第7回 梨本塾 なし耐 レポ③ K-RUN-GP Aクラス(25LAP)
いよいよ2012年なし耐決勝が始まろうとしている。
※ 今回の掲載写真はクリックで超拡大するものがありますのでレポート合わせてぜひともお楽しみ下さい。
梨塾にとって夏の風物詩ともいえるこのイベントだが、毎年梅雨明け間近という時期に行われるだけに参加者にとっては厳しい決勝でもある。
ちなみに昨年のなし耐を制したのは………。
レポートからも相当な熱さがうかがえる。
決勝は8台の精鋭が終結。フロントローからセカンドローまで、4台のCBR600RRが占め、1台のデイトナが割り込む格好。今回の予選では、600が5台、1000が2台、そして750が1台。Aクラスボーダーは28秒140というものだった。
全車整列後、グリーンフラッグを待つ。
「グリーンフラッグタイミングは毎回ランダムにしている。長いときもあれば、短いときもある。但し、A~Dクラスそれぞれで大きくタイミングを変えることはない。つまり、Aが長ければ他のクラスも長め、その逆もまた然り(塾長)」
モトGP中継でバレンティーノ・ロッシなどトップレーサーが、前座レースのスタートをピットから見つめていることがよくあるが、それはこういった理由からである。”すなわち、スタートタイミングそのもはレース毎にランダムだが、その日を通じて行われる各レースのタイミングに大差はない”
これはスタート時の事故を減らすために、現在世界中のレースで適用されているルールでもある。
だが、そう考えてみると「では初めのクラスはどうなるのか」という疑問が湧く。モトGPではモト3クラスが、そして梨本塾K-RUN-GPではAクラスがこれに該当するが、当然最初のクラスはその日の傾向を知る由もない。
したがって、もっとも緊張を強いられ、かつフォーカスしなければならない瞬間でもある。
この日のタイミングは「長め」だった。この時点でフラッグは動いておらず、恐らく出走した全員にとって永遠にも感じられる「間」となっただろう。
そしてここでセカンドポジションの篠塚が僅かに動いてしまう。
これにつられるように………
3番手の坂垣内もやや前へ出てしまう………
完全に前に出てしまった2台。しかし山中は微動だにしていない。フラッグは未だ掲げられたままだ。
「ヤバッ」
思わずサイドラインを確認する坂垣内。そして二人の指はブレーキレバーへ。
次の瞬間、ようやくフラッグが振り下ろされる。
戸惑いを見せる篠塚、坂垣内を尻目に………
山中がロケットスタートを決める。先月とは打って変わった好ダッシュだ。
トップは山中、2番手に坂垣内、3番手に篠塚、4番手に生駒、5番手に佐々木………
その佐々木のインを狙う中尾、7番手に八木、さらにこの後方8番手に加野。
中尾が5番手を奪い、佐々木は6番手へ。レースディレクションは即座にフライングペナルティを検討。モトGPや全日本では動いた瞬間にペナルティだが、梨本塾の場合は「得をしたかどうか」がポイントになる。
この結果、篠塚、坂垣内の両名とも一瞬立ち止まってしまったことから「優位には立っていない」と判断し、ノーペナルティとなる。
山中を筆頭に帝王コーナーを立ち上がるトップグループ。
長い25LAPの幕開けだ。
1周目終わりのオーダー。
6秒台で周回できる山中、そして篠塚の間に坂垣内が入り込む格好だ。
4位に生駒を置き、その後方5番手争いは中尾を筆頭に4台。
序盤からハイアベレージを狙うか。トップ山中CBR600RR。
生駒デイトナ、中尾ハルクプロレースベース、そしてドッグファイトFZ750を駆る佐々木(重)。
今回新たにフロントフォークのバネレートを硬いものに換装、さらに初のディアブロコルサを導入して気を吐く八木R1、そして絶好調の加野GSXR1000。
山中の安定した1コーナーアプローチ。これでイン側の足が開けば原田哲也選手にかなり近似する。
4位生駒がやや離され始める。
ほとんどフルストックといえるナンバー付きCBR600RRでもここまでの走りが出来る―。CBRの開発者がこの0からの軌跡を見ればきっと喜ぶに違いない。ポケバイ上がりでもレーサーでもなく、一人のバイク乗りとしてここまで成長した。
