2008年12月01日

地獄少女 三鼎 第九話 「はぐれ稲荷」4

 私には “はぐれ稲荷” のゴンさんが憑いている
 だから私のコックリさんは当たる

 私はずっと空気のような存在だった
 誰も私に関心を払わず、ただそこに在るだけだった

 でも今はみんな私を信じてくれる
 ゴンさんを頼ってくれる

 なのに
 なのにどうして
 どうしてゴンさんは――



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稲生楓 いなお・かえで

 西日が差し込む教室、一つの机の上に鳥居と五十音、 『はい』 『いいえ』 などが書かれた紙が置かれている。
 紙の上には硬貨が、硬貨の上には二人分の右手人差し指が乗っている。

「コックリさんコックリさん、おいでください。
 稲荷のゴンさん、そこにいらっしゃいますか。
 お答えください」

「ゴンさんだって」
西野「笑っちゃ可哀想よ、ゴンさんのお陰でやっとみんなに気付いてもらえたんだから」
「ずっと空気だったもんねえ」

「…………。
 稲荷のゴンさん、おいでください」


 稲生楓は真剣だったが、見物していた女生徒たちからは、聞こえよがしに嘲笑混じりの声が出ている。

 そのとき、教室の戸が開いて曽根アンナ先生こと骨女が現れた。
 早く帰るよう促しに来たのだが、楓が何をやっているか気付いて止めようとする。
 だが西野ちずるがその声に割り込んだ。

西野「ダメよ曽根先生、ゴンさん取り上げたらまた空気になっちゃうって。
 それしかないんだからね、この子」
「そうそ、ゴンさんあってのコックリちゃんだもん」
「気を付けてねえ、あんまりいじめてると祟られちゃうよー?」

 
 楓は硬貨に指を乗せたまま、何も言わずに俯いている。
 ちずるたちは笑いながら帰っていく。
 骨女はコックリさんをしていた二人も帰そうとするが――。

「指を離しちゃダメ!
 ……今ゴンさんが降りてきたから。
 ゴンさん、小林さんのアクセサリーはどこですか」


 二人の指が乗った硬貨が動き始める。
 『し』 『か』 、そして……。

 仕方なく、止めずに見ている骨女はそっと溜息をついた。



 翌日、学校の廊下で、小林が楓のところへと走ってきた。
 アクセサリーがちゃんと見付かったことで、興奮気味だった。

「うん、びっくりたよー、 『四角い箱』 って箪笥のことだったのねー? 何度も調べたのに」
「ゴンさんには何でもお見通しなの」




 そこに御景ゆずき高杉秋恵が通りがかった。
 ゆずきは知らなかったが、二年の楓は、コックリさんばかりしている 『コックリちゃん』 として有名らしかった。

秋「結構当たるみたいよ?」
ゆ「ふーん、そういうの、まだやってる子いたんだ……」




 用務員の不破こと輪入道が花壇の傍の落ち葉を竹箒で掃いているとき、ふと気付いて、軍手をした手を花壇に伸ばした。
 紙が埋められていた。

「……またか」

 コックリさんに使われた紙だった。



※ コックリさんは、原点は西洋にあります。実は輸入もの。
 ここでは埋めていますが、紙は燃やし、硬貨は使ってしまわなければ呪われる、というのが定番ですね。

 ただ――。

 精霊やらの類が実在するかどうかに無関係に、硬貨が動く仕組みは科学的に分析されていたりします。
 誰かが意図的に動かすなどのインチキでなくとも、参加者たちの深層心理に従って、それはちゃんと意味のある文字列を構成するのです。

 ……でも、これは危険なモノです。
 参加者が強い暗示に掛かってしまうケースもありますし、攻撃的あるいは差別的な答えが示されて、人間関係などに深刻な被害が出るケースもあります。

 一応。私はオカルト好きです。
 ビリーバー(信じる人)ではないですし、霊感もゼロだと思ってますが、逆に、 『非科学的だから否定』 なんてことはしませんし、現代科学で説明できないようなものが本当に存在していた方が面白いと思っていたりもします。※



呪詛

 楓はまた新しい紙に五十音を書き、鳥居を描いている。

木下「なーにしてるの?」
「一度使った紙は、土に埋めなきゃいけない決まりだから」
小林「さすが、プロ! ねえ木下さん、期待できるでしょう?」
「……あのさ、呪いってできる?」
「え!?」


