
なんとマシントラブルによりリタイヤを余儀なくされる。これにより７番手皆藤以降の順位がひとつずつ繰り上がった。
終盤に向けて、しっかりとアドバンテージを築き上げることが出来たトップ八木。
これに対し、山本、柴田の両名は打つ手がない。
久しぶりのトップを快走する八木。体力には自信があるようだが、しかしメンタリティは？ここへ来て後ろを振り返る頻度が異常なほど高くなっている。周回を重ねるにつれ、プレッシャーに襲われ始めたか。
逆にレース後半になって、もう一度プッシュを開始した山本、そして柴田。かつての走りを思い出し始めたか。
ともに現行ＳＳモデルではないマシンを駆るが、トミンモーターランドならそれほどハンディも大きくはない。
時代の流行ではなく、自分の気に入ったバイクで―。そんな気概とともに、トップを追う。
先行する３台からはやや離れてしまった竹内。
逆に５番手の加野は天井知らずの体力で力走する。
残り４ＬＡＰの時点で、ワンフレームに収まる程度にトップグループは再接近する。
なんとかして後続を振り切りたい八木だったが、振り返って後ろを意識するあまり、走りにフォーカスしきれていないようだ。
かつてのＡクラス常連２名が、そんな隙を見逃すはずがない。
残り２周をかけて、八木を追い込んでいく。
単独７位を走る皆藤をバックマーカー処理。
トップ快走、しかもこのまま優勝となると相当に久しぶりの美酒に酔うことになる。さらにいえば後ろに従えるのは相当なレベルのライダー二名。それを思えば大きなプレッシャーを感じて当然か。
１コーナーごと、僅かずつだが着実に差を詰めていく山本、柴田。
しかしここで最後の３０ＬＡＰ目へ突入。
走りにはかなりバラつきが見え始めたものの………
なんとかトップで最終コーナーを回り………
多くのギャラリーに見守られながら………
トップでチェッカーを受ける。
２位には山本、３位には柴田が入った。
レース後、健闘を称えあう笈川と濱安。
レース途中で山本をパスしての見事な優勝に、思わず塾長も目を細める。
２０１０年８月以来、およそ２年ぶりとなる勝利をモノにした八木Ｒ１。走っているとき以外も、その稀有な実直さとマッチョなボディが人気だ。
昨年乗り換えたR1に、これでようやく一勝をプレセントすることになった。
この優勝でランキングも一気に上昇―。
これを機に今後更なる躍進を果たすか。
つづく。
文中敬称略、ご了承下さい。
なお、本ブログに使用されている写真は、参加者の方に限り二次使用ＯＫとします。但しその際には以下リンククレジットを挿入するようお願いします（１記事に対して１箇所。１カットごとにではなくてＯＫです）。
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