さらに発売当事塾長も大絶賛したABS付CBRの開発者も、サーキットでこれほど元気に走る姿を見れば目尻を下げるだろう。アンチロックブレーキと前後連動システムを最大限生かした坂垣内の走り。
逆にレースベースは梨本塾で苦労する。HRCの開発陣にもぜひここへ足を運んでもらって現状を認識していただきたい。今年ノーマルベースからレースベースへと乗換えを行い、なかなかタイムが更新できずにいる篠塚。すでにフロントフォークはスタンダードベースへ、そしてリヤサスはオーリンズに換装されている。
この3台が序盤から激しくトップ争いを展開することになった。装着タイヤは全員がディアブロSCシリーズ。
同じCBRながら、まったく走り方の違う2人。ベストラップでは篠塚が1秒ほど勝るが、ディープブレーキングの坂垣内に隙は見つけられるか。
後方についたまま、周回を消化していく。
すると突然篠塚がペースダウン………トラブルか!?
そこにすぐに生駒が追いついていく。
トップ3よりからは若干離されていたが、それでも7秒中盤程度の安定したスピードで4位集団を引っ張る。
後方に中尾、佐々木、八木、そして写真枠外に加野と続く。
一旦坂垣内と差の開いた篠塚だったが、すぐにこれを挽回。どうやらペースメイクしているようだ。
今回のタイムアタックではニューマシンレコードを更新してもいる。ようやくレースベースの特性もつかめてきたか。
一方6位争いの先頭に立つのは佐々木FZ750。ドッグファイト製のハードチューン仕様で、前後足回りはR6のものが移植されているが「思ったよりもぜんぜん普通に走る(塾長)」とのことで、その潜在能力は高そうだ。
前回参加時には燃料系の調整に手間取り、なんとCクラスでの出走となったが、今回のなし耐ではしっかりとセットアップを出してきたようだ。
その後方で八木もペースアップ、ついにこの決勝では27秒台に入れてきた。
さらに事前走行でベスト更新している加野も27秒台で猛追。
08後半~09前で破竹のAクラス5連勝を挙げた佐々木の背後を脅かす。
その集団の前を走るのは中尾CBR600RRハルクプロレースベース。
4位の生駒とほぼ同じペースで周回する。
3位を走る篠塚は、無理に仕掛けていない様子で、さらにレースを使ってタイムアタックをしているようだ。
その証拠写真。ラップショットに目をやっている。長丁場だけにパッシングにばかり気をとられていると無駄に体力を消耗しかねない。レース巧者ならではの作戦に見えたが………。
そんなことは露知らず全力疾走を続ける坂垣内。
その後方でまさかの………。
最終コーナー進入で、フロントを滑らせた篠塚がスリップダウン。幸い怪我はなかったが。これでリタイヤを余儀なくされる。恐らくタイムアタックに入ろうとした矢先のアクシデントだった。好事魔多し。
しばし30km/hキープのイエローコーションとなり、数周後、グリーンフラッグが提示されレースはリスタートが切られた。
アクシデントがあっても動じない山中の走り。
最大のライバルであった篠塚の脱落により、気分的には大分楽になったのではないだろうか。
同じく坂垣内もこれで単独2位へ。
その後方では3位争いを先行する生駒デイトナと、
その背後に忍び寄る中尾CBR。
長いレースもいよいよ後半戦へ。
次回8月26日(日)第8回梨本塾、デタラメ価格で受付開始。
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一方白熱して止まないのは6位争い。
ややペースの上がりきらない佐々木に、八木、加野のリッターSS郡が容赦なく襲い掛かっていく。
なんとかしてインを割りたい八木R1だが、佐々木FZの加速、そして減速は想像以上に鋭く、マシン的なアドバンテージはない。このままでは打つ手がないが………。残りは8周。
ベテラン佐々木を攻略することは出来るか。
さらにその後方からは山中が迫ってくる。
一人旅となってもペースを緩めることなく前方を見据える。
ここで混乱を避けるためにブルーフラッグが提示されるが………
これにきちんと反応できたのは、集団の先頭を走る佐々木だけだった………。
佐々木は1コーナーでインを開け後方に進路を譲ったものの、ブルーフラッグに気づかなかった八木、及び加野の両名は、ここぞとばかりにそのインサイドを突いて見せた。