 驚いて手が止まる楓に、木下は顔を寄せて小声で言ってきた。

「生活指導の猪瀬、あいつを呪って欲しいの。
 アレで休んだとき、仮病に違いないって難癖付けてきてさぁ……」
小林「マジ重かったのにねえ?」
「家にまで電話かけてきて、病状はどうだとか、ネチネチネチネチ……。
 ほとんどセクハラよ! もうあったま来て!」
「……でも私、呪いなんて、」
「できないの?」
「…………。
 別に、そういうわけじゃ……」


 途端に冷めた口調が返ってきて、楓は言葉に詰まった。
 木下は 「お願い、稲生さん」 と手を合わせてくる。

「……じゃあ、今回だけ」



 楓の部屋には様々なオカルトグッズがある。
 そうしたものたちの中で、人型に切り抜いた紙に楓は 『猪瀬先生』 と書いた。

「……よくわかんないけど……、ま、いっか……」

 本を見ながらでも、よくわからない。
 その紙を、箪笥に立てかけた自作の鳥居の前に置き、手順に従ってコンパスで穴を開け、最後に中央に穴を開けた。

 満足そうに微笑み、柏手を打った。

「ゴンさん、よろしくお願いします」



※ やめーい!!
 …いや、マジで。

 効果があるとかないとか以前に、こういうのは、 『本当に何か起きたとき』 が真剣にやばいんですよ。
 そしてそれを知った人は、その人がオカルトを信じるか信じないかと全く無関係に、 『呪った人』 を恐れ、あるいは嫌います。

 呪いを信じる人が複数いた場合はさらに深刻で、 『誰かが誰かを呪った結果』 『誰かが死ぬ』 という結果に至ることも、アフリカでは現代でもあったりします。
 もちろんそれは殺人事件であり、呪いの効果かどうかはわかりませんが、 『呪いは人死にを出すものである』 という認識は必要ではないかと。

 ……そしてもちろん 『誰かに恐れられ、嫌われるから』 という理由ではなく、呪おうという心理自体が害毒なのだという認識も必要でしょう。

 部屋を見るに、楓は明らかに何でもかんでも信じるビリーバー。
 イルミナティのシンボルまで貼ってありましたしね……(ピラミッドに目のアレ)。
 ちなみにこれ、陰謀論者に大人気の(苦笑)秘密結社です。※



 翌日、学校の階段で猪瀬は足を滑らせた――。



(まさかあんなので効くなんて……。)

 楓がオカルト雑誌を見ながらそんなことを思っていると、木下が 「稲生さん」 と声を弾ませて呼び、走ってきた。

「ホントに猪瀬のやつをやってくれたのね!?」
「……ちょっと……」


 もう手遅れだった。教室中の視線が集まる。
 だが、聞こえてきたひそひそ声は楓が予想したものとは違っていた。

「すっげー」

 前の席に後ろ向きに座った木下も、楓を嫌っている様子はない。

「凄いよ稲生さん、こんな力を持ってたなんて!」
「別に……、私は何も」
「やだ、謙遜しちゃってえ」
「ううん、これはその、ゴンさんが、ゴンさんがしてくれただけで……」
「コックリさんって、そんなことまでできるんだ! もう見る目変わっちゃった! 尊敬!」
「……そんな……」


 悪い気はしない。
 羨ましいと言う木下に、私の守り神だと答えた。

 その様子を、西野ちずるがじっと見ていた



 猪瀬は酷い捻挫をしたらしい。
 ゆずきのクラスでも噂になっていた。

「あの噂、本当なのかなあ?」
「あ、実は呪いを掛けられてたってやつ? 聞いた聞いた」
ゆ「まさか、それって地獄通信?」
「え? 違う違う! ほら二年の、誰だっけ、えっと、」
ゆ「稲生、楓ちゃん」
「コックリちゃん!?」


 もう二年の間では噂で持ちきりだという。
 しかし、小学校が一緒だったという秋恵は、いるのかいないのかわからないような子だったと珠代にも同意を求めるが、珠代はそもそも覚えてすらいなかった。

「それが、中学に入ってから注目を浴びだして、突然、自分には狐が憑いてるとか言い出してね
 コックリさんをやり出したのも、その頃?
 よりによって、コックリさんとはね」




