口より先に肘が出ちゃう………梨塾ガレージです。
【梨塾ガレージ設計製作】Ninja400 ビッグラジエター ノーマルテスト走行編

ビッグラジエターテスト後、すぐにガレージに戻って………
再度ノーマルラジエターに換装します。
そしてかねてより塾長から提案のあった………
フロントフォークスプリングのレートもチェンジ。これはコンプリートユーザーはもちろん、塾長号でも試したことがないレートです。
こちらも現在対策中………。
いざトミンモーターランドへ。
前回テストとなるべく同じような気温になる日、時間を狙って………
ノーマルラジエターのテストです。
そしてもう一つ。
塾長提案のあった「ハンドルバーの長さ変更」ですが、何とか間に合いました。
スプリングレート変更に合わせて、プリロードと減衰もアジャスト。
天気予報は曇り時々晴れ。
エンジン始動前の水温は27℃と、前回よりも2℃高く出ています。なお、現地計測外気温は24℃と1℃高めでした。若干蒸し暑く感じます。

前日まで降り注いだ雨の影響を受けて………
この日は塾長コーナー進入に複数の川が残り…
最終コーナーと………
1コーナーにも………
いくつかウェットパッチが残っていたため、1速高いギヤで………
それほど負荷をかけずに走行。それでもノーマルラジエターでは………
走行初期温度で、すでに6℃以上高く出ていました。
但し、ノーマルラジエター以外の変更部分である………
フロントフォークのバネレート変更と………
ハンドルバーの長さ変更は非常に好感触だったようで………
走行写真を見比べてもグリップ位置が変化しているのが分かりますね。いつも以上に気持ちよさそうな取り回しで、流れるようにラップを重ねます。その結果………
水温計は92℃を突破。メーター内水温は、早くも五段目までいってしまいました。Ninja400の場合115℃で六段階全点灯となり、その後警告インジゲーターが出るようです。なお、冷却ファンが回り始める温度は100℃です。
この日は通常の2~4速シフトではなく、より回転数の低い3~4速のみでの周回であり、前回のビッグラジエター時より「かなり低負荷で走らせました(塾長)」とのこと。これは、ビッグラジエター側を厳しい条件としたかったためです。
それでもノーマルラジエターの方が少なく見積もっても5℃以上、走行中のアベレージでは恐らく7~8℃以上水温が高かったようで、更に「パドックに戻ってから冷えるまでの時間も全然違いましたね(塾長)」とのこと。
なお、今回はあえて普通のクーラントを入れているので、冷却効率のいいものに変えれば、更に水温は安定するはずです。
ちなみに容積比較では、ノーマルラジエターが410ccであるのに対して、ビッグラジエターは615ccを確保。表面積はおよそ1.4倍になっており、更に走行中の排熱レイアウトも向上させています。
水温が下がることで得られるメリットは、連続走行時のオーバーヒートやエンジンの熱だれ、パワーダウン抑制はもちろんですが、更に油温が下がることでNinja400特有のクラッチ滑りエンジン内部及びミッション等消耗部品の劣化改善も見込めるものと予想しています。
また、体重が80kgを超えるライダーが乗る場合のマシンストレスも、大きく下がるはずです。
ビッグラジエターはもちろんですが、これまでの様々なNinja400開発経緯に対して「なぜそこまでやるのか」というご意見を頂戴しますが、これには「梨塾魂ですから」とお答えするしかありません。
つまり、塾長号のみがコースレコード更新をするために開発しているのではなく、例えば体重50kgのライダーから120kgのライダーまでをカバーし、トミンモーターランド35秒の人から25秒の人までが楽しめる道具を模索している途中だからということなのです。これはかつてのGSXR1000やS1000RR、CBR600RRでは考えられない開発テーマで、ベースバランスが良くその後のモデファイでも非常に自由度が高いNinja400だからこそ実験、実現出来ているものです。
時代や環境、そして何より現在のライダーの平均年齢といった概況にもっともマッチしたバイクであるとも考えています。だからこそ、ビッグラジエターも開発製作したかったわけです。
ともあれ、このクールNinja400であれば、酷暑と言われて久しい関東地方の夏でも、楽しく走れるようになるのではないでしょうか。
「………まあ、そのためにはまずライダー用ビッゲストラジエター開発が必須ですね(笑:塾長)」
Ninja400 梨塾ガレージコンプリート 2025年型塾長号 テスト走行
テスト日 2025年6月4日
トミンモーターランド 外 24℃ 路 47℃
タイヤ ディアブロスーパーコルサV4 SC1 中古
梨塾ガレージ製 ビッグラジエター装着
ベストタイム 27秒700(ウェットパッチ多数のため3~4速で慣熟走行) 最高速 105.72km/h

若干アブレーションが出始めたフロント。但し「滑り出しはつかみやすく、操作性も向上しました」とのこと。フロントフォークスプリングレート及びハンドルバーの長さを変更したことで、かなり手応えが得られたようです。
対して、グリップ感に乏しい表情をしたリヤ。「まだまだ継続テストですねえ」

マシンの状態、本当に自己判断で大丈夫ですか―。
もしも不安があるなら、乗り手のプロ、作り手のプロに一任して、しっかり現在のパフォーマンスを確認してみませんか。
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