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寒い日が続いていますね。さて17年度最初の梨本塾を一週間後に控えてのお勉強です(^^)

【特別寄稿】バイクを起こして立ち上がる、ということを理解するための映像 【予習と復習】


これは今からおよそ14年前、2003年2月の映像です。

トミンモーターランドはまだガレージピットもなく、スポンジバリアはコースサイドすぐにあるためコースアウト=即乗り上げという(笑)なんともアクロバティックな感じでしたが、そもそもはこのローカル感が最大の魅力でした。最終コーナー外側のラフの上で焚き火して焼き芋を焼いたりしていましたからね………。

このときの車両はR1エンジンを搭載した時のスーパーネイキッド、ヤマハFZS1000 FAZERで、スタンダードの後輪実測馬力が127.9PS、同トルクが10.2kgm、ガソリン満タンでの装備重量は234kgで、フルノーマルのベストタイムは27秒94でした。

この塾長車両はモリワキのフルエキのみ入れて他はノーマル、タイヤもメツラーかミシュランのノーマルタイヤで、面白いように滑るものでした。ハイグリップを入れれば6秒台というところでしょうが、それよりもこのスライド練習をする方が楽しく、わざとタイヤを変えませんでした。

梨本塾でよく受ける質問の一つに

「バイクを起こして立ち上がるとは、どういう意味ですか」

というものがありますが、この映像を見るとなんとなく理解できるのではないでしょうか。

リッターSSはもちろん、ミドルSSから250ccに至るまで、バンク角の大小はあれど最終的にはこういった乗り方になります。

走行中、とにかくエッジグリップが低いためになるべく早くマシンを起こしてリヤに荷重をかけようと試みていますが、これがうまく行かない場合は速い速度でリヤが左に流れ、ハイサイドを誘発しているのが分かります。

逆にタイミングが合うと、流れているのがほとんど分からないように、縦方向、すなわちドライブ方向のスライドだけで2速に入れると収束しています。一見滑っていなようですが、排気音をよく聞いていただければ、回転数変移が分かります。

当然ながらトラクションコントロールはついていませんから、右手と乗車位置、バンク角などによってこれをコントロールしているわけですが、とにかくタイヤがカチカチで滑るため、とてもいい練習になっていました。

これは現代のハイグリップタイヤに置き換えた場合も同じで、全体的にグリップレベルもタイムも上がってはいますが、限界付近での過渡特性は、まったく同じです。つまり

「寝かせたままガスオンすれば、いずれ滑る」

「起こして開けられればその分だけリスクなく前へ進める」

「そのためのアプローチ、視野、イメージを、進入から考えなければならない」

「あまりに深いバンクのままガスオンすれば、トラクションコントロールも追いつかない場合がある」

一周が短く、コーナーのRも小さめ、更にコーナーとコーナーのインターバルもほとんどないトミンモーターランドだからこそより難しいわけですが、この走り方は筑波サーキットはもちろん、鈴鹿サーキットでもスペインのヘレスでもカタルーニャでもリカルドトレモでも同じです。

更に突っ込むと、このドライブ側のスライドも抑えて前に進むためには~というものがありますが、これはまた違った話になるので、梨本塾のときに直接聞いていただくか、もしくはその縦方向のグリップを追いかけ続けたS1000RRコンプリートの記事などをご参照下さい。

余談ですが、これは当時の梨本塾のお昼休みの情景です。以前は走行可能で、ボランティアスタッフの人たちの体験走行時間にしたり、或いは塾長もこうして真冬にトレーニングを積んでいたというわけです。

「真冬にしか出来ない練習もある」

そんなことをよく話していたのを思い出しました。

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真冬と言えば、そろそろポルティマオで新型CBR1000RR、フィリップアイランドでGSXR1000のワールドプレスランチが開催されますねえ。S1000RRもほぼ完成していますから、今シーズン、いずれどこかで直接対決させてみたいですね。