※ こういうとき、 『調子に乗るな』 とチョップでもしてくれる友達がいれば、また違ったのかもしれません。冗談抜きで。
 大体が 『守り神だからお願いを聞いてもらえる』 なんて甘い話。

 ……まあ、かじっただけのオカルト好きによくあるパターンですが、少しでも本格的なオカルトでは、何につけ代償があるのが定番。しかもそれは常に、 『効果に釣り合うモノ』 を要求します。
 ……そう言えば、 『人を呪わば穴二つ』 もそうですよね。※



「ゴンさん、これからも力を貸してね」

 帰宅した楓は、人目に付かないように鳥居を隠していた置物を除け、目を閉じて手を合わせた。
 そのとき、携帯電話が鳴り出した。

「はい、稲生ですけど……。
 C組の……?
 木下さんの紹介で……。
 え? それは…………」


 躊躇は一瞬だけだった。

わかりました、やります。で、相手は……。
 はい、三年の……。
 はい、大丈夫です、私にはゴンさんが憑いてますから……。
 はい」


 電話を切った楓は鳥居に向き直り、お願いした。

「ゴンさん、またよろしくお願いします」



はぐれ稲荷

 翌日、石元蓮先生こと一目連の生物の授業で、蛙の解剖をしている。
 一目連はスライドを映しながら内蔵の配置について人間との比較が重要だとか、真面目に授業をしているのだが、生徒は必ずしも真面目に聞いていない。

「お前は誰にした?」
「俺は数学の赤津だね」


 男子二人は、誰を呪ってもらうかを相談しているらしい。
 秋恵が注意するが、彼らは地獄少女は面倒そうだがコックリちゃんならすぐだなどと言っている。

「ホント馬鹿、あんたたち」
「そんなこと言うと狐に祟られちゃうぞ♪」
「何が祟りよ! くだらない!」


 だがそのとき、実験器具などを入れている棚の上に置かれた段ボール箱が傾き、落ちてきた。
 ガラスが割れる音に、秋恵の悲鳴が重なる。



 ゆずきが付き添って保健室に行った。
 秋恵は左手に軽い怪我をした程度だが、保健室からの帰りもずっと黙り込んでいる。

ゆ「有り得ないよね、あんなところに試験管置いとくなんて。
 でも、かすり傷で良かったよ。少しずれてたらそれこそ、」
「……どうしよう、ゆずき……。
 あたし、呪われたのよ。誰かが、稲生さんに頼んで……」

「……。
 そんなことあるわけないよ」
「きっとそうよ!」


 秋恵は酷く怯えていて、ゆずきも何を言っていいのかわからなかった。



 今や、楓の席の周りには生徒が集まるようになっていた。

「ゴンさんは、はぐれ稲荷と言ってね、住むべき社を失った可哀想な狐なの。
 それが私のところに来たんだけど、」
「ちょっといーい?」


 輪の外にいたちずるが手を振っている。
 普段人がいない、上の倉庫へ行って話をした。

 今まで馬鹿にしていたことを謝ったちずるは、お願いがあると言ってきた。
 そして、リュックサックを背負った眼鏡の青年の写真を差し出してくる。

「そいつを殺して欲しいの」
「殺す!? 誰なの、この人?」
「近所の大学生。ずっと私のこと、ストーカーしてるの」
「ストーカー?」
「朝も夜も付きまとわれて、もう限界なの!」
「でも、殺すというのはちょっと……」
「できるんでしょ!? それとも、私が馬鹿にしたから嫌なの?」
「……そんなこと……」
「お願い! 助けて、稲生さん!」
「……わかった、やってみる」


 縋るように手を包まれていた楓は、そう答えていた。



※ 呪い云々以前に、頼み事があるときだけ謝る、そんな手合いは追い返せばいいと思うんですけどね。
 用が済んだらまた手のひら返し、そういう人だってことですから。

 それにこれ、まるっきり殺人依頼ですよ?

