日また昇る………梨塾ガレージです。
【梨塾ガレージ】Ninja400コンプリート 大幅仕様変更 編
年末にコンプリートが入庫。
すでに完成形となっていたユーザー車ですが………
更に歩を進めるべく、大幅な仕様変更を実施。
「Ninja400の楽しいところ、面白いところは、無限に近いような階層を作れることです。各個人のスキルやスピード、乗り方に見合った個別仕様を構築出来ることが、最大の魅力と言えます(塾長)」
明けて2025年、早速トミンモーターランドに持ち込みます。
一見しただけで仕様変更が分かる方は、すでに立派なNinja400マニアですね。
この日は、真冬でも温暖な霞ヶ浦を象徴するような午後となり、気温と路面温度を足すと25℃を超える良好コンディション。但し………

それでもタイヤ温度はリヤ左側が30℃台………

フロント左側は20℃台で推移。
この車両は、走行中にもっとも温度の下がるフロントタイヤ左側をモニターできるようになっていました。
「かつて自分のCBR600RRもモニタリングしていましたが、改めて、梨本塾参加車両は全車的にフロント左側だけでも見られるようにしたいですね。特に、走行開始直後からどんどんタイヤ温度が下がっていくタイヤウォーマー装着組にこそ必須です。この時期、走行中の温度低下が感知できずに転倒するケースも散見されます(塾長)」
それでもこの日のベストは、及第点以上と言える26秒6をマーク。
【軽量クラスにおけるディアブロスーパーコルサV3及びV4に関する考察】
「昨年、ディアブロスーパーコルサシリーズがV3からV4へと変わったことで、もっとも大きな影響を受けたのが400cc以下の軽量クラスです。すなわち110X140サイズですね。特に塾生の走りの違い、ラップタイムの変化は顕著で、これは本来持っていたNinja400コンプリートの面白さをスポイルするほどの、重大な課題となりました」
ちなみに、具体的なタイムレンジとしては以下のようになると言います。
・ V3に対して0.5秒落ち→ベスト同等レベル
・ V3に対して1秒落ち→通常運行レベル
・ V3に対して1.5秒落ち→外気温+路面温度合計が25℃以下の冬季なら通常運行レベル
・ V3に対して1秒落ち→通常運行レベル
・ V3に対して1.5秒落ち→外気温+路面温度合計が25℃以下の冬季なら通常運行レベル
「私自身、ユーザー車のテストタイム推移で見ても、0.3~0.5秒近く落ちています。24年度のタイムアタックGPにおいては、出走当日V3新品からV4新品への直接履き替えで、やはりコンマ5秒近くタイムダウンしました。走り方をアレンジすることで最終的には0.1秒落ちまで持って行くことが出来ましたが、これを即座にアマチュアライダーが実践するのは至難の業と思います。特に冬場の軽量車にとって、V4は非常に硬く同時にグリップ感も希薄であるために、V3時代とは違った考え方で接する必要があります」
これらの結果を受けて、今回のコンプリートは大幅な仕様変更に留まらず、更に「ユーザー専用V4セットアップ」を施工することになりました。というのも、元々梨塾ガレージコンプリートのNinja400はV3ベースで開発されています。この場合、大げさでもなく27秒台から32秒台の方まで、ほとんど同一の仕様で楽しんでいただくことが可能でした。
しかしV4になったことで、そのレンジは狭まることとなり、27秒台以下、28~29秒台、30秒台以上といったそれぞれのレンジでのセットアップの必要性が感じられるようになりました。このため、今回はこのユーザーのためだけのセッティング出しを入念に行いました。
「私自身が本気で走る場合、この仕様ではメリットよりもデメリットが先行しますが、28~29秒台のユーザーにとっては恐らくメリットが勝るのではないかという仮想セットアップです」
そして、実際にこの後のユーザーテストでは「非常に好感触であった」という嬉しいご報告をいただきました。従来の仕様よりも、かなり楽しく走れ、その結果がアベレージタイムにもつながったようです。
スピードやタイムレンジはもちろんですが、そのライダーの走り方やリズム、身長や体重や筋力、そしてもちろんライディングポジション推移を含め、各個人に見合ったセットアップとすることで見違えるような運動性を発揮するのも、Ninja400の魅力です。
タイムアタックGP後、梨塾ガレージファクトリーのNinja400も、改めて大幅な仕様変更に着手していますが、これはやはり「V4に対応するセットアップが不可欠(塾長)」という理由も含まれています。
今後、皆さんが安全に楽しく走れるよう、更に様々な角度から考察していきたいと思います。
Ninja400 梨塾ガレージコンプリート テストメニュー
トミンモーターランド 外 13℃ 路 21℃
ベストタイム 26秒614(慣熟のみ) 最高速 109.30km/h


マシンの状態、本当に自己判断で大丈夫ですか―。
もしも不安があるなら、乗り手のプロ、作り手のプロに一任して、しっかり現在のパフォーマンスを確認してみませんか。
【梨塾ガレージ テストメニュー】
・ マシン診断、部品換装、モデファイ、セットアップ相談
・ 整備完了後、実走テスト、セットアップ
・ 実走テスト→モデファイ提案等
お問い合わせ、ご相談は >>こちらから。梨塾ガレージ【テストメニュー相談】宛
ツイート