
2015年度 第11回 梨本塾 トミンモーターランド レポ⑤ K-RUN-GP Cクラス

3つめのレースとなるCクラスのライダーがコースイン。

トップから8位までのタイム差は、僅かにコンマ9秒ほどしかない。

ここもまた、激戦区である。

ポールポジションはMT-09、二番手にGPZ900R、三番手にはVTR250と、フロントローには多彩な顔ぶれが並ぶ。

勢いよく日章旗が振り下ろされて、決勝がスタート。

好ダッシュを見せたのは、MT-09の山田。

これまでのNinja250からMT-09に乗り換えての初戦で、幸先のいいホールショットを奪う。
2番手に柴VTR250、3番手には、二列目から捲り上げた小島CBR600RR、4番手には妹尾GPZ900R、5番手に下田S1000RR、6番手に川畑デイトナ675、7番手に津田CBR600RR………

8番手に工藤デイトナ675、9番手に青木Ninja250、10番手に佐藤ZX6R、11番手に堤690DukeRと続く。

スタート直後の帝王コーナー進入では………

久々復帰走となった川畑が、モトGPライダーばりの足さばき。パニックブレーキか。

トップグループは3コーナーへ。

トップの山田が、ややリードを拡げてコントロールラインを通過。

しかしインフィールドでは、2番手の#45柴が追いつく。

4番手の妹尾GPZ900R以下も………

まだまだ数珠つなぎだ。トップ2は山田と柴………

3位争いは小島と妹尾………

5位争いは下田と川畑………

7位争いは津田と青木と、それぞれのペアグループが続く。

ホームストレートで、思わず後方を見やる柴。トップスピードを懸念してのルックバックか。

トップ争いは、30秒を少し下回るペースで推移。6位までそれほど大きなスピード差はない。

7位以降のグループの中で………

まず動いたのは#52佐藤。

クラスアップして初のCクラス入りを果たした#62工藤の背後に迫る。

快調にトップを走る山田が………

周回毎にマシンに慣れていくように見える。

「普段のスポーツ走行で200周走るより、K-RUNで20周走る方が学ぶことは多い」
誰かが言ったそんな言葉通り、走りのリズムが良くなっているようだ。

その山田に負けないペースで追いかける柴。

その柴からやや引き離され始めた小島。

予選ではその小島よりも前だった妹尾が、すぐ背後に張り付いている。

さらにその後方では激しい5位争い。

津田も何とかそこに追いつきたいところ。

山田はほぼ30秒0アベレージと、それほどペースは早くない。しかし今日のトミンモーターランドは、なぜかタイムが出にくい日。感覚的にはいつもより全体的にコンマ5秒近くタイムが上がっていない。

単独8位を走っていた青木だが………

工藤を抜き去った佐藤が、すぐ背後に迫る。

そして翌周の1コーナー進入で………

レイトブレーキング。

やや微妙なタイミングで………

危うく接触するところだったが、青木のナイスリカバリーで共に無事。

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3位争いの2台………

5位争いの2台共に、膠着状態。

それぞれ後ろを走っているライダーの方が僅かにスピードで勝っているようだが、抜くまでには至らない。

そして8位争いでは………

再度佐藤が動く。

1コーナーでマシンをねじ込んで………

今回はきっちりとパッシング。

青木の前に出て………

8番手へと浮上した。

さらにその勢いで、一気に津田の後ろに迫る。

トップ争いは1秒強ほどの差が付いたまま、周回を重ていねる。

#44妹尾も、なんとか前に出たいのだが………

川畑同様、打つ手がない状況。

その中で一人元気なのが#52佐藤。津田のインを窺う。

単独11位を走るのは堤だが………

背後には………

トップ争いが迫ってきた。

まずはその背後に山田が追いつき………

さらに柴も、ここぞとばかりに差を詰めてくる。

ブルーフラッグ表示はなし。

それぞれの度差からの判断だろうが………

しかし思いの他堤のブレーキングが鋭く………

ここで山田は前に出られなかった。

結果的にはさらに柴とのディスタンスがなくなってしまう。しかもこれがファイナルラップだが………

一方で3位争い………

5位争い………

7位争いも、最後まで接近戦が続く。

最終ラップ、インフィールドでバックマーカーの前に出た山田が、最後は柴を突き放し………

そのままゴールラインを割って優勝。2位には柴。

3位に小島、4位に妹尾、5位に大金星となった下田、6位に川畑………

7位に津田、8位によく追い上げた佐藤、9位に青木、10位に工藤、11位に堤の順で全員が無事にゴール。

結果的に首位争いから7位争いまで、すべて「ペア」という珍しいレース展開となった。

MT-09でのデビューウィンを飾った山田。

意外にも、K-RUN-GPをきっちりと走りきっての勝利は、初めてとのこと。
文字通り、幸先のいい乗り換えレースとなった。
つづく。
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