「そんなお願いは聞けません。警察に突き出しますよ?」
 これで終了すべきだった気がします。※



 廊下を歩いている楓に、ゆずきを連れた秋恵が話しかけた。

「稲生さん!」
「高杉さん、お久しぶりです。
 ……その手、どうされました?」
「……あなた、私のこと、呪った?」


 楓は秋恵には何もしていない。

「本当に?」
「呪いなんてやめた方がいいよ! 何もいいことないんだから、取り返しが付かなくなる前にやめた方がいいって、ね?」
「…………先輩たちには関係ないことです」
「「え!?」」


 二人は、今までの楓らしくない強い口調に驚く。

「みんなが私を頼ってくれてるんです。
 もう昔の私じゃないんです」
「……何、あれ……」


 楓は言いたいことだけ言って、さっさと背を向けて行ってしまった。
 さっきまで怯えていた秋恵も、眉をひそめている。



※ 楓を頼っている人はいないと思いますが?
 ゴンさんに頼める人を 『窓口』 にしているだけ。※



 夜、楓は鳥居の両横に蝋燭を灯し、竹串を赤く塗っている。

「……私にはできる。大丈夫、ゴンさんが憑いてるんだから」

 人外の存在がその後ろに立つ。
 地獄少女の赤い瞳がじっと見ている前で、気付きもしない楓は柏手を打つ。
 そして座布団の上に例の大学生の写真を置いて、赤い竹串を振り上げた。

「ゴンさん、力を貸してください。
 南無稲荷大権現、この者に、死を!


 力を込めて、写真を突き刺した。



※ 閻魔あいが反応したということは、これはこれで 『怨み』 の一種ではある、ということですか。
 確かに、例え元が依頼であっても呪詛を掛けようというのなら、怨念くらいは持たないと話にならないのかもしれません。※



呪詛 2

 翌朝、上履きを出そうと靴箱を開けると、大量の手紙が入っていた。
 中には、値札が付いたままの厚揚げも混じっている。
 楓は一瞬驚いたものの、次には微笑みを浮かべていた。

「稲生さん、おはよ!」

 振り返ると、ちずるがそこにいた。

「どうだった?」
「大丈夫、ちゃんとやっておいたから」
「ありがと」
「……どういたしまして」


 楓は笑顔で礼を返していた。
 階段を上がろうとして、小さな車輪が回る聞き慣れない音にふと上を見た。

 上の廊下を、三輪車に乗った和装の童女が走っていた。
 階段の上で止まると、階段の方を、楓を見て笑った。

「くふふふふ……、人を呪わば穴二つ!
 イッペン、死ンデミル?

 ……あはははは、台詞取ってやったあ!」
「…………何なの?」


 可愛くポーズを決めると、もう楓に関心を失ったかのように走っていってしまった。
 楓は 『人を呪わば』 という言葉に一瞬ハッとしたものの、その意味を深く考えることもなかった。



 夕方、用務員室に四藁が集まっている。
 あいつを呪えこいつを呪えと、呪いのバーゲンセール状態だと骨女が愚痴っている。
 彼女が見たところ、狐が楓に憑いていることもなく、それはただの思い込みに過ぎないという。

山藁「でも、祟りがあったって……」
一目連「偶然だよ、偶然。
 よくあるだろう? 先に誰かが呪いを掛けたとなりゃあ、偶然も呪いになっちまうのさ


 すると山童が切り出した。

「西野ちずる、覚えてます?」
「ああ、前にアクセスしてきた子ね? ストーカーされたとか言って」
輪「まだ打ち込んでなかったろ」
「彼女がコックリちゃんに頼んだそうですよ? 相手を呪い殺してくれって」


 楓に狐が憑いていない以上、どうなるかは四藁にも全くわからない。



 休み時間、楓がオカルト雑誌を読んでいると、携帯電話が目の前に突き出された。
 見ると、ちずるが立っている。

「無言メールよ。
 あの男、まだ死んでないじゃない!
「え!?」


 楓はちゃんとやったつもりだった。

「私だからって手を抜いてるわけ?」
そんなことない!
 ……とにかく、もう一度やってみるから」




※ 教祖としてちやほやされたいのなら、話術スキルは必須。(ぉぃ

 『ゴンさんが殺しまではしたくないと言った』 『ゴンさんの機嫌を損ねたからもうこの依頼には関わらない』 『これ以上強要するならゴンさんがあなたを呪うかもしれない』 くらいは思い付けなくもないのでは、とも思うんですけどね。
 『楓』 を表に出すと何も主張できなくなるのですから、全部ゴンさんに肩代わりしてもらうってことで(笑)。

 ……まあ、ちずるとの接近(?)は空気だった昔の自分と、今の自分が違うということの象徴なのでしょうね。
 それが、ちずるとの関係を絶対に終わらせるわけにはいかないという強迫観念に変わってしまっているのでしょう。※



 夜、手製の鳥居と蝋燭で作った祭壇に、お供えを捧げる。

「お店で一番高い油揚げだよ。
 奮発したんだから、よろしくね。
 お願い、お願い! お願いします!

