2012 第6回梨本塾 レポ④ K-RUN-GP Bクラス

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続いてBクラス決勝。Aクラスとはうってかわり、フロントローには1台のCBR600F4、そしてGSXRとCBRというリッターSSが並ぶ。いずれも初優勝をかけた戦いである。

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グリーンフラッグとともに各車勢いよくスタート。好ダッシュを見せたのはグリッド中央から飛び出した加野GSXR1000だ。ヘルメットのシールドが開いている。

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さらに内側から初参加の井口CBR1000がにじり寄る。ポールの竹内は、なぜかいつもスタートが決まらず出遅れる。

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加野、井口、竹内、その後方にGSXR600の古溝、CBR600RRの加藤、同じく600RRの押田と続く。

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さらにその後方にCBR1000RRの笈川、ZX10Rの山本、S1000RRの池原、そしてCBR600F4の皆藤と続く。

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3コーナーにトップで進入する加野。すでにシールドは閉じている。すぐ後方に井口とリッターSSがトップ2を占める格好。竹内F4も背後につけている。

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さらにその後方には#41、午前Cクラスからジャンプアップしてみせた二度目の参加となる加藤(順)、GSXR600古溝。

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同じく午前Cクラスよりジャンプアップを果たした紅一点#47押田、#25笈川CBR、#23山本ZX10Rと続く。

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池原、皆藤が9位争い。

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1周目終了時のオーダー。トップ2が後続をやや引き離す格好。

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思わず首位に躍り出た加野だったが、Bクラスでトップを走るのはもちろん初めてのことだ。最後まで冷静にレース運びが出来るだろうか。

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一方で初参加となる#27井口も淡々とペースを作っていく。逆に#27竹内は、いつも序盤のミスでピンチに陥るケースが多いが、今回もスタートは決まらなかった。

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その後方には成長著しい加藤と、これを追う#26古溝。愛機GSXR600はFIエラーが出てドック入りしていたが、レース専用としたことで問題をクリアした。

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さらにその後ろでアグレッシブな走りを見せるのは押田CBR。スタートでふたつポジションを落としてしまったが、ラップタイムは28秒台に入る素晴らしいものだ。追い上げなるか。

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3台のリッターSSによる7位争い、その先頭に立っているのは笈川。

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その後ろにはZX10Rの山本。

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やや間を置いてS1000Rの池原。

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ロスマンズカラーとなったF4で3コーナーを立ち上がっていくのは皆藤。

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快走を続けるトップの加野。

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2番手の井口は、ややここから離れてしまう。

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竹内はさらにこの2台から遅れる格好となった。彼自身はベストラップを更新するほど好調であり、しかもポールスタートであったにも関わらず、トップとはどんどん差が開いていく。なぜ………!?

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さらにそこへ、どんどん調子を上げている加藤CBRが詰め寄っていく。

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どうやら予選タイム(29秒016)を大きく上回るペースで周回しているようだ。

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さらにそのイン側には古溝。

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古溝も練習では28秒前半まで出ており、やはり予選タイム(29秒016=加藤と同タイム)よりも早いペースで周回していることになる。

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そしてその後方でフォーカスしているのは押田。

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1コーナーのブレーキングを開始する笈川。イエロー&ブラックカラーのコントラストが美しい。

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トップの加野がグイグイと後続を引き離す力走で早くもレースは折り返しを迎える。




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初参加ながらもいいペースで周回を重ねる井口、さらに好調の竹内という2~3番手に、一切付け入る隙を与えず周回ごとに後続を引き離していく加野。

それもそのはず、なんとこの決勝においては、予選タイム(28秒578)を大きく上回る27秒台で周回していたのである。もちろん自己ベストを更新しながらの快走となった。

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予選タイムではそれほど大きな差ではなかったが、しかし決勝ではAクラス並みのアベレージタイムとなり、レース後半には周回遅れが出るほどのタイム差となった。

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9位走行中の池原の背後に、トップの加野が迫る。

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一方で井口は単独2位を走行。

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これになんとかして追いつきたい竹内だったが………

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加野と同じくやはりこの決勝で大きくタイムを伸ばしてきた加藤が………

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竹内のすぐ背後につけてチャンスをうかがっている。先月からは1秒以上もアベレージタイムが上がっている。

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さらにその後ろには古溝もつけており、3位争いは混沌としてきた。

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見事といえるハイペースでGSXR1000を走らせる加野。昨年9月初参加時はここからスタートしたが、マシンの乗り換え、そしてサシ塾参加など精力的な走りこみで、ここへ来て一気にレベルアップを果たしているオーバーフォーティだ。タイヤはディアブロコルサSC2を選択。

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一方2番手を走る井口は、梨塾勢においては恐らく初といえるタイヤD211GPを履く。UKダンロップスリックに溝を入れただけというこの超ハイグリップタイヤで、塾長は筑波の先導中に愛機GSXR1000で1秒台をマークしたというほどリッターマシンには適したタイヤだそうだ。

但し唯一の欠点はタイヤウォーマーがなければ機能しないことだろう。自走組には事実上選択できないタイヤでもある。

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後半に入りやや走りに疲労の色が見え始めた竹内に対し………

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4番手の加藤はさらに勢いを増す。

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残り3LAP、逆転はあるか。

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さらに古溝もこの背後に忍び寄る。

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押田は29秒フラット近辺でラップ中。

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チラリとホームストレートを見やる笈川。

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フロントフォーク上面からアジャスターが見えなくなるほどイニシャルを締めこんで挑んだ山本。

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その山本が最終盤に逆転を狙う。

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ここからやや離れて9位を走行中の池原S1000RR。

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皆藤はその背後をピタリとマーク。

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レース後半もペースを落とさずに力走を続ける加野。

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いよいよファイナルラップへ突入。

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2位の井口が単独通過後、

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その後方では苛烈な3位争いが続く。

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完璧なペース、冷静な判断力、そして力強い独走でレースを走り抜いた。

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他の塾生が見守る中最終コーナーを立ち上がり………

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ついに初優勝達成。

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その後方では7位争いに2位の井口が混ざって最終コーナーを立ち上がり………

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それぞれ順位の変動なくゴール。

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また最後まで続いた3位争いも………

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竹内、加藤という順のままゴールとなった。

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CB1300SBで梨本塾初参加から僅か半年でBクラス優勝、しかもベストラップは27秒台という素晴らしい結果を残した加野GSXR1000。

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その活躍に観客からも惜しみない拍手が送られる。

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当初はかなり無謀にも思えた「R」への乗換えだったが、本人の弛まぬ努力によって、ここまで登り詰めることに成功した。今後はまずセーフティな27秒台アベレージを目指したうえで、Aクラス常連となることが目標となるだろう。

余談になるが、Bクラス5位までは完全にオーバーフォーティ世代が独占していた。

「異常に強い40代」

これが今の梨本塾の特色でもある。いま、もっとも成長著しいのもこの世代である。

つづく。

文中敬称略。ご了承下さい。

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