2017年度 第8回 梨本塾 トミンモーターランド レポ3 K-RUN-GP Aクラス
6月大会以来、およそ二ヶ月ぶりとなるK-RUN-GPが始まる。
颯爽とコースインしたのは、花形のAクラス。
全9台が………
グリッドに整列。予選8番手の皆藤CBR600RRはレーシングスーツのトラブルにより、残念ながらリタイヤ届けを提出。
ポールポジションタイムは26秒297、ボーダータイムは27秒344。
フロントローにはCBR600RR、899パニガーレ、そしてZX10Rが並んだ。
勢いよく日章旗が振り下ろされて、決勝がスタート。
好スタートを切ったのは、予選2番手から飛び出した、899パニガーレ柴。
ツインエンジンの強みを存分に発揮し………
なんとここまで土つかずのキング篠塚CBR600RRのインを奪取して見せた。
これには篠塚もやや驚いたか、ラインブレイク。そしてすかさずそこに………
尾崎ZX10Rが入り込み………
1コーナーからS字への加速で2番手へと浮上する。
まさかの3番手に篠塚、4番手には安野1199パニガーレS、5番手に渡辺GSXR1000K6。
そして6番手にはなんと予選10番手から一気にジャンプアップしてきた磯山R1、7番手に山中CBR600RR、8番手に緒方CBR600RR
後続を引き離して………
柴が3コーナーへ。
そのまま一周目をトップで通過。但し………
柴も相当なプレッシャーに晒されているのだろう、思わずオーバーラン。その背後に尾崎………
篠塚、さらに安野、渡辺、磯山と続く。
一周目はややリズムを崩したかに見えた篠塚だが、すぐにリカバリーして尾崎の背後へ。
トップ6の中で、かつてあれほど隆盛を極めた600ccが一台しかおらず………
899ccが1台に1000ccオーバーが4台と、ほとんどがリッターSSといっていい。
その中でレースベースCBR600RRを駆る#1篠塚が………
尾崎にハードプレッシャーをかけ始める。
ここで早く前に出なければ………
柴が逃げてしまうと判断したのだろう。
その柴はこの決勝でK-RUNベストとなる………
26秒2をマーク。素晴らしいペースで後続を引き離していく。
一方4位争いは、安野のすぐ背後に渡辺が張り付いた。
逃げる柴と………
これを追う尾崎と篠塚。
この3名の中では………
僅かに#7尾崎のタイムが遅れている。
6位の磯山のすぐ背後には、好調山中が追いついた。
26秒2をマークして以降、ややタイムが落ち始めた柴。
これに対して2位争いは………
より接近戦となっていく。
トップの柴を視界に捉えた上での攻防。
同じく4位争い………
6位争いも熾烈だ。
最終コーナーから1コーナーにかけて………
度々仕掛ける篠塚だが、なかなか前に出られない。
一方トップの柴は、恐らく背後のそんな攻防を知らず、懸命にガスオンする。ラップタイムは26秒6~7前後だ。
久しぶりの出走となった#7尾崎だが………
ここまでうまくキングの鼻先を押さえ込んでいる。
このまま後塵を喫し続けるのか、それとも―。
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そして………
ついにここで………
篠塚が尾崎のインを奪った。
入念にシミュレーションした上での………
クリーンパッシング。
ここから一気に………
トップとの差を詰めていきたいところ。
更にその後方4位争いでも………
渡辺が安野をパッシング。
6位争いは磯山と………
山中が………
変わらず接近戦を続けている。
その背後に緒方。
二人を見据えての8位。
単独9位には、午前Bクラスからジャンプアップしてきた近藤1299パニガーレS。
ベストラップを連発し、ついに#4柴を捉えた篠塚。
ここでブルーフラッグが提示され………
トップ2はバックマーカーをパッシング。
しかしレースはファイナルラップ………
この3コーナーが最後のパッシングポイントだったが………
これをきっちりとクリアした柴が………
ハードプレッシャーに耐えきって………
そのままトップでチェッカーをくぐり抜けた。2位には篠塚、3位に尾崎。
逆転の4位には渡辺、ブレーキトラブルを抱えていた安野は5位。
最後まで続いた6位争いを制したのは磯山。7位に山中、8位に緒方、9位近藤の順で全員がゴール。
今シーズン、これまで破竹の7連勝を飾っていたキング篠塚に、初めて土を付けた柴。
キングからも、惜しみない賞賛が送られる。
決勝ラップも26秒2まで向上。
「昨年12月の初優勝を彷彿とさせる展開でしたが、内容ははるかに今回が上(塾長)」
これで柴は記念すべきAクラスでの二勝目、そして今シーズン初優勝を飾ることとなった。
素晴らしいレースをありがとうという意味も込め、ウィニングランを終えた柴には、多くの塾生からこんな声が送られた。
「スパシーバ!」
シーズン後半戦の戦いにも、大いに期待したい。
つづく。
文中敬称略、ご了承ください。
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繰り返しになりますが………
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