 南無稲荷大権現、この者に死を! 死を! 死を! 死を!


 楓は、もう穴が空いた中央に向けて皺が寄っている写真に向けて、赤い竹串を振り下ろし続けた。



 翌朝、楓が靴箱を開けると、また中には手紙などがたくさん入っていた。
 だが、靴も手紙も出す前に、腕を取られて人目がない場所へ引いていかれる。
 ―― ちずるだった。

「あいつ、今朝も私を見てたのよ!
 実はできないとか言わないよね? ねえ!
「……それは……、殺すのって初めてだから、少し手間取ってるだけ……。
 本当よ!」


 そこにゆずきが通りがかった。
 見られていることに気付いたちずるは、急いでとだけ言って話を切り上げた。

「大丈夫!? 顔、真っ青よ!?」

 残された楓にゆずきが話しかけるが、目を合わせないまま、走って逃げていった。



※ 呪うことに最初から反対していたゆずき―― しかもいい人―― だからこそ、話したくないわけですね。
 自分が認めてしまえば、それはゴンさんを否定するも同じ、つまりは自分がまた空気に戻ってしまうこと……。※



 輪入道が植え込みの近くへ来ると、しゃがみ込んでいる人影があった。
 声を掛けると、雑誌を見ながら何かしていた楓がハッとして振り返り、何も言わずに走って逃げていった。

 輪入道が、楓がいた場所を見ると、人型に盛り土がされていて、赤い竹串がその胸元に突き刺さっていた



「新しいのを試したから、多分、」
「多分じゃ困るのよ!」
「ううん、大丈夫、今度こそきっと」
「ホントね? 間違いないわね?」
「……うん」
「じゃ、頼むわね、信じてるからね」


 ちずるが去っていくのと入れ替わりに、小林がやってきた。

「最近、西野さんと仲いいわね」
「え? う、うん、まあ」
「稲生さんのこと目の仇みたいにしてたのに……。
 これも御利益?」
「そう、ゴンさんのお陰なの」




※ 小林の目は節穴。(ぉぃ
 ……まあ、そもそも小林的には楓も別に友達じゃないから、そんなに注意して見てるわけでもなくて、だからなのかも。※



地獄通信

 夜、例の大学生が住んでいるアパートの前に来ていた。

「死んでないじゃない! どういうことなの!?」
「……そう言われても……」
「もういい! あんたなんかに頼ったのが間違ってたわ!」
「ちょっと待って!」


 さっさと歩き出したちずるに追いすがる。

「いい加減なことばっかり! 結局何もできないんじゃないの!」
「そんなことない!」
「嘘よ、このインチキ! みんなにも教えてあげるわ、騙されるなって」
「酷い……」
「だったら、証拠見せなさいよ」
「……ぇ……?」
「呪い殺せるの? どうなの?」

「……できるわ」

「また調子のいいことを」
「ホントよ! 呪い殺してみせる!」
「……これが最後よ? それしか取り柄がないんだからさあ、しっかりやってよね、コックリちゃん」




 楓は、山にある神社にお百度を踏みに行った。
 手を合わせたまま、裸足の足で息を切らしながら登り、下り、賽銭箱の前に置いた手製の鳥居の前に、その度に赤く塗った釘を置いていく。

「七十三……。
 お稲荷さま、どうかゴンさんに力をお貸しください!
 あの男を呪い殺す力を!」


 思い出すのは、小学校時代。
 クラスメイトが話をしていても、声を掛けることも掛けられることもなく、楓はただ、空気のようにそこにあった
 みんなが楽しそうに笑っていても、ただ俯いていた。

「八十六……」

 その様をじっと稲荷の石像が見ている。
 石像の後ろ、林の中からも骨女がじっと見ていた。

「百……」

 疲労困憊を極めている。
 だが、儀式はまだある。
 もうくしゃくしゃになっている写真を手製の鳥居の前に置いた。

「南無稲荷大権現、我が願いを聞き届けたまえ!
 この者に速やかに死を!




