２０１４年度 第１１回 梨本塾 トミンモーターランド レポ④ Ｋ－ＲＵＮ－ＧＰ Ｂクラス
１１月梨本塾、二つ目のレースは、Ｋ－ＲＵＮ－ＧＰ Ｂクラス決勝―。
タイムアタックでＢクラスとなった全１１台がグリッドに集結。フロントローにはＲ１、ＣＢＲ６００ＲＲ、そしてパニガーレＳが居並ぶ。
勢いよく日章旗が振り下ろされて、決勝がスタート。
好スタートを切ったのは、予選３番手から飛び出した安野パニガーレＳ。
外からポールポジションスタートの中村Ｒ１が仕掛けるが………
安野がインを死守。
そのまま１コーナーを制する。３番手には山中ＣＢＲ６００ＲＲ、４番手に高島デイトナ６７５、５番手に伊藤ＺＸ１０Ｒ、６番手に大塚Ｓ１０００ＲＲと続き………
さらにその後方７番手に田口ＲＧＶ－γ２５０ＳＰ、８番手に金持ＴｕｏｎｏＶ４Ｒ、９番手に竹内ＭＴ－０７、１０番手に川畑Ｓ１０００Ｒ、１１番手に佐々木Ｒ６。
集団は帝王コーナーから３コーナーへ。ここで＃６９佐々木がワンポジションアップの１０番手へ浮上。
トップは安野、２番手に中村。この二人が一気に後続を突き放す。
予選は２８秒２と「不発」に終わった安野パニガーレＳ、一方で２７秒７をマークしながらも、僅差でクラスダウンとなった中村Ｒ１。果たして軍配はどちらに。
その後方では、調子を崩したままの山中が３位争いの集団を引っ張る。
予選では波に乗りきれなかった安野だが、しかしこの決勝ではすぐに２７秒台に突入、Ｂクラスとは思えない超ハイペースでレースを引っ張る。
３番手以降は２８秒前半から中盤といったペース。
ここで初参加の金持が田口に仕掛けて………
インを奪取。７番手に浮上。
さらに後続を引き離して前を追う。
安野と中村が２７秒後半というラップペースなのに対して………
３位争い集団トップの山中から………
７位の金持までは、２８秒前半ペース。
さらにその後方では………
初参加で午前Ｄクラスから二階級特進を果たした佐々木が………
ベテラン竹内に襲いかかってさらにワンポジションアップ、９番手へ。
トップに立ってなお快走する安野、タイムを２７秒中盤にまで引き上げる。中村も懸命に追走。
一方、どうしてもペースアップしきれない山中を、この日午前に初めて「２７秒台をマーク」した高島がハードプッシュ。
さらにその後方では伊藤を筆頭に、３台のリッタークラスによる戦いが繰り広げられる。
田口を先頭とした８位争いでは………
＃５１竹内がワイドオープン………
と思いきや、ミスプッシュのようだ。突然の屹立に、思わず顎を上げてアクセルを緩めた。
なんとか前と差を詰めたい山中、そしてその山中を抜き去りたい高島だったが………
トップ２はハイペースでどんどん後続を引き離してく。
ともにバンク角の深いリッターＳＳ乗り。マシンを振り回して互いを牽制。
こちらはＣＢＲとデイトナという、ミドルバトル。
その後方、リッター３台による争いは、より混沌としてきた。
８番手を走る田口のインにマシンを滑り込ませたのは………
またしても佐々木。
これでスタート直後から、すでに３ポジションもアップした。
さらにその後方、１０番手争いでは………
ブレーキングミスした竹内の内側から………
すかさず川畑がプッシュ。
これで１０番手へと浮上する。
同一周回でライバルを抜き去った＃６９佐々木と………
＃４３川畑が、さらにガスオン、ペースアップ。
一方トップ争いは、一瞬も緩むことなくハイペースラップが続いている。
３位争いでは＃２３高島が再三にわたってインを狙うものの………
山中がそれを許さない。
５位争いも、状況はやや膠着したか。
８位集団のトップに立った＃６９佐々木だが、さすがにこの先は厳しい。
２８秒前半～中盤といったペースの３位争い。
そこからやや間を開けて、しかしほぼ変わらないペースで走る５位争い。
そしてレースも中盤戦へ差し掛かると………
１１番手竹内ＭＴ－０７の後方には、トップの安野が迫る。
予想よりもかなり早い段階でのバックマーカーとなったが………
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「っちぇ。速い人だけか………」
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１コーナーでレコードラインを明け渡す。ここですかさず安野が前に出たが………
１コーナーへオーバーラン気味に入った中村Ｒ１は、前に出られず。
結果的に一台が割り込む格好へ。
しかし翌周には前に出ることに成功。
さらにその翌周には、また前に現れたバックマーカーをパッシング。
周回遅れを交えながらの、激しいトップ争い。
その後方、より距離を詰めた５位争い。
単独８位には佐々木。
トップは、９位の＃３１田口までをバックマーカー処理。
レース最終盤になってなお………
ガスオンするトップ２。
３位争いでは、未だ山中が踏ん張っている。
そして長く続いた５位争いでは………
１コーナーブレーキングで………
一瞬の隙を突いた大塚Ｓ１０００ＲＲがポジションを奪って前へ。これで大塚が５位、伊藤が６位。さらにその後方７位の金持は………
勢い余ってＳ字でオーバーラン。際どいシーンだったが………
なんとかリカバリー。
事なきを得る。
トップの安野は、７位の佐々木までをも視野に入れて、ラストスパート。
その約１秒後方、２位の中村が田口をパッシングして………
再度安野の後方へ。
その差は１秒。
「先輩」として、調子悪いながらも締めるところを締めて………
高島を封じ込めている山中。最後まで耐えられるか。
伊藤をパスした大塚は、すぐに後続を引き離す快走。
さらにその伊藤に金持が襲いかかるが………
ここでは意地を見せる。
そして７位の佐々木をホームストレートでパッシングしながら………
トップ２はファイナルラップに突入。
２番手の中村も粘りを見せて………
最後のチャンスをねらう。先程の周回よりもコンマ５秒ほど差を詰めてきたが………
万事休す。
ファイナルラップも２７秒台で締めた安野が、今季二度目、Ｂクラス通算二勝目となる勝利をものにした。
だが、前回の勝利とはまるで違うレベルだったといえる。
同じタイミングで出走をしているわけではないのであくまで「タラレバ」だが、このトップ争いは、直前Ａクラスでも６位前後には入賞できるほどの驚異的なラップアベレージだった。
周回違いの単独８位に佐々木、９位に田口。
そして最後の最後にどんでん返しのあったのが………
１０位争い。＃５１竹内が逆転で１０位、悔しい１１位に＃４３川畑。
最後まで耐え抜いた山中が３位、悔しい４位に高島。
終盤にパッシングに成功した大塚が５位、６位に伊藤、７位には初参加の金持。全車が無事にチェッカーを受けた。
「お疲れ様でした」
どれだけレースが白熱しても、チェッカーを受ければ互いの健闘を称え合う。これぞ究極のアマチュアイズム。
「本番にめっぽう強いミスターフェアマン」
こと安野パニガーレＳ。
最近は８４塾会長としても多忙を極めるているようだが、その疲れも感じさせず、今回もとてもいいレースを見せてくれた。
おめでとう！
つづく。
文中敬称略。ご了承ください。
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これを察するに………
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「トミンで４０秒を切れません………」
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なんていう話もあったりなかったり………。
必要なときに必要なアドバイスだけを受ける、後は自由に走りまくり。
これが梨本塾の基本的なスタンスです。
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