2013年度 第1回 梨本塾 レポ③ K-RUN-GP Aクラス
強い日差しを受けて気温、路面温度ともに急上昇したトミンモーターランド。午前とは打って変わって秋のような爽やかな風が吹いている。

その中でまずはK-RUN-GP、Aクラス決勝が始まった。

異常低温ともいえた先月同様、レース前に今回もローリングスタートで行うと発表があった。

このためまずはフリー走行に入って、グリッド順位通り追い越し禁止のまま数分間周回する。

乗り2LAPからサインボードが提示され、「0」になった瞬間にスタートというものだ。なるべくタイヤを冷やさないための措置である。

このフリー走行ではポールシッターが重責を担う。あくまで自分のペースではなく、クラス全体のスピードを判断しながらタイヤを温めねばならないのだ。後続に必要以上にスペースが空いてしまった場合には、ペースコントロールをして適正な距離へと補正しなければならない。
Aクラスではその役を篠塚が担った。隊列が整い充分にタイヤが温まってきたところで………

「0」表示が出されてグリーンフラッグスタート。各車一斉に1コーナーへとなだれ込んでいく。

タイムアタック順位のままS字へ。その中で7番手の磯山TZRと………

皆藤CBR600F4がやや出遅れる格好だ。

午前中はマイナス路温だったS字を無事にクリア。

同じく低温だった帝王コーナーも慎重に回って、

トップグループは3コーナーへ。

篠塚、坂垣内、渡邉、生駒、山中、榎本。

そして磯山、皆藤と順位に変動はない。

ローリングスタートでは、スタート直後に混乱が起きるケースが少ないため、比較的スムースな進行となるが、今回のAクラスもまさにそんな幕開けとなった。

6位までが一丸となって2周目へ。

磯山、皆藤もこれに続く。

今回のメンバーの中では予想通りのフォーメイションといえるが………

トップ6の中で唯一自走の#3山中のみ、未だ慎重なペース。恐らくタイヤ左サイドの温度が上がらないのだろう。

それが影響してか、4位生駒との差が僅かずつ開いていく。

一方トップを快走する篠塚だったが………

レースというよりはまるで後続へのレッスンとでもいうように………

無理のないペースで周回をこなしているといった印象だ。

坂垣内、渡邉、生駒らもこれに呼応して背後に喰らい付いていく。

1コーナーブレーキング、篠塚CBR600RR。

同坂垣内CBR600RR。

その直前、渡邉GSXR1000K6。

生駒デイトナ。

山中CBR600RR。

定点による3コーナークリップ付近の各車。







各車フロントタイヤの左側(写真では右側)に、アスファルト路面の補修跡であるコンクリートがあるのが分かるだろうか。
「あれが自分が正しいライントレースをしているかどうかのバロメーター。乗れているとき、マシンが調子いいとき、タイヤがグリップしているときは、自然にあの内側を通る(塾長)」
とのこと。このときはトップの篠塚から皆藤まで、僅かながらに外側を走行しているのが見て取れる。

27秒中盤から前半といったペースで周回を重ねるトップグループ。

このペースであれば、坂垣内も渡邉もしっかり追従することが出来る。

その後方、生駒は若干だが遅れ始めた。

山中のペースも上がっていない。

さらにそこからやや間を開けて榎本。

榎本との差を一瞬詰めた磯山だったが、そこからペースが上がらない。

実質的なAクラスデビューといえる皆藤も必死の走りで前を追う。

「トミンはこうやって走るんですよ」
トップ篠塚からはそんな声が聞こえてきそうな雰囲気だ。

この時期のバイクとの接し方をよく知っている理想的な走り。

それにつられるように後続二人の走りも洗練されていく。やはりレースというより、篠塚塾といった感じの状況だ。

その3台になんとかして追いつきたい4位の生駒。

レースは状況が動かぬまま、早くも残り半分へ。

生駒、山中のディスタンスもそのままだ。
次回2月24日(日)第2回梨本塾は【人気の通常】併催。
現在早割実施中。~2/12(火)23:59まで!
ほとんどの方が優遇価格で参加できます!
初参加の方や久しぶりの方、サシ塾参加の方
さらにレディースも 割引設定アリ!
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いますぐ>>コチラから。