 疲れ切っていた。
 それでも、見届けなくてはならない。

 とぼとぼと、大学生のアパートの前まで来た。
 見ると、二階の彼の部屋には灯りが点いている。

 人影が映った。

嘘ッ!? 何で生きてるの!? どうして死なないのよ……。
 死んでよッ! 死んで! 死ね! 死ねッ! 死ねッ!!


 楓は地面に置いた、穴だらけの写真に竹串を振り下ろし続ける。
 ついに串はへし折れた。

 二階を見上げる。
 人影は動いていた。着替えているようだ。

 疲れ切った身体と疲れ切った心。
 ゴミ集積所のブロック塀にもたれかかる。

「どうやったら死んでくれるのよ……。
 ……!?」


 腰の方で嫌な音がした。
 慌てて身を起こし後ろポケットを探って……、声を上げていた。

「ゴンさん!!」

 もたれた拍子に手製の鳥居が壊れていた。

「どうする……? どうなるの……? 嫌……」


 空気だった小学校時代。
 またあの頃に戻ってしまうのか。
 携帯電話が鳴る。

 恐る恐る見たそこには、 『西野』 の文字があった。
 出たところで、何も言えない。
 だが――。

「……! まだ方法はある!」

 携帯は00:00を表示していた。

「まだ間に合う!」


 猛スピードで操作する。
 液晶に炎が立ち上り、記入欄が現れる。

『あなたの怨み、晴らします』

 名前を打ち込んだ。



「来たよ」
「……ぇ……?」


 顔を上げると、そこは永遠の黄昏の世界、朱に染まる湖畔だった。
 大樹の前には古風なセーラー服の少女と、和装の美女がいる。

「地獄少女……!」
骨「結局、こうなっちまうんだね……」

「骨女」
「馬鹿だよ、あんたって子は」
「……受け取りなさい」


 骨女が赤い藁人形に変わって地面に落ち、拾った地獄少女が差し出してくる。



 その様をゆずきが夢に見る。
 驚いて目を覚まし、しかし、そのまま永遠の黄昏の世界を幻視する。



 楓はもぎ取るように藁人形を奪い取ると、早速糸に手を掛ける。

良かった! これで助かる!
 そうよ、あんな思い二度と、」
「あなたが本当に怨みを晴らしたいと思うなら、その赤い糸を…」

「ええいッ!!」

「…………」
「やった! あいつは死ぬ!
 みんな見て! あたしが殺したのよ!?
 あははは、あっはははは!
 もう誰にも空気だなんて言わせない!
 私はみんなから頼りにされる、コックリさんよ!
 あーっはっはっはっは!!


「……人を呪わば穴二つ……」



「え!?」


 何か聞こえた気がして、狂喜が醒め、そちらを見るが、そこはもう、元の夜の住宅街だった。
 手に収まっていた赤い藁人形が虚空に溶けるように消える。
 今更のように、何か取り返しがつかないことが起きた気がした。

骨『怨み、聞き届けたり……』

 見上げた虚空から、そう響いてきた。



※ きくりに取られた台詞、本当にしゃべれなかった!!(笑)
 『何で死んでくれないのよ!』 という、逆恨みですらない変な怨みなので地獄コントはありませんでしたが、このあいの反応は面白かったです。

 あいは確かに無表情ですけど、何か凄く不満そうでした(笑)。
 聞いていないとわかりつつ、最後にボソッと言うのも何だかツボ。……うんうん、ちゃんと言いたかったんだよね?

 きくり、二籠であいに取られた最後のウィンナーの仕返しを、ようやくできたのかも(笑)。※



呪詛 3

 翌日、上機嫌のちずるが別の女生徒を連れて楓の席にやってきた。
 楓は落ち込んでいる。

「ありがと、コックリちゃん♪
 あいつはどこかに消えちゃったみたい」
「……ストーカーから助かって良かったね」
ストーカー? なぁんのこと?」
「え!? だってあの大学生、」
ああ、あれ嘘。ちょっとキモいだけだったのよ。
 ストーカーって言った方がリアリティあるでしょう?」
「……………………そんな……」

 ―― では私がしたことは何だったのか?

