2015年度 第4回 梨本塾 ゴル耐 トミンモーターランド レポ⑤ K-RUN-GP 25LAP Bクラス
K-RUN-GP Bクラス戦士たちが続々コースイン。
まずはフリー走行が始まったが………
ここで重大なトラブルが発生。
899パニガーレを駆る柴が、3コーナー立ち上がりで大きな異音とともにリヤタイヤロック、エンジンが止まり、スライドしながら辛うじて転倒せずに最終コーナーで止まった。
原因は不明だが………一つ間違えると非常に大きな怪我になる可能性もあった。ひとまず無事ということで皆が旨をなで下ろす。しかし当然決勝はリタイヤとなる。
さらに予選で転倒を喫した青木が出走前リタイヤとなったため、グリッドに整列したのは全9台となった。
勢いよく日章旗が振り下ろされて、決勝がスタート。
しかしポールポジションの中村が、フロントタイヤを大きくリフトアップさせてしまう。
若干体勢を崩したため………
その隙に#11磯山が前へ。
1コーナー進入時の順位は、磯山ZX12R、中村CBR600RR(RB)、渡邉GSXR1000K6、中尾MT-09、川畑デイトナ675、小島CBR600RR、吉村RSV4R………
片岡FZR250R、影山R6。
3コーナーまで上位グループの順位は動かず。後方では片岡FZR250Rが吉村の前に出て7番手へ。
さらに小島のインを狙うが………ここでは抜けず。
磯山がトップで一周目をクリア。
背後にはピタリと中村が張り付いている。
4番手以降は、若干離れ始めた。
長々とブラックマークを残しながら立ち上がるZX12R、磯山。
なんとかしてこの前に出たい中村。
コーナーごとに攻め立てて、そのスペースを狙う。
トップ2が28秒前半ペース、3番手以降は28秒中盤から………
後半といったペースだ。
トップ2がさらにペースを上げ始め………
2番手の中村もここでもう「ワンプッシュ」というタイミング………
だが―。
まさかのスリップダウンを喫する。
最終コーナーで、フロントタイヤを巻き込んでの転倒だった。
後続もすぐに気付いて合図を送る。これにより、二次事故は回避。
中村にとっては、梨本塾参戦してからこれまでで、初めての転倒となった。
マシンはすぐに引き上げられた。
数周後、イエローコーションからグリーン解除へ。
レースが再開される。
それまでの3位争いは2位争いへ。
渡邉、中尾、川畑の後方からは………
小島も追いついてきた。
さらにその後方には、片岡もしっかりつけている。
トップ磯山はぶっちぎりの快走を続け、バックマーカーの後方へ。
2位争いでは、#28中尾がたびたび仕掛けて………
渡邉に揺さぶりをかける。
渡邉もそれに気付いてガスオン。
しかし………
ミスも出始めて、さらに中尾がプレッシャーを強める。
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8位を走る影山の後方に、トップの磯山。
25LAPというレースの中では………
このバックマーカー処理も大事だが………
よりセーフティな進行を狙い、ここではブルーフラッグが提示される。
ブルーフラッグを振られたライダーは、1コーナーから帝王コーナー進入までキープ・レフトを行い、トップ集団を前に出さねばならない。影山がインをあけて磯山を前へ。
周回ごとに激しさを増す2位争い。
渡邉、中尾ともに久しぶりのK-RUN-GP出走だったが………
ここで仕掛けたのは中尾。
それまで再三に渡って狙っていた3コーナーで………
レイトブレーキング。
インをつく。
渡邉の前へ。
これで2番手へと浮上、しっかり「挨拶」を交わして………
さらにガスオン。
トップの磯山を追う。
単独7番手は、RSV4Rの吉村………
ここにトップ磯山が追いつき………
パッシング。K-RUN-GPでは、例えトップ争いの渦中にあっても「紳士的」であることを忘れずに。
だが………
ここでブルーフラッグによりラインキープ中の吉村を、同一周回の影山がパッシングしてしまう。
「非紳士的便乗抜法はいけません」
ここで影山に再度ブルーフラッグ提示。
本来のポジションである吉村の後方8番手に下がり、元の状態へ。これで混乱なくレースが進行する。
レース終盤、渡邉を抜き去った中尾がペースアップ、徐々に3位グループとの差を拡げていく。
渡邉の後方には川畑が迫り………
さらにその後方には、小島、片岡と続く。
その頃、磯山は一人独走を保ったままいよいよ最終ラップに入り………
余裕を持って………
トップでチェッカーを受けた。
7位に吉村、8位に影山。
最後は後続を振り切っての2位、中尾。
最後まで続いた3位争い、先着は渡邉、4位に川畑。
少し離れての5位に小島、6位に片岡。
スタート前から波乱に満ちたBクラスだったが、ひとまず全員怪我はなし。
ZX12Rでの初優勝を遂げた磯山。
TZR250Rでの活躍が記憶に新しいが、意外なことに、勝利は2013年第11回大会以来。このときも波乱に満ちたレースだった。
このZX12Rでの快進撃が続くか、それとも―。
おめでとう!
つづく。
文中敬称略。ご了承ください。
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