相変わらず27秒台のペースで周回を重ねるトップグループ。

この中でもっとも気を吐いているのは唯一のリッターSSを駆る若手渡邉かもしれない。

これほど間近でAクラスのトップと長時間走るのも初めての経験だろう。なんとかして先輩の背中を超えたいところだ。

一方実質的には初のAクラス、単独8位を懸命に走る皆藤だったが………

その背後には早くもトップグループが急接近。

目の前に標的が現れて俄然ペースが上がる。ぶら下がった餌はけして見逃さない。

肉食猛獣が草食動物に襲い掛かるようにして勢いを増す。

しかしコントロールラインではブルーフラッグが提示された。

これに気付いた皆藤はクリーンに進路を譲って、集団にレコードラインを譲り渡す。

このおかげで混乱なくトップグループはバックマーカー処理を行い………

すぐにもとのフォーメイションに戻った。

しかしさらにその背後には生駒が忍び寄る。

Aクラス常連たちによる際限ない襲撃。初めてここを走るものが必ず受ける「これぞ洗礼」ともいえる瞬間だろう。

単独の7位は磯山TZR250R。

要所要所でペースを引き上げるトップの篠塚。

トップグループからやや遅れて生駒、そして山中。

5番手の山中がややその差を詰めてきたか。残りは5周だ。

動かないトップグループ、さらに動かせない篠塚の磐石走り。

懸命に追走する後方の坂垣内、渡邉も掌の中といった感じか。

残りは3周。

その後方で山中がペースアップ、ついに生駒の背後を捉えた。

なんとか最後にひと勝負しかけたい坂垣内、そして渡邉。

そしてレース最終盤、単独7位磯山の後方に………

トップグループが迫る。

恐らくこれがラストチャンスだ。各自それを知った上でワイドオープン。

しかしホームストレートの加速から1コーナーブレーキングでは、しっかりと篠塚が走りを締める。

これで坂垣内にはチャンスがなくなったが、しかしその後方からは渡邉が………

一発勝負へ。

僅かに開いたインサイドめがけてマシンを滑り込ませる。トップグループにラインを譲った磯山を含めて三台がひとつのコーナーで重なる格好。

しかしインは割り切れず。坂垣内が2位を死守した。

さらにその後ろでは生駒もラストスパート、追いついてきた山中に付け入る隙を与えない。

その後方では皆藤の背後に単独6位の榎本が追いついた。

ここまでがトップと同一周回だ。

榎本がホームストレートで皆藤を抜きにかかる頃、トップグループは最後のチャンスポイントでもある3コーナーへ。

しかしここでも順位は動かず。

そのまま最終コーナーへと進入し………

ホームストレートへ。

まさに「篠塚塾」といった感のある13年度開幕戦Aクラスを………

磐石の走りで11年度チャンプが制した。

2位に坂垣内、3位に渡邉。

そして7位磯山を挟んで、4位には生駒、5位に山中。

6位に榎本、8位に皆藤の順でゴール。

「先生ありがとうございました!」
見事な引率ぶりで圧巻の勝利をものにした篠塚と、その背後を走ってひたすら学んだであろう坂垣内、渡邉が健闘を称え合う。

「こんな感じでどうでしょうか?」
ゴール後、塾長にそう笑った篠塚。速くなってからもけして奢らず練習を重ねているからこその自負だろう、まさにこの時期の梨本塾にふさわしい走りでしっかりと優勝してみせた。

今年も梨本塾の、そしてトミンの顔役として大活躍してくれそうだ。
つづく。
文中敬称略。ご了承下さい。
この記事の中に掲載されている写真の未圧縮原板(~5MB程度まで)を廉価販売しております。
3カット1セットで1000円~より。
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写真提供:梨本塾 http://kei74moto.client.jp/
なお、写真点数に関わらず、記事の前後いずれかに挿入してくださればOKです。
カメラ: 梨本塾オフィシャル & 影兄
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強い日差しを受けて気温、路面温度ともに急上昇したトミンモーターランド。午前とは打って変わって秋のような爽やかな風が吹いている。