「それよりさあ、友達がお願いしたいんだって。
 ……引き受けてくれるわね?
「え!?」


 ちずるは口を耳元に寄せてきた。

「……また呪い殺して欲しいやつがいるの」



 本物の怒りが湧き上がる。
 楓の表情が歪む。

 だがもう、全ては手遅れだった。
 楓の襟元からは地獄紋が覗いている――。



※ 今回の地獄少女は、何気に面白かったです。
  『普通じゃない怨み』 なのに、それは確かに有り得る形だとは感じたからですね。……共感とかは無理ですけど。

 理不尽な地獄流しに、舟の上ではきっとあいが何か大学生に話したと思うんですよね。
 それもちょっと聞いてみたかったかも。

 ラストで楓は、ようやく対人スキルが普通に近付いたというか、ちずるがロクデナシだと気付いたようです。

 ですがもう地獄通信は使えず、ゴンさんのための鳥居も壊れ―― 、下手すると何か実力行使しかねない気が……。それこそ刺すとか。
 何しろ、もう自分の地獄行きは決まってしまっているのですから、そういう意味でのブレーキも無くなっているわけですし。



 ……でも、オカルト好きなら、呪詛の重さくらいは知っていて欲しいなあと思います。
 呪い殺そうとして返されたら、術者が死にます。割と、洋の東西を問わずそういうことになってます。
 式あるいは使い魔を戦わせるような術だと、式が破れたら、式の強さに応じたダメージが術者に返ります。超強力な式だと、術者が即死します。

 人を呪わば穴二つ。
 ゴンさんに呪殺可能な力があって、それが働いていて、なおかつ対象が死んでいないのなら、楓が無事なはずがないわけで……。

 つまりは本当に狐が憑いているかわからずとも、 『ゴンさんによる呪殺』 が不可能だというのは、最初の失敗で証明されていると思うんですよね。
 個人的には、オカルトにのめり込むならこれくらいはわかって欲しいなあと思ったりも……。※



次回予告

山童「名前は?」
「イチムラカズヤ」
「お母さん、いっぱい服を持ってるんですね」
「綺麗でいたいんだ。お父さんに見て欲しいんだよ、昔みたいに。
 ……でも」
「お母さんが好きなんですね。だから……」
「お願い、地獄へ流して」
「怨み、聞き届けたり」

 次回、 「鏡の中の金魚」




 『あの人を』 地獄へ流して。
 ……じゃないということは、自分を、とかの可能性も残ってはいそうです。

 でもどういう流れならそうなるのか、さっぱりわかりませんけど。
 普通に考えれば父親を、でしょうか?

 次回の地獄少女にも期待しています。


natsu_ki00 at 21:21│Comments(7)TrackBack(13)clip!アニメ | 地獄少女

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12. 地獄少女 三鼎 第九話「はぐれ稲荷」  [ White wing ]   2008年12月04日 21:05
今回、地獄へ流された大学生は、ちょっとキモイ。それだけの理由で地獄へ流されてしまった。 地獄へ流された大学生のお仕置きと三途の川を渡るシーンは描かれてなかったけど、大学生はビックリしただろうね。無差別殺人となんら変わらねー。気の毒です。
 放課後の教室ではコックリさんが行われていて、その様子を面白そうに見ている者がいたが、占主の中学2年生の稲生は至って真剣!!  体育教師...

この記事へのコメント

1. Posted by 月詠   2008年12月01日 23:19
4 こんばんは、なっきーさん!

>それは確かに有り得る形だとは感じたからですね。
確かにそうですね。他の方の感想を見て回ると地獄流しが出来たことは、依頼をする資格があやふやになっている、と言う意見も多く見かけましたが、実際にはこれはこれで正当な流しだと思います。

怨みが必ずしも直接関係のある人間とは限らないわけで。
楓にとって大学生の男とは面識はありませんが、もしこの男が死ななければ自分はまた空気に戻ってしまうと言う恐怖感と、この男さえ居なければと言う憎悪は地獄通信にアクセスするに相応しいレベルに到達していたのではないか、と。
(続きます)
2. Posted by 月詠   2008年12月01日 23:22
(続き)

>何しろ、もう自分の地獄行きは決まってしまっているのですから
オカルト好きなら地獄通信へ依頼した者の行く先くらい知っていそうですが、意外とそれすら知らなかったり(汗 

藁人形を受け取った瞬間に説明を遮って糸を解きましたし、なっきーさんが指摘されたようにオカルト好きだけど、楓は効能や性能にばかり着目しその反動にはあまり関心がないようですし。