翌周のブルーフラッグで山中は先行できたものの、そもそも提示前の状態(佐々木、八木、加野という順)には戻っていない。
しばらくしてこれに加野が気づき………
佐々木の後方に回る。K-RUN-GPの場合、元の状態に戻れば余程悪質ではない限りペナルティは課されない。
しかしそれに気づかぬ八木は、好調さも手伝ってペースアップ。佐々木を引き離していく。
どうやらタイヤ交換とセッティング変更は当たったようで、一人になってからのペースアップが著しい。
その後方で佐々木はやるせないブルーフラッグ対応にもがきながら、元々自分の愛機でもあったR1のテールを見つめるしか術がなかった。
もはや致命的ともいえる距離となったが………。
一方トップ山中は快調そのもの。元来暑さは得意ではないというが、精神的、肉体的なコントロールが出来れば疲労は最小限に抑えられることを体現している。
少しずつ離れていく山中を目で追いながら、しかし手を抜かない坂垣内。
最後まで諦めない走りが身上だ。
生駒もタレない。レース最終盤、当然疲れているはずだが、離れていったのは年下の中尾であった。梨本塾における40代は、いまやもっとも粘り強い世代ともなっている。
灼熱のトミンに、しぶときディープブルーが映える。
長丁場となったレースも、いよいよファイナルラップへ突入。
トップ山中は快調にS字コーナーを駆け抜けていく。
一方8位を走る加野は最後の追い上げを見せたいところだったが………
なんと最終ラップ突入直前に最終コーナーでスリップダウンを喫してしまう。
路面温度の上昇により、フロントタイヤが耐え切れなくなったのだろう。
幸い怪我はなかったが、しかしレース終了直前の悔しいリタイヤとなる。
転倒処理のために再びイエローコーション状態へ。
すでに最終ラップに入っていた山中は………
このイエローコーション状態のままチェッカーへ。
磐石ともいえる戦い方で、見事今期三勝目を飾った。おめでとう!
2位には最後までペースを緩めなかった坂垣内。3位に生駒、4位に中尾と続いた。
レース終了後、完走を称えあう山中、坂垣内。そしてその後方でなにやらモメている佐々木、八木の両名。
どうやらブルーフラッグ対応についての話し合いのようだ。
しかしレースディレクションは当然これを確認済みであったため、ペナルティとして八木選手の1ポジションダウンを決定する。レースシーンにおいては、いかなる状況であってもフラッグルールが最優先される。
晴れて今期三勝目を飾った山中。しかもなし耐ではシリーズランキングポイントが倍増となるため、一気に50ポイントを荒稼ぎし、2位の坂垣内との差を拡げている。
年間シリーズランキングに関しておさらいをしておくと、A~Dクラスそれぞれ優勝者には25ポイント(なし耐などでは特別加算あり)が加えられ、シリーズ総合ポイント上位者には歳末チャンピオンズカップにて様々な豪華賞典、特典が与えられる。
シリーズポイントに関しては各クラス間に点数差がないため「一年間頑張った人」誰もが入賞するチャンスを持っている。いよいよシーズンも後半戦へ差し掛かり、ランキング争いも佳境に入っていくことになるだろう。
文中敬称略。ご了承下さい。
つづく。
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この記事の中に掲載されている写真の未圧縮原板(~5MB程度まで)を廉価販売しております。
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メールタイトルには「第○回梨本塾写真希望」と明記してください。
※ 写真によっては対応できないことがありますのでご了承下さい。
また、本記事に掲載されている写真は梨本塾参加者の方に限りブログなどでの二次使用可能とします。
その際は必ず以下梨本塾クレジットをお願いいたします。
写真提供:梨本塾 http://kei74moto.client.jp/
なお、写真点数に関わらず、記事の前後いずれかに挿入してくださればOKです。
カメラ: 梨本塾オフィシャル 影兄 中尾氏 岡卓
【ご注意】当ブログ内に掲載されているすべての文章、写真の無断転載、転用を禁止します。