その中でまずはK-RUN-GP、Aクラス決勝が始まった。

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トップグループは3コーナーへ。

篠塚、坂垣内、渡邉、生駒、山中、榎本。

そして磯山、皆藤と順位に変動はない。

ローリングスタートでは、スタート直後に混乱が起きるケースが少ないため、比較的スムースな進行となるが、今回のAクラスもまさにそんな幕開けとなった。

6位までが一丸となって2周目へ。

磯山、皆藤もこれに続く。

今回のメンバーの中では予想通りのフォーメイションといえるが………

トップ6の中で唯一自走の#3山中のみ、未だ慎重なペース。恐らくタイヤ左サイドの温度が上がらないのだろう。

それが影響してか、4位生駒との差が僅かずつ開いていく。

一方トップを快走する篠塚だったが………

レースというよりはまるで後続へのレッスンとでもいうように………

無理のないペースで周回をこなしているといった印象だ。

坂垣内、渡邉、生駒らもこれに呼応して背後に喰らい付いていく。

1コーナーブレーキング、篠塚CBR600RR。

同坂垣内CBR600RR。

その直前、渡邉GSXR1000K6。

生駒デイトナ。

山中CBR600RR。

定点による3コーナークリップ付近の各車。







各車フロントタイヤの左側(写真では右側)に、アスファルト路面の補修跡であるコンクリートがあるのが分かるだろうか。
「あれが自分が正しいライントレースをしているかどうかのバロメーター。乗れているとき、マシンが調子いいとき、タイヤがグリップしているときは、自然にあの内側を通る(塾長)」
とのこと。このときはトップの篠塚から皆藤まで、僅かながらに外側を走行しているのが見て取れる。

27秒中盤から前半といったペースで周回を重ねるトップグループ。

このペースであれば、坂垣内も渡邉もしっかり追従することが出来る。

その後方、生駒は若干だが遅れ始めた。

山中のペースも上がっていない。

さらにそこからやや間を開けて榎本。

榎本との差を一瞬詰めた磯山だったが、そこからペースが上がらない。

実質的なAクラスデビューといえる皆藤も必死の走りで前を追う。

「トミンはこうやって走るんですよ」
トップ篠塚からはそんな声が聞こえてきそうな雰囲気だ。

この時期のバイクとの接し方をよく知っている理想的な走り。

それにつられるように後続二人の走りも洗練されていく。やはりレースというより、篠塚塾といった感じの状況だ。

その3台になんとかして追いつきたい4位の生駒。

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一方実質的には初のAクラス、単独8位を懸命に走る皆藤だったが………

その背後には早くもトップグループが急接近。

目の前に標的が現れて俄然ペースが上がる。ぶら下がった餌はけして見逃さない。

肉食猛獣が草食動物に襲い掛かるようにして勢いを増す。

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このおかげで混乱なくトップグループはバックマーカー処理を行い………

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しかしさらにその背後には生駒が忍び寄る。

Aクラス常連たちによる際限ない襲撃。初めてここを走るものが必ず受ける「これぞ洗礼」ともいえる瞬間だろう。

単独の7位は磯山TZR250R。

要所要所でペースを引き上げるトップの篠塚。

トップグループからやや遅れて生駒、そして山中。

5番手の山中がややその差を詰めてきたか。残りは5周だ。

動かないトップグループ、さらに動かせない篠塚の磐石走り。

懸命に追走する後方の坂垣内、渡邉も掌の中といった感じか。

残りは3周。

その後方で山中がペースアップ、ついに生駒の背後を捉えた。

なんとか最後にひと勝負しかけたい坂垣内、そして渡邉。

そしてレース最終盤、単独7位磯山の後方に………

トップグループが迫る。

恐らくこれがラストチャンスだ。各自それを知った上でワイドオープン。

しかしホームストレートの加速から1コーナーブレーキングでは、しっかりと篠塚が走りを締める。

これで坂垣内にはチャンスがなくなったが、しかしその後方からは渡邉が………

一発勝負へ。

僅かに開いたインサイドめがけてマシンを滑り込ませる。トップグループにラインを譲った磯山を含めて三台がひとつのコーナーで重なる格好。

しかしインは割り切れず。坂垣内が2位を死守した。

さらにその後ろでは生駒もラストスパート、追いついてきた山中に付け入る隙を与えない。

その後方では皆藤の背後に単独6位の榎本が追いついた。

ここまでがトップと同一周回だ。

榎本がホームストレートで皆藤を抜きにかかる頃、トップグループは最後のチャンスポイントでもある3コーナーへ。

しかしここでも順位は動かず。

そのまま最終コーナーへと進入し………

ホームストレートへ。

まさに「篠塚塾」といった感のある13年度開幕戦Aクラスを………

磐石の走りで11年度チャンプが制した。

2位に坂垣内、3位に渡邉。

そして7位磯山を挟んで、4位には生駒、5位に山中。

6位に榎本、8位に皆藤の順でゴール。

「先生ありがとうございました!」
見事な引率ぶりで圧巻の勝利をものにした篠塚と、その背後を走ってひたすら学んだであろう坂垣内、渡邉が健闘を称え合う。

「こんな感じでどうでしょうか?」
ゴール後、塾長にそう笑った篠塚。速くなってからもけして奢らず練習を重ねているからこその自負だろう、まさにこの時期の梨本塾にふさわしい走りでしっかりと優勝してみせた。

今年も梨本塾の、そしてトミンの顔役として大活躍してくれそうだ。
つづく。
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※ 写真によっては対応できないことがありますのでご了承下さい。
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