3. Posted by Mr.T   2008年12月01日 23:55
4 なっきーさん、こんばんは。

>参加者たちの深層心理に従って
小学生の頃遊びでしてしまった記憶がありますが、そう感じましたね。時々自分と相手との深層心理がせめぎ合っている状態があったような記憶も。

>猪瀬は足を滑らせた
猪瀬先生はホストを兼業でもしてるのでしょうかね(汗)

>可愛くポーズを決めると、
キラッ☆で有名な某超時空アイドルかと思っちゃったわけで。きくりちゃんはある意味、超時空ですが(笑)

>ちずるがロクデナシだと気付いたよう
流す相手を間違えた感じですね。流されたリュックサックの眼鏡青年が気の毒ですが、意外にも地獄少女ファンであいに遭えて(?)思い残す事がなかったり?しないか・・・。

>楓の表情が歪む。
ラストにこれはインパクト十分でした。
4. Posted by Mr.T   2008年12月02日 00:22
4 >“はぐれ稲荷”
ゴンさんに勝つとEXPががっぽりGETできそうです(ぉい
5. Posted by なっきー   2008年12月02日 18:23
4  月詠さん、Mr.Tさん、こんばんは!
 コメントありがとうございます。



>月詠さん

>〜地獄流しが出来たことは、依頼をする資格があやふやになっ
>ている、と言う意見も多く見かけましたが、実際にはこれは
>これで正当な流しだと思います。
 私はそう思ってます。
 確かに 『被害を受けての怨み』 とは程遠い変な形ですけど。

>〜もしこの男が死ななければ自分はまた空気に戻ってしまうと
>言う恐怖感と、この男さえ居なければと言う憎悪は地獄通信に
>アクセスするに相応しいレベルに到達していたのではないか、と
 はい、私もまさにそんな風に考えていました。

>オカルト好きなら地獄通信へ依頼した者の行く先くらい知って
>いそうですが、意外とそれすら知らなかったり(汗
 あ、確かにそうですね(汗)。
 最後の方を見るに不安感は持っているようですが、事実は知らないままかも…。↓

>〜オカルト好きだけど、楓は効能や性能にばかり着目しその反動
>にはあまり関心がないようですし。
 これは仰る通りかもしれません。
 結局、半端な知識が事態を悪くしているのかも…。



(続きます)
6. Posted by なっきー   2008年12月02日 18:24
>Mr.Tさん

>>参加者たちの深層心理に従って
>小学生の頃遊びでしてしまった記憶がありますが、そう感じま
>したね。
 参加者がそんな感じで冷静さを残しておられる人ばかりなら、特別に危険ということはないと思います。

>時々自分と相手との深層心理がせめぎ合っている状態があった
>ような記憶も。
 深層でイメージした 『何か』 が違っていたのかもしれませんね。

>猪瀬先生はホストを兼業でもしてるのでしょうかね(汗)
 まあ電話攻撃についてはむしろ、 『女子に訊いてはいけない質問かもしれない』 と思わなかったというオチではないかと思ってます。
 堅物でウブな人なのではないかと…。

>>可愛くポーズを決めると、
>キラッ☆で有名な某超時空アイドルかと思っちゃったわけで。
 言われてみると、もうそうとしか…(笑)。
 …もしかしたら、コラージュした画像がもうどこかに転がってるかもしれませんね(笑)。

>>ちずるがロクデナシだと気付いたよう
>流す相手を間違えた感じですね。
 確かに…。
 こっちを流していればまだ、後悔は少なかった感じですよね。

>流されたリュックサックの眼鏡青年が気の毒ですが、意外にも
>地獄少女ファンであいに遭えて(?)思い残す事がなかったり?
 第一期の福本画伯を思い出します(笑)。

>>楓の表情が歪む。
>ラストにこれはインパクト十分でした。
 おとなしそうな子ですし、もしかしたら人生初の激怒かも…。

>“はぐれ稲荷”
>ゴンさんに勝つとEXPががっぽりGETできそうです(ぉい
 鳥居はもっと金属的なカラーリングにした方が良さそうです。



7. Posted by 筝���� 篋阪�   2011年07月21日 12:39
篋阪�祉�����筝������≫�����罐純����帥�障��������鐚���ф�蚊��������篏�������篋阪�祉����<��������������������緇括�����紊����緇���<�����������障�����羞�������篋阪�祉�������坂����������泣����若�������障�����

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