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中尾が5番手を奪い、佐々木は6番手へ。レースディレクションは即座にフライングペナルティを検討。モトGPや全日本では動いた瞬間にペナルティだが、梨本塾の場合は「得をしたかどうか」がポイントになる。
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序盤からハイアベレージを狙うか。トップ山中CBR600RR。
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山中の安定した1コーナーアプローチ。これでイン側の足が開けば原田哲也選手にかなり近似する。
4位生駒がやや離され始める。
ほとんどフルストックといえるナンバー付きCBR600RRでもここまでの走りが出来る―。CBRの開発者がこの0からの軌跡を見ればきっと喜ぶに違いない。ポケバイ上がりでもレーサーでもなく、一人のバイク乗りとしてここまで成長した。
さらに発売当事塾長も大絶賛したABS付CBRの開発者も、サーキットでこれほど元気に走る姿を見れば目尻を下げるだろう。アンチロックブレーキと前後連動システムを最大限生かした坂垣内の走り。
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この3台が序盤から激しくトップ争いを展開することになった。装着タイヤは全員がディアブロSCシリーズ。
同じCBRながら、まったく走り方の違う2人。ベストラップでは篠塚が1秒ほど勝るが、ディープブレーキングの坂垣内に隙は見つけられるか。
後方についたまま、周回を消化していく。
すると突然篠塚がペースダウン………トラブルか!?
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トップ3よりからは若干離されていたが、それでも7秒中盤程度の安定したスピードで4位集団を引っ張る。
後方に中尾、佐々木、八木、そして写真枠外に加野と続く。
一旦坂垣内と差の開いた篠塚だったが、すぐにこれを挽回。どうやらペースメイクしているようだ。
今回のタイムアタックではニューマシンレコードを更新してもいる。ようやくレースベースの特性もつかめてきたか。
一方6位争いの先頭に立つのは佐々木FZ750。ドッグファイト製のハードチューン仕様で、前後足回りはR6のものが移植されているが「思ったよりもぜんぜん普通に走る(塾長)」とのことで、その潜在能力は高そうだ。
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その後方で八木もペースアップ、ついにこの決勝では27秒台に入れてきた。
さらに事前走行でベスト更新している加野も27秒台で猛追。
08後半~09前で破竹のAクラス5連勝を挙げた佐々木の背後を脅かす。
その集団の前を走るのは中尾CBR600RRハルクプロレースベース。
4位の生駒とほぼ同じペースで周回する。
3位を走る篠塚は、無理に仕掛けていない様子で、さらにレースを使ってタイムアタックをしているようだ。
その証拠写真。ラップショットに目をやっている。長丁場だけにパッシングにばかり気をとられていると無駄に体力を消耗しかねない。レース巧者ならではの作戦に見えたが………。
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最終コーナー進入で、フロントを滑らせた篠塚がスリップダウン。幸い怪我はなかったが。これでリタイヤを余儀なくされる。恐らくタイムアタックに入ろうとした矢先のアクシデントだった。好事魔多し。
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アクシデントがあっても動じない山中の走り。
最大のライバルであった篠塚の脱落により、気分的には大分楽になったのではないだろうか。
同じく坂垣内もこれで単独2位へ。
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最後まで諦めない走りが